「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

小さなチューリップとゆく春を惜しむ

2008年04月26日 | 雑感

  4月6日に投稿した記事で、売り物にならない“ヒネモノ”のチューリップの球根をたくさんいただき、スタッフのⅠさんによる丹精込めたお世話で、美しく開花した様子を投稿しました。そのチューリップたちには、この1カ月半たっぷり楽しませてもらいました。
 
  掲載の写真が、育てた最後の花たちです。そのヒネモノ具合いも極めつけです、なにしろ今までに見たこともないほど小さなチューリップなのです。私の親指の頭ほどしかない真っ赤なおすましサンは、「バレリーナ」という品種のものです。 もう2度とこんなに可愛らしいチューリップには、お目にかかれないかも知れません。記念撮影をしました。  

  お陰でとても楽しい春のひとときを過ごせました。約100輪ちかくの花に囲まれて♪♪♪…

 


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中国・台湾… 悪質な「ブランド名」の窃盗

2008年04月25日 | 雑感
  中国・台湾などで、日本製品の商品名や日本の地名が、多数商標登録されていることが明らかになりました。そのため日本製品を販売するとき、これらの国では、もともと日本で販売するときに使っていた名前(固有の名称、一般的な表記など)が使えない、と言う問題が頻発しています。

  中国産と比べると、日本の米は中国の富裕層に大変人気があります。安全性、美味しさで絶大な信用があるからです。
  しばらく中断されていた中国への米輸出が、昨年、暫定的に再開されました。しかし、「コシヒカリ(越光)」や「ひとめぼれ(一目惚)」がすでに中国で商標登録されているため、「新潟産」や「宮城産」の米との表記でしか、販売できないというのです。日本産の米が、しかも日本で流通している「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」という品名で売ることができないとは、なんとも理不尽ではないでしょうか。

  静岡県はお茶の名産地であるとともに、わさび(山葵)の生産額が全国の6割を占めています。ところが「静岡」「葵(あおい)の御紋」が、中国で商標登録されているそうです。
 「静岡」は茶および茶葉代用品を対象に中国在住の個人が、「葵の御紋」は、わさびなどを対象にして台湾の企業が、商標としてすでに中国で取得したというのです。「静岡のお茶」「静岡のわさび」というブランド力狙いは明らかです。(以上、毎日新聞〈2008.4.13〉を参照)

  そのほかにも、同類の被害が山積しているようです。 台湾においても「さぬき(讃岐)うどん」の名称が商標登録されるという出来事がありました。その名前を掲げ日本から台湾に出店(しゅってん)していた店が、看板をかけ替えなければならなくなったというのです。

  たとえば日本で、「エルメス」「ルイ・ヴィトン」「フランス」「パリ」などを商標登録して(もちろん日本ではできませんが)、本物のエルメスやヴィトンを排斥、日本製の類似模造品をその商標で売ったとしたらどうでしょう。日本人なら見向きもしないのではないでしょうか。
  中国(人)は似たものであれば、偽物とわかっていても平気で愛用するのでしょうか。ディズニーのキャラクターまでそっくり真似て、「ディズニーランドは遠すぎる、石景山遊園地にいらっしゃい」をキャッチフレーズにして、集客を図るような国(民族)なのですから。
  知的所有権を守れないと言うことは、その国の民度の低さを表す以外のなにものでもありません。同時に、こういう国を日本は十分注意しなければならないのです。

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モンスターペアレント、子供の将来に悪影響必至

2008年04月24日 | 雑感
  ときどき話題に上る「モンスターペアレント」については、皆さんよくご存じだと思います。幼稚園や学校に対して、自己中心的で理不尽な要求や、無理難題を繰り返えし訴える保護者のことす。

  クレームの方法は、直接担任教諭に対して行(おこな)ったり、校長や教育委員会などより権限の強い部署に持ち込んで、間接的に現場の教員や学校に圧力をかける、というやり方も増えているといいます。
  また中には、虚偽の告発をするなどして法的問題に発展させ、学校を窮地に立たせようとするものもあるのです。親の中には慰謝料などを取る目的で、最初から弁護士を連れて学校に乗り込む人もいるといいます。
  担任教師の中には、このような苦情や要望に対応する過程で精神的に追い込まれ、体調を崩して休職したり、退職に追い込まれる例も多いのはご存知と思います。中には、自殺に追い込まれた校長先生もいらっしゃった、と記憶しています。一部の学校や教育委員会では、対策チームを設置する動きも出てきていますが、本格的な対応はまだまだというところです。

