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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】『企業経営の教科書』​​​​​​​ 経営の原理原則を確認しよう

2021-04-27 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】  『企業経営の教科書』​​​​​​​ 経営の原理原則を確認しよう

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

本

■  今日のおすすめ

      『企業経営の教科書』(遠藤功著 日経文庫)

本

■  ニューノーマルの時代の「経営の原理・原則」を確認する(はじめに)

 

 著者は紹介本に至る著作の歴史を語っています。“紹介本「企業経営の教科書」(2021年1月15日刊行)は、最初の著作である「企業経営入門」(2005年刊行)とそれに続く「ざっくりわかる企業経営のしくみ」(2014年刊行)がもとになっています。前著2冊は累計46,500部のロングセラーとなりました”と。

 私事ですが、約10年前経営コンサルタントとしてスタートするに当たり、経営管理理論の原理・原則を「企業経営入門」から学びました。この度三代目となる紹介本「企業経営の教科書」と出会い、両書を比較し、企業経営の普遍性と大きな変化を同時に感じているところです。   

 「企業経営入門」と「企業経営の教科書」を比較してみますと、約三分の二(「企業経営入門」:211ページ⇒「企業経営の教科書」:322ページ)は章立て・構成が殆んど変わっていないことに気付き、改めて経営の原理・原則の普遍性を確信したところです。一方、約三分の一に相当する大きな変化が「企業経営の教科書」に経営の新たな原理・原則として取込まれています。

 今回はこの新たに取り込まれた経営の原理・原則の中から、注目点を次項で紹介させて頂きます。

本

■  新たに取り込まれた「経営の原理・原則」

 

【「VUCA」の時代の「両利き経営」】

 「VUCA(注1)」と「両利き経営(注2)」は、With・COVID-19の時代における企業経営のキーワードになりました。紹介本は「VUCA」の時代には「バックキャスティング経営」が大切と説きます。つまり、「未来のあるべき像」を起点に「今やるべきこと」を決める経営が必要と説きます。それは「未来のあるべき像」から「OODAループ(注3)」により『新規事業の「探索」』をし、「探索」した事業テーマを『既存事業の「深化」』で使うPDCAサイクルを回し事業の持続成長領域への展開を目指す事とも言えます。

 『既存事業の「深化」』は比較的取り組み易いのですが、『新規事業の「探索」』は世の中が求める価値をゼロから創造するには、組織能力、リーダーシップ、マネジメントが必要となります。経営モデルとしては、『「OODAループ」を活用する「OODAマネジメント」(本欄“私の本棚2020.10.27”)』が参考になるのではないでしょうか。

(注1)

 「V・U・C・A」とは「Volatile;変動、Uncertain;不確実、Complex;複雑、Ambiguous;曖昧」を表します。

(注2)

 「両利き経営」とは『既存事業の「深化」』と『新規事業の「探索」』のどちらか一方ではなく両方を同時に追求する経営を指します。

(注3)

 「O・O・D・A・ループ」とは「Observe:観察(見る、観る、視る、診る)」「Orient:情勢判断(分かる、判る、解る)」「Decide:意思決定(決める、

極める)」「Act:行動(動く)」「Loop:改善(見直す)」のサイクルを表します。このOODAループは、状況を監視・観察、人から話を聞く等によ

り収集した情報を通して、状況の変化や既存の理解や思考との違いを明らか

にする、「気づき方法論(Situation Awareness)」です。

 

【デジタルが変える企業経営】

 「デジタルが変える企業経営」には二つの大きな流れがあると紹介本は指摘します。一つ目は企業全体の仕組み・運営をデジタル化し、過去の延長線にない効率性の高いビジネスモデルに転換することです。二つ目はデジタルテクノロジーを活用した新たな事業の育成に注力し未来を担う新たな事業の柱を構築することです。

 一つ目の事例として、『「1on1ミーティング(2021.2.17日経朝刊記事)」』の仕組みを、『場所を問わず「オンラインでも対面でも」』出来、『AIとXaaSによる「クラウド1onアプリ」』を活用し、『デバイスは「スマホでもPCでも」』により運用する事例があります。「1on1」の仕組み・運営をデジタル化することで、場所に制約されず、AIの活用による仕組みの効果的運用、XaaSによる導入の簡易化を実現し、従業員満足度(ES)やモチベーションの向上を超えた組織・従業員のエンゲージメントを高め生産性を向上させる新しい時代の取組みと言えます。

