「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

コロナウイルスで世界が様変わり、緊張感と細心の注意で「治療」を

2020年06月20日 | 指圧の活動

 4月8日からおよそ2か月間休業していた村岡曜子治療院も、6月2日から治療を再開しました。
 ソーシャルディスタンスを確保するため、同時間には1階で2人、2階で2人の4人しか行いません。指圧師はもちろんですが、患者さんもマスクを着用していただき、忘れた方にはお渡ししています。指圧師ともども患者さんにも、手指の消毒を協力していただいています。
 ドアノブ、手すりなどの細やかな消毒。患者さんごとにシーツ、枕を変え、換気、空気清浄などに細心の注意を払って、少しずつ治療を始めています。

 治療院には遠方からから来られる方も多く、他都県をまたがないようにご予約を配慮していましたが、19日の解除により様子を見ながら遠くからの予約もお受けしています。
 地球上どこへ行ってもコロナウイルスと「共生」していかなければならない現在ですが、万が一にもこの治療院から感染者を出したら致命的なダメージになります。緊張感と細心の注意を払い、皆さんに喜んで頂けるように励む所存です。
 これらの条件の中で、いかに良い治療ができるかをしっかり模索していこうと考えています。


ソーシャルディスタンス、1・2階とも同時に2人しか指圧
できません


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

基本指圧研究会の解散を決議、発刊したDVDで繰り返して勉強を

2020年06月11日 | お知らせ

 報告が遅くなりました。
 5月26日午後3時から4時まで、特定非営利活動法人基本指圧研究会の令和2年度通常総会が、川越の村岡曜子治療院で開催されました。基本指圧研究会の年1回の総会は、ほとんど4月に東上線成増駅に隣接する成増アクトホールで行われてきましたが、今年は新型コロナウイルス肺炎の蔓延により外出自粛。アクトホールが閉館されてしまいました。
 このような状況から、今総会は直接出席と書面表決の双方で行うことになりました。電車利用の遠方の会員も多いせいか、26人のうち直接出席は8人、前もって書面表決書が届いたのが17人、欠席者が1人でした。

 この日の審議事項で最も大きなことは、基本指圧研究会の解散でした。研究会を始めたのは2001年10月、浪越指圧の創立者・浪越徳治郎先生の1周忌が終わった10月でした。
 この年の春頃から、故鈴木林三先生に「教えることは学ぶことだ」「練習会を作りなさい」と半ば無理やり勧められての立ち上げでした。私は、「まだ何もできないのに」と思っていたのですが、先に進むしかありませんでした。当初は法的には「権利能力なき社団」で、いわゆる任意団体でした。
 2005年に特定非営利活動法人(NPO法人)になりました。以来15年、医業としての基本指圧を目指すはっきりした目標と、ともに勉強できる仲間がいたことで今まで来ることができたのです。

 この19年間を振り返ってみると、実はいちばん勉強になったのは私だったと思っています。指圧の「上達」は、簡単なことではありません。そして決して1人でできるものではないのです。
 長年大勢の仲間達を見ることで、無意識に大事なことに気づいてきたと思います。それが上達の原動力になると実感できたのは、かなりな時間を費やした後でした。その間、多くの方々と切磋琢磨できた研究会の存在は、何にも変えられないものでした。
 熱心に参加し、ともに会を盛り上げてくださったすべての方に感謝します。思うようにできないことも多かったのは事実です。しかしそれ以上に充実した19年だったと思っています。
 
 しかも私にとって、「無駄な力が抜けた状態で圧す」という貴重な技術を映像化し、後世に残すことができたことは最大の喜びです。この「大仕事」には私の師匠・鈴木林三先生も全面的に賛同され、亡くなる直前まで協力をしてくださいました。
 昨年発刊したDVD「指圧の教科書 -基本指圧-」作成には、私はこれまでの指圧人生のすべてを込めたつもりです。少し内容が難しいかもわかりませんが、今勉強しておられる皆さまがこの技術を会得された暁には、いかに貴重なものであったか必ず理解してもらえると確信しています。
 日本指圧専門学校校長・石塚寛先生から、「DVD発刊に寄せて」と題した推薦文も頂戴しました。DVDの冊子には掲載してありますが、村岡曜子治療院のHPでも見ることができますのでぜひご覧ください。
 今後は月例練習会に参加することがありませんので、その時間を利用して、繰り返しDVDを勉強してください。実践している方はすでに技術が変わってきています。

 この後も仲間と共に、学んだ基本指圧を1人でも多く方々に喜んで頂けるように励んで行きたいと思っています。新型コロナウイルス肺炎の蔓延で、幕引きがまごまごしました。「一生勉強」との意気込みを持っている人達は、今後、自分達の練習ができる場を模索しています。
 今回、私は脳出血の後遺症と老齢による体力の衰えから代表理事を降板し、会を解散することを決意しましたが、いつの日か新しい指導者が再び基本指圧の啓蒙に立ち上がられることを期待してやみません。

 今日までの皆さまの応援に、満腔の感謝を捧げます。


5月26日に開催された総会で、基本指圧研究会の解散が決議されました


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする