MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.24 「ソイレント・グリーン デジタルリマスター版」

2024-06-11 18:34:00 | 2024年劇場鑑賞




50年くらい前のこの作品を見て来ました
実は私はこの作品は劇場はもちろんテレビ洋画劇場やレンタルビデオですら見た事無いんです
動いてる映像もないかも(笑)
シャベルカーが大量の人間をすくい上げてるイラストのポスターが印象的で、長年気になっておる作品でした

舞台は2022年の未来
世界は人口が増加し、食料危機となり普通の食事は一部の富裕層しか食べる事も出来ず、一般人は固形の食品のソイレントグリーンを食べている
ある殺人事件がきっかけでソイレントグリーンの秘密に迫る
それを追う刑事が我らがチャールトン・ヘストン!
この人が画面に出てくるだけで、70年代…私らの子供の頃の洋画のヒーロー感が出ます
彼が扮するソーン刑事はブックと呼ばれる年老いた大学教授と暮らしているが、富裕層の殺人現場から野菜や生肉を持ち帰り、一緒に食卓で、ふたべるシーンが印象的
レタス一枚がごちそうでシチューにした肉の美味さに驚嘆する2人
何年も食料を食べてないブックに普通の生肉などを食べるのは生まれて初めてというソーンの嬉しそうな顔(笑)
この辺のくだりは子供の頃TV洋画劇場などで見てたとしても意味がわからんかったかも
サスペンスアクションのような作品だが、その割には今見たらちょっと地味な印象の作品だが、大人になって…もっと言えば2024年の今に初見として見たら、そのサスペンスアクションの奥にあるテーマに今の現代を語ってるように見える

シャベルカーが人間をすくいあげるビジュアルが印象的な作品として今まで見ていたが、そのシーン以上に公共の安楽死させる場所でのシーン
もはや滅んだ?地球の美しい風景をクラシック音楽と共に見せられ静かに命を終わらせて行く人達
この厳粛かつ不条理な場面はこの作品の崩壊した世界感の中で唯一の安らぎの場所として描かれていて、死こそ安住のような未来の死生観が怖いですね
ま、2024年現在はそうなってないが…
女性が高級住宅の中に家具として付いて来ると言う設定などやはり子供時代に見てたら意味わからんかったやろね
「ソイレントグリーンは人肉!」と言うセリフは予想通りとは言え子供でも衝撃やったろけどね
色んな意味で待望の初鑑賞で面白かったです


★★★ 2024.6.8(土) シネマート心斎橋 劇場1 20:00 F-3