経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-36 リーダーシップを発揮するために信頼性を高める

2023-04-14 10:54:59 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-36 リーダーシップを発揮するために信頼性を高める

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-36 リーダーシップを発揮するために信頼性を高める


 リーダーシップを発揮するには、どうすべきか、「あたり前」のことを記述してきました。部下からの信頼関係を得られるようなリーダーになるためには、信頼されるに相応しいリーダーでなければなりません。


◇ 信頼関係醸成のスタート

 リーダーシップは、メンバーからの信頼関係がなければ活かされないという側面を持っています。その反面、リーダーシップを充分に発揮できますと、メンバーからの信頼関係が深まります。

 メンバーからの信頼が得られれば、リーダーに対する尊敬の念も高まり、リーダーについてきてくれるようになります。

 鶏と卵の関係のようですが、まずは、リーダーが、リーダーシップを発揮したマネジメント、すなわち「温かい管理」を通して、信頼関係を高めることから始めることです。

 それに加えて、リーダーは部下やメンバーをまず、信頼して行くことです。

 リーダーシップを発揮するために管理会計的発想から、部下やメンバーの進捗状況を確認しますが、その際に、細かい部分まで指示を出したり、口を挟みすぎたりしないことです。

 いうまでもなく、くどく指示が出されたり、繰り返し進捗状況を尋ねたりしますと、相手は、「自分は信頼されていないのだ」という思いを持つでしょう。「自分は、それなりの経験があるのだから、もっと信頼して、任せてくれてもよいのでは・・・」という思いをすることもあり、逆に、彼等からリーダーへの信頼感も薄らいでしまいます。

 相手を信頼して、一任するといいましても、相手次第のところもありますので、人により、対応を変える必要もあります。

 たとえば、経験の浅い部下やメンバーであれば、作業・業務の具体的なやり方まで、手を取るようにして指導していかなければならないでしょう。私事になりますが、私は「お節介焼き経営コンサルタント」といわれるほど、困っている人を放置できません。そのためにやり過ぎてしまうという欠点を持っています。

 経験もあり、業績も上がっている部下やメンバーであれば、最小限の確認や指示で充分です。いうまでもなく、放任しておくということではありません。リーダーとしてのスキルや資質は常に磨き上げ、それを駆使していかなければならないのです。

 任せることにより、彼等が失敗する可能性も高いです。失敗したときに、その相手を叱責したり、責任をとらせるような言動をとったりすべきでないことはいうまでもありません。

 再発を防ぐために、じっくりと話し合いながら、対応策を講じ、再発防止策を実施して行きます。経験の浅い人であれば励ますことも必要でしょう。「失敗は気づきの契機」ですし、再発防止の教科書でもあります。

 一方、組織全体に関わるような大きな問題の場合には、会議や研修会のテーマとして取り上げ、部門全体で取り組みます。


◇ 公平性

 特定の部下を贔屓したり、特別待遇をしたりすることは公平性の原則に反することは、だれもがわかっていることです。しかし、現実には、それが横行している企業があります。

 「同一労働、同一賃金」ということが、さかんに叫ばれたことがあります。もし、言葉通りですと、新人もベテランも、同じ仕事をするのであれば、同じ賃金が支払われると言うことになってしまいます。

 一見しますと、公平な考え方のように見えますが、能力というのは人により異なり、同じ時間長で処理できる作業量にもバラツキがあります。質におきましても差が出てきます。

 「公平」という言葉の持つ意味に難しさがありますが、一見すると公平であるような考えを頭ごなしで信じ込まず、常にクリティカル・シンキング的発想で注意を払う必要があります。俯瞰的な見方をし、全体最適思考を考慮しますと、公平性のあり方に対する理解も深まります。


