「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

上野の森美術館で「金澤翔子書展」、彼女のどこからこれほどの迫力が!!

2017年09月28日 | 私の趣味

 925()、上野の森美術館で開催されているダウン症の書家「金澤翔子書展・翔」の鑑賞に出かけました。天気も上々、芸術の秋を思わせる爽やかな日和です。ダウン症の日本の権威である内科医H先生から招待券を戴き、かねてから気になっていた金澤翔子さんの作品を観る機会を得ました。 

 館内に入ったところで金澤さんが机を並べ、入館者が買い求めたご自分の本を開き、一生懸命サインをしていました。待っている大勢の人たち一人一人に丁寧に対応されていました。
 入館してすぐに大きな屏風がお出迎え、この書展の第一印象を鮮烈にしてくれました。なかでも、翔子さんの筆による四曲一隻(せき)の「風神雷神」の書とともに、俵屋宗達の「風神雷神図屏風(国宝)」の高精細複製品(レプリカ)が二曲一双(そう)に設えられて展示されていました。 

 金澤さんの書は、隣に並んでいる風神雷神図とライブをしているように生き生きしているのに驚きました。身体の小さな彼女の、どこからこれほどの迫力が出てくるのでしょうか? 目の前で作品を観ることで、心に強く響いてきます。
 また大河ドラマ「平清盛」の題字、これも素晴らしかった。感動しました。

  この書展は、930日まで上野の森美術館で、開催されています。興味のある方は、ぜひぜひお運び下さい。必ず「よかった」と思っていただけるでしょう。


NHK大河ドラマ「平清盛」の題字も金澤翔子さんの書


俵屋宗達の「風神雷神図屏風(国宝)」の高精細複製品


金澤翔子さんの書「風神雷神」



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富山で7人のボランティア指圧、アシスタントはナンバ・トレーナーの妹

2017年09月22日 | 指圧の活動

 ご報告が大変遅くなりましたが、「指圧の活動」ということで、やはりお伝えするべきだと思い掲載させていただきます。

 もう1カ月以上前になります。811日と12日の両日、1泊で富山へ指圧ボランティアに出かけました。私が主宰するNPO法人基本指圧研究会の定款第3条に、「(略)また講演・実技演習等を通して、我が国固有の指圧を社会に広く浸透させることにより、社会の保健と福祉の増進に寄与することを目的とする」と謳っていますが、代表理事として、要望のあるところへは時間等の条件が合えば、手弁当でも行きたいというのが私の気持ちです。

 1192分発、北陸新幹線「かがやき」で大宮駅を出発しました。大宮の次が長野、2駅目が富山です。以前は5時間ほどかかっていたのですが、今は2時間弱で行けるのでとても楽です。交通機関の発達は凄いものだと思います。
 富山での指圧は、今回3回目です。参加した方たちは、皆さん喜んでおられました。今回も初めて指圧にかかる方が2人いらっしゃいました。1日目はお昼から夕方までに5人を指圧。翌日は2人を圧して合計7名の指圧ができました。

 今回は会場が取れなかったので、私の妹の自宅で行いました。会場を借りる場合と違い、時間を気にしなくて良いので気分的に楽です。富山では指圧を知らない人が多く、ましてや受けたことがない人ばかりです。指圧というと、身体の凝っているところを圧して楽にすることと思われています。

 もちろん圧して身体が楽になることは大切なことです。ただ、楽になることだけを目的にするのではなく、もっと総合的に大きくその方の健康に貢献したいと思って私は臨んでいます。
 この基本指圧のボランティアを手伝ったのが私の妹です。彼女はナンバ・トレーナーとして長年、桐朋学園大学教授・矢野龍彦先生の薫陶を受けてきました。ナンバ式骨体操(ナンバ)は、日本人独特の身体の使い方、すなわち「ねじらない、踏ん張らない、うねらない」を基本にした健康法です。
 基本指圧の動きとナンバの動きは相通じるものがあり、圧し手と受け手の気持ちがひとつになることができるのです。私達が目指している基本指圧は、それだけではなく、身体を基本的に変えて行く力を増すことを目的にしています。

 受けていただくと実感できるのですが、身体だけでなく気持ちも楽になるのを経験できると思います。次回を楽しみに‼️

富山でのボランティア指圧。私の後ろにある水が
めは
水琴窟(すいきんくつ)。信楽焼のかめの種
類で、上下の一対を使って水の音を聞いて楽しむ
物です。とても涼しげで美しい響きを奏で、誰も
が癒されます。
下のかめは、滴る水を貯める。
上のかめは、信楽焼の特長を利用して、焼き物の
中の空気が漏れるので水が、落ちていくときに音
が出ます。


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9月の月例練習会、大腿部を圧すときの「力が抜ける感覚」を練習

2017年09月21日 | 指圧の活動

 9月10日快晴。今年の夏は本当に雨の日が多かったので、この日の快晴がとても爽やかに感じられました。そんな中で基本指圧研究会月例練習会が、東武東上線駅に隣接する成増アクトホールで開催されました。

 この日は、顧問・鈴木林三先生が、亡くなられて初めて行われた練習会なので、まず全員で先生に対する黙祷から始めました。先生亡き後、全員がいっそう上達しようとの意気込みで練習に励もうと思います。