 二つ目の事例として面白いケースをご紹介します。多くの『大手完成品装置メーカーの「部品発注図面・納期条件」』と『部品の板金・加工中小会社の「各社の技術特性」』の双方のデータを把握し、両者に存在した『非効率・非合理的な「発注」と「受注」』を『「調達」と「納品」の革新的受発注』に変換し『技術的・コンサルタント的受発注仲介業』として成功を収めているQ社の例です。Q社(仲介業者)はまず自社で、完成品メーカー(発注者)の3次元CAD(コンピューターによる設計)データを読み込み、次に図面通りの部品を作るには材料をどう切断し、穴を開け、曲げたらよいかの加工プロセスを分析し、その上で最適な部品加工会社(受注者)を割り出し、加工会社に見積もりを作成させ、発注者が見積もりに納得したところで、Q社が受注者に発注します(2021.2.17日経朝刊記事より)。

 Q社は、埋もれていた技術のある中小加工会社に活路を与え、完成品メーカーの大幅コストダウンと完成品の品質向上をもたらしました。デジタルテクノロジーを活用した未来を担う新規事業と言えます。

 

【上記以外の新たに取り込まれた「経営の原理・原則」】

 

 上述2項以外にも時代の変化を取り入れた以下の新たな経営視点が紹介本に記述されています。是非お読みください。

 

□   三つの基本戦略を超える新しい戦略(知的財産戦略など)

□   デジタル・イノベーション(デジタル・ディスラプションへの対応戦略)

□   マーケティングの新たな潮流(インバウンドマーケティング等)

□   成長エンジンとしてのマーケッティング(「マーケティング4.0」と「5a理論」)

□   コーポレート・ガバナンス(「社外」の視点を取り入れた組織経営を!)

本

■  ニューノーマルの時代に「経営の原理・原則」に立ち返ってみよう(むすび)

 

 経営者あるいは経営に係わっている皆様、現時点で注力・実施している経営課題が経営全般にわたる「経営の原理・原則」と照らし合わせて適切かどうか紹介本で確認してみませんか。何か欠けている点はありませんか。変化に対応する新たな取り組みは出来ていますか。

 世界的なWith・COVID-19の影響の下でのニューノーマルな時代の今こそ、「経営の原理・原則」に立ち返り、経営全般について見直しをする良いチャンスかもしれません。

 

本

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】169 必読!統計で見る日本の針路

2021-02-24 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】169 必読!統計で見る日本の針路

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

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■      今日のおすすめ

 『数字・データ・統計的に正しい「日本の針路」』

(高橋 洋一著 講談社+α新書)

■      目からうろこ「統計的に見る日本の針路」(はじめに)

 紹介本の著者は自らを「数量分析家」と称しています。経営分析でも、統計や関数を使って分析すると、従来の方式によるものと異なる解が出て、新たな発見をすることがあります。著者は「日本の針路」を、世界中のデータを使い、統計・関数的に分析しその結論を示しています。

 著者の示す結論の中には、既成的考えを覆す、新たな知見を示しているものがいくつかあります。その知見は、世界情勢を踏まえつつ、これからの日本の政治・経済を正しい方向に導くための重要な鍵となるものであり、又日本の将来に希望を持たせるものです。そのいくつかを次項でご紹介しましょう。

 なお、紹介本は「現代ビジネス」連載『高橋洋一「ニュースの深層」』のコラムから特に反響のあったものに加筆修正したもので、時の経過によりコラム記事の結果が出たものもありますが、データ・統計・関数的分析により結論を出すプロセスは、これからも十分通用するものとして興味深く読むことができます。

■      えっ!と驚く新たな知見〞の一部をご紹介します

【日本の借金1,000兆円はウソ】

 私は、従前から財務省が国内に向けては「(消費税増税の)国際公約を守らないと国債が暴落する」といい、海外に向けては「日本の国債は安全」と宣伝する、いわゆる二枚舌を使っていることについて疑念を持っていました。海外に向けて言っていることに真実があるのではと思っていました。

著者の、日本の財政に対する分析、分析に基づく結論に「やはりそうだったか」と納得しているところです。著者は「ある意味で財政再建が完了したとも言えてしまう」と記しています。

