「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

「ナンバ」の動き生かし、画期的な指づくりへ

2007年08月31日 | 指圧の活動

  「ナンバ」の動きを学んで約3年半になります。
  ナンバというのは、江戸時代の日本人の歩き方(ナンバ歩き)を基本にした考え方です。これは、手に何も持たない場合は腕や上半身をあまりふらず、腕をふる場合は出た足と同じ側の手がわずかに出るような動きだったといいます。
  「捻(ね)じらない、うねらない、踏ん張らない」というナンバの動きは、昔の日本人が着物を着て働いても、着くずれしない動きでもあります。また西欧人の歩行のように体を捻る動きは、武士にとって腰の刀が邪魔をして歩きにくかったようです。

  この動きに興味が湧き、惹かれるものを感じて、武術を主とした身体技法の研究家である甲野善紀先生の講座に参加したり、また心身技術研究所所長の矢野龍彦先生や副所長の長谷川智先生の指導を頂きながら、なんとなく3年半が経ってしまった感じです。
  学べば学ぶほど奥が深いナンバの動き、最近は少しばかり理解できるようになった気がします。特に今年は、年頭から指圧の動きにかなり応用できるようになりました。

 「こういうことだったのか!」と気付くこともたくさんありました。また今回、『指づくり(指圧に適した指の構え)に画期的な応用』ができました。
  ナンバの動きには、リキミは無用です。筋肉に無理に力を入れると、その陰でその力に対する反作用が働いてしまい、それが身体の害になると考えられているようです。
  ストレッチで筋肉をギューッと伸ばすと、その反対側で伸ばした分と同じだけ縮む力が養成されてしまうというのです。各種パワートレーニングなども同じです。
  もちろん、好きでそれをやるのは個人の自由ですが、身体にとってはプラスに働きません。ナンバでは、楽な方へ楽な方へと動くことで、反対に楽でなかった側が楽に動けるようになると教えています。
  動きの悪いほうと反対の良いほうへ動くことで、悪かったほうの動きが改善されてしまうのが、今までになかった考え方で、これが思いもよらぬ効果を出すのに驚いています。

  基本指圧修得のための一番基礎になる練習が「指づくり」です。しかし今までは、例えば指の関節が固い(苦手といいます)人は、ひたすら関節を反らせる方向に訓練してきました。しかしわずかな変化は得られても、なかなか大きく進展できずにいたのが現状です。
  それもそのはずです。反らせている動きの裏で、縮む力も養成されてしまっているのですから――。

  ところがナンバの動きを参考にして考えた結果、指づくりに画期的な方法が見つかりました。今までと逆方向へ鍛えることで、固い指(苦手)が、よくしなる指(甘手)に変身してくるのです。

  長年、真面目一筋に励んできた当治療院スタッフのITさん、9年の指づくり歴の持ち主です。一日も欠かすことなく精進して、なお未だに固い指から卒業できずに必死で頑張っています。
  ナンバの考え方へ、方向を変えた訓練を始めて10日。硬くかたまった指の関節が、柔らかくしなり始めました。こんなに嬉しいことはありません。実際のところ、今更引き返す訳にもいかず、半ば諦めの気持ちで “こなしている”ようなところもありました。
  苦節10年、やっと光が見えてきたので心からホッとしています。またまた楽しくなってきました、辛いばかりでは長続きはしません。これから何かが始まりそうな気配にワクワクした気分になってきました。
  ITさん曰く。「よくこれが、発想できましたね」

  心身技術研究所の講座に参加する理由の一つは、身体の使い方を学ぶだけでなく、ナンバのなかに浸かっていると、発想と着眼に変化を得られるからなのです。その辺にもナンバの奥深さを感じ、なんとなく魅せられてしまう理由だと思っています。
  この指のつくり方は、かなり多方面に応用可能だと考えています。色々な方たちに試していただき、可能性を広げていきたいものです。例えばピアニストを目指す方たちも、その指づくりにきっといい結果を得られるでしょう。
  私の左拇指にも大きな変化がでてきています。もうこれで到達できる手応えを感じています。気になっていた左腋下も、指の変化に伴い緩み始めました。心臓に少々クセを持っているので少しホッとしています。


