「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

「お母さんが一番好きな貝をゴールデン・ウイークに!」

2023年08月09日 | 雑感

    Sさんの家の三人兄弟は沖縄の西表(いりおもて)島で生まれ育ち、今はそれぞれの道に進み始めています。長男は指圧の道へ、次男は都内NT大学の3年生でやはり某資格習得を目指し、末っ子は専門学校へ進学しました。島に残ったご両親は、少し淋しいだろうと気になります。次男(大学生)が、今年のゴールデン・ウイークに帰省したとき、母の日のプレゼントに、お母さんが世界一好きだという「ゆりみな」という貝を食べさせてあげたいと思いついたそうです。「ゆりみな」は、西表島の梅雨の時期にしか採れない貝です。それを採りに行った場所は、「船浮」という集落で道がない「陸の孤島」。友達のお父さんに船を出してもらい出かけました。

 西表島では色々なところで採れる貝ですが、ハルくんが選んだのは船浮の「イダの浜」。ここは日本一美しいといわれる浜で、岸からすぐに壮大な珊瑚礁が続き、熱帯魚がたくさん泳いでいる海だそうです。到着後すぐに海に飛び込みましたが、その時に船の縁に腰を強打してしまいました。7月末になっても、打撲の痛みがずっと取れずにいたそうです。そこで指圧で治そうと思いついて治療院にやって来ました。
 指圧治療でかなりよくはなりましたが、打撲だけでなく捻挫状態もあったので、次の週も治療をして終えました。痛みが取れて嬉しそうに帰っていきました。よかったです!


西表島は車で一周できません。西側道路の終点が白浜地区。西表の絶景ビーチ
「イダの浜」は日本一の美しいビーチと言われているそうですが、ここは船を
用意しなければいけないそうです。


母に日のプレゼントに「ゆりみな」。


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二分脊椎症のSチャン、とにかく意欲的な親子です

2023年08月04日 | 指圧の活動

 都内在住のSちゃんは小学3年生の女の子です。二分脊椎症、障害レベルL3〜4で、月に1回親子で治療院に来ています。何にでも興味を持ち、学校生活の全てを吸収していく積極的なパワーをヒシヒシと感じます。
 お母さんの話ですと出産時、「将来、歩けるようにはならない」と医師から診断をされていたそうです。その時のご両親の気持ちを思うと、言葉もありません。でも私から見ると、言い方が悪いかも知れませんが、親御さんが、それで返って発奮されたように見えてしまうほど、何にでも前向きで挑み、傍目にも親子共々毎日とても濃い生活をされていると感じます。
 この写真は、今年3月のものです。親御さんからご了解をいただきアップしています。Sチャンはスポーツ、勉強、習い事等いろんなことをやっていて、「できない」との選択肢はありません。とにかく意欲的です。

 本題に入ります。
 治療院に来院する患者さんには、子供も結構多いのです。子供の背中が丸くなっているのを気にしている親御さんはかなり多く、子供に「背筋ぴーん!」を指導するお母さんを見かけます。だが残念ながらその成果を出している場面を見ることは少ないのです。
 治療院では、二分脊椎等の障害をお持ちの患者と家族には、指圧を親子共に受けていただいています。子供を圧すことを覚え、自宅で圧してあげてほしいので。圧すお母さんが、受けなければ圧す感覚を覚えることができません。風邪をひいた、腰が痛い、お腹の調子がイマイチ、頭痛、咳、鼻がつまる、足がつる、等々。身体の感覚は山ほどあります。その感覚を感じながら共に進んでほしいのです。
 母子ともに、身体が良くなっていく経験をしてもらうことも大事と考えています。Sちゃんはお母さんの指圧が終わるまで背筋ぴーん」で宿題をしていました。
 姿勢がとてもよくなって、背中がきれいになっています。Sちゃんのお母さんは、Sちゃんのお腹を毎日指圧しています。お腹と背中は文字通り表裏一体です。体幹とは顔、首、腕、足以外の部分で、体の中心部を指す言葉です。動態全体のことです。肋骨が身体をひと回りしています。肋骨に着いている筋肉もひと回りしています。お腹を圧していることで、背中まできれいになってくるのです。
 それにしてもこれほどの短期間で改善してしまうお母さんの力って凄いです。快挙です。「見事」というほかありません。お子さんの背中が気になる時は、ぜひお腹を圧してあげてください。


上の写真は背中が丸くなっています。お母さん
の「背筋ぴーん」の言葉で、指圧が終わるまで
背中がまっすぐでした


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