28日の月曜日、鈴木林三先生の治療を受けに行ったおりのことです。先生にスクワットの上達振りを見てもらったところ、とても喜んで下さいました。
「おう、そこまでできるようになったか!」
少しは上手くできるようになったことを、前回行ったとき報告してはあったのですが、こんな言葉が返ってきたので、先生が考えておられたよりはマシだったのかな? と思いました。
「頭では、もう少し腰を下げたいと思うのですが……。身体がここで止まってしまいます」
私が言うと、先生が仰いました。
「大腿部が、床に並行になるところまで動けるのが目標だけど、それよりできた身体を褒(ほ)めてあげなさい。そのほうが早い」
「ヘーッ、身体って褒めると喜ぶのですか? 犬みたいですね」
「そうだよ、『○○しよう』とするより、『よくできた!』と誉めてあげると通じるよ。犬だけじゃなく猫だって誉めると喜ぶ。本気で向かえばみんな通じるんだよ」
こんなに悪い膝では不可能かと思っていたスクワット、できたことが夢のようです。指圧治療の素晴らしい効果である、と先生も喜んで下さいました。最近治療中に、時々私の膝の状態を「すごく良くなっているよ」と仰っていたのが納得できます。
ビデオで先生のスクワットを見ると、大腿部が床に並行になるまで行くと、ピタッ! と動きが止まります。きっと、「ピタッ!」という感覚を身体が知っているのだと思います。
面白い発見をしました。せっかく出なくなっていた膝のバキバキ音が、鏡を見ながら練習すると鳴るのです。目で見ることで頭が働いてしまうようです。頭で考えると、わずかながら無理な力が入ってしまいます。
今は身体の感覚だけを頼りに練習することにしました。きっと「ピタッ!」という感覚に巡り会えると信じて、身体を誉めてあげながら――。