経営コンサルタントへの道

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-45 PDCAの代表的な変形 2種紹介

2023-04-27 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-45 PDCAの代表的な変形 2種紹介

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-45 PDCAの代表的な変形

 これまで、日科技連の品質管理用に発表していましたPDCAを、経営管理に転用するようになってから、日常的に広い分野で利用できるようにカスタマイズされてきました代表的な利用法をご紹介してきました。
 時代の流れとは多少前後したり、オーバーラップしたりしますが、それ以外のPDCAの仲間をご紹介しておきます。

 日本型のPDCAが定着する前には、P-D-S(See)という形があったことを紹介しました。このような三角形をしたPDCAにつきましても紹介しましたが、ここでは、PDC+s/aを紹介します。
 これは、既述のように、AとPは統合し、調整とスケジュール変更を各段階で取り入れる形です。基本的には、PDCA+s/aと同じ考え方です。

 AMA(American Management Association)では、アーレンのマネジメントサイクルをPDCAに相当する考え方として紹介しています。

 アーレンのマネジメントサイクルでは、「計画立案(planning)」、「組織化(organizing)」、「実施(operating)」、「測定(measuring)」という、P-O-O-M型という形をとっています。
 ここで重視しているのが、プロジェクトの推進では、組織活動を重視するという観点で「組織化」という要素を加えていることです。ここでもPDCAのAとPは、統合されています。すなわち、日本型のPDCAというようにAとPを独立させていない、前項のようなPDC+s/aという形と共通した考え方です。

 

 経営管理にPDCAを援用しようとした際に、日本経営士協会では、「管理のペンタゴンサイクル」という考え方も並行して審議されました。
 この考え方は、5要素により構成されていますので、「ペンタゴン(五角形:pentagon)」と呼ばれています。
 その5要素と言いますのは、「計画(Plan)」、「組織化(Organization)」、「指示命令(Order)」、「統制評価(Evaluation)」、「調整(Coordination)」です。
 「組織化(Organization)」や「指示命令(Order)」という要素を独立させていることからも、組織活動を重視した、いかにも経営コンサルタントらしさが盛り込まれています。
 また、組織的な活動の中には、組織間や担当者同士の調整はつきものですので、評価した結果、必要なことを調整して、新しい「計画(Plan)」に繋げるという形です。
 既述の通り日科技連のPDCAサイクルが日本では定着していましたので、それに準拠しつつも、経営管理という視点での重要性を勘案して、最終的に日本経営士協会では、「PDCA+s/a」という形に落ち着いたのです。

 

【 注 】 PDCA詳細情報

「ロジカル・シンキングがよくわかる本」(今井信行著 秀和システム刊 1,760円)の第3章5節で詳しく説明しています。

ご購入は書店または下記よりamazonで

https://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%8C%E3%82%88%E3%81%8F%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E6%9C%AC-%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C/dp/4798068896/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C&qid=1679879669&s=books&sr=1-4

 

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【経営コンサルタントのお勧め図書】「ファイナンス×事業数値化力」(著者:大津広一 発行所:日経BP) 2304

2023-04-27 10:43:59 | 経営コンサルタントの本棚

本  【経営コンサルタントのお勧め図書】「ファイナンス×事業数値化力」(著者:大津広一 発行所:日経BP) 2304

 

【 注 】

 一部、誤記がありましたので部分修正しました。

 ご迷惑をおかけいたしましたが、今後ともよろしくお願いいたします。

経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

 

 【経営コンサルタントの本棚】は、2012年に、経営コンサルタントがどのような書籍を読んでいるのか知りたいという、ブログ読者の声を反映して企画いたしました。

 幸い、日本で最初に創設された経営コンサルタント団体である日本経営士協会には優秀な経営士・コンサルタントがいらっしゃるので、その中のお一人である酒井闊先生にお声をかけましたところ、ご協力いただけることになりました。

 それが、今日まで継続されていますので、10年余もの長きにわたって、皆様にお届けできていることに誇りを持っています。

【 注 】

 本文中のリンクをクリックしますと図版資料をpdfファイル形式で開けます。

 リンクサイトがhttpsではなくhttpサイトですので、その際に警告表示が出ることがありますがクリックして下さっても大丈夫です。

本

■    今日のおすすめ

  「ファイナンス×事業数値化力」(著者:大津広一 発行所:日経BP)

 

 

本

■ まず、ファイナンスとアカウンティングの違いを理解しよう(はじめに)
 

 ファイナンス論の分野には資本市場論、証券投資論、コーポレートファイナンス、金融工学、行動ファイナンスなどがありますが、紹介本のファイナンスはコーポレートファイナンスを指します。以下、コーポレートファイナンスをファイナンスと表記します。
 ファイナンス(財務)とアカウンティング(会計)は、ビジネスマン向け講座などにおいては財務・会計講座の名前で使われている様に、財務・会計は一つのジャンルとして捉えられています。
 しかし、ファイナンス(財務)とアカウンティング(会計)について、紹介本は、「ファイナンスとアカウンティングの違い」を次表の様に示しています。

 

 アカウンティングとファイナンスの関係を車に例えると、「アカウンティングはルームミラー、ファイナンスはカーナビゲーションとフロントライト」と表せます。
 ファイナンスの目的である企業価値の最大化は、ルームミラー(アカウンティング)で状態確認を的確に行い、その情報をカーナビゲーション(ファイナンス)にインプットし、カーナビゲーション(ファイナンス)を使って、「稼ぐ力=資本生産性・ROICの向上戦略」に加え、コーポレートガバナンスコード「原則5-2経営戦略や経営計画の策定・公表」にある「自社の資本コスト(WACC)」を的確に把握し、その上で、キャッシュフローを中心とする将来の事業計画を構築・実行・実現をします。併せて、フロントライト(ファイナンス)を使い事業環境を探索し「成長戦略(含むポートフォリオ戦略)」を立案・実行・実現を並行して行うことが不可欠です。
 ファイナンスのイメージを描いて頂けましたでしょうか。ファイナンスの機能である企業価値の算出、投資案件の評価、事業計画の作成(事業数値化力)などについては紹介本をお読みください。紹介本で,カーナビゲーション&フロントライト(ファイナンス)のcontentsを体験できます。
 本稿では、ファイナンスの大切な基本について、次項で記させて頂きます。それは、「真の企業価値EVAはWACCを上回るROICから生まれる」です。
本
■    真の企業価値EVAはWACCを上回るROICから生まれる

 

【ファイナンスの基本】
 「会計は見てもファイナンスを見ない日本企業」と言われている様に、日本では会計によるコミュニュケーションは出来ても、ファイナンスには弱いのではないでしょうか。しかし、将来を切り開くには、ファイナンスは重要です
 ファイナンスの起点であり是非とも押さえておきたい重要な概念をご紹介します。加えて、ファイナンスへのハードルを下げると同時に、ここからスタートして欲しい基本です。それはEVAです。EVAは次の式で表されます。(WACCについては【スライド4】を参照ください。)
 EVA=NOPAT-WACC×投下資本=税引き後営業利益-資本コスト
    =ROIC×投下資本-WACC×投下資本=(ROIC-WACC)投下資本
この式の持つ意味を考えてみましょう。それは、
  ¨    EVAは、PLとBSの一体化であり、アカウンティングとファイナンスの架け橋です。【スライド1】を参照して下さい。
  ¨     http://www.glomaconj.com/joho/blog/sakai20230425-1.pdf
  ¨    上記数式の(ROIC-WACC)をEVAスプレッドと言います。EVAをプラスにするためには、ROICをWACCより高くする(EVAスプレッドをプラスにする)必要があることがわかります。【スライド2】を参照してください。
  ¨     http://www.glomaconj.com/joho/blog/sakai20230425-2.pdf
     「EVA経営の花王の苦境(日経新聞2023.3.4)【スライド3】」は、EVAスプレッドの視点が欠けていたことが原因ではないでしょうか。ファイナンスの視点から言えば、EVA経営にROIC経営、EVAスプレッドを加えた3点セットの同時導入が良かったと思います。
      http://www.glomaconj.com/joho/blog/sakai20230425-3.pdf
     花王といえば、市場の声を誰もが検索できる「エコーシステム」が、「ハイパーテキスト(多組織連結)型組織」の好事例として、「知識創造企業(野中郁次郎著)」で採りあげられていました。この様な優れたマネジメントに加え、ファイナンスの視点が必要と思いました。

