「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

子供の心をつかむコツ、「上手な話かけ方 接し方」を再版

2021年02月26日 | お知らせ

 日頃からお世話になっている小児科・臨床遺伝専門医である長谷川知子先生が、日頃の診療や治療にあたる時によく耳にする、お母さん方の質問や困っていることをまとめて「上手な話かけ方 接し方」と題し小冊子にされたものをいただいたことがあります。
 長谷川先生らしい、とても細やかな部分まで丁寧に書かれていて素晴らしいご本で、治療院の片隅に置き興味のある方にお譲りしたところ、たいへん好評で喜んでいただきました。この本を読んだだけでもずいぶん子育て上手になれるのではないかと思った私は、来院される親御さんに勧めていました。この本には本当にわずかなことで、子供の気持ちを掴むことができるコツが書かれています。

 来院される患者さんで、この本を覚えておられて「まだありますか?」と聞かれることがあります。今は残念ながら手元に在庫がありません。欲しい方があってもお譲りできないのです。しかし今回、製作元の青森市の印刷所を見つけることができました。問い合わせたところ、原本がまだ残っているそうで、さっそく刷ってくれることになりました。

 当時、わずかな金額でかえって面倒だったのですが、貴重な小冊子です。チャンと料金の250円をいただいていました。今回は値上げされて400円になっています。
 とりあえずご紹介させていただきました。興味のある方は、お問い合わせください。
         電話 049-223-6088 村岡曜子治療院まで


 再版された「上手な話かけ方 接し方」


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「禍中に悦あり、また楽しからずや」でいきましょう!

2021年02月23日 | 雑感

 新型ウイルス感染拡大は、私達の生活全般に大きな影響を与えました。しかしそのストレスで潰されるわけにはいきません。これを受け入れ、できれば楽しみに変えられないものかと考えています。こんな言葉がります。

 「忙中(ぼうちゅう)閑(かん)あり」

 これは忙しい中にも、少しのひまや、ちょっと休憩できる時間はあるということです。
ふと考えました。
 
 「禍中(かちゅう)悦(えつ)あり」
 
 これはいかがでしょう? もしこのように達観(たっかん)できれば、いろんな事態が変わってくるのではないか。達観というのは、目先のことに一喜一憂せず将来の情勢を見通す、とでもいうのでしょうか。コロナ禍の中にあっても、喜ぶことを見つけたいという思いです。
 当治療院ではでマスクの着用、手洗い、種々の消毒、ソーシャルディスタンスの厳守は当たり前で、シーツや枕カバー、毛布のカバーは一人ひとりの患者さんごとに替えています。洗濯は大変ですが、安心・安全がいちばん。治療後のシーツ替えも、次の患者さんが待っている前で行うことになります。スタッフ一同、いかに素早く替えるかの工夫も生まれてきました。

 洗濯するときシーツ替えを想定して、干した後に使い易いように、折り目が毛布などの角に巧く当たる形に整えて干す方法を考えました。スタッフ同士で細かい工夫を出し合っています。シーツ替えは、1人で行うより2人でやる方が断然楽だし、自然に協力しながら早く行なうようになりました。
 しかも最近は、治療を終えた患者さんがシーツ替えのタイミングを待って、なんと一緒にやってくれることが多くなりました。予約制で、馴染みの患者さんが多いからでしょう。
 ありがとうございます、助かっています。シーツ替えの時のリズムもできてきて、ひとつのコミュニュケーションにもなってきました。

 以前、有馬温泉の「銀水荘 兆楽」に投宿したときのことを思い出しました。部屋は和室です。夜、従業員が2人1組で布団を敷きにきたとき、2人のイキの合った仕事ぶりがみごとでした。まるでショーを見ているようで、終わった時には、自然に拍手をしてしまいました。見ていてとても楽しかったのです。
 指圧治療後のシーツ替えのとき、息を合わせてあのショーのようにできないかな? なんて密かに楽しんでいます。

