11日の「建国記念の日」は私の治療院はお休みです。乃木坂の国立新美術館でルノワール展が開催されているのを知っていましたので、私はこの日を心待ちにしていました。
会場となった美術館は、コンセプトを「森の中の美術館」として、故・黒川紀章さんが設計したものです。黒川さんは日本だけではなく、世界各国に著名な建築を残してきた人です。自然との共生をテーマにした作品として有名ですが、クアラルンプール国際空港(マレーシア)など、現地でそのものを目にすると、なるほどと頷かされるところがあります。
ルノワールはそのやわらかい筆遣い、愛らしく豊満な女性像で日本でもごく親しまれた印象派の巨匠です。「ルノワール ~ 伝統と革新」と題した今回の展覧会は、およそ80作品に及ぶ膨大なものでした。ボストン美術館、シカゴ美術館、クラーク美術館(以上アメリカ)、オルセー美術館(フランス)、ポーラ美術館、大原美術館(以上日本)そのほか、世界中で所蔵されているものの中からこの点数を一堂に展示したのです。
1ヵ所でこれだけのルノワールを観たことは、これまでありませんでした。「アンリオ夫人」「団扇を持つ若い女」「ブージヴァルのダンス」など、なじみの深い作品ばかりで、心から堪能できた貴重な時間でした。
帰途、恵比寿ガーデンプレイスまで足を伸ばして飲食、ルノワールの余韻に浸った1日でもありました。
(写真は「ブージヴァルのダンス」。 国立新美術館のホームページから)