  そもそも、学校に持ち込む苦情や要望が常軌を逸しています。
 「自分の子供はテニスが得意だが、学校にはテニス部がないので作ってほしい」
  これなどは、まだかわいい方かもしれません。

 「下校途中に友達とけんかしてけがをしたので、学校は慰謝料を払え」
 「子供の模擬試験と運動会の日が重なってしまったので、運動会の日時を変えてほしい」
 「子供が朝なかなか起きないから、先生が毎朝電話して責任を持って起こしてもらいたい」
 「子供はピーマンが嫌いなので、給食からピーマンを抜いてほしい」
 「宿題を忘れたぐらいで子供を怒るとは一体どういうことか」

  数日前、ある新聞に載っていました。生徒がクラスメイトをいじめるので、教師がその生徒を厳しく注意したところ、翌日母親が飛んできたそうです。いわく。
 「○○クンがいるとむかつくからいじめたので、○○クンを別のクラスに変えてほしい」

  呆れるばかりで、これ以上書く必要はないと思います。いずれも従来では考えられない自分勝手な主張ばかりです。こんな事態は1990年代後半から始まったといいますから、10年そこそこでしょう。
  しかもこんな問題で、担任教師が頻繁に入れ替わっているのです。これは同時に、子供にとって勉強に取り組む環境が破壊されていることを意味します。

  そして何より、こんな親を見てまともな子供が育つと思うのでしょうか。社会に出て、こんな理不尽が通るはずがありません。現実との乖離(かいり)が、児童犯罪の遠因になることも十分考えられるのです。
  現実の世界の、厳しさに耐えられるような教育を、親はしているのでしょうか。ただ可哀相だということで、厳しさから逃げるような指導をしているのではないでしょうか。

  子供が本当に可愛いのなら、社会のルール、学校の規律を、幼いときからしっかり教えなければいけません。叱らなければいけないときはしっかり叱る、これが親の愛情であり、本当の教育でしょう。
  モンスターペアレント達の猛省を促します。

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うららかな春のひと時、指圧で親善ボランティア

2008年04月23日 | 雑感
  ある日の午後、いつも通りに仕事をしていると、外から治療室を覗いている気配を感じました。私の治療室は、外から中の様子が少し見えるようにしてありますので、こういうことはよくあることです。
  しかしその時間がずいぶん長いので、フッとそちらを見ると、人懐っこそうにニッコリ会釈をする外国人男性が1人、いかにも声をかけて欲しそうな顔(^_^)をしていました。
 「何かおこまりかしら?」
  側にいたスタッフDちゃんに声をかけてみるように言ったのですが、英語がダメだから外人は苦手だ、とあまりに頑強に拒否をするので、仕方なく仕事の手を休めました。

  聞けば背中が痛くて困っているとのことで、上手な日本語を話すのです。「Xレイはありますか」と聞かれたので、病院ではないのでレントゲン設備はないと答えると、病院を教えて欲しいというのです。
  指圧にも興味があるようで、いろいろ聞いてきました。ちょうどこの日は川越練習会の日です。練習が始まるまでまだ少し時間がありました。この方がとても感じのいい人だったので、国際親善のためにボランティア指圧をやろうと思いたちました。

  手が空いているDちゃんに声をかけました。日本語で会話が成り立っているのを目の前で見ても、なお相変わらず、彼は「英語がダメだから」とかなり引き気味でしたが、ここは無理やり国際親善で押し通しました。

  彼は、アラブ人でシリア国籍だそうです。こちらの申し出に、とても喜んで応じてきました。症状を聞き、左腋下から圧し始めると即座に流暢な日本語で「そこは、背中の痛みと関係ありますか?」と聞いてきます。あると答えると、素直に納得して圧されています。30分程度の簡単な施術でしたが、とても喜んでおり、練習会に集まり始めたメンバーたちと、しばらく話に花がさきました。

  簡単なアラビア語も教えてもらいました。彼は「この指圧は、どこで習えるのですか?」とまで聞いていました。

  なごやかに別れた後、しばらくして、お菓子とシリアを日本語で紹介した数冊の本を持って来てくれました。彼の感謝の気持ちは強く通じていたので、ありがたくいただきました。

