「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

1月度練習会、「『医療として認められる指圧』を目指して…」

2015年01月30日 | 指圧の活動

 基本指圧研究会の練習会が、1月18日午後1時30分から豊島区勤労福祉会館で開催されました。
 近年、指圧免許を持っていない人たちが、大手を振って指圧まがいの仕事をしています。一説には免許を持っている人の10倍も20倍もいるといわれる無免許者。事故も多く、新聞紙面を賑わしたこともあるのですが、あまりに多くて取り締まりようがないということです。

 顧問の鈴木林三先生から打ち出された「医療として認められる指圧」。現在の医学でも手をこまねいているだけで治せない部分が、指圧で改善できることも考えられます。指圧のプロに徹することで、これまで以上に仕事の領域が広がると思っています。今こそ、これまで練習してきた技術を発揮したいものです。

 
今年から、練習会は前頸部と頸部全体、肩甲下部、腹部を中心に練習します。目標は、病院に通って指圧で治療ができるようになりたい、と思っています。ただ強く押すだけの指圧なら誰でもできます、難しいところを効果的に圧して改善することがプロなのです。
 
目標が、決まりました。頑張ります。



 


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車椅子で電車に乗り世界が変わったY君、便漏れ・アトピーも改善へ

2015年01月20日 | 素晴らしい指圧効果

 公益財団法人二分脊椎.水頭症研究振興財団の助成金の仕事は、3件のうち2件が無事終わりました。そのうちの1件、埼玉在住のY君に関するご報告です。
 彼
は23歳、この年齢の男性なら、毎日が楽しいことでいっぱいだと思います。でも車椅子をこいで、片道30〜40分ほどの職場と自宅の行き帰りで終わっています。いつも疲れていて、イライラしています。

 
病気で倒れる前、私は「チャレンジ指圧教室」と名付けた指圧講座をやっていました。近くの小さな会場を借り、ボランティアです。縁あって、そのなかにY君のお母さんもいました。彼もよくお母さんについて来ていましたので、指圧をしてあげたこともあります。ところが私が倒れてしまい、この指圧教室は自然消滅になりました。
 
その後もたいへん気にかかっていたので、助成金の申請をしたとき、3件のうちの1件に挙げました。彼は二分脊椎症で、学校へ行っていた当時も、職場でも、便漏れで悩むことが多かったのです。
 
基本指圧で身体の機能改善を目指し、8ヵ月、月2回のペースで行ってきました。現在、便もれがなくなり、たいへん安定しています。辛がっていたアトピー性皮膚炎も改善し、ニコニコした表情が多く見受けられるようになりました。

 
Y君が治療院に来るときは、いつもお母さんが運転する車でした。それがいつも気になっていたのです。1人で電車やバスに乗り、どこかに出かけることはないようです。11月末、私は彼が住んでいる最寄りの駅で待ち合わせ、治療院まで電車で行こうと計画しました。
 彼にとっては初めての経験で、とても楽しかったようです。私も車椅子の人と電車に乗るのは初めてなので、マゴマゴしながらの珍道中でした。結果、3回の練習で電車にも慣れ、自分で切符を買って電車で出かけるのも大丈夫 彼にはやりたいことがあるようです。これからは、どこでも自由に出かけて行けるでしょう。

 
環境が変わり、前向きになったことで、体調もさらに良くなってきました。目の前の世界が大きく変わってきたようです。頑張れ、Y君!! 


Y君は腕力がとても強いので、私はついて行け
ません



治療院は、車椅子でも入りやすくなっています


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頸部脊柱管狭窄症で神戸から指圧に、信頼関係が治療効果を倍増

2015年01月15日 | 素晴らしい指圧効果

 12月29日、待っていた荷物が届きました。中身は 「Brain and Spinal Cord」 という公益財団法人二分脊椎・水頭症研究振興財団の機関誌です。基本指圧の効果について書いてもらっていますので楽しみにしていました。
 
《事務局からのお便り》と題した編集後記です。編集長のTさんは、5年ほど前、私が二分脊椎研究会の学会発表が契機で知り合いになり、そのとき基本指圧を経験していただいたことがありました。今回また
基本指圧を受けていただきましたが、編集後記に書いてくださいましたので、その箇所を引用させていただきます。

 
「編者は、頸椎 3/4/5/6 の狭窄の痛みと痺れで、ついにガマンができなくなって、(「指圧の心 母心」の浪越徳治郎先生の愛弟子でいらっしゃる) 川越の村岡先生に指圧をしていただくことにしました。彼女の指圧は、前頸部を圧す指圧で、2時間をかけて全身をほぐしていきます。『いくら何でも1回の指圧では治らないわよ』 と言われていたのですが、帰りの新幹線で、既によくなっていく感じがあって、神戸にもどって1週間ほど経ったときには痛みや痺れを忘れていました。『しばらく通ってみたら』 という会長の勧めもあって、1ヵ月後の連休に再度先生を訪ねたところ、『あー、これならもう痛くないはずだわ』 と、村岡先生の方が驚かれたくらいでした。マジックです。今は、まったく症状がありません」