著者が論拠としているところは、日銀も含めた連結ベースでは(平成27年12月現在)、概算で(国の借金の数字が2013年度までしか公表されていないため)、ネットの国の借金は150~200兆円まで圧縮されていると分析している点にあります。

これでいくと、国のネット借金のGDP比率は30~40%となり、同じベース(ネット国債)で数字のとれるイギリスやアメリカ(GDP比率80%~60%)と比較し、著者は、「日本の財政が危機的だという論がいかに滑稽か、よくわかるだろう」と記しています。

何故この様な状態が存続しているかについて、著者は、「(財政の貸借対照表の資産の部の中身を見ると)貸付先や出資先に、財務省所管法人が他省庁に比べいかに多いかがよくわかるだろう。天下り先を確保しているのだ。」と記しています。 

このように見てくると、残念ながら国をはじめとし、構造改革に手がついていないと言わざるを得ません。ここまでの著者の結論に至る詳細なデータは、紹介本をぜひお読みください。(高橋論に対する反論も多いですが、高橋論のポイント・核心は日銀も連結対象に含めた点です。この点は、日銀法の改正やハイパーインフレを起こさないための政策論等に論点が広がりますが、ある意味では画期的・発展的な考え方と私は思います。)

【政府の掲げる「名目GDP600兆円」は根拠がある】

 著者は、2000年代の世界の先進国のインフレ率と名目GDP成長率の数字を集めた散布図から名目GDP成長率(Ⅹ)の回帰直線式(Ⅹ=1.2+1.2×インフレ率)と相関係数0.69の解を得ています。

著者は、この回帰直線式のインフレ率に3%を入れると名目成長率は4.8%になり、これが3年強続けば、日本の名目GDPは600兆円に達すると説きます。日本のGDP600兆円の達成にはインフレ率3%達成が必須と説くのです。そのために金融・財政政策、消費税10%への引上げ策等を、どの様に組み合わせて行うかが鍵となると説くのです。

どうですか、日本の名目GDP600兆円は政策次第で実現すると思いませんか。

■      「日本と世界の針路」のシナリオを描いてみませんか(むすび)

 皆様がお持ちの知見と紹介本の知見を活用し「日本と世界の針路」のシナリオを描いてみませんか。どのマーケットを狙うのか、持続的成長を成し遂げるために何をしたらよいのか、答えが出てきそうですね。

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/index.html

  http://sakai-gm.jp/

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】令和3年の日本の論点は?!

2021-02-23 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】令和3年の日本の論点は?!

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 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

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  • 今日のおすすめ

     『日経大予測2021「これからの日本の論点」』

    (日本経済新聞社編 日経BP 日本経済新聞出版本部)

    http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/240.gif

  • 2021年の「日本の論点」に注目してみよう(はじめに)

     新しい年のスタートの時期に当たり、新年のPESTに係る本をご紹介します。

     紹介本は毎年、日本経済新聞社から出版される恒例の本であり、表題の「2021『これからの日本の論点』」が出版されると、「もうそんな時期になったか」と思うと共に、私自身の「予測に漏れが無いか」、「新年のポイントは何か」に焦点を当てて読みます。ただし、残念なことに紹介本は2020年秋に執筆されており、2020年末から2021年始めにかけて起きた、米大統領選の不正投票疑惑の混乱から見えた問題点、EUと中国の投資協定の合意の背景、等の重要な情報に関する記述が欠けている点は留意する必要があります。

     2021年版は、「日本経済はこれからどうなる」「日本企業はこれからどうなる」「世界はこれからどうなる」の3Chapter、23項目に亘って日本経済新聞のベテランの専門記者23人が2021年の予測を提示したものです。

     23項目から引き出される2021年のキーワードは「VUCA(注)」と「分断」です。「VUCA」は日常的にあることですが、2021年の特に注目したいのは「分断」です。その「分断」について次項で見てみましょう。

     (注)「VUCA」とは「Volatility;変動性、Uncertainty;不確実性Complexity

    複雑性、Ambiguity;両義性」の略です。

    http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/240.gif

  • 2021年のキーワード「分断」とは

    【分断の米国、新大統領の手腕が問われる「5つの危機」】

     2021年1月20日にバイデンが第46代大統領に就任しました。紹介本の記事は2020年113日の大統領選投票日の前に執筆されています。大統領選挙の不正疑惑、バイデンの周囲のエスタブリッシュメントの不正行為疑惑など、必ずしもメディアに現れない情報もあります。皆さん独自の情報源で真実を追求してください。いずれにしてもバイデン政権は不安定な「分断」の中でのスタートです。「米国の分断」のニュースから目を離せません。

     紹介本の記事にある「5つの危機」とは①コロナ・ウィルスの招いた「命の危機」②コロナ・ウィルスの招いた「経済の危機」③人種、格差、移民、利益相反などに基づく「社会の危機」④対中衝突、同盟の亀裂などの「国際秩序の危機」⑤メディアへの不信、選挙制度への不信などの「民主主義の危機」です。

     2021年は「5つの危機」から目を離せない年です。対応に注視していく必要があります。

  •  

    【習近平政治が引き起こす米中分断の危機】

     紹介本の記事には、次のように記述されています。

     2021年7月に中国共産党創設100周年を迎え、2022年秋には5年に一度の共産党大会が開かれます。この党大会に向け習政権は一層体制固めをする一方、中国経済の低迷、米中関係の破綻、インドなどの周辺国との対立などの課題への厳しい政権運営を迫られています。

     米中分断については、「香港自治法」「ウィグル人権法」などを成立させた米国は、貿易、技術、人権、軍事などあらゆる場面で、中国との一層の対立を深めています。(最近では、2021年119日トランプ政権の最終日に中国のウィグル政策を「ジェノサイド〈集団殺害〉」認定をし、バイデン新政権も同意〈2021.1.20朝日デジタル〉。)

     南シナ海情勢に関しては、2016年7月のオランダ・ハーグ仲裁裁判所の「中国の主張する境界線『九段線』を認めないとの裁定(フィリピンの提訴に対する裁定)」について、トランプ政権は2020年7月に「(裁定と同じく)中国は『完全に違法』」を表明、オーストリアも同調、英国も最新鋭空母を南シナ海への派遣を表明し米国との連携を目指しています。

     この様ななか、バイデン新大統領就任式に1979年の断交以来初めてとなる台湾駐米代表を正式に招待しました(2021.1.21日経電子版)。バイデン新政権はトランプの対中政策を継承の方向を示しており、「米中の分断」は続きます。2021年の注視するテーマです。

  •  

    【戦後秩序が崩れた欧州、海図なき船出】

     紹介本の記事には、次のように記述されています。

     2021年には、GDPで加盟国の16%を占めドイツに次ぐ大国である英国がEUを離脱し(‘2020.1.31離脱’‘2020.12.24FTA合意’‘2021年に実質離脱’)、EUの長年に亘る牽引役であった「EUの女王」ドイツのメルケル首相が引退する。これにより、EUの次の三つの理想主義に傷がつく恐れがある。①基本方針の「統合拡大」②多様性と国際協調を重視する「西洋の価値観」③独仏伊英4カ国が纏まってこそ発揮できる外交力。つまり、EUの理想主義・リーダーシップ・結束力の三本の矢が折れる衝撃を否定できない。

     ◇このような激変を迎えたEUは、新政権の米国、野心を隠さぬ中国・ロシアに対抗する存在を示せるのでしょうか。

     このような中、2020年12月30日に中国とEUは相互投資協定を結ぶことで大筋合意した。世界2位と3位の経済規模を持つ国と地域の結び付きが一段と強まる合意です。この合意には、中国政府による国有企業への補助金の透明性の確保、参入企業への技術の強制移転を禁止、合意に違反した場合は法的な責任を問える紛争解決メカニズムの設立、中国側の強制労働を禁じる国際労働機関(ILO)の関連条約の批准を目指すことの約束、を含んでおり今後の進展・実現が注目されます(2020.12.31日本経済新聞電子版)。

     この相互投資協定の意味するものは何でしょう。EUBrexitの傷をカバーしようとしたのでしょうか。中国は本当に強制労働を禁じる国際労働機関(ILO)の関連条約を批准するのでしょうか。それほどに中国は追い込まれているのでしょうか。EUと米国との連携に於いて、この協定はどのような影響を持つのでしょうか。注視していきましょう。

  •  

    【その他の注目する「日本の論点」】

  • 「四度目の挑戦、国際金融都市は実現できるか」

  • 「『見えない資産』、経営の一丁目一番地に」

  • 「『ジョブ型』は日本の会社を変えるか」

  • 「コロナ下で生まれる新しい消費と流通」

  • 「異形のグローバリゼーションとどう向き合うか」

    といったところが私の注目点です。ご興味をお持ちの方は、紹介本をお読み下さい。

    http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/240.gif

  • 2021年は不確実性の年(むすび)

    2021年はどちらを向いても不確実性に溢れています。

     経営に係る私達は、不確実性の年にどう対処したらよいのでしょう。私見ですが、「スピーディーなメタ(表やメディアに必ずしも現れない事態の原因となっている真の事実)を含む情報の収集⇔分析⇔仮説⇔検証⇔課題の見極め⇔課題解決の実行」をしていく事でしょうか。

    http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/240.gif

    【酒井 闊プロフィール】

     10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

     企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

      http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

      http://sakai-gm.jp/

     

    【 注 】

     著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

     

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】168 インテグリティマネジメント

2021-02-17 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】168 インテグリティマネジメント

 

 

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

 

 

 

■      今日のおすすめ

 

 『インテグリティマネジメント』

 

(新日本インテグリティアシュアランス(株)著 東洋経済新報社)

 

 

 

■      「インテグリティマネジメント」知っていますか(はじめに)

 

 私は、かつて、「『いい会社』とは何か」(小野泉-古野庸一著 講談社現代新書)を読み、今でも何かの時に参考にしている「持続的成長を促す75の経営要素(株価上昇率-1974~2008-上位50社の経営要素分析・抽出)」があります。75要素の中で唯一理解できなかった要素が「インテグリティ」でした。Amazonで検索すると唯一紹介本が出てきました。紹介本によれば、『「インテグリティ(誠実)」「マネジメント」は、その言葉通り「誠実な経営」をすることを経営の理念として掲げる倫理性の高い経営を指す』と解説されていました。

 

 日本では「コンプライアンス(調和‐法令遵守)」という言葉で行き渡っています。日本の企業では、「コンプライアンス(法令順守)」を経営の柱に掲げながら、燃費データ不正事件、不正会計事件、杭打ちデータ不正事件、日常的な談合と「コンプライアンス」が絵空事になっている状況を身近に日常的に見かけます。

 

 『日本人の性格上、失敗(法令違反)の責任者を特定し、批判するのを好まない「ムラ的風土」がある』(日経4月24日「風見鶏」より抜粋)との指摘があるように、『「恥の文化」に基づく悪い意味での集団主義』の日本の風土の下では「コンプラアンス」の方が馴染みやすい「経営方針」なのでしょうか。

 

 「法令遵守」という点に焦点を当て、「コンプライアンスマネジメント」と「インテグリティマネジメント」の結果を比較するならば、前者は「形が法令と合っていれば、中身は法の精神に違背しても止むを得ない」という方向に行きやすいのです。後者は、「法の背景にある理念・精神は何か」「法令順守の結果がステークホルダーの期待に沿っているか」まで求めるのです。先ほど記しましたように、企業の大小を問わず、日本のかなりの企業の「法令遵守」は前者のレベルにとどまっているといっても過言ではないでしょう。

 

 皮相的な「コンプライアンスマネジメント」を掲げていた経営者が、「インテグリティマネジメント」を新たに掲げ、誠実に実行したら企業はどう変わるのでしょう。次の項で考えてみましょう。

 

 

 

■      「インテグリティ」と「コンプライアンス」では成果が大きく異なる

 

【「インテグリティマネジメント」と「コンプライアンスマネジメント」の違い】

 

 「インテグリティマネジメント」は、次の4つの責任レベルから成立ちます。   「①法規範レベル(法令・法規則)」「②社内規範レベル(社内諸規則、規定類)」「③社会規範レベル(企業倫理)」「④理想的規範レベル(経営理念・社是)」の4つです。①及び②までを対象とするコントロール(内部統制)は「狭義のコンプライアンスマネジメント」と称されています。①~③までを対象とするコントロール(内部統制)は「広義のコンプライアンスマネジメント」と称されています。①~④までを対象とするコントロール(内部統制)は「社会的責任マネジメント」と称されています。「④理想的規範レベル(経営理念・社是)」の責任とは、社会貢献、フィランソロピーなどによる企業の名声・評判を確保するための行動ではなく、「業界トップの品質」等といった「経営理念レベル」を意味します。

 

 つまり、「コンプライアンスマネジメント」と「インテグリティマネジメント」の違いは、企業組織が求める「達成責任レベル」の高・低と、経営者をはじめとする、企業組織の構成員の誠実性・倫理性の有・無にあります。単なる言葉の違いのみではなく、内容・成果に、大きな開きが出る「コンテクスト」の違いをご理解いただけたでしょうか。

 

【「インテグリティマネジメント」のコントロール(内部統制)は負担のない方法で】

 

 コントロール(内部統制)は、米国のCOSO( Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission)及びその流れを汲むJ-SOX法(金融商品取引法第24条4の4の第一項「内部統制報告書」)のフレームワークに拠るか、5SやJISQ(ISO)に代表される日本的P-D-C-Aフレームワークに拠るかの選択があります。上場企業の場合は、金融商品取引法により、米国発のフレームワークに拠らざるを得ませんが、上場企業でなければ日本的PDCAフレームワークで、かつ、負担の少ない方法を選択して行えばよいのです。

 

 米国型が、ある時点での組織の活動をチェックする静的モデルに対し、日本型はPDCA(プロセスアプローチ)を繰り返す動的モデルです。日本型は「バリューチェーン」の付加価値を改善しながら、同時に「インテグリティマネジメント」の結果を出し、企業活動の成果を「経営理念レベル」として実現します。

 

 まさに、「インテグリティマネジメント」は持続的成長企業を育てる経営手法として、その意義を認めることが出来るのではないでしょうか。

 

 紹介本は、かなりのページをCOSOフレームワークの記述に割いております。米国発のフレームワークを使う必要のない読者は、流し読みをしてポイントのみ押さえて下さい。

 

 

 

■      インテグリティマネジメントで企業ブランドを創ろう(むすび)

 

 私は、「インテグリティマネジメント」を誠実に行っている企業を幾つか体験を通じて知っています。それらの企業は「あそこなら信頼できる」「あそこのサービスは安全で安心できる」等といったブランドを創り上げています。

 

 このようなブランドを創ることは、会社の大小に拘らず出来ることです。「インテグリティマネジメント」やってみませんか。

 

 

 

【酒井 闊プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

 

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

 

  http://sakai-gm.jp/

 

 

【 注 】

 

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】167 日本人の強みが活きているか

2021-02-10 11:44:39 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】167  日本人の強みが活きているか



 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。


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■      今日のおすすめ


 『ハーバードで一番人気の国・日本』(佐藤 智恵 著 PHP新書)



■      日本がハーバード大学経営大学院の学生に一番人気があるって?(はじめに)


 私は、紹介本の表題をみて、「ほんとに?」「いま?」と思い、紹介本を手に取ってみました。日本の中で暮らしていると、ハーバードが日本人の何に関心を持っているか、日本人の価値が見えにくいですね。


 まずは、次の項で、ハーバードが日本人の何処に関心を持ったのか見てみましょう。


 


■      ハーバード大学経営大学院で一番人気のある日本人のケース・スタデイ


【新幹線お掃除会社「テッセイ」が与える驚き】


 「テッセイ」の親会社JR東日本から取締役経営企画部長として送り込まれた矢部さん。「あんなところに・・・」という会社に着任して、「テッセン」に「自分たち は所詮3kの清掃スタッフ」という空気が蔓延していることに気付きます。


 この「テッセイ」が『人のために役に立っているのが楽しい』『もっと早く綺麗に清掃するにはどうしたらよいか』と思う社員の集団に変わったのです。


 矢部さんは、まず社員の意識改革をします。「皆さんは世界最高の技術を誇る新幹線のメンテナンスの一部を、清掃という面から支える技術者なのだ」と繰り返し投げかけました。自席を事務所ではなく、現場の近くに置き、現場に頻繁に足を運び、自ら現場の一員となり、現場の問題を率先して解決する役割を引き受けたのです。社員は「自分が提案したことを実現してくれる」と次から次と新しい提案をするようになりました。このようにしてトラブルの「テッセイ」が、感動を与える「テッセイ」に生まれ変わっていきました。


 ハーバードでは、このケースを「自ら現場に溶け込んでいくリーダーシップ」と位置付け、サービス企業の世界標準として採り上げているのです。


【アメリカ人を驚愕させた「プロブレム・ファースト」】


 これはトヨタのケースです。日本人はよく知っている改善手法です。現場の改善をテーマにするコミュニュケーションの場では、「失敗」「問題」を先に発言するというルールです。まず自分の功績を主張するアメリカ人にとっては驚きでