「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

引越し万端整う、素敵な明日に期待が膨らむ

2009年05月28日 | 分類なし
  5月7日に、大家さんとの話し合いで決定した今回の治療院引っ越しは、ちょうど3週間目になる今日28日に実行できる段取りとなりました。考えられないほどにスムーズで、つくづくありがたいと感じています。 
  指圧を受けに来られる患者さんたちの中には、色々な業種の方がいらっしゃいます。わざわざこちらから出向かなくても、仕事をしながら同時進行で、いろいろな方にお願いできるのです。 
 大工さん、畳屋さん、水道屋さん、ドア・サッシ・網戸、看板、引っ越しの運送等々、すべてがスムーズに決まりました。ありがとうございました。ふだんからお付きあいがあるので、こちらの好みや微妙なニュアンスも理解していただけ、ツーと言えばカーとはこのことだと気分もスッキリ、みごとに事が運びました。 

 この町、仙波で仲良しになったお散歩犬・クッキーも、わざわざ別れの挨拶に来てくれました。16歳の老犬はさすがに老化が著しく、ヨタヨタと歩くのもやっとです。新しい治療院までは歩いて10分余り、お散歩などとても無理です。スタッフ一同と名残りを惜しむいっときを過ごしました。 
  頑張れ、クッキー! 時間があったら会いに来るからネ! お友達犬・ムックも顔を見せてくれました。ムックにはまた会える気がしていますが、とりあえず元気でネ! 癒しの時をありがとう。  

 仙波町で仕事をして3年10ヶ月、実はまだ入居時の工事などの減価償却も済んでいません。、短い期間での引っ越しではありましたが、この間にいただいた素晴らしいご縁に心から感謝しています。これらが私の大事な財産であると確信し、この先にあるはずの素敵な明日に期待が膨らんでいます。 
  引越しのこまごまし片付けものも、スタッフに手伝ってもらって、何の心配もなくスムーズに運びました。協力に感謝しています、ありがとうございました。 
  6月からまた心機一転頑張ります。皆さま、今後ともよろしくお願いします。

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簡単な「蒸しタオル温湿布」の方法

2009年05月23日 | 分類なし
 この春は、かつてないほど気候が不順でした。北海道・釧路では、最低気温が氷点下2度最高気温が27度と、1日で30度近い温度差になるなど、信じられないことが起きました。ソメイヨシノがまるで山桜のように葉っぱと一緒に咲く図など、生まれて初めて目にしたのもこの春の驚きでした。 
  気温の上がり下がりの激しさに、体調がついていかない方もかなり多くありました。座骨神経痛、ギックリ腰、膝の痛みが出たり首が回らないなど、急に頼まれる仕事がずいぶんあり対応が大変でした。  

 先日、美容院に行ったとき、「ちょっとお聞きしたいことがあるのですが」と、1人のスタッフが恐縮そうにやってきました。腰から足への痛みが3月末から続いていて一向に治らないという訴えです。自分で改善できる何かいい方法はないものでしょうか? というのが聞きたいことでした。 
 この場合、自分で治す一番簡単な方法は、「半身浴と温湿布」の併用です。症状が強かったりしつこい場合は、その人に体力があれば朝と晩の2回、38度程度のぬるい温度で、ミズオチくらいまでお湯につかる半身浴を1時間ほどやります。あとは蒸しタオルを使用した温湿布で患部を温めるのです。  

  簡単な蒸しタオル温湿布の作り方を紹介します。 
  まず、タオルを水で濡らして絞ります。湿布する患部の形や大きさに合わせて折りたたみ、ラップでくるみます。普通のタオルなら1分半~2分ほど電子レンジでチン(加熱)します。(出力500Wの場合。レンジによって調節してください) 
  このままでは熱いので、ラップでくるんだ熱い蒸しタオルを、乾いたタオルでもう1度包みます。それで患部を温めるのです。湿り気のある温度(湿熱)は、身体へよく浸透します。 
 また全身を温めることと、部分を温める効果は少し性質が違います。温めることで沈痛効果を期待する場合は、全身を暖めたあとにその部分を湿熱で温めると効果が大です。1回チンすると15分~20分程度、温度が保てます。2回チンして重ねて温めると、痛みはずいぶん楽になります。

 「よかった。明日は休みなのでさっそくやってみます!」 
  元気な声が返ってきました。
 「お大事に」

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チャレンジ指圧教室、母子の絆の強さ眼前に

2009年05月20日 | 指圧の活動
  4月から始まったチャレンジ指圧教室は、毎月第2・第4土曜日の18時30分~20時に開催されています。これは障害を持っている子供たちの、お母さんがたの熱意で開催することになった、初心者向けの指圧教室です。 
  この教室の開講が決まった当初から、基本指圧研究会メンバー数名に「お母さん達が圧(お)すことを学び始めたら、いちだんと大きな変化が子供達に現れるよ! いったいどんな変化が現れるのか、しっかり観察して勉強」と言っていたのを皆、よく覚えていました。 
  ところがなんと! 早くも大きな変化が出てきたのです。こんな形での変化が出るとは、考えてもいませんでした。まったく驚きです! 本当に人の身体とは!  

  骨形成不全症のHちゃん、この1年で座高が6センチも伸びたそうです。本人は、恥ずかしそうに「座高ばっかり高くなっちゃって、やだ」と照れ笑いをしています。女の子らしい可愛らしい反応に、私の心が大きく揺さぶられます。 
  背中の捻れ曲がった部分が伸びて、以前よりずっとスッキリしました。そのぶん座高が伸びたのでしょうが、身体感覚にも変化が現れ、微妙な異常を以前より感じるようになったようです。 
  背中の瘤状の膨らみがずいぶんきれいになり、中に隠れていた張りを「痛み」として感じ始めています。「腰と左の肩甲骨が痛い」としきりに訴えるのです。  

 脳性麻痺のCちゃんは、かつて担当医師からのアドバイスを受けたそうで、「介護されやすい身体でいる」ことを目標に生活してきました。そのためには、必要以上に太り過ぎないように、お腹が空いても我慢して寝てしまうことが日常的だったと聞きました。何回目かに「介護されやすい~」と、その言葉を聞いた時、ピンときました。目標を変えなければ身体が改善されるわけがありません。 
  しかし今は変わってきました。週に1回程度しかなかった排便が、今は隔日にあり、先日、夜分に腹痛を訴え、今までしたことのない下痢をしました。内蔵(消化器)が自在に動けることは、身体が自由に動けることとイコールなのです。 
  たとえ下痢でも便秘でも、身体機能として自在に使いこなせてこそ、身体全体も自由になるのです。内臓機能のレベルアップを目指すことが、即身体運動機能のレベルアップに直につながっていくのです。  

  同じく脳性麻痺のMちゃんは、左の腋窩に強い痛みを訴え始めました。固まっていた肩甲骨が動き始めたのです。短くなっていた腕が伸びてくる気配が確かにあります。同時に、彼女のお母さんが右肩の痛み(五十肩)を訴え始めたのには本当に驚きました。 
  こんなことが本当にあるのです。二人は、ずっといつも向き合い、抱き合って暮らしてきました、まさに一卵性親子です。普通の親子では有り得ないほど強い絆で結ばれていて、お父さんの入る余地がないくらいの親子関係です。 
  Mちゃんの左肩、お母さんの右肩、向き合うと丁度同側になる部分の痛みを同時期に訴え始めたのは、単なる偶然とは思えません。これも彼女らがこの先大きく変化して行くための、身体内部からの訴えであると受け止めて、見守っていこうと考えています。  

  二分脊椎症のY君も、突然の発熱や頭痛を起こし始めました。指圧をしてみるとかなり良い方向に変化しています。ひどく捻れていた脊椎の側湾も、驚くほど伸びてきているのです。 
  しかし烈しく反応が出てきては、また消えるという繰り返しが起きています。その反応は、「痛み」で何かを訴え始めているのです。身体が何を語りかけているのか、じっくりと向き合って学んでいきたいと、目を見張り息をこらすような思いでいます。  

  子供達が、自分が生きていくために何よりまず一番必要な「お母さん」が、圧すことを学び始めた途端、それぞれが、「痛み」を訴えはじめるなんて! 
  お母さんに圧してもらえるとなれば、安心して隠していた痛みを出すことができるのではないでしょうか?  

  ちなみに脳性麻痺のMちゃんのところは、お父さんも一緒に指圧教室に参加されています。ですからお母さんは、お父さんに圧してもらえる訳です。 
  痛みを内在させることで身体機能を悪くしているのですから、たとえ今一時痛みが出たとしても、頑張って出し切ってしまいましょう。思いもよらない素敵な明日がきっと待っていると確信しています。  
 
  それにつけても、私がまるで打ちのめされたような気分になるのは、「親子関係」の絆の強さです。より優れた技術を求めて精進する日々を送る私にも、決して入り込む余地のない親子関係が目前にあるのです。 
  今、出ている各自の痛みは、子供達が早くお母さんに圧して欲しがっているからなのだとつくづく感じています。 
  身体って凄い! 子供って本当に凄い! 
  この先どんな展開になって行くのか本当に楽しみです。 
 他では、知り得ない学びが、ここにはきっとあると直感しています。この予想をはるかに越えた反応の原動力は一体何? 試しに師匠に聞いてみました。「熱意だよ」。即座に二つ返事が返ってきました。その「熱意」に完璧脱帽。私ももっとしっかり岩をも通す強い思いを持たなくては、と心新たにしたものです。

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急きょ、引っ越すことになりました

2009年05月19日 | 分類なし
 今の川越の仕事場に移ってこの夏でまる4年になろうとしています。以前は、足掛け19年、東京のベッドタウン上福岡で仕事をしていました。NPO法人も立ち上げ、スペース的に手狭になり、なにより勉強をするためのスペースが欲しくて何処か適当な場所はないものかと探していました。 
 患者さんの中には、自分の家作を提供してくださるという方もかなりありました。その中で今の大家さんが、誰よりも熱心に再三「是非、私の所に来て!」といってくれたのです。私にとっては少し高い家賃でしたが、その熱心さに負けて、彼女の所でお世話になることに決めました。  

 そんなわけで、心機一転、平成17年7月31日から小江戸川越の仙波町で仕事を始めたのです。実際に川越で働き始めて良かったと痛感したのは、この町のなんともいえない落ち着いた人々とたたずまい、「雰囲気の良さ」とでも言いましょうか。なんて素敵ないい町なんだろう、と心から感じることができたことは、本当に嬉しいことです。その意味では、あれほど熱心な誘いがなかったら、当時の私には、「川越で」という発想はなかったので、今となっては、ありがたかったと感じています。  

 このたび急なことですが、わけあって治療所を移転することになりました。でもそんな事情で「この街、川越で」に拘(こだわ)っていました。なにぶんにも急な話なので、いい物件があるかどうか不安でしたが、今の状況にピッタリの場所が、しかも家賃も安く、まるで私を待っていたかのように見付かりました。  

  今の治療所も、越してきたばかりのときは、「広い」と感じていたのですが、あっという間にまたまた手狭になっていました。 
 今は基本指圧の教室も充実してきて、チャレンジのレッスンも週2回あります。今度の場所は、それらの条件を含めてピッタリだと思っています。今までは、5 床のマットを敷いて稼働していましたが、今度は、8床の稼働が、可能になります。しかも1階と2階に内階段で分かれています。色々な使い分けが可能になりますので、仕事に、勉強に、チャレンジのレッスンにと使い勝手が抜群です。  

  引越しという作業は大変ですから、少々ウンザリではありますが、新たな前進には何かワクワクしたものを感じています。 
  お近くにお越しの節は、是非お立ち寄り下さい。 
  新住所:川越市富士見町9-1     
       東上線及びJR川越駅から徒歩約8分、なかなかいい場所です。

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民族歌舞団荒馬座の「動き」に感動

2009年05月18日 | 分類なし
  5月1日に投稿以来、忙しさに取り紛れてブログをサボってしまいました。申し訳ありません。なにせ仕事場(治療院)を急いで引っ越さなければならなくなったもので、てんやわんやでした。でも新しい場所も決まりました。すぐに工務店に内装等を頼み、できれば今月中にも引っ越したいと思っています。  

  そういうわけで、話は旧聞になりますが、5月3日のことです。子供の日に向けたプレゼントでしょうか? なんと、民族歌舞団荒馬座のお兄さんたちを、チャレンジの子供のために、矢野龍彦先生が連れて来て下さったのです。 
  この方たちは、かつて県立ひばり養護学校に来てくれたことがあるそうで、子供たちも親も、荒馬座のことをよく知っていました。かねてより荒馬座の宮可さんのファンであった、Mちゃんのお母さんは大喜び! 必死にビデオカメラを回していました。  

  私も大変興味深く、見事な動きを見させていただきました。ナンバを学んだ無駄のない踊りには感動しました。宮可さんは、若い頃よりもナンバを学んだ今の方が、ずっと楽に動けるようになっている、と仰っていました。 
  チャレンジの子供達も、目から鱗であったと思います。この動きを見ただけでも世界観が、変わったのではないでしょうか? 急なことには対応が難しいはずのMちゃんも、烈しい動きを眼前に見たのですが、怖がるどころかとても喜んで、一生懸命拍手をしていました。 
  矢野先生、荒馬座の皆さん、本当にありがとうございました。  

 おかげでこの日のチャレンジナンバ講習会は、楽しい雰囲気に包まれて一段と成果が上がりました。子供達の身体の変化は、確実にその心身内部より起きています。身体の動きの精度を上げて行けるように練習する中に、物事への反応、感じ方、受け止め方、理解や考え方までがどんどん変化、成長しています。 
  子供達の吸収力は凄まじいまでの力強さです。うかうかしていると大人の方が、遅れをとってしまいかねません。私ももっとしっかり勉強しなければ! と彼等の姿を見ることで心新たにしています。 
  動かなかった足の指1本を動かせるようになっただけで、全身の動きや体型までが変わってしまうのです。不自由であればこそ実感を持って分かることなのだと、その身体からの学びの多さに改めて驚いています。

  PS 
  荒馬座の宮可さんに、講座終了後にご挨拶させていただきました。お人柄の素晴らしさに脱帽でした。お目にかかれたことを大変嬉しく思っています。なぜか? もっともっと勉強しようと強く思いました、

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医師から癲癇の診断、指圧の効果に期待を

2009年05月01日 | 素晴らしい指圧効果
  少し前の話になります。3月17日の夕方、小学5年生の女の子Yちゃんが、お母さんに連れられて来院しました。
「こんにちは」 
  きちんと挨拶のできる、いかにもしっかりした感じの利発そうなお嬢さんです。あらかじめ、彼女のお祖母さまから相談を受けていたので、どんな女の子かしらと待っていたのです。  

 お祖母さまの話では、昨年8月22日に自宅の居間でYちゃんと一緒にいるとき、突然数分間意識を失ったといいます。軽い痙攣と硬直があったそうで、心配になり病院で受診したら「テンカン」と診断されました。脳波にも異常が認められたため、抗テンカン剤が処方されたそうです。  

  ここまでは普通の話なのですが、このお母さん、どうしてもその薬を我が子に飲ませたくないということで、そのまま服用させずに日時が経過していました。 
  3カ月後の11月27日、自宅でまた発作が起きました。前回と同様、医師に診てもらったところ脳波にも同じく異常が認められたため、再度抗テンカン剤が処方されたそうです。 
  昨年暮れから、お祖母さまからこの件について再三相談は受けていたのですが、多忙にまぎれなんとなくそのままになっていました。  

 今年3月4日、3度目の発作が学校の授業中に起きてしまいました。音楽の時間に大きなスピーカーのすぐ前に座って、クラシック音楽鑑賞の最中でした。突然椅子から倒れ落ちたそうです。この時の発作はかなり強かったらしく、ひどい痙攣と硬直があり、口から泡も吹いていたそうです。この直後も、やはり脳波には異常が認められたそうです。 
 テンカンの発作は突然起こります。時と場所を選べないのですから、安全のためにも、ここまでになれば抗テンカン剤の服用も止むを得ない、と誰もが思うのではないでしょうか。学校側では、何人かいる同じ症状の子供達は、皆薬を飲んで発作が起きないように対処している、と説明したそうです。  

  さっそく鈴木林三先生に指導を受けました。指圧におけるテンカンへの対応は、実はやってみなければ分からない、というのが本当のところだそうです。ただしやった分だけは確実によくなるから、仮に完治しなくてもプラスではある、と。  
 時々指圧にみえるお祖母さまにその旨を伝え、子供の治療の仕上げとしてお母さんに指圧を受けていただくことを条件に、治療をしてみることにしました。たまたまある妊産婦さんのために用意していた時間が、先方の都合で空いたので、この時間を使ってYちゃんの治療をすることにしたのです。  

  第1回目は、本人がかなり緊張していてあまりよく圧せずに終わりました。以前、相当強い指圧を、我慢して受けさせられたことがあるといいます。そのせいでしょう、私の手がそばに延びただけで身をすくませます。これでは、さほど効果は期待できません。
 「痛いのは悪いからで、くすぐったいのはそれよりもっと悪い」と言われたそうです。彼女の足は、くすぐったがるのでほとんど圧せません。この日の治療は、痛くないことを理解できればよし! としました。 
  しかし不思議なことに、前頸部はとてもよく圧せました。前頸部、肩甲上部、肩甲間部、腋窩部、そしていちばん大事な腹部もよく圧せたのです。不思議? 子供は必要なところしか圧させない、と習った記憶が蘇りました。
  治療中、枕元でお母さんは、しきりに私に「先生は、この子を本当にテンカンだと思いますか?」と聞きます。私が「違う」と言うのを期待しているのがよく分かります。 
 私の立場では、診断を下してはいけないことをよくよく説明しました。何度か同じやりとりをする中で、どうにか納得してもらえたようです。気になるのは、ご挨拶がきちんとできるこの子が、治療中一切声を出さないことです。痛くても、くすぐったくても、必死に声を殺しています。こちらの問いかけにも首を縦か横に振るだけで、絶対に声をださないのです。それは、とても不自然に思えました。  

  お父さんの実弟にあたる彼女の叔父さんは、テンカンだったそうです。21歳の時、自転車に乗って出掛け、発作のせいなのか転倒して亡くなったと聞きました。三姉妹の末っ子のYちゃんは、今までいっさい手が掛からない子だったといいます。
  反抗期もなかったので、お母さんは叱った記憶がないそうです。どうやら姉達が叱られているのを見ていて、自分の対応を頭で考えて覚え行動していたのでしょう。どうしたらどうなるかを頭で理解し、親を怒らせないように振る舞い続けて来たようです。 
 そもそも子供は、何事も身体でぶつかって覚えていくものです。いちいちを頭で考えて行動していたら、おかしなものになっていきます。どうやら彼女は、それをしていたようです。必要以上な神経を使ってしまったと思われます。頸部、肩、背中と腹部がこちこちなのです。3回の発作は、いずれも急に気温が異常な下がり方をした日に起きています。  

  4月18日、3回目の治療時に初めてくすぐったがって笑い声をたてました。お母さんが「反抗的なことも言うようになりました」と、少し嬉しそうに報告しています。心なしか、お母さんのいつもの固い表情が柔らかくなっているのが嬉しく思えます。 
  彼女が「テンカン」であるかどうかは別として、身体が柔らかく、暖かくなってきて「子供らしく」なってきた、と感じているのは私だけではなく、お母さんがとても強く感じているようです。  

  当初「やってみなければ分からない」としてスタートしたのですが、今後の治療予定もなんとなく見えてきました。嬉しい効果が期待できそうです。 
  Yちゃんに「本当は、お母さんに指圧を受けて欲しいネ!」と聞いてみました。
 「ウン! ウン! ウン!」 
  彼女のうれしそうな答えが返ってきました。お母さんと子供は運命共同体、とくに年少のときはお母さんの体調が子供に影響を与えるのです。指圧でお母さんの体調が整い、やさしく接してあげることで、Yちゃんの病状もより改善されるはずです。

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