「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

原則は垂直圧、鈴木先生のHPで解説

2010年05月27日 | 分類なし
 かつて国家試験のために、「指圧の三原則」というのを丸暗記した記憶があります。30年以上前のことですが、その1つ「垂直圧」くらいは記憶していますが、あとの2つ「持続と集中の原則」はすっかり忘れていて、思い出すこともできませんでした。

 ところが、このたび鈴木林三先生により、基本指圧
ではこの「三原則」は、1つでいい、との訂正がなされました。つまり、「指圧の原則は垂直圧」であるというものです。
 大変すっきり分かりやすくなりました。どこまでこれが理解されるかは、各自の技量に比例すると思われます。

 現在、私が日々行っている練習の1つに、指圧練習台で肩甲下部を圧している人の拇指に触れて、“圧の入り方を見たうえで圧し手の構えを直す”というものがあります。
 これは鈴木先生がいつも実技研修でされていますので、なじみ深いものです。「『圧し手の姿勢の直し方』としては一番正確にできる方法だから、まず指に触れてみるように」と指導いただいたことから、この練習を始めました。

 触れてみると実に微妙な構えの違いが分かります。ほんのわずかな構え方の違いを、直すことが可能になるのには、心底驚かされています。そしてキチンとした構えからの圧力は、指圧点からまっすぐに入っていく、きれいな「垂直圧」になるのです。

 今回、この理論を先生にまとめていただきましたのでお知らせします。
 実際に圧すときには頭を働かせてはいけませんが、理屈を理解することは大切であり、それにより、より確かな技術を獲得できるのです。ぜひとも百読・千読され、より深く理解されるようにお勧めいたします。

 江戸川橋指圧センターのホームページでは、肩甲間部・下部、前頸部、腹部、流動圧法等各部別に写真と解説が掲載されていますので、ぜひご覧ください。つぎのURLをクリックしていただくと、江戸川橋指圧センターのホームページにつながります。http://edogawabashi-shiatsu.jp/shiatsuriron.html

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神戸で2回目の施術、期待以上の変化に注目

2010年05月18日 | 素晴らしい指圧効果
 パソコンのトラブルが続き、ブログの更新が思うようにできずにいました。しかしその間も、日々さまざまな出来事がありました。

 5月10日、月曜の治療院定休日を利用して、2回目の神戸出張治療に出掛けました。前回、治療終了後、すぐに次回の予定を決めて欲しいとの理事長さんの要望に応えたかたちで、今回の出張治療が実現したのです。

 圧した手応えは十分でした。施術後、誰もが一目で分かる変化があったので、皆さま一様に驚かれていました。以後の継続治療を希望されることは、結果から見ると当然なのでしょう。

 今回、施術してみて、思っていた以上の良い変化があったのには、正直、驚きました。「身体が変わった」と大変喜んでいらっしゃると耳にしていたのですが、前回の効果は想像以上でした。これはこの方の、「よくなりたい」という思いの強さだ、と思わざるを得ません。これが“岩をも通す一念”なのでしょうか。

 今月は予定があるので、このあといつまたお目にかかれるかわかりませんが、この素敵なご縁がより良い方向に向かうことは、指圧師冥利に尽きるというものです。しかし、残念ながら日本の西側には存在しない技術です。基本指圧を圧せる人がいないからです。もしいたら、理事長さんもわざわざ埼玉から指圧師をよぶこともないでしょうに。

 今後は、それも視野に入れながら活動しよう、と考えています。

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二分脊椎財団の理事長を神戸まで出張治療

2010年05月03日 | 素晴らしい指圧効果
 先きに報告しました(財)日本二分脊椎・水頭症研究振興財団の機関誌「B&C」合併号で、基本指圧の画期的効果を発表させていただきました。それを掲載していただいた経緯から、財団も基本指圧に対して大いに興味をもってくださったようです。
 反響もかなりある、と事務局からお聞きしています。

 そんななか、財団の理事長から「この指圧をぜひ受けてみたい」と、事務局を通して再三のラブコールをいただいていました。しかし現在進行中の、二分脊椎症児2人の治療プログラムの経過が、もう少し進んでからのほうが嬉しい報告を手土産にして伺える、と私は考えていました。

 そこで、今少しお待ちいただきたい旨お伝えしていたのです。しかし重ねてのご要望に、このたびの休み(4月29日・昭和の日)を利用して、川越から神戸まで日帰りの出張治療が実現しました。

 ゴールデンウィーク初日の29日朝、9時10分東京発の「のぞみ21号」で一路新神戸へ。車内は満席、到着駅で降りる人があれば、その場ですぐ次の人が乗ってくる状態でした。
 私は元来“晴れ女”です。この日も前日までと打って変って、爽やかな春日和に包まれた3時間弱の快適な旅。新神戸には、事務局の九十九(つくも)さんが休日返上で出迎えて下さいました。助かりました、ありがとうございます。