◇ 責任感

 恒常的に約束を守れない人は信頼できません。その様な人は、リーダーとして相応しくないことはいうまでもありません。

 組織には「三面等価の原則」というのがあります。リーダーや管理職には、一定の権限が与えられます。それは、一方的な権利と誤解してはなりません。任務という責任を果たすのに相応しい、すなわち権利と権限は「等価」なのです。これが、俗に言われます「権限と責任」の関係なのです。

 権限や責任と同じレベルの重要性を持つのが「結果責任」です。権限と責任を行使するだけでは、リーダー・管理職の役割を果たしたといえません。権限・責任・結果責任が正三角形の関係であることを充分に認識しなければならないのです。

 リーダー・管理職の役割として、結果を出すことが求められています。それを行使して、仕事をやりやすくするためにリーダーシップがあるのですから、部下やメンバーだけではなく、上司や関係者、そして自分自身に対してもリーダーシップを発揮する必要があるのです。


◇ リーダーシップを発揮する仕組み

 これまで、リーダーシップを、人間としての資質や能力・スキルを中心にお話してきました。それを全て身に付けることも至難の業ですが、それが身についているとしても、なかなかリーダーシップを充分に発揮し、結果としてだすことは、われわれ凡人には難しいことです。

 リーダーシップやマネジメントを効率よく行える「仕組み」がありますと、既述のことだけではやりきれないことを支援してくれます。これを「管理のための設備」と呼んでいます。

 たとえば、営業パーソンに対してリーダーシップを発揮し、マネジメントをしていくのに「営業日報」は不可欠でしょう。その日報も、温かい管理ができる形式に変更しますと、日報というツールが「管理のための設備」に格上げされるのです。

 手前味噌になりますが、管理のための設備につきましては、弊著「温かい管理のための管理会計の教科書(秀和システム刊)」に具体的な事例を付けて紹介していますので、そちらをご参照くださると幸いです。

<続く>

 

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【筋の通った人生を送るためのスキル体得ノウハウ】 ロジカル・シンキング 015 なぜロジカル・シンキングが必要なのか(5) 自己流では壁にぶち当たる

2023-04-14 10:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ6 思考法

  【筋の通った人生を送るためのスキル体得ノウハウ】 ロジカル・シンキング 015 なぜロジカル・シンキングが必要なのか(5) 自己流では壁にぶち当たる

「筋の通った人生を送るためのスキル体得ノウハウ」

 この度、日本人の多くが不得意としている論理思考力体得のための書籍「ロジカル・シンキングがよくわかる本」を、新規書籍に匹敵するくらい大幅改訂をして上梓することになりました。

 ロジカル・シンキングを身に付けて、筋の通った思考をし、説得力ある表現力を身に付け、一歩上の人生を歩んでいただくことを祈念しています。

 

 

■■自己変革体験をベースにしたロジカル・シンキング書

 ビジネスに役立つ論理的思考法「ロジカル・シンキング」が図解でよくわかる入門書です。2006年に本書初版を出版してから3回の大きな改訂を含む改訂を繰り返してきたロングセラー・ビジネス書の紹介です。

 これまでは、本書出版の経緯と、類似他書外床が異なるかについてお話してきました。
 ここからは「今、なぜロジカル・シンキングが必要なのか」についてお話してまいります。

 

■ なぜロジカル・シンキングが必要なのか(5) 自己流では壁にぶち当たる

 “光”速時代には、経営のスピード感、すなわち適切な判断ができる判断力とその瞬発力が求められます。

 ロジカル・シンキングは、できるだけ最短で最適な判断を下すための技法・技術のひとつといえます。

 ロジカル・シンキングに限らず、「技術」というのは自己流で行うとあるレベルまでは到達しても、その先は壁に突き当たることが多々あります。

 ロジカル・シンキングは、平素から業務に繰り返し利用することで習得レベルが向上し、繰り返し使うことでノウハウが蓄積されます。

 本書では、読者の皆さんに実際にロジカル・シンキングを使いながら体得できるよう、できるだけわかりやすい言葉(表現)と、可能な限り多くの図版を用意して視覚でもイメージしやすいように工夫してみました。

