「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

身体全体の「無駄」?な筋力が萎える

2010年03月30日 | 指圧の活動
 あっ、痛いっ! 先日、仕事中に突然、右大腿四頭筋部に激痛が走りました。数秒間ジッとしていたらなんとか動けるようになったので、その日はそのままソッと仕事を続けました。
 ただキチンと正座ができず、右足先をわずかに外側に出して座る形での仕事になりました。動きも少し鈍く間怠っこいのですが、この形ならなんとか仕事ができました。これが左足だったらアウトです。それでは一番大事な腹部がちゃんと圧せないからです。

 もう何年も前のことです。東京都の講習会で鈴木林三先生が講師をしていたときの話です。当時、先生は何食わぬ顔でデモンストレーションをされていましたが、左膝を痛めて関節炎を起こし、膝に水が溜って大きく腫れ上がり、おまけに患部が熱をもってかなり熱くなっていたのを私は知っていました。
 そんな中で、指圧仕様のスクワットを何度も実演して見せたのです。膝の悪い私は、見ているだけで自分まで痛くなりそうな気分でした。私は思わず言ってしまいました。

「先生、膝が悪いときくらいスクワットは、やらなければいいのに」
「いや、こういう状態だからこそスクワットは大事なの」
「エ~ッ!」

 無駄な力が抜けて圧せるようになるとどうなるかを、3月14日のブログ「指圧で使わない筋力はかなり衰える?」に書きましたが、筋力が萎えてしまうのはどうやら手指だけの問題でなく、身体全体の「無駄」が削げ落ちてしまうようです。確かに圧すときの動きに足の筋力も今は、ほとんど使わずに動いています。

 数ヵ月前から今回の様な痛みは時々あったのですが、すぐに治っていたのであまり気にとめずにいました。もっと早く気付くべきであったと今は後悔しています。
 鈴木先生の治療を受けに行った際、この話をしてみました。答えは思っていた通りでした。鈴木先生がデモンストレーションで見せてくださるスクワットを、真似してみようとしていた自分に気が付きました。腰を落とすこと自体がが目的になっていたのです。今は痛みを目安にして、自分がいつまでも指圧を続けていかれることを目標にスクワットを続けています。

 ちなみに右足を痛め、循環を悪くすると風邪の症状が出ます。指圧を受けた後、見事に風邪引き状態になりました。風邪を引くと胃腸が弱りますから、当然、花粉症の症状までしっかり出てしまいました。さすがに情無い状態です。
 指作りと肩甲下部とスクワットの3セットで、天才・浪越徳治郎先生の技を手に入れることができるのです。それぞれ自分なりの工夫を加えて、その技術を磨いていきたいものです。また報告します。

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W君の施療、通院の負担軽減のため鈴木先生に依頼

2010年03月29日 | 指圧の活動
 昨年、順天堂大学医学部主催の学会報告でお世話になった脳神経外科の藤原一枝先生のご紹介で、二分脊椎症のW君のお母さんから電話があったのが半月前です。指圧についての問い合わせだったのですが、やっと空き時間ができてさっそく川越の私の治療所まで来ていただきました。
 W君は、とても爽やかな感じの18歳の少年です。両親もとても素敵な方で、熱心にいろいろなことを聞いていました。指圧での二分脊椎症の施術は5人目ですが、いちばん期待が持てそうな印象でした。

 彼は生後3ヵ月間に3回の脳水に対するシャントの手術をした、と聞きました。偶然ではありますが、シャント自体が圧す場所の邪魔になっていないのには驚きました。圧し初めから(前頸部)なぜかとても圧し易い状況なのです。
 圧した手応えは十分です。施術後、起き上がったときの嬉しそうで驚いたような、キラキラ輝いた表情が大変印象深く、その顔をみただけでご両親も大変喜んでいらっしゃいました。それは圧している私までが嬉しくなる光景です。

 W君一家の住まいの最寄り駅は、「地下鉄有楽町線新木場駅」です。川越まではバリアフリーで来られますが、時間的には2時間以上かかってしまうでしょう。その半分以下の「江戸川橋」なら彼の負担はかなり軽減されます。
 実は江戸川橋には、私の臨床の師匠・鈴木先生がいらっしゃいます。先生に状況を説明し、施術をお願いしてみたところ、快く受けていただけました。なんだかまたウキウキした気分になってきました。またまた良くなる患者さんが一人増えたのです。

 困った人たちの役にたちたくて学び続けている技術です。1人でも多くのかたに喜んでいただけることが、私のなによりの喜びなのです。

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さすが等伯、圧倒された「松林図屏風」の威風

2010年03月25日 | 私の趣味
 3月22日は月曜日ですが、春分の日の振り替え休日で上野の国立博物館は開館しています。私は待ちに待った長谷川等伯展に出かけました。これは「没後400年・特別展『長谷川等伯』」と題した、過去最大規模のものだという触れ込みでした。
 新年早々に今回の展覧会の開催を知りましたが、会期はたったの1カ月間です。私の治療院は月曜日がお休み、しかし国立博物館も多くの博物館・美術館と同じく、月曜が休館日なのです。そうすると私が行くことができる日は、3月22日の祝日しかありません。しかもこの日は最終日です。雨が降ろうがヤリが降ろうが、なにがなんでも行くしかないのです。

