「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

第2回チャレンジ指圧、指づくりにも上達の手応え

2009年04月30日 | 指圧の活動
  第2回チャレンジ指圧教室が、4月25日(土)午後6時半から8時まで、仙波一丁目集会所で開かれました。この日は、チャレンジのお母さん、お父さんとその他に研究会のメンバーの参加で9名が真剣に練習に取り組みました。  

  指づくりはなにより大事なので、1人1人チェックをし課題も出しました。スクワットも日々の生活の中に組み込んで、動きの精度を上げられるよう練習を呼び掛けました。 
  すでに前回よりも、スクワットの動きはよくなっていましたし、指づくりにも上達がみられました。これ等の練習効果が、この先に行って生きてくることを説明しながら、練習の実行を促しました。  

 今後の練習の進行予定を簡単に話し、先ずは人を圧すことに慣れてもらうため、7月まではこのまま進む予定です。夏以降、本格的に「無駄な力が抜けた状態で圧(お)す」練習に入ります。ここからが、指づくりの練習いかんで決まるということを、実感を持って理解していただけるようになると思います。  
 
  なお、研究会メンバーで参加された方達にも、それなりにしっかり練習していただきました。ふだん何気なく圧していますが、正確にキチンと圧すということを再確認できて大変勉強になりました。 
  前回より上達できていることがハッキリ見えたので、皆さんますます意欲に満ちあふれています。

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治療室は食事所と運動場! 後味の悪さに私も反省

2009年04月29日 | 雑感
  Mさん(27歳女性)は、2児のママ、第1子(2歳・男児)のNちゃん出産のときは、切迫早産の危機を乗り越えてのお産で、ずいぶん苦労したようです。 
  第2子妊娠のおりは、7カ月に入ったころから腹部の張りの強さに切迫早産の不安を感じ、オバサマの紹介で来院され、基本指圧を受けながら体調を整えて出産を迎えました。  

 安産でとても健康な赤ちゃんに恵まれ、毎日の楽しい育児を経験、基本指圧への信頼も厚く、産後もよりよい子育てのために毎月指圧を受けに来院されています。彼女が指圧をよく理解し、大切に思ってくれるのはとても嬉しいことです。私も多忙な中ですが、彼女のために時間をさいています。 
 いつも一緒についてくる長男Nちゃんとも、慣れて仲良しになりました。Nちゃんは、抱いてみると、彼独特のズシッとした妙な重さがあります。ハカリの目盛りには出ないたぐいの重さで、これは筋肉の硬直や循環の悪さによるものなのです。少し指圧をしてみると不思議にこの重さがとれて軽くなるので、皆がとても驚きます。  

  小さな子供を指圧すると、その前と後では抱いた感じが軽くなるのはよくあることですが、Nちゃんはとくにそれがハッキリと出ます。いつも咳をしていて、風邪を引いているわけでもないのに、その咳がいっこうに治らないとママが心配そうです。 
  そこで、来院のたびに少し圧してみることにしました。本人もいやがらずにそこそこ圧させます。何度か圧すうちに、身体の独特な重さも取れてきました。同時に咳も治まりました。そうなると現金なもので、今はあまり圧させてくれません。  

  指圧の話がご家族の中で出ているのでしょう。Mさんの姉Aさんから予約の電話を頂きました。初めてなのでMさんと一緒の日、続いた時間で、ということになりました。  

  Aさんにも2歳の男の子が1人います。その日、治療開始の1番目と2番めの時間です。朝、全員一緒に来院し、Mさんの治療からスタートしました。同時に子供達2人と姉のAさんの朝食時間になりました。 
  コンビニで購入したらしいオニギリを、3人で食べ始めたのです。グレープジュースを飲み回しながら、両手にオニギリを持ってモグモグとほうばるAさんの姿には、呆気にとられてしまいました。後から来たおばあちゃんが、Aさんに、
 「あなた指圧を受けるのに、そんなに食べていいの?」
 「大丈夫、30分前までに食べればいいの……」  

  私は、彼女にそんなことを言ったことは、ありません。 子育ての最中は、我が子可愛いさのあまり、他のことがつい見えなくなってしまうことがよくあります。私も若いころにきっと似たようなことをして、周りの大人達のヒンシュクを買ったことも多かったかも知れません。 
  でも、しかし……あまりにも行儀が悪い!……。  
  レジ袋を店開きし、オニギリをほうばるAさんと口をモグモグしながら飛び跳ねる子供、しかも、初めて治療に来た治療室で他の患者さんも治療を受けているのです。 
  どうしてもひと言いわずにはいられませんでした。  

 かつてあった事件を引き合いに出し、Mさんに話しました。夜店のワタアメの棒が喉に刺さり、尊い一命を落とした幼い男の子があったことを、記憶されている方も多いと思います。救急車で搬送された病院でいかなる処置がなされたかは知りませんが、最愛の我が子を一瞬にして失ったご両親の悲しみは、想像すら及ばない深いものであろうと思います。 
  しかし食べ物を口にするとき、必ず座ることをしつけてあれば防げた事故です。せめてその話しだけでも、と思って話しました。言い過ぎかも知れませんが、犬でさえ「お座り」「待て」をします。  

 このブログは、読んでくださった方が指圧を理解し興味を持っていただけるように、なるべく明るい話題や面白い治療風景をと考えています。愚痴めいたことは、書きたくないのですが、この30数年の中で初めての、あまりにもひどい経験でしたのでつい書いてしまいました。  