【ファイナンスの壁WACCは簡単に超えられる】
 WACCは多くの人にとって、逃げていた壁ではないでしょうか。特に“β”と“株式プレミアム”が高い壁になっています。でも、簡単です。【スライド4】によりWACCの算出方法をお示しします。
 “株式プレミアム”は公表される数値を使えば済みます。簡易的には、現時点では、5.5%を使えば良い事が分かりました。(【スライド4】の【注1】参照ください。)
   http://www.glomaconj.com/joho/blog/sakai20230425-4.pdf
 “β”は5年間のTOPIXと対象企業の月次株価増減データ(WEBから簡単に取得できる)の散布図と回帰分析により簡単に得られます。“β”は回帰直線の傾きなのです。「やってみればWACCは難しくない」と思いました。
 

【中小企業におけるWACC】
 中小企業は非上場ですので、株主資本コストの考えがありませんが、EVA・ROIC・WACC等のファイナンス的視点は、中小企業の企業経営においても有効ではないでしょうか。
 中小企業庁の『「経営承継法における非上場株式等評価ガイドライン(2009.2.9)」【スライド5】』において示されているWACCも、遺留分額計算の時だけではなく、ROIC経営や成長戦略(ポートフォリオ戦略)と併せて活用することで、将来の事業計画構築及び生産性向上戦略において活用できる指標ではないでしょうか。
   http://www.glomaconj.com/joho/blog/sakai20230425-5.pdf
本
■    「ファイナンスに弱い日本」から脱却しましょう(むすび)

 ファイナンスでは3つのキーワードが有ると言われています。ROICとWACC(いずれもEVAの構成要素)と成長戦略(ポートフォリオ戦略を含む)です。
 3つのキーワードを中点とする企業経営は、必ず良い結果を生むと思います。アカウンティングに止まらず、ファイナンスにも目を向けましょう。
 

本

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。
 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  https://www.jmca.or.jp/member_meibo/2091/

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】  著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

本

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■【きょうの人】 0427 前島密 日本郵便制度の父 切手や葉書の命名に始まる

2023-04-27 06:33:00 | 【話材】 きょうの人04月

 

  【きょうの人】 0427 前島密 日本郵便制度の父 切手や葉書の命名に始まる

 

 本日、ゆかりの人をご紹介します。

 そこに歴史や思想、人物、生き方などを感じ取っていただけると幸いです。

 

 前島密 日本郵便制度の父 427
 まえじま ひそか
 天保6年1月7日(1835年2月4日)-大正8年(1919年)4月27日
 1円切手の肖像で知られる、日本の官僚、政治家です。日本の近代郵便制度の創設者の一人であり、その功績から「郵便制度の父」と呼ばれています。
「郵便」とか「切手」、「葉書」という名称も彼が中心となって命名したと言われています。

【日本郵政サイト】
越後国(現在の新潟県)に生まれ。享年84歳。「縁の下の力持ちになることを厭うな。人のためによかれと願う心を常に持てよ」という信条どおり、近代化が進む日本でまさしく陰ながらより便利でより快適な暮らしの方法を提案し続けた。肖像画は、明治末ころのもの。向かって右えりに勲二等瑞宝章のバッジ、左えりには当時の貴族院議員記章が描かれています。

 

◆ バックナンバー

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/b57a13cf0fc1c961c4f6eb02c2b84c9f

 


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