 財団の所在地は神戸市須磨区。あの震災の跡はどうなのかしら? 気掛かりな思いもありましたが、新神戸からの車中、整備され整然とした街並みは美しく、高速道路上からは淡路島も見えました。
 須磨水族館のすぐ前を入ったところに理事長宅があります。経営されている大病院を前後に従える、綺麗なお庭の素敵なご自宅に案内されました。

 ご挨拶とそのあと少しお話しをさせていただき、さっそく指圧に取りかかりました。 たくさんの病院や大学、医療関係の専門学校、透析センター・リハビリセンター、そのほかの施設等を経営されていて、地元の誰もが知っている実力者だと聞いていました。
 どんな方なのか、お目にかかるのを楽しみにしていましたが、84歳とは思えない若々しさにまず驚きました。
 とても素敵な紳士です。優しく穏やかな方で、すっかりファンになりました。この素敵な紳士の身体機能改善に、どれほどの役にたてるか分かりませんが、私でできることならぜひともお役に立ちたい、との思いが込み上げてきたのが事実です。

 指圧の施術後、お顔がスッリし、瞼が重くあまり開けられなかった目がパッチリ開いてハンサムになったのには、事務局の方をはじめ、奥様、病院院長である息子さん、お孫さんまで、皆さん驚いていらっしゃいました。
 なによりもご本人が、「何とも言えない不思議な気分。すごくいい気分だ」と言っておられたのが印象的でした。術者としては課題が残る施術ではありましたが、これだけ皆さんに喜んでいただけたことには満足を感じています。

 そのあと、以後継続的に指圧を受けたいとの申し出をいただきました。ありがたいことではありますが、今後どうすればいいかを考えてみようと思います。
  ただでさえ超多忙な日々です。どうやって時間を作るかを、ゆっくりと考えてみようと思います。
 それにつけても、いただいた報酬はあまりに多額でした。こんなにいただいて本当にいいのかしら?

 日本の西側には、基本指圧を圧せる人がいません。前頸部をきっちり圧せる人がいないのです。これが今後のいちばんの課題だと思っています。
 とにもかくにも、遠距離を感じない素敵な出逢いであったこと、たいへん嬉しく思っています。(写真は新幹線の車窓から望む富士山)

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施療2ヵ月、背も伸び意欲的な Yちゃんに感動

2010年05月01日 | 素晴らしい指圧効果
 二分脊椎のYちゃん(2歳3ヵ月)の、基本指圧による管理改善プログラムをスタートさせたのは、2月17日からです。現在、2ヵ月を経過し3ヵ月目に入りました。

 プログラム開始前、2月14日に病院で計測された彼女の身長は74.2センチで、かなり小さな赤ちゃんです。障害はこんなに成長に影響を与えているのだ、ということがよく分かりました。
 しかし今回、4月20日に77.9センチと計測の数値がでました。2ヵ月間で3.7センチも伸びていたのです、ずいぶん大きくなっていたので皆大喜びです。

 初めて会った時のYちゃんは、ただ座って遊んでいるだけで、ほとんど声も出しませんでした。圧してみて納得しました。赤ちゃんなのに、驚くほど背中がコチコチに固いのです。
 これでは声も元気もでるはずがありません。足首も直角に曲がって固まっていました。足自体を動かすことも、ほとんどできない状態でした。
 わずか2ヵ月でずいぶん元気になりました。座位で両手を床に着いて方向転換ができるようになりました。その翌週、座位で右足を上げて見せてくれたのにはビックリしました。

 またその翌週、左足も上げて見せてくれました。そして少し這(は)う意欲が出てきたのにも感動です。
「ガンバレ、Yちゃん!」
 ママと一緒に私も嬉しくて応援しました。
 翌週、両足いっぺんに上げて見せてくれました。

「エーッ! これは初めて見ました」
 ママは驚いていました。Yちゃんは這うのがいっそう上手になって、遠くに転がったオモチャもあきらめずに、這って取りに行くようになりました。
 頭部にメスが入っているために起きた顔面の変形も、少しづつ改善して、窪んでいた鼻骨も隆起してきて、いっそう可愛らしくなってきました。

 今回のYちゃんへの基本指圧による対応は、お母さんの治療が主になって、Yちゃんの治療にはあまり多くの時間は割いていません。

「幼児の治療は即母親の治療である」
 という、基本指圧ならではの人体の「神秘」の部分に触れるものなので、私自身、非常に興味深く観察し勉強させていただいています。  

 彼女は5月7日には、これまでずっと診ていただいている加古川(兵庫県)の理学療法士の先生を、1ヵ月半ぶりに訪ねることになっているそうです。
 先生も、きっと彼女の成長にビックリされると思います。楽しみです。
 Yちゃん。障害は確かにあるのですが、私のライフワークとして指圧を通し、彼女が成人するまでを観させていただけたら、と願っています。

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