 ぜひ、本書を読むだけではなく、本書に基づいて実際にロジカル・シンキングを実行していただきたいです。ツールを前にして、実際に考えながら記入して行きますと、いつの間にかロジカル・シンキングが身に付いているご自身を発見するでしょう。


■ 本書執筆の契機

 筆者は、必ずしも論理思考力を駆使して、商社マン10年、経営コンサルタント約半世紀を過ごしてきたわけではありません。むしろ、論理思考の必要性を痛感してきました。

 そのために、業務を通して必死に論理思考力を身に付ける努力をしました。努力をしたといいますよりは、努力をせざるを得なかったのです。
 その過程で、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングが、論理思考を業務に活かせることを発見しただけではなく、ロジカル・シンキングそのものが論理思考力を身に付けるための強化ツールであることも発見しました。

■ 他書とどこが異なるか

 論理思考に関する書籍はコーナーがひとつできるほど、いろいろな書籍が出ています。ロジカル・シンキングは、その中でも比重が非常に高く、従って既刊書の数も他の分類よりも多くなっています。

  はじめに

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/692dfe619907f019f9a684c1add0698f

 本書は、大きく、次の5つの点で他書と異なっているといえます。

 ①論理思考を不得意としている者が執筆している

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/a2aa5c16f1b08723ddf21c8a752259fe


 ②講演・執筆実績から内容が進化し続けている

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/acb4602f301f23a95cbbe7e6ded381d0

 ③筆者自身の思考力養成体験から執筆している

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/5050541b16a5cae084f732d87fc44b5e

 ④ハウツー本+トレーニングブックという性格を持っている

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/dc36796bde9414e31b8fc27090b6fb57

 ロジカル・シンキングだけではなくコミュニケーション力も重視

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/e6d3d4bb4f9f347885f339deef1111bc

■ 本書の内容

 本書の目次は、下記のようになっています。
  第1章 ロジカル・シンキングの基本と本質
  第2章 ロジカル・シンキングの思考手法
  第3章 ロジカル・シンキングで活用する便利なツール
  第4章 ちょっと高度なツールでロジカル・シンキングに挑戦
  第5章 ロジカル・シンキングによるニーズ把握
  第6章 ロジカル・コミュニケーションで理解を得る

 本書第1章から2章までは、論理思考力を高めるために、ロジカル・シンキングに不可欠な基本的知識を応用力として活かすには、なにが基本で、どの様な思考手法を「体得」したら良いのかという観点を重視しました。

 第3章では、ロジカル・シンキングを行う場合に必要なツールについて、どのようなツールがあり、それをどのように使ったらより効果を上げられるのか、利用面からの分類と特質を詳説しています。

 第4章以降は、ロジカル・シンキングを実務にどの様に活かすか、とりわけコミュニケーションを効果的に進めるには、ロジカル・シンキングを通した論理思考をいかに活かすかという視点で改訂しました。

 本書は、単なる読み物として、あるいは参考書としてのロジカル・シンキングではなく、実務に使いながら、論理思考力を高められるように、「思考しながら体得する」をキーワードにして追補し、改訂しました。

■ 詳細情報・ご注文

 書店でご注文して下さると幸いです。

 アマゾンでも購入できますので、こちらからのご注文でも結構です。

  図解入門ビジネス 最新ロジカル・シンキングがよくわかる本 | 今井信行 |本 | 通販 | Amazon

 まとめ買いで割引購入もできます。(2023年4月4日まで)

  https://www.amazon.co.jp/b/ref=p_mtm_mde3_dp_d?ie=UTF8&node=10538264051&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=product-alert&pf_rd_r=GNG1D1ZESW286987W34S&pf_rd_r=GNG1D1ZESW286987W34S&pf_rd_t=201&pf_rd_p=2d3c3475-3a7b-49be-9915-9854a7b72b05&pf_rd_p=2d3c3475-3a7b-49be-9915-9854a7b72b05&pf_rd_i=4798068896