 春うらら~。厚くもなく寒くもなく、とても過ごしよい春日和です。指折り数えたこの日を、すでに何日も前からワクワク気分で待っていました。首を長~くしてこの日を迎えたのです。
 私は元来、“晴れ女”です。やはりこの日も例外ではなく、お天気に恵まれルンルン気分でいざ上野公園へ! 国立博物館の入口では、案内の男性がメガホンで「長谷川等伯展は、ただいま50分待ちになっております」と繰り返し叫んでいました。私にしたら「ワクワク気分を50分間も楽しめる」だけのことで、待つことは少しも苦になりません。

 上野の山の桜は、花をつけている枝は数本しかありませんでしたが、待ちきれない多くの若者が、はやばやとお花見に興じていました。ほんの一輪開いた桜を愛でての酒宴です。東京都の許可を受けているヘブンアーチスト達も、暖かな陽だまりのなかで、得意の芸を披露していました。

 長谷川等伯――。秀吉に重用され、一代で確固たる地位を築いた桃山時代の巨匠といよいよ対面です。等伯の生涯におけるほとんどの作品が一堂に会していました。まさに圧巻としか表現できません。いま思い返しても、“本当に行ってよかった”のひと言です。
 さて本題の「松林図屏風」、やはり他の追随を許しません。この圧倒的な空気感は他では体験できないものです。描かずに見せているといわれる松林の“霧”、どうすればこんな表現ができるのでしょうか? 墨絵の最高傑作という言葉が胸に迫ります。私などが、「最高傑作」と評価がましいことを言える絵ではありません。「さすが等伯」、ただそれだけでした。

 春うらら~♪ この日は生涯忘れられない1日となりました。心底楽しかったです!

 写真は国立博物館敷地に立てられた等伯展の看板。
 

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指圧の「指作り」に特効、信じてやってみて!

2010年03月17日 | 指圧の活動

 昨年9月22日、このブログに「正しく構え圧すと、手指が痛くない」と、指圧仕様の指が出来上がるとどうなるかを書きました。私の右手指は、甘手でよくしなる指です。圧す時に指が反ってしまうので身体を支えるのがとても大変です。
 この拇指が指圧仕様になったときに鈴木先生に、「指って出来上がるとこうなるんですね」と話したことがあります。そのとき先生は、「それは甘手だからそうなるんだよ」と教えて下さいました。

 私の左拇指には、わずかに苦手(反りにくい指)が入っています。このときの先生との話の中で、即座に左拇指のことが気になり、「ならば苦手が指圧仕様になったらどうなるか?」と疑問を持ちました。
「いずれ必ず分かること」と確信し、分かったときの楽しさに思いをはせながら練習に励んでいました。以来、かれこれ半年以上が経ちました。やっと分かりました。ルンルン気分で先生の施術を受けた際、「苦手って出来上がるとこうなるんですね」と聞いてみました。
「ウン! そうですよ」
 いとも簡単な返事が返ってきました。

 指が「できる」ことを目指して、そろそろ17年目になろうとしています。ここ何年も足踏み状態だった左拇指にやっと終着点が見えてきました。肩甲下部の練習台を圧してみると、圧した拇指の形が練習台のラバー上に残ります。
 ラバー上の左拇指の圧の形が、右手より劣っているのは一目瞭然でしたが、今、ほとんど右拇指と変わらない圧し跡が残るようになりました。3月14日に開催の基本指圧研究会で披露した練習方法は、単純な練習ではありますが、これで何年もかかった左拇指が出来上がってきたのです。
 ― 指って出来るとドウナルノ?―
 こんな楽しい疑問を、皆さんも持ってみることをお勧めします。練習にハリがでますよ!


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指圧で使わない筋力はかなり衰える?

