「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

欠損した視野が指圧で劇的に回復

2011年12月23日 | 素晴らしい指圧効果

私は昨年暮れの12日、脳出血を起こして川越の救急病院へ緊急搬送されました。そのあと、脳神経外科医・藤原一枝先生の紹介で東京警察病院へ転院することができました。

実は川越の病院でICUにいた8日間、私は来て下さった方は全部知っています。しかし自分の意思表示はほとんどできなかったのです。

 

転院しても廊下へ出られるのは、お手洗いへ行くときと、誰かについてもらって談話室の自動販売機に飲み物を買いに行くときぐらいでした。

ところが右側の視野が極端に狭くなっていましたので、右側に障害物があっても見えないのです。廊下を歩いて右へ曲がるとき、右側の角が見えないから「ガン」とぶつかってしまいます。部屋へ入るときも、思いっきり顔の右側をぶつけてしまうのです。

 

たしか1228日だったと思います、鈴木林三先生が病院へ来て下さいました。そのとき、30分ほどかけて前頸部と両手の指圧をしてくださいました。すると不思議に、視野が広がったような感覚があったのです。

「指圧をすると視野が広がるかもしれない」

私はまだ現実と夢との間をさまよっているようなところがありましたが、先生が圧してくれたように自分を指圧しよう、と決意しました。

 

ところが前頸部が短く堅くなっていたので、圧すのにも指が入りません。そこでまず、手にあるポイントを圧し始めたのです。すると日毎に目の状態が変わっていくのが感じられました。

指圧を始めて10日ぐらいたったころ、「だいぶん良くなったから、一度視野検査をしてみましょう」との病院の先生の勧めに従って、17日に初めて検査をしました。

 

上の写真が、そのときの右目の結果です。かなり良くなっていますがまだ右下の4分の1が欠損しています。

しかし状態がずいぶん良くなっているのを感じたので、次いで25日に再度検査をしました。 

先生方から「視野は元に戻らない。それなりに工夫して生活するしかない」といわれていたのですが、私は「まだまだ良くなる」と確信が湧いていました。

その後210日に退院して、リハビリセンターで失語症のリハビリをしていますが、同時に、おりにふれてごく短時間ながら、視野回復のための指圧も自分で行っています。

 

1220日、東京警察病院へ入院したのがちょうど1年前でした。この日、3回目の視野の検査をしました。私はかなり良くなっているはずだ、という確信がありました。池袋や新宿の混雑する駅構内も平気で歩けるようになりましたし、沖縄や台湾などへ旅行をしても不便は感じません。

検査のあとの診察で眼科の先生にいわれました。

「劇的な回復ですね」

 

不思議がっておられました。そこで自分が指圧師であること、目のポイントを自分で指圧していたことを話しますと、それはどの部分ですか、どうやって圧すのですか、と熱心に聞いておられた。

「また様子を見たい」とおっしゃり、半年後(5月か6月ごろ)にもう一度検査をすることになりました。

 

17日の検査結果と今回の検査結果を見て、先生は「17日は4分の1が欠けていたが、今回は8分の1以下になっている。こんなことがあるのですね」と驚いておられました。

最後に、視野検査の結果をコピーしていただきたい、とお願いしたところ心よく応じて下さいました。

 

この日は帰宅して祝杯を挙げました。半年さきの検査を楽しみにして、今後とも目のポイントの指圧を続けようと思っています。

ただし、私の場合は早く指圧を始めたからよかったと思っています。遅くなればそれだけ回復が難しくなることは間違いありません。

 

 

17日の視野検査(右目)。指圧を始めてかなり良くなったと思います
 
が、まだ右下4分の1が欠損しています

 


  
1220日の検査(右目)。欠損部分が大きく回復しています


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「小さなドラゴンの大冒険」 ― 松田祐樹さんの感性に驚く

2011年12月13日 | 分類なし

  藤原一枝先生から、ペーパークラフト作家・松田祐樹さんの作品展が開催されるとお聞きし、12日、楽しみにして出かけました。展示場所は原宿・表参道のクレヨンハウス。松田さんは難病と闘いながら製作を続けている24歳の青年です。藤原先生についてはご存知の方が多いと思いますが、某都立病院脳神経外科医長を務められたこともある、脳神経外科のエキスパートです。 