 


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【話材】 昨日04/13のつぶやき リーダーシップを発揮するために信頼性を高める

2023-04-14 07:08:04 | ブログでつぶやき

 

  【話材】 昨日04/13のつぶやき リーダーシップを発揮するために信頼性を高める

 

経営コンサルタントとして感じたことを毎日複数のつぶやきをブログでお届けしています。

もし、お見落としがありましたり、昨日のブログで再度読みたいつぶやきがあるというときに便利なページです。

本日も、複数のブログで、つぶやき済です。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/c74baa795adc8d59bd1ce85e97f55be0

曇り

 東京地域では、本日は、まだ黄砂が残っているそうです。

 外出はできる限り控えて、外出時にはマスクをキチンと着用する必要があるといわれています。

 隙間が空かないような大きさと着用法を守らないと、せっかくのマスクの効果が薄れるようですので、気をつけたいですね。

 

■ 昨日は、下記のリストのようなことをつぶやきました。

konsarutanto   ◇ 昨日のつぶやき ◇ 

◆【経営コンサルタントの独り言】 「13」は本当に縁起の悪い数字なのか? 413

>> もっと見る

 【カシャリ! ひとり旅】を映像にして紹介しています。

   ユーチューブで見

 

 バックナンバー

 

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■【きょうの人】 0414 江藤 新平  幕末明治初期の佐賀藩の藩士「佐賀の七賢人」

2023-04-14 06:33:00 | 【話材】 きょうの人04月

 

  【きょうの人】 0414 ■ 高杉晋作 久坂玄瑞等とともに尊皇攘夷運動をした長州藩士 ■ 江藤 新平  幕末明治初期の佐賀藩の藩士「佐賀の七賢人」

 

 独善的な判断で、気になる人を選んでご紹介しています。

 そこに歴史や思想、人物、生き方などを感じ取って、日々の生活やビジネスに活かしてくださると幸いです。

 

■ 高杉晋作 久坂玄瑞等とともに尊皇攘夷運動をした長州藩士

 たかすぎ しんさく
 天保10年8月20日〈1839年9月27日〉- 慶應3年4月14日〈1867年5月17日〉

 幕末長州藩の尊王攘夷志士として久坂玄瑞等とともに活躍した武士です。奇兵隊など諸隊を創設し、長州藩を討幕運動に方向付けしました。

 文久元年(1861年)には、海軍修練のため、藩の所蔵する軍艦「丙辰丸」に乗船し、江戸に渡りました。神道無念流練兵館道場で剣術の稽古をしました。その年に、東北遊学を行い、加藤桜老や佐久間象山、横井小楠とも交友しています。

 文久2年(1862年)に、藩命で、五代友厚らとともに、幕府使節随行員として長崎から中国の上海へ渡航、清が欧米の植民地となりつつある実情などを見聞して7月に帰国しました。

 尊王攘夷(尊攘)派が台頭しますと、晋作も桂小五郎(木戸孝允)や久坂義助(久坂玄瑞)らとともに尊攘運動に加わり、江戸・京都において勤皇・破約攘夷の宣伝活動を展開し、各藩の志士たちと交流しました。

 文久2年12月12日には、幕府の違勅に抗議するため、同志とともに品川御殿山に建設中の英国公使館焼き討ちを行いました。

 文久3年(1863年)、幕府が朝廷から要請されて制定した攘夷期限が過ぎますと、長州藩は関門海峡における下関戦争で外国船砲撃を行い、惨敗します。晋作は下関の防衛を任せられ、身分に因らない志願兵による奇兵隊を結成します。

 文久4年(1864年)、長州藩は禁門の変で敗北して朝敵となり、久坂玄瑞は自害しました。英仏米蘭4か国連合艦隊が下関砲台を占拠、晋作は和議交渉を任され、ギリギリの線で交渉を成立させました。

 幕府の権威が失墜し、慶応3年(1867年)に大政奉還、高杉晋作は、下関市桜山で肺結核の療養中、慶応3年4月13日(1867年5月16日)深夜に享年29(満27歳8ヶ月)で死去しました。
 

 

■ 江藤 新平  幕末明治初期の佐賀藩の藩士「佐賀の七賢人」

 えとう しんぺい
 天保5年2月9日(1834年3月18日)- 明治7年(1874年)4月13日

 幕末から明治時代の日本の佐賀藩士で、政治家です。幼名は恒太郎・又蔵、諱は胤雄・胤風、号は南白です。

 朝臣としての正式な名のりは、平胤雄(たいら の たねお)で、「維新の十傑」、「佐賀の七賢人」の一人に挙げられています。

 文久2年(1862年)に脱藩し、京都で活動し、長州藩士の桂小五郎(木戸孝允)や公家の姉小路公知らとの接触があります。

 15代将軍・徳川慶喜が大政奉還を行って、幕府が消滅した慶応3年(1867年)に、郡目付となりました。

 薩摩藩と長州藩は、公家の岩倉具視と結び、慶応3年12月9日(1868年1月3日)王政復古の大号令を行い、新政府が誕生しますと、佐賀藩も参加し、新平は副島種臣とともに京都に派遣されます。

 戊辰戦争で、江藤は東征大総督府軍監に任命され、土佐藩士の小笠原唯八とともに江戸へ偵察に向かいます。薩摩藩の西郷隆盛と幕臣の勝海舟の会談で江戸開城が決定しますと、江藤は城内の文書類を接収しました。

 京都へ戻り、大木喬任と連名で岩倉具視に対して江戸を東京と改称すべきこと(東京奠都)を献言しました。

 旧幕臣らを中心とする彰義隊が活動していた問題では大村益次郎らとともに討伐を主張し、軍監として上野戦争で戦い、彰義隊勢を寛永寺周辺に追い詰め、さらに佐賀藩のアームストロング砲を遠方射撃する戦術などにより彰義隊は瓦解しました。

 江藤の献言が通って明治天皇が行幸して、江戸は東京と改称されました。

 明治6年(1873年)には、朝鮮出兵を巡る征韓論問題から発展した政変で西郷隆盛・板垣退助等と共に下野(表舞台からおりる)しました。

 佐賀の乱で、江藤は急設された佐賀裁判所で司法省時代の部下であった河野敏鎌によって裁かれ、処刑されました。

 

■ 伊能忠敬 日本の正確な姿を明らかに

 いのう ただたか
 延享2年1月11日〈1745年2月11日〉-文化15年4月13日〈1818年5月17日〉

 江戸時代の商人・天文学者・地理学者・測量家
 通称は三郎右衛門(さぶろえもん)、勘解由(かげゆ)。字は子斉、号は東河。

 上総国山辺郡小関村(現・千葉県山武郡九十九里町小関)の名主・小関五郎左衛門家に生まれました。後に伊能家の養子に入ります。

 忠敬が入婿した時代の佐原村は、利根川を利用した舟運の中継地として栄え、人口はおよそ5,000人という、関東でも有数の村でした。伊能家は、その村民の中でも特に経済力があり村全体に大きな発言権を持っていました。伊能家は酒、醤油の醸造、貸金業を営んでいたほか、利根川水運などにも関わっていました。

 田沼意次は、幕府の収入を増やすため、利根川流域などに公認の河岸問屋を設け、そこから運上金を徴収する政策を実行しました。明和8年(1771年)11月、佐原村も、河岸運上を吟味するため、名主・組頭・百姓代は出頭するよう通告されました。

 佐原は利根川から十四、五町も離れていて、河岸問屋もなかったのですが、ようやくやりたいという人物が表れ、江戸との交渉役に忠敬は江戸へ出向くなど、村のためにも活躍しました。