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健呂クン一家の、夏休み指圧日記

2007年08月25日 | 素晴らしい指圧効果

  7月31日(火)の夕方、治療所の電話がなりました。

 「村岡先生、こんにちは。
今川越のおばあちゃんちに着いたよ」

  西表島(沖縄)に住む健呂(たける)クン(小学2年生)が、夏休みを利用してお母さんの実家にやってきました。お母さんと弟2人との計4人、1年振りのことでした。
  去年抜けていた健呂クンの上前乳歯が、まだ永久歯に生え変わらないというのです。歯科検診で切開したらどうかと勧められている、とあらかじめ聞かされ相談を受けていましたので、「さっそく明日来てください」と伝えました。

  翌8月1日(水)、朝一番でワイワイとにぎやかな健呂クンと弟クン達が来院。子供は3人とも指圧が大好きで、ちゃんと圧させてくれます。お母さんの指圧も入念に行いましたが、とても疲れていて、身体中コチコチになっていました。
  その後皆がホッとしたところで、今後の治療計画の予定をたてました。来週たっぷり時間をとって、健呂クンの前歯が出るように治療してみようということに決まりました。もちろんお母さんと2人の弟クン達の施術予定も作りました。翌週1週間の勝負です。
 「よし! やるぞ!」
  なんだかファイトが、湧いてきました。

  8月3日(金)、次男の波流(はる)クン
が2日まえに熱を出していたのが、きれいに治っていました。2歳の末っ子朝光(あさひ)クンもそばに来て、「ここが痛い」と言っては早く圧してほしがります。

  8月7日(火)朝、今度は健呂クンが発熱した状態で来ました。川越の実家がお医者さんですので、さっそく検査したところ溶連菌(ようれんきん)が確認され、皆がとても心配していました。溶連菌感染症のひどいのが「しょう紅熱」です。
  しかし、健呂クンがよく圧させてくれるので、充分な手応えがあり、「大丈夫! 自力で戦える治癒力がある」と確信できました。

  8月8日(水)朝、1日ですっかり熱が下がった健呂クン「うーん、あったま痛い!」と言って、来るなりマットにパタリと横になってしまいました。しかもタオルケットをスッポリかぶっていかにもつらそうです。
  菌があるからと薬を飲まされたけど、全部吐いてしまったとの報告を受けました。
 「頭が痛いヨー」
 「今、治してあげるからネ!」
 「オッケー!」
  この時、健呂クンの症状好転の中に面白いものを感じました。
 「もしかして?…」

  この日は、親子4人を治療して終わりました。お母さんにそっと健呂クンのオネショの具合を聞いてみたところ、ほぼ毎日とのことです。圧した手応えで、「明日はしないかも?」と伝えました。

  8月9日朝、お母さんに電話をしてみました。
 「今朝、オネショは?」
 「あっ、してません」
  手応えが間違いないことが、確認できました。

  8月10日(金)今日は、子供たち3人の治療です。皆すっかり元気です。健呂クンは、来るなり右肩が痛いと言っています。永久歯の具合と関係があるかもしれません。
  オネショのほうは、圧点にわずかに硬さが出ていたので、本人に聞いてみたところ「少しだけした」との答えが返ってきました。なるほど、身体は正直です。
  昨年夏休みにオネショを含めた治療をしたのですが、今一つ効果が上がらずにいました。今回こそは、成果を期待できそうです。
  去年と今回の効果のちがいは、実は「圧し方」のちがいでした。そのせいで、弛みかたが全く違ってくるのです。今回、「こういうふうに弛むものなのだ!」との手応えを得ることができました。

  机上の学問で、「どこを圧せば何に効く」といくら知っていても、正しい圧し方ができなくては、本物の効果を出すことはできない、と今更ながら思い知らされました。
  ところがこの圧し方というのが、難事中の難事なのです。ですからほとんどの指圧師ができていない、というのが実状です。 私も指圧師の免許取得後18年経って、改めて鈴木林三先生の基本指圧を学び始めてさらに13年余り、ひとつひとつの問題を先生に指導を受けながら解決してきました。

  そのような中、昨年暮、指づくりに確かな手応えを得てから、今年はずいぶん圧し方に変化を得られました。そのせいでこれほど効果が出せるようになったのだ、と本当に喜んでいます。

  8月12日(日)。
 「健呂が昨日すごい熱を出したんです」
  お母さんの第一声です。
 「きっと歯が生えるための熱だから頑張れ!と言って励ましました」
  見ると健呂クンの表情がとてもいい感じです。オネショもしてないとのことです。きっとあっちもこっちも、みんな一緒にお兄さんになるんだね! と皆で明るい気持ちになりました。

  13日から当治療院はお盆休みです。翌週仕上げの治療をしたら皆そろって西表へ帰島の予定です。

  8月17日(金)、“また会える時まで元気でいられますように!”との思いを込めて、最後の仕上げの治療をしました。コチコチだったお母さんの身体もずいぶん回復しました。どういう訳か、末っ子の朝光クンだけがくずって圧させてくれませんでしたが、皆体調を整えて元気に手を振って再会を誓いました。

   7才、5才、2才の男の子3人とお母さんの治療は、実に賑(にぎ)やかでした。今静かになって少し寂しさを感じています。
  子供たちの健やかな成長に、多少なりともお手伝いできる喜びは、言葉では言い尽くせないものがあります。拙いながらも「指圧をやっていてよかった」と心から思える仕事に、つくづく幸せを噛みしめるものです。


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身体感覚のアップこそ、指圧上達の早道!!

2007年08月24日 | 指圧の活動

  私は右膝が悪いので、ただ歩いているだけで右の腰から足への張りが強く、とても気になります。
  骨体操で動いてみても今一番気になるのは、左上腕から前腕、そして左拇指への張りと右大腿及び下腿外側の張りです。
  左拇指に関して、指圧の指づくり(指圧に適した指の構え)が今ひとつでき上がらないのは、右足の悪さも影響していることが、自分の中でよりハッキリと自覚できてきています。

  夏休みを利用して、飯田橋で開講された矢野龍彦先生(心身技術研究所所長、桐朋学園大学教授)の講座に参加してみました。
  ナンバ体操の動きは、理屈抜きで身体に気持ちのよいものですから、なんとなく受講者皆で動いていると、時の経つのを忘れます。最後に歩き方の指導を受けることができたので、大変参考になりました。この日、一番つかみたかったことです。
  歩くのが、こんなにも楽だとは…。右の足腰も張りません。なんだかワクワクしてきてすぐにでも町中を歩き回りたい気分になりました。
  矢野先生は、「歩くなら、こんな35度もある猛暑の中を歩かずに、デパートなどの涼しい中を歩いて下さいね」と心配しておられました。それほど私の嬉しい気持ちが、伝わったのだと思います。

  教えていただいた、この楽な歩きの感覚を大事して、今後の前進に役立てたいと考えています。さっそく翌日から右足の感覚を追いかけています。
  左足の感覚とはわずかに違った感じはありますが、「近いかな?」と思える感覚がでてきています。絶望的に思えた右足の感覚に、多少なりとも希望を持てるようになりました。矢野先生からいただいたわずかなヒントが、大きく役立ちそうです。

  一本歯の下駄も、身体のバランス感覚を養うことができるのはもちろんですが、身体の「重心点」をハッキリ体感できるのは、予想以上のものがあります。
  歩くごとに、どのように重心が移動しているのかが、こんなに感じられるとは思ってもいませんでした。また身体のどこに無駄な力がはいっているのかも、手に取るように分かるので驚いています。色々な身体感覚を養うのには、とても有効であると実感できました。

  様々な身体感覚を磨かずに練習していては、上達への効率は悪いのでもったいないと思います。回りくどいようでも、自分の身体感覚をアップさせることが、結局は、早道のような気がします。
  ぶつかった壁は、どうにか乗り越えられそうな気がしてきました。どの先生方も皆さん仰っておられるとおり、「創意工夫」が大事なのだ、とあらためて知ることができました。


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マイナスこそプラスの種、感覚と向き合って…

2007年08月19日 | 指圧の活動
  7月29日の実技研修会以来、新たな感覚を得て、上達に向けて楽しい毎日です。来る日も来る日も、ひたすら妙なる感覚を探り続ける日々。ところが、思ってもいなかった難局に遭遇してしまいました。

  実技研修会では、左ヒザを立てて構えた形を、鈴木林三先生に2度直していただきました。そのせいで左膝を立てている時の足の置き位置は、普通に歩くときの感覚で構えるのだということが、身体で理解できます。
  一方、右膝を立てた足の構えが、今一つ思うにまかせないのです。教えていただかなかったからかしら? と困惑していました。
  どうしても、思うように右足の感覚をつかむことができないのです。普段歩いているときの腰から足の筋肉の動きが左右まったく違うことに気が付きました。寝ているときも座っていても左右差が強く、何時でも右足腰が強く張ってしまっているのです。これでは、右足の感覚をつかむことは、無理です。

  思えば10数年前、学び始めた当初、右拇指の中手指節関関節を屈曲することができず、暗中模索の中、絶望感で今にもくじけそうになったことがあります。
  そのとき苦し紛れにつかんだのが、マイナスの大きさの分、大きなプラスを得られるということでした。以来「マイナスこそプラスの種」であると確信をもてるようになれました。
  今春、夢中になっていたスクワット練習で、膝のバキバキ音が、悪い膝への恐怖心からのものであることが、理解でき克服できました。またそのことが、動きの上達へとつながったことは、すごい収穫でした。

  先生に治療上の指導をいただくとき、よく「メスが入った分は残るよ」と指導いただいています。今自分の足の動きの左右差をひどく感じて、絶望的な気持ちになることがありますが、日常生活にはなんの支障もないまでに回復している右足です。
  しかし精密な動きと感覚を追うのは、とても難しくなにか壁にぶつかったなと感じています。先生には「分かってよかったんだよ。努力しかない」と指導いただきました。

  潜在的な恐怖心が、残っているようです。全身のバランスを整えるために一本歯の下駄を使ってみようと入手しました。以前長谷川智先生にも勧められたことがありましたが、“恐い”感じがしてその気になれずにいました。
  もし“恐怖心”が、解けることが有効ならば、恐いと感じるということは、逆に「これはいけるかも知れない」と思ったのです。実際に一本歯の下駄を履いてみて考えてもみなかったことが、良く分かり驚いています。

  自分の中にある恐怖心を、より明確に自覚できます。そのために身体中が、かばい合って動いていることもハッキリ分かります。治療室に置いてある屋内練習用の一本歯の下駄を見ると、皆履いてみたいらしく興味を示します。履いてみると、結構歩くことができるので喜んでいます。
  でも私は、恐いので、たとえほんの少しでも壁に手を触れていなくてはまだ歩けません。あせらずゆっくり身体の感覚と向き合ってみたいと思っています。
  きっと右足の感覚に、何か大きな変化を獲られることを期待して……。

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「足の構え」は、歩くときの感覚と同じ!!

2007年08月12日 | 指圧の活動

  7月29日に開催された、日本指圧専門学校同窓会主催の実技研修会に参加して、大勢の参加者の方々と、鈴木林三先生の指導を受けて2週間が経ちました。この間、受けた教えを毎日練習しています。

  先生の実技は、いつも通り「うつ伏せの背中から腰まで」の圧し方が基本であるというものです。専門的な表現では、「伏
臥位肩甲下部」の圧し方が、全身の圧し方の基本であり、それができるようになれば、まったく同じ感覚で身体すべてを圧せるというものです。
  今回は、講習中、先生に2回見て頂くことができました。伏臥位肩甲下部の左側と横臥位肩甲下部の右側でした。これは、いずれも右ヒザをついて、左ヒザを立てた姿勢です。
  先生の講習会のスタイルは、いつも同じです。2人1組になり、うつ伏せを圧しているところを、先生が見て回るのです。参加者が多いと1~2回見ていただくのがやっとです。たったそれだけの中でも、何かを掴みたいと思い参加するのです。