 

  1年前、私が脳出血で埼玉・川越の救急病院へ搬送されたときも、「開頭手術」という担当医の言葉を聞き病院まで足を運んでくださいました。藤原先生のご配慮により日本で10指に数えられる脳外科の先生を紹介していただき、そこの病院へ転院することができたのです。

  おかげで手術をせずにすみました。もし最初の病院で開頭していたら、私は命がなくなっていたか、あるいは廃人になっていたか。いずれにしてもこうしておられるのは、藤原先生はじめ皆さまのおかげだと感謝しています。

 

  ところで読売新聞に松田さんの作品展が紹介され、先生が新聞記事をメールで送ってくださいました。それによると、今回の作品は1月から製作を開始しながら、東日本大震災を機に「もっと見る人を楽しませるような作品に仕上げよう」とそれまでのものを破棄、4月から改めて作り直したということでした。

  つぎに紹介記事の1節を引用します。

 

  「『小さなドラゴンの大冒険』と題した作品は計12個。子どものドラゴンが『裁縫の世界』に迷い込んだという設定で、順番に眺めると、主人公のドラゴンが『ボタンの湿原』や『リボンの森』での恐竜との出会いを経て、最後は親元に戻るストーリー仕立てになっている」(読売新聞 2011.12.8

 

  子どもだけでなく、私たち大人までメルヘンの世界へ誘ってくれる作品です。作品は数センチから10センチ、大きくても20センチほどですが、カレンダーとは違いいろいろな角度から鑑賞できるのもまた楽しいものです。(この作品はカレンダーに制作され、頒布されています)

 

 次に何枚かの写真をご紹介します。写真の限界? 一方からしか見ることができないのが残念です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

上は松田祐樹さんの作品群の1部

 

夕闇せまる表参道


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鈴木先生の講習会、明年2月11日に開催(予告)

2011年12月13日 | 指圧の活動

基本指圧研究会顧問・鈴木林三先生の「医業のための基本指圧」と題した講習会が、明年211日(祝日・建国記念日)に東京・池袋の豊島区勤労福祉会館和室で開催されます。

 

講習会は1430分から1630分の2時間。終了後、17時から鈴木先生を囲んで懇親会を開催します。会員の講習会参加費は無料。懇親会は半額を基本指圧研究会で負担し、個人負担は2000円です。会場等の詳細は後日お知らせいたします。

 

基本指圧研究会の会員でない方の参加も実費でお受けします。ご希望の方は事務局までお申し込みください。

会員以外の方の講習会参加費は3000円、懇親会負担は3000円(1000円を研究会で負担)とさせていただきます。

 

懇親会等の準備がありますので、112日までにお申し込みください。

事務局電話 049-223-6088


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松田祐樹さん、弊ブログで病名を間違えお詫びします

2011年12月04日 | 分類なし

昨年122日、このブログでペーパークラフト作家・松田祐樹さんのカレンダーを紹介させていただきました。そのおり、幼い時から病気がちだった松田さんの病名を誤って書いてしまい、ご本人と関係の皆さまに大変ご迷惑をおかけしました。

本日、藤原一枝先生からご指摘をいただき、当該病名を削除したうえで同ページに「お詫びと訂正」を掲載いたしました。今後は充分留意して記事を書くつもりですので、よろしくお願いいたします。

 

さて今回の松田さんのカレンダー、「小さなドラゴンの大冒険」と題した辰年の来年にふさわしいみごとな作品です。作品のほとんどが10センチ立方、材料はすべて紙。設計図もなく頭の中のイメージからそのまま作り出しているということですから驚きます。

 

私の治療院の患者さんにも、このカレンダーのファンが増えてきました。

8日から、表参道のクレヨンハウスという子供の本屋さんで作品の展示があると、藤原先生からお聞きしました。12日に私も見に行きたいと思い、大変楽しみにしています。

 

写真は松田さんの来年のカレンダーです。

  


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