 忠敬は、名主にも推挙されたのですが、天明3年(1783年)、浅間山の噴火などに伴って天明の大飢饉が発生し、佐原村もこの年、米が不作となり、そこでも手腕を振るいました。

 一方で、忠敬は暦学に興味を持っていて、江戸や京都から暦学の本を取り寄せて勉強したり、天体観測を行ったりして日々を過ごしていました。長男景孝に家督を譲り、店の仕事を任せるようにしました。次のような家訓をしたためて景敬に渡したといわれています。
 第一 仮にも偽をせす孝弟忠信にして正直たるへし
 第二 身の上の人ハ勿論身下の人にても教訓異見あらは急度相用堅く守るへし
 第三 篤敬謙譲とて言語進退を寛容に諸事謙り敬み少も人と争論など成べからず

 寛政7年(1795年)、50歳の忠敬は江戸へ行き、忠敬は、当時の暦の権威者である高橋至時の弟子となりました。50歳の忠敬に対し、師匠の至時は31歳でした。昔の中国の暦『授時暦』が、実際の天文現象と合わないことに気づいていた忠敬が、その理由を江戸の学者たちに質問したときに、唯一回答できたのが至時だったので師事したという話が伝えられています。

 忠敬は寝る間を惜しみ天体観測や測量の勉強をしていたため、「推歩先生」(推歩とは暦学のこと)というあだ名で呼ばれていたという逸話もあるほどです。師至時は、暦法『授時暦』やティコ・ブラーエやケプラーの理論にも通じていました。

 寛政8年(1796年)9月からおよそ1年半の間、至時は改暦作業のため京都に行くことになり、その間は間重富が指導につきました。その時に天体観測についても教えを受けたのです。観測技術や観測のための器具について精通していた重富を通じて観測機器を購入し、自宅に天文台を作り観測を行いました。取り揃えた観測機器は象限儀、圭表儀、垂揺球儀、子午儀などで、質量ともに幕府の天文台にも見劣りしなかったそうです。

 蝦夷地では帝政ロシアの圧力が強まり、アダム・ラクスマンが根室に入港して通商を求めたり、択捉島上陸事件などが起こったりました。瀑布は、蝦夷地の調査を行わせ、堀田仁助には蝦夷地の地図を作成させました。

 これらを契機として、忠敬にも命が下り、寛政12年(1800年)閏4月19日、自宅から蝦夷地へ向けて出発したのです。辛苦の地図作成作業が始まり、蝦夷地から種子島などまで南下し、文化13年(1816年)まで、17年をかけて日本全国の測量を果たしました。間宮林蔵などの樺太測量などとあわせて、没後、『大日本沿海輿地全図』が完成され、国土の正確な姿を日本地図として明らかにしたのです。

 1818年、74歳の生涯を閉じました。1883年(明治16年)、正四位を授かっています。
 

 

◆ 【きょうの人】 バックナンバー

 歴史上で活躍したり、仏教など宗教関係の人であったり、ジャンルはいろいろですが、彼等から、学ぶところが多々ありますので、それをご紹介します。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/b57a13cf0fc1c961c4f6eb02c2b84c9f

◆ 【今日は何の日】を毎日発信しています。

 一年365日、毎日が何かの日です。 季節を表す日もあります。 地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。 誰かの誕生日かも知れません。 歴史上の出来事もあります。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/b980872ee9528cb93272bed4dbeb5281

◆ 【経営コンサルタントのひとり言】

 経営コンサルタントのプロや準備中の人だけではなく、経営者・管理職などにも読んでいただける二兎を追うコンテンツで毎日つぶやいています。 

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a0db9e97e26ce845dec545bcc5fabd4e

【 注 】

 【きょうの人】は、【Wikipedia】・当該関連サイトを参照・引用して作成しています。


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