  春のうららかな午後、心なごむひとときでした。外国人を見て、英語ができないと拒否の姿勢になるのは、まず頭で考える(頭が先行して働く)からです。そんな姿勢が、Dちゃんの指圧の勉強にも出ているのが面白い発見でした。

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シー・シェパードとグリーンピース

2008年04月22日 | 雑感

  南極海で調査捕鯨中に、反捕鯨団体のシー・シェパードやグリーンピースに妨害された捕鯨母船「日新丸」が、4月15日朝、東京港に帰港しました。
  毎日新聞の報道によると、「今回の調査は、150日の航行中101日間の予定だったが、妨害の影響で延べ31日間中断を余儀なくされた」ということです。
  彼らが日新丸や他の捕鯨船に対してどんな行動に出たか、新聞報道で皆さんご存知でしょうから詳しくは述べませんが、1つ2つ振り返って見ます。

  1月、調査捕鯨船第2勇新丸に、シー・シェパード乗員から船内に数10個もの薬品入りの瓶を投げ込まれ、同乗の海上保安官2人と乗組員1人が負傷しました。また捕鯨妨害のために、彼らのうち2人が船に乗り込んで来たというのです。
  彼らが乗り移ったことを確認すると、船長のポール・ワトソンはすぐさま全世界に向かって、「日本の捕鯨船がわれわれの仲間2人を誘拐し、人質として捕鯨船内で暴行を加えている」と、メディアに発信しました。それを鵜のみにした各国のマスコミが、放送・新聞などで大々的に取り上げました。
  2人は身柄を拘束されることを予想し、着がえを詰めたリュックを背負っていたというからあきれるほかはありません。
  第2勇新丸で保護された不法侵入者2名は、手厚くもてなされましたが、船内食堂で乗組員と一緒の食事を拒否、与えられた自室で食事をしていました。しかも「てんぷらを食べたい」と言っては、食事に出させていたというのです。
  その前、1月22日には、環境保護団体グリーンピースのボートに、日新丸の燃料補給を妨げられる事件がありました。

  グリーンピース自体が過激な行動を繰り返している団体ですが、シー・シェパードの船長ポール・ワトソンはその中でも際立っていました。過去、このグリーンピースの主要メンバーでしたが、あまりの過激行動で追放され、77年にシー・シェパードを創立したのです。次にこれまでの主だった事件を書き出してみます。

1980年、違法操業をしていたスペインの捕鯨船「シエラ号」を、リスボン港(ポルトガル)でリムペットマイン(水中爆弾の一種)を使用して爆破し沈没させた。
同じく1980年、IWC年次総会でカナダの代表が、マッコウクジラの捕獲一時停止に反対票を投じたことで、彼等を「殺す」と脅迫、これによりカナダ政府は自国の警察を派遣し保護しています。
1986年、フェロー諸島(デンマークの自治領)で、ライフルを使用して捕鯨船のゴムボートを沈めようとし、フェロー諸島の警察にも発砲。同海域にいたシー・シェパードの船舶は、フェロー領海から退去命令を受けました。また、酸化リンを含む信号照明弾を警察に投げつけ、ガソリンを警察の船に散布。ガソリンに火をつけるために、信号照明弾を投げつけたのです。
1993年、日本の漁船に拳銃を発砲しています。
2003年、 太地のイルカキャンペーンの一環として、和歌山県太地町のイルカ漁に用いる網を切断しました。これによりシー・シェパードのメンバー2人が23日間拘束されています。

  日本の捕鯨調査船は、IWC科学委員会の決定に沿って行動しているのです。調査捕鯨は商業捕鯨と違って、作成された計画書どおりのコースを一定の速度で船を進ます。
  調査対象の鯨種を発見したときに、コースを外れて追尾を開始します。追尾中により大型の鯨が現れても、最初に発見した鯨しか取ることができないのです。捕獲頭数はもちろん、調査の副産物(クジラの肉、皮、内臓など)をできるだけ食料として利用する、など細かいことまで義務付けられています。
  日本が調査に要する費用は年間約70億円。副産物の売却価格が65億円、差額の5億円は政府が補償しています。日本の調査捕鯨は、商業捕鯨とはまったく異なる、ということを理解しなければなりません。

  捕鯨に反対している英・米などを含む各国は、かつてクジラを乱獲し放題でした。目的は鯨油をとることですから、それ以外は全部廃棄物として処分したのです。肉だけではない、ヒゲや骨にいたるまで余すところなく利用した日本と、なんという違いでしょう。

  ところが近代に至って石油が発見され、鯨油としての利用価値がなくなると、こんどは「クジラの保護」を掲げるのです。いわく「クジラが絶滅に瀕している」
  それに対し、科学的根拠を挙げて反論されると、「クジラは頭脳が優れている」「クジラは観賞用動物」さらに「捕鯨は倫理に反する」など。
  ところが彼らは、平気で牛や豚を食べまくっているのではないですか。クジラはだめで、牛豚はいいという根拠は一体なんでしょう。

  「1972年にアメリカがストックホルム国連環境会議で商業捕鯨10年モラトリアムを提案したことから、多くの西欧国では鯨に一種の神格を与える教育が始まったが、そのキーワードは『一頭の鯨を救わずしてどうして地球が救えるのか?』であった。このような教育はこれらの国では政府の後押しを受けて、まるで宗教の宣教のような勢いで深く大衆に浸透してきた」

  これは「捕鯨をめぐる情報戦争」(三崎滋子 日本捕鯨協会アドバイザー)と題したサイトに掲載された一文ですが、ここまでくるとあいた口が塞がりません。
  たとえば、韓国は犬を食べるという食習慣があります。われわれ一般の日本人から見ると違和感がありますが、これもその国の文化なのでしょう。(日本でもある土地では、昔、赤犬を食べていたと聞いたことがあります)

  いずれにしても日本の調査捕鯨船が、シー・シェパードらの海賊行為にさらされています。日本は規則を守って調査捕鯨をしているのです。悪の芽は早いうちに摘まなければなりません。
  かつて北朝鮮の工作船が、領海を侵犯して日本海を我が物顔に走り回っていました。あるとき威嚇射撃の結果工作船が撃沈されましたが、以来まったく出没しなくなりました。シ-・シェパードのような暴挙には、こちらが毅然たる態度をとることが大事なのです。
  日本政府は国際刑事警察機構(インターポール)に協力を求めるとともに、ワトソンの国籍があるカナダ政府、船籍港のあるオランダに対し、敢然と処罰を要請するべきでしょう。(【参考文献】 WiLL 2008年5月号 ワック・マガジンズ株式会社)


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長谷川先生の講座、「骨の連動」を学ぶ

2008年04月08日 | 指圧の活動
  ご報告が遅くなりました。3月29日(土)、新宿の朝日カルチャーに長谷川智先生の講座を受講するため同志4人で出かけました。

  今回は「骨の連動」がテーマです。身体の使い方を学ぶのが目的で参加するのですが、先生の講座はその進めかたにも大変興味があります。初心者にも上級者にも理解でき楽しめる内容でいつも「今日が一番楽しかった」と感じるから不思議です。
  長谷川先生独特の優しく細やかな気遣いと、受講者全体を1つにまとめて引き付ける不思議な力を学びたい、と思いながら参加しています。もちろん、指圧技術向上にプラスになる動きもたくさん体験できるので、とても嬉しい講座です。

  自分の動きの癖から脱皮するには、こういう効率のよい動きの体験を重ねることが、実は上達への近道だと感じています。
  特にこの半年は、確実に「圧す動きに大きな変化」を得ることができてきました。より効率のよい身体の使い方の勉強に、ドップリつかって自分の動きの癖を改善していく手だてが掴めたことをとても嬉しく思っています。

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丹精込めて世話、チューリップが見事に開花

2008年04月06日 | 分類なし

  昨年10月、生花作りの仕事をしている患者のYさんから、「売り物にならない“ヒネモノ”がたくさんあるので」ということで、チューリップの球根をいただきました。その世話をスタッフのIさんにお願いして、春の開花を待っていたのです。

  私は子供の頃、3年ほど北陸の富山で暮らしたことがあります。長く寒い雪の季節が終わると、田んぼ1面がまるで絨毯を敷き詰めたように、チューリップの“花・花・花”で埋め尽くされます。田んぼ1枚1枚の色が違う絨毯です。
  球根を生産出荷しているので、「花が咲いたら即」花のすぐ下から切り落としてしまいます。私達子供はその花をたくさん集めて、色々な方法で遊んだものでした。
  家の中も外も、またお風呂の中までも、チューリップ尽くしになります。春の訪れと共に、きれいな花と思いきり戯れることのできる楽しさが、この時季にはあるのです。