 
去年3月8日、財団の研究助成金贈呈式でTさんにお会いしたとき、実際はかなり辛かったと思うのですが、痛そうな素振りは見せずに頑張っていらっしゃいました。7月、東京大学で行われた二分脊椎研究会の学会発表の時も、ご自身の痛みに対してはひと言も言われませんでした。今思うと、そうとう痛かったと思います。とてもきれいな方なのに、表情が硬く気になっていました。頸部の脊柱管狭窄症で困っていると聞いていましたが仕事上、狭窄症の厳しさはよく良く知っているので、「手が出せない」 と思いこんで、心配しているだけでした。

 
なんでも経験しておくことは大事なことだと常々思っています。5年前に1回圧したことがありましたが、実は圧してビックリ。すごい方がいるものだと、当時スタッフに話したことがあります。Tさんの独特な能力だと感動したのが、治療に当たっては身体も気持ちも、すべて預け切ることができる方なのです。彼女の特殊能力で、今回改めて、本当にこういう効果が出せる方なのだという、不思議な経験をしました。
 
指圧は施術者と受け手の信頼関係が重要なのです。受け手が総てを預けることができると、見たことがないほどの効果を発揮するのです。今まで体験できなかった貴重な勉強でした。ちなみに今回、3回とも治療時間は1時間40~45分ほどでした。自信を持って、「完治」 と言っていいと思っています。Tさんの能力に脱帽です!


公益財団法人日本二分脊椎・水頭症研究振興財団の機関誌「Brain and
Spinal Cord」


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こんにちは赤ちゃん! 指圧で 「陣痛から2時間」 の超安産

2015年01月08日 | 素晴らしい指圧効果

 こんにちは赤ちゃん!
 
昨年12月17日のお話です。10月30日に初産で出産したお母さんと、1ヵ月半の赤ちゃんが一緒に来院!!
 
ホヤホヤの赤ちゃんは小さくて、初々しくて、この子を見ると周囲の人達の顔がパーっと輝き、幸せそうな笑顔になります。赤ちゃんは、どうしてこんなに可愛いのでしょうか。
 
このお母さんは高校生の時に何回か私が指圧をしたことがある方で、頸のコリが強いのです。頸に強い癖があり、指圧師としては気になる方でした。
 
今回の指圧は妊娠7ヵ月から始まりました。妊娠後期からしか圧していないので、実はもう少し早く始めたかったと思いました。予約があまり入れられない状態でしたのが残念でした。

 
できるところまで頑張るしかないと思い、1回1回を大事に治療しました。
  「毎日、毎日、朝起きると頭が痛いのですが」
  このお母さんは、頭頂部が大きく陥没していて、頭の形が変形しています。以前から指圧を受けると直ぐ頭痛になっていたと聞いていました。治療が始まったのが夏でしたが、聞くとシャワーを使うだけで、浴槽に入っていないといいます。身体は、シャワーだけでは、芯から温まることができず、その日の疲れが取れないのです。朝起きた時、頭痛があるというのはそのためなのだと思います。
 
さっそく、その夜から浴槽でしっかり温まってもらうと、たちまち頭痛から開放されました。治癒が進むと陥没していた頭の形が見る見る良くなっていくのです。
 
 
治癒過程に指圧師として興味深い反応を経験しました。妊婦さんが、少しずつ胃の痛みを訴えてきました。担当医師からは、体重が多くなったと注意されていたようです。
 
同時進行で頭の陥没は、どんどん変化してきて形がきれいになってきました。このとき朝起きると痛かった頭が、起きてすぐの胃の痛みに変わりました。妊婦さん独特の反応だと思いました。生命力の強い胎児がお腹の中にいるのです! 胃の痛みは胃が悪いわけではなく、食べ過ぎを注意する合図のようです。
 
しかも頭の痛みは出てこず、体調はどんどん改善してきました。「痛み」は身体の信号です。一番効率良く出ていればいいのです。指圧の予定は、無事終了し、
 「来週も予約してもいでしょうか?」
 
少し不安気に聞いてきました。
 「もう大丈夫! 頑張ってね」
 
この時、胎児は出産準備を始めたところなのが、圧して分かりました。産まれやすい位置、下方へ移動して行くのが手の中で確認できたのです。

 
それ以来の「対面」でした。このお産は、陣痛開始からなんと2時間という超安産だったそうです。心から「おめでとう」と母子の無事を喜びました。
 


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年頭のご挨拶

2015年01月01日 | 分類なし

 
 明けましておめでとうございます

 
 本年が皆様にとってより良い年でありますよう、心からお祈りいたします。
 昨年は、公益財団法人日本二分脊椎・水頭症研究振興財団の研究助成金をいただき、青森と埼玉で治療の成果を挙げることができました。相手の都合がつけば、新年早々にも福岡へ行きたいと思っています。 
 
どうぞ今後とも、ご指導・ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
  
 
  2015年元旦 
      
      
村岡曜子治療院
      村 岡 曜 子・スタッフ一同


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