  今回の収穫はすごいものがあり、おもわず感謝してしまいました。
  講習中、先生が毎回決まってやることが、いくつかあります。その1つで、ただ歩いて見せるというのがあります。先生の教えを受けたことのある人なら必ず見たことがあるはずです。
  要するに普通に歩く感覚で足を構えればよい、というものです。皆自分は、変な格好の歩く姿勢で構えているつもりはないので、笑って見ています。中には、もう毎回見慣れて飽きているのでそちらを見もせず練習に励んでいる姿もかなり見受けます。

  実は、私もかなり見飽きています。この日も笑いながら見ていました。内心「またやってるー」と思っていました。今回2度見ていただいたのは、立てている膝のほうの足の置き位置でした。わずかな置き位置の違いで「圧」の質がまったくかわってしまいます。

   以前は、先生に見てもらっているその時だけはできもて、先生が他へ行ってしまうともうできなくなってしまっていたのですが、今回はこの2週間ずっとその感覚を追いかけることができています。すごいことが、分かりました。「足の『構え』は、まったく歩くときの感覚」でした。
  この感覚を身体で掴めたことが嬉しくて、さっそく先生に言いました。

 「足の構えは、本当に歩くときと同じ感覚なんですね。構えた足の型のまま普通に歩けてしまいそうな感じなんですね」
 「そうだよ! だからいつもそれを言って歩いて見せているのに誰も理解しないんだよ」

  本当にただ歩く感覚だったのです。その感覚で構えられると、こうしてああしてという意識が働くことなく動くことができるのです。日常の無意識な動きこそ自然な動きなのだとあらためて知った気がしました。
  研修会に参加できまた新たな感覚に出合うことができました。とても嬉しい感動です。もうすでに次回が楽しみになっています。


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試してみては? 熱帯夜の “爆睡法”

2007年08月05日 | 雑感

  暑中お見舞い申し上げます。

  梅雨が明け、夏本番です。今年はラニーニャ現象の影響で、猛暑になるであろうと予測されていました。実際には梅雨明けが遅れた分、夏が短くなるのでしょうか? 予測より楽な夏になってくれることを願っています。
  毎年のことですが、熱帯夜は寝苦しく辛いものです。クーラーが身体に悪いのは分かっていても、暑さにはかないません。タイマーを使ったり、ふとんを工夫したりして
、寝苦しさに対応しているのが現状です。

  実は、熱帯夜でも朝まで熟睡できる方法がありました。私なりの対応の仕方なので、誰にでも合うかどうかは分かりませんが、試した方からは大変好評です。
  具体的に説明してみます。まず、夜お風呂に入る前に、マグカップ一杯の熱いお湯をゆっくり飲みます。飲んだお湯でお腹が温められた状態で入浴すると、中からも外からも身体を温めますから、お風呂から出るとすごい汗をかきます。この汗は、かくだけかくとピタッと止まり、不思議とその後は汗が出なくなります。

  その後もう一度寝る直前にマグカップ半分のお湯を飲みます。身体全体が、発汗という自律神経の働きで、調度いい具合に体温調節がなされているところへ、ミズオチだけが、ポワンと温かい状態で寝ることができます。身体全体は、ほどよく冷まされていて心地好い状態で、自分の身体の中心(ミズオチ)が気温より高いため、身体が「涼しい」と錯覚をするのではないかという感じがします。

  頭を窓の方にして寝てください。夜が明けるまで身体の中心のミズオチが温かいことと、身体全体が発汗作用でいちばん自然なかたちで冷まされていることで、熟睡ができます。明るくなると自立神経の働きが切り変わるからでしょうか、ワーッと暑さを感じ汗が出て目が覚めます。
  その時、窓をほんの少し開けると、スーッと入ってくる空気が高原の爽やかさのように感じられ、また一眠りできます。この方法を始めてからは、以前のようにクーラーのリモコンを枕元に置いて寝ることも、扇風機のお世話になることもなくなりました。

  この「熱帯夜爆睡法」、何人かの方に話したところ、とても喜ばれているのでご紹介いたしました。


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