 まず肩甲下部を基本に、「圧(お)す」ということを考えてみようと思います。圧すときは、頭で考えて動くとむだな力は抜けません。無駄な力が抜けていないと思うときには、シッカリ頭で考えて悩んでください。

 圧すという動きのシステムを皆で考えてもらいました。初めから感覚だけで動くことは難しいですが、焦らずに一歩一歩積み上げていきたいと思います。

 この日は大腿部を圧すときの、力が抜ける感覚を中心に練習しました。納得できた方には、面白い練習になったと思います。

 今後の練習会で、あらためて身体のあちこちの力の抜け方を勉強したいと思います。



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8 月の月例練習会は、新装なった としま産業振興プラザ で

2017年09月03日 | 指圧の活動

 813日、池袋のとしま産業振興プラザ(旧勤労福祉会館)で月例練習が行われました。
 この会館は、去年4月からリニューアルのため1年間使えなくなり、場所を替えて、東武東上線成増にある成増アクトホールを利用していました。
 時には会場を確保しにくいこともありますが、和室が広いことと駅改札口直結なのがとても便利な場所です。

 ただ、遠方から練習会に参加される方の中には、池袋からもう1回電車を乗り替えなければならないので…、との意見もあります。とりあえず新装なった会場の使い勝手を確認することも大事だと、今回、ここで練習会を開催しました。

 参加者の感想を聞いてみました。
 当日、参加した方の多くは、アクトホールの広い和室に慣れてきたので、池袋駅の雑踏の中を10分も歩いて行くより「楽」だと言う意見が多かったのです。

 この日、参加した皆さんの総意で、今後もアクトホールでの練習会を開催することに決まりました。よろしくお願いいたします。

 


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 二分脊椎症の S 君が自力排便に、指圧と必死で取り組んだ 「母心」 の快挙  

2017年09月02日 | 分類なし

 85日・6日の両日、青森のS君親子が来院しました。S君と初めて会ったのは彼が6年生の時です。彼は二分脊椎症です。毎年夏休みに都内のJ大学病院に検査と診察を受けに来ていました。その足で来院し、指圧を受けるのです。
 S君のお母さんは指圧を覚えて自宅でS君を圧し、自力排便ができるようにしてしまいした。指圧師でも二分脊椎症の排便治療ができる人は少ないのに、素人のお母さんがここまでできるとは! なみ大抵のご苦労ではなかったでしょう。まさに「母心」なのです。 

 早いものでS君は、高校1年生になり、身体もずいぶん大きくなっていました。男の子らしく逞しくなっており、何だか誇らしく感じました。
 志望校に入学でき、楽しい高校生活を送っているようです。親子の会話も弾んでいました。お母さんとS君の2人とも、将来の夢を話してくれました。きっと実現できるだろうと思っています。
 もともと行動力のあるお母さん、そしてS君。心からエールを送りたいと思います。


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恒例の西表島3兄弟、お母さんも含めて指圧で身体のメンテナンス

2017年09月01日 | 指圧の活動

 夏休みの恒例になっていますが、今年も西表島の三兄弟がやって来ました。
 早いもので3兄弟は上から高校3年、中学3年、小学6年生になりました。
 西表島は日本の西側の先端で、島の東側では台湾が見えます。
 島には最低限の医療方法があるだけです。この3兄弟のお母さんが埼玉・川越出身で西表島に嫁ぎ、子供を連れて夏休みに10日ほど帰省します。

 実家は川越の内科医院です。お祖母ちゃんもお祖父ちゃん(院長さん)も、私の治療院へいらっしゃっています。親子も帰省の間、身体のメンテナンスのため何回か来院します。10日間の滞在で4人のメンテをする訳で、緊張感のある仕事です。
 その時その時、問題がある部分を指圧で改善してまた島に戻ります。今年はお母さんの体調がイマイチで、西表島から連絡船に乗って石垣島の病院へ診察を受けに行ってきたそうです。

 また、三男クンの目が変だ、との訴えもありました。実は彼の目のことは去年も言われていたのですが、限られた時間の中ではできなかったので、気になったままでした。今年はある程度、圧すことができたと思っています。
 眼科を受診しても、ハッキリした答えは出ないようです。しかし彼のお友達も「目が変だ?」と言うそうです。
 今年は、彼自身が気にし始めました。「自覚」することは大事なことで、圧す効果を左右します。期間内に3回シッカリ圧すことができました。

 モノを見る時、斜めで見るといわれていた視線は治っているのです。全身指圧を行いますと、特に前頸部の下方に圧しにくい難しさがあり、苦戦しましたが、治ったので兄弟達も喜んでいました。

 最終日ギリギリになって、お母さんの体調も改善の兆しが見えたのでホッと一息‼️ この後は、生活の中での工夫をお話しして終えました。
 来年の春、指圧を勉強しに指圧学校入学を決めている長男クン、皆んなの期待を一身に受けています。頑張ろうね!

 
西表島3兄弟と。前方右はお母さん、後方左は私




三男クンの術前(上)と
術後の様子
 


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