  ちなみに姉Aさん、初診カードに記入する際「子供の名前はここに書くの?」と聞きました。
 「えっ? 今日は子供の治療ですか?」
 「いいえ、でも子供も圧してほしいから」 
 子供の治療も本来きちんと予約をいただき、施術料もいただいてやっています。親の指圧についてくる子供を、無料で必ず圧す訳ではありません。子供の治療は、まずお友達になることからと思っています。私の子育て支援の気持の表れで、たまたま圧してみることもありますが、私は決して「ついでに圧してくれる便利な指圧師」ではありません、アシカラズ! 
  なにかとても後味の悪いこの日の仕事は、私の態度に曖昧な点があったからでしょうか? 振り返って反省してみようと思っています。 
  これを読まれた方の後味も悪いかもしれません。ごめんなさい。

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藤原研究所で学会報告の打ち合わせ

2009年04月20日 | 指圧の活動
   4月13日(月)、桐朋学園大学の矢野龍彦先生、長谷川智先生と共に錦糸町の藤原QOL研究所を訪ねました。ここは、前回のブログで紹介しました藤原一枝先生の研究所で、7月4日に行われる、藤原先生の学会報告の打ち合わせのため伺ったのです。 午後2時半から約2時間。熱心な話し合いの場は、時のたつのを忘れる熱気に包まれていました。愛媛県出身の藤原先生。矢野先生は、お隣の高知県出身です。すっかり意気投合されたようです。  

 当日、参加者の質問を受けるため、私も会場に参ります。話は、学会での報告以上の拡がりに発展していました。医師以外からの働きかけにも「効果」のあることも十分認識され、また反対に、未だに巷から失せない呪術めいたまがい物も数多く現存し、それらに引っ掛かってしまう人が絶えないことを嘆いておられました。 さらに話は、骨体操と基本指圧のコラボレーションによる身体機能改善効果を見つめた方向に進んでいきました。この日の面談がどのような報告内容に出来上がってくるのか、とても楽しみです。  

  藤原先生には、また近々お目にかかることになるとは思いますが、今回は、先生の自己紹介的な話も伺うことができました。プライベートな内容のお話の中にも先生の毅然とした生き方をかいま見る思いますがありました。

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「二分脊椎症の自立排便」について発表を準備

2009年04月18日 | 指圧の活動
   この1カ月は多忙を極め、年度末から新年度にかけての雑用や総会準備などの雑事に振り回され、ブログもご無沙汰続きでした。

   今回、順天堂大学付属病院主催の学会で、「二分脊椎症の自立排便の獲得」の発表報告について、大学の許可が出て正式に決定しました。まさに画期的な出来事です。
   7月4日(土)9時から17時、東京国際フォーラムで開催される二分脊椎症研究会です。3月末にタツヤ君の主治医である藤原一枝先生(都立墨東病院脳神経外科)が提出された抄録が、無事審査を通過し正式に発表できる運びとなったのです。
   せっかくのよい機会です。少しでもいい形で報告したいと考えています。

   報告当日までもう3カ月を切っています。報告内容の作成のため、このあと藤原先生にお会いする機会が増えると思いますが、実は内心とても楽しみなのです。
   藤原先生は、とても素敵な女性です。「素のまま」「自然体」とは、まさにこの先生のための言葉のように思います。私としては、「素敵な先輩みーつけた!」というのが、正直な感想です。
   絵本作家でもある先生に今、完全に魅せられています。同じ女性として、仕事を持ちながらご主人、家族をなにより大切にされている姿に感動を覚えます。

   世の中の男性は、仕事ができればそれですべてOKなところがあるように思います。しかし働く女性は家庭を最優先にして、その上でバリバリ仕事もこなしていてこそ、初めて「働く女性」としての価値があるのではないでしょうか?
   先生は、まさに「できる女性」なのです。今まで漠然と考えていたことがハッキリと見えてきたのは、藤原先生の影響が大であると思いました。先生との出会いがキッカケとなり、この先の自分の生き方を示唆されたような気がします。最期に「本当に楽しかった」と思える生き方をして行こうと改めて思っています。

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初心者向けの指圧教室、熱意の中で船出

2009年04月17日 | 指圧の活動
 4月11日(土)午後6時30分から1時間半、チャレンジ・ナンバの親たちの指圧教室がスタートしました。これは障害を持っている子供たちのお母さんの熱意で開催することになった、初心者向けの指圧教室です。名目は初心者向けですが、目指すは超一流のスペシャリストです。
「無駄な力が抜けた状態になって圧す」本物の技術を身に付けるために学ぶのです。障害を持つ我が子を圧すための修練が始まりました。  

  お母さん4人、お父さん1人と研究会メンバー2人で第1回目をむかえました。まずは指圧用のスクワットと指づくり。もうひとつ肩甲下部の練習をやる予定でしたが、指づくりの必要性を実感してもらうため「頭部・顔面」の指圧を実習しました。 
  圧すための指の型ができないと、その形を作ることに一生懸命になってしまい、とても圧すことどころではなくなることがよく理解できました。結果、指づくりは次回までの宿題となりました。 
  しかしとにかく皆の熱心なのには脱帽です。将来のスペシャリストを目指しての第一歩は、まずまずのスタートを切りました。  

 昨年、日本指圧学校の特別授業に講師として招かれ、120名の学生さん達と共に学びました。その時の感想は、とにかく「学生さんてなんてかわいいのか」ということでした。今回、チャレンジのお母さん達の指圧教室でも同じ感情が湧いてきました。これからきっと素敵な前進が待ち受けているであろうと予感しています。  

  第一回目の教室ですでに皆、自主練習の相談をしているほどでした。大きい夢に向かって、まずは順調な船出でした。



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