「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

ゴルフ場での打撲、力の指圧で治療は無理

2009年11月10日 | 基本指圧の素晴らしさ
10月27日昼過ぎ研究会川越練習会の最中に電話がなりました、Sさん(男性70歳)からです。ゴルフコースから携帯電話での一報です。つまずいてカートの金属製突起物に膝頭の少し上を強打してしまい、見る見る腫れ上がって痛みで歩けなくなってきたというのです。 
 “ゴルフを中断して、これから送ってもらって帰る。2時間ほどしたら治療院に着くと思うので診てもらいたい”。そんな内容の電話でした。ご多聞にもれず、この日も予約がイッパイです。取り合えず時間作りの工夫をして、Sさんの到着を待つことにしました。  

  ほぼ予定時刻に、足を引きずりながら車から降りて、やっとの来院です。「急なことですみません。骨は、折れてないよね?」 
  さっそく診てみました。歩けるし、様子から見て打撲のひどいものである、と容易に判断できました。ただ都合がついた時間までまだ1時間半もあります。寝て待っていただくか、いったん帰宅の上、出直していただきたいむねを伝えました。  

  再度来院したSさん、「やーっ、先生に圧してもらえると決まっただけで気が楽になったよ」。お世辞を云う余裕が出ていました。 
  患側の左足から施術開始にしました。患部は、指で圧さずに掌圧で熱をとり、20分ほど経過したころ「あーっ、なんだか楽になってきた。よかった」 
  工面できた時間は、約50分程度でしたが、術者が十分妥協できる手応えを得ることができたので、ホッとしてこの日の治療を終えました。帰りの足取りの確かなことに驚き、基本指圧の効果の高さに今更ながら感心しました。  

  1週間後の11月4日にまた断れないゴルフがあるということで、それまでの間にできるだけ受けたいと言っていらっしゃいましたが、次回の治療は、3日後です。あらかじめ予定が入っていたのを、融通したものです。

 「3日後にまた圧せるから、多分4日のゴルフはOKだと思いますよ」
 「そう、ありがとう」  

  今回の術前術後の効果の高さを生み出した要因は、基本指圧の治療効果はもちろんですが、指圧歴の長いSさんにはたまたま色々な経験が身についていて、「温めるのが回復への近道」ということをよく理解されていたのです。 
  コース上でキャディーさんが持参しているシップを勧めてくれたそうですが、それを断り、その上お風呂にゆっくり入ってきたとのことです。そして時間をあまりおかずに指圧治療を受け、そのあとも治療のためと考え温めるために入浴したというのです。  

  無駄な力が抜けた状態になって圧す基本指圧を学んできて、不思議にこんな打撲や骨折などの治療の依頼がよくあるようになりました。強い力で圧していたころには、到底できなかった仕事です。せっかく学んでいる技術です。役に立てることに大きな喜びを感じています。 
  通常打撲による皮膚の視覚的な変化は、熱により赤くなり、打った患部は青くなったあと日を経て紫色から黄色くなって、皮下の出血が吸収され腫れも治まり、普通の皮膚の色に戻ります。 
  写真左は、10月27日です。指圧と温めることで、色の変化はほとんどなくて治りました。2回目の治療時には、ほとんど見た目には分からない状態に治っていました。

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