 当治療院のシーツ替え風景


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「水と礫」が文藝賞に ― 姪の息子の思いがけない受賞

2021年02月13日 | 雑感

 コロナ騒動が始まっておよそ1年、緊張感を失わないように心掛けて生活しています。先が見えない状況ですが焦らず逆らわず、時代の流れに任せて行きたい。しかし決して慣(な)れないことが大事だと思っています。
 そういえば「なれる」という漢字はいろいろあります。慣れる、馴れる、狎れる等々、そして漢字ですから当然それぞれに意味があります。「長くその状態であることで当たり前になること」には「慣れる」を使うそうです。コロナウイルスが蔓延している社会に、慣れてしまうことがきわめて危険だと私は思っています。体内に抗体を作成する「ワクチン」ではなく、「特効薬」ができるまで、コロナ社会に慣れてはいけないのです。

 去年は巷でも暗いニュースばかり。大きなストレスの真っ只中にいる感じだったとき、我が家に舞い込んだ嬉しいニュースがありました。私の報告が遅いので「ニュース」とは言えないかもしれません。夫の姪が姫路にいますが、その長男が去年の「文藝賞」を受賞したのです。一昨年だったでしょうか、日航姫路のラウンジ「夜間飛行」で会ったとき、小説を書いているとは聞いていましたが、さっそく大きな賞をいただくとは思いませんでした。

 この文藝賞は、芥川賞や直木賞を獲っている作家の登竜門と言われているそうです。我が家では大きな嬉しいニュースでした。受賞作品は、「水と礫」という小説です。昨年は、コロナ渦の影響なのか出品数が最多であったそうです。その中での賞です。昨年の応募総数はダントツの2360作品だったそうで、この受賞には本当に驚きでした。
 何か「ご褒美を」と思い、アレコレ考えました。
 「そうだ!」。
 ずいぶん前のことになりますが、私が経験をまとめて本を上梓したとき、それを読んでもらうことがいちばん嬉しかったことを思い出しました。

 知り合いや治療院の患者さん達で、読書好きの方に声をかけて読んでいただきました。感想も色々ありましたが、いろんな意味で楽しんで頂けたようで、取りあえずよかったと思っています。
 賞が獲れたのはとても嬉しく、これからの活躍に期待しています。皆さまの応援をよろしくお願いします。


 昨年の文藝賞受賞作「水と礫」


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コロナ禍が幼児にも大きな影響を与えています!

2021年02月10日 | 雑感

 5歳女児のCちゃんは二分脊椎症。当治療院には月に1回来院し、お母さんと2人指圧を受けています。2歳の時から自宅でお母さんがCちゃんを圧し、その効果を確認しながら治療院で指圧治療を続けているのです。
 その間、お母さんの熱意をひしひしと感じてきました。将来的には、必ず目的が果たせることを確信して楽しみにしています。
 そんなお母さんが昨年春、整形外科医からCちゃんのアキレス腱手術を勧められました。医師は子供の将来を思っての提案ですが、お母さんはとてもショックを受けていました。その気持ちはよくわかります。手術までには間があるので、その間の指圧治療で手術を回避できないかと相談されました。

 もともとたいへん意欲的なお母さんです。圧し方を覚え自宅で一生懸命実践しました。成果は、みるみる出てきました。動画を撮ったのを見比べて見ると明白です。嬉しさがこみ上げる結果でした。
 ところがその後、9月に動画を見たときには彼女の動きに若干のいい変化は感じましたが、体調によってはある事かなと思う程度でした。10月の撮影結果には「夏の疲れかな?」と陰りを感じました。
 Cちゃんの動きは、11月から12月と変わってしまっています。新年になり、Cちゃんの動きは、よかった当時と比べると、明らかに後退していました。いったい原因は何? 納得できません。
 二分脊椎症の子供達の光になる、とお母さんと一緒に頑張っていたのに? 歩行改善は可能との手応えをしっかり掴んでいたのですが…。さすがに悩みました。

 この日、いつものようにお母さんを圧し終えた後、Cちゃんを圧しました。彼女のお腹を圧して、すべての謎が解けた気がしました。その原因は、「コロナ騒ぎ」だったようです。大人はもとより子供達の生活全般まで、コロナによるしわ寄せで様変わりしています。日々、窮屈を強いられています。
 Cちゃんの腹部には、人間がマイナス感情(不安、恐怖、怒り、ショック等々)を持った時に出るコリが強く出ていました。大人の腹部にはよく出るコリですが、子供ではあまり見ないのです。圧す私の方がショックでした。こんなコリを作っていたCちゃんを愛しく感じました。 

 「シッカリ圧してあげよ!」

 Cちゃんの普段の生活を聞いてまたまたショックを受けました。子供の環境の中にそうとう深く「コロナ」が染み付いていることを改めて知り、言葉が出ませんでした。
 たとえば、ある日の保育園での昼食用意中、Cちゃんが箸を床に落としてしまい拾おうとした時、先生が焦ったように「ジッとしてて」と大声で指示。彼女はそこに立ちすくんでいたそうです。先生は、クラス全員の配膳後、Cちゃんを洗面所に連れて行き、手洗いと消毒の後やっと席に戻したそうです。先生方もコロナ患者を出さないように必死なのですね。

 でも、子供はそれまで当たり前だと思っていた行動を大声で制止され、戸惑ってただウロウロするばかり。その時のCちゃんの様子が目の前に浮かびます。一事が万事、このような事ばかりでは大人も子供も堪らないと言葉を失いました。コロナ禍の生活は、子供達に行動の制限を強く課している現実を突きつけられました。
 Cちゃんを圧して、すべてにおいて合点がいきました。思い返してみると9月・10月あたりから、コロナが増え始め加速してきました。それに伴ってCちゃんの動きが退行してきたのです。コロナ生活のストレスにより心身共に辛くなってしまったのだと思います。可哀そうに、しかしコロナに負けてはいられません。一緒に頑張ろう!


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こんなに大きくなってもやっぱり可愛い、でもなんとも不思議な肘枕?

2021年02月04日 | 指圧の活動

 この青年は高校2年生。生まれる前というか、母親の胎内にいたときから指圧を受けていた子です。彼の成長をそれぞれのシーンで見てきました。ほんとうに可愛いのです。
 元もと身長は大きい方でしたが、中学に入学したあたりから、目に見えてズンズン大きくなってきました。そんなある時、体調が悪くて指圧を受けにきたときの話です。それは圧してすぐに治ったので安心しましたが、体調が悪いと言うのは、納得できるほどの身体の詰まりでした。

 かれが元気になり、雑談の中で「あと2センチ身長が欲しいな」と。私の出番でしょうか、T君のためにここは頑張り時と思いやる気満々!

 「多分できるよ」

 かれは-笑って「面倒くさいから180センチにしてください」と。一生懸命圧しました。施術後、再度測って私も驚きました。目標にしたジャスト2センチ増。中学生にして180センチに」なりました。彼からは、「指圧スゲ~」と喜びの言葉をもらいました。身長は体調に比例して伸びたり縮んだりします。朝夕でさも出てきますから、この場合もすべてが指圧で伸びたとは言えないかもわかりません。
 ところがこのT君、今は何と194センチになり、でも「もう身長はいらない」と言っています。とてもスマートなのですが、手足が長くて着る物のサイズに苦労すると話していました。若い青年としては、これも結構深刻な悩みなようです。

 写真は先日治療に来た時のものです。あまりにも不思議な姿勢で横になっていました。彼曰く「肘枕(ひじまくら)」だそうです。

 「これで楽なの?」
 「うん、楽!」

 同席者一同目が点。皆でやって見ましたが、誰もできませんでした。「できる方が変だよね」で全員一致、チャンチャン。


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