2010年03月14日 | 指圧の活動
 昨年8月の末、鈴木林三先生がいきなり「ちょっと前頸部を圧してみるか」と言われました。私は抜き打ちテストさながらに先生の前頸部を圧させていただき、ていねいな指導を受けました。そのとき本当に圧すための力は、一切いらないのだということをつくづく体感することができたのです。

 それ以来、なぜか左手の痛みが始まりました。当初は左拇指球の強い痛みでした。これはかなり痛くて、思わず「痛たたたーっ!」と声が出てしまったり、夜中に痛みで目が覚めることもしばしばありました。幸い指圧だけはできたので、仕事に支障はありません。そこで、家事やその他でなるべく手を使うことには工夫しながら、4ヵ月ほど過ごしていました。
 するとここ2ヵ月、痛みがだんだん変化して指から左肘に移動してきました。重いものはもちろんですが、物を持つという手のかたち自体が大変きつく、たとえば喉が渇いてペットボトルを開けようとしても、痛みのため力が入らず蓋を開けることすらできません。
 喉がイガイガするので、「のど飴を」と思っても飴の袋を開けることもできず、仕方なくまどろっこしいのですが、小さな飴1つのためにワザワザはさみを使うハメになったりします。わずかな力すら、使うことができない左手の状況なのです。しかも今、その左肘の痛みが左肩へ移り始めているのを感じています。

 力を使わずに暮らし始めて7ヵ月が経過しました。当初は、痛くて使えなかったのが、今は筋力が萎えてしまい力がなくて使えないように変化してきました。そんなことを鈴木先生に話してみると、「指圧には、力はいらないからいいんだよ」との返事が返ってきました。
「ふ~ん、そうなんだ! 指圧ができるようなるというのは、必要以上の力は退化してしまうということなのだ」
 私はそう理解しました。今、情けないほど力がなくなってきています。少し不便かしら。

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日本冬季五輪に花を添える快挙

2010年03月01日 | 雑感
 皆さんは「団体パシュート」というアイススケート競技をご存知でしょうか。私は今回、テレビで初めて知った名称です。新聞では、各紙「団体追い抜き」と書いていました。(浅田)真央ちゃんのフィギュアが「銀メダル」で終わった直後です。
「もう日本の戦いは終了か…」と思っていたところへ、「女子団体パシュートが準決勝進出」と聞いたから、もう目が離せません。28日の早朝、私はテレビの前で釘付けでした。

 準決勝でポーランドを破って、いよいよドイツとの決勝戦です。リンク6周のうち、5周目までのラップでは日本がリードしていました。
「日本に初めての金か?」
 誰もが思ったことでしょう。
「日本冬季五輪のジャンヌダルク出現?」
 私も、色めきたちました。結果は2着の「銀」メダルで、しかも首位ドイツに100分の2秒差(当初の報道では100分の3秒差、後に公式記録で訂正)と聞くと、なんとも残念な思いもあります。いったい何センチの差なのでしょうか。しかし、彗星のごとく(?)出現した3人娘はみごとでした。やや寂しかった日本の冬季オリンピックを、最後に盛り上げてくれたことに感謝…。しかも女子スピードスケートでの銀は、日本で初の快挙だそうです。

 ところで、日本の五輪強化費がなんとも少ないので驚いてしまいます。日本は年間で27億円だそうです。韓国150億円、イギリス140億円、ドイツ180億円と比べると、いかに少ないかがわかります。夏季五輪のアーチェリーで銀メダルを取った、年配の男性が言っていました。
「外国の選手に、日本では練習の時間を割いてアルバイトをしている選手も多い、というと皆、信じられないという」
 民主党政府は事業仕分けとやらで、この金額をさらに下げようとしているのですよ。
「何で1位でなければいけないんですか。2位じゃダメなんですか」 
 これは確かスパコンに対して蓮舫・民主党議員がいった言葉だったと思いますが、それにつけてもその声が聞こえるようです。蓮舫さん、今は日本の議員なんですよ、もっと日本を愛する気持ちを持っていただきたいものです。

 もう一言だけ述べさせていただきます。
 在日外国人への「地方参政権付与」がいかに危険か。かつてブログに書きましたが、数日前の新聞報道で、連立政権を組んでいる亀井静香・国民新党代表の反対で、今回法案提出を見送ることにしたそうです。
 とりあえずホッとしたといいたいのですが、小沢一郎・民主党幹事長は中国・韓国と約束している手前、何とか進めようとするでしょう。福島瑞穂議員も強力に推進しています。鳩山由紀夫総理も、「議員立法でできないか」などといっています。しかしこれはなんとしてもやめさせなければいけません。亀井サンも連立政権結成後、初めて少し良いことをしたのではありませんか。

 もう一つ、福島議員が強力に「選択的夫婦別姓」法案を通そうと、躍起になっています。亀井サンにも「後は何でもいうことを聞くから、これだけは協力してほしい」と泣きついています。
 詳しいことは今述べませんが、これも日本の家族を崩壊させる稀代の悪法です。福島議員自身、昔から一貫して家族制度に反対しています。ウィキペディアに紹介された福島議員のごく一面です。
「(福島議員は)家族制度に反対の立場をとっており、著書では『私は、子供が18歳になったら“家族解散式”というのをやろうと思っている』『子どもが18歳になれば、ごかってに』と言いたい」

 こんな調子です。夫婦別姓、こんな大事な問題をもし提起するなら、もっと時間をかけて、国民全体で広く議論する必要があるのではないでしょうか。

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