  今年も桜の花が見事に咲く季節になりました。ここにⅠさんの丹精込めたお世話が実り、“ヒネモノ”チューリップも見事に花を咲かせてくれました。この花たちは、自分らが捨てられる運命であったのを、助けられたと知っているのでしょうか? そうとしか思えないほど、見事なばかりに可愛らしく、元気に咲いて私達を楽しませてくれます。
 
  来院される方々も皆さんこのチューリップを見て目を細くしていらっしゃいます。背が低く花もかなり小ぶりなのですが、それがかえって見たこともない可愛らしさを醸(かも)しています。Yさんありがとうございました。皆さん! 写真で花をおたのしみ下さい。
 


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ガソリンを灯油用ポリ容器に絶対入れないで!!

2008年04月01日 | 雑感
  揮発油(ガソリン)税などの暫定税率が3月末で期限切れとなり、本日(4月1日)から石油元売り各社では、出荷するガソリンの卸値を1リットル当たり20数円値下げするそうです。
  税金分はおよそ25円です。しかし在庫を抱えているかいないかによって、スタンド間で仕入れ価格が不公平になることは避けられません。暫定税率分の税金を、全国のスタンドで均等に負担してもらうべきだと判断したⅠ興産では、本来の値下げ幅を2~3円圧縮した形で、4月の卸値を決めたといいます。

  ところが福田康夫首相は、揮発油税の暫定税率を08年度は維持する考えを強調しています。租税特別措置法改正案は2月29日に衆院を通過し、参院に送付されました。しかし60日たっても参院が採決しない場合は否決と見なし、衆院の3分の2以上の賛成で再可決できる、との規定を見つめているのです。すなわち4月末に衆院を通過させ、揮発油税の暫定税率を復活させようという狙いです。
  1度値下げしたものをそんなに簡単に再値上げできるのか、民意を敵に回すことにならないか、などいろいろな考えもあるでしょうが、今はその話には触れません。

   万が一それが実現した場合、ガソリンの再値上げです。そこで多くの方が考えそうなのが、ガソリンが値上がりする前に、買いだめをすることです。この時期ははゴールデンウイーク本番です。どこかへ出かけるにしても、ガソリンを買いだめしておきたいと思うのは当然でしょう。事実、そういう声も耳にします。

  しかし、「灯油用のポリ容器」にガソリンを買いだめすることだけは、絶対にしないでください、きわめて危険です。主な理由を次に挙げておきます。(総務省消防庁消防大学校・消防研究センターのホームページより抜粋)

  1.耐ガソリン性が悪く容器が溶けるおそれがある。
  2.静電気がたまりやすく火花放電により着火する場合がある。
  3.気密性が低くガソリン蒸気が漏えいしやすい。
  4.ガソリン蒸気は空気より重いため低所にたまり引火しやすい。
  5.灯油や水タンクと間違えやすい。

  容器が溶けたらどれほど危険か、言うまでもないと思います。
  また、ポリ容器は静電気がたまりやすいのです。セルフのスタンドでは、静電気除去シートを触って、身体の静電気を放電したあとで給油するのをご存知でしょう。それを怠ったために、自動車火災を起こした事件を覚えていらっしゃると思います。

  私たちは、多くの化学繊維製品を身に着けています。身体が帯電しているのです。ポリ容器は機密性が低いためガソリンの蒸気が漏れ、それに引火する例も多いそうです。いずれにしても、ポリタンクにガソリンを入れることは消防法違反になるようです。

  灯油用とは材質が違う、というガソリン用ポリタンクもありますが、消防研究センターでは金属製携行缶を薦めているようです。消防法適応品を使うことが大切だと思われます。

  もし、適合容器でガソリンを扱っても、「風通しがよく他に可燃物のない場所で行う」「軍手は使わずに素手または皮手袋を使用」「電池式の灯油用ポンプは使わない」そのほか注意しなければいけないことがたいへん多いのです。

  これらのリスクや出費を考えると、ガソリンの買い置きは決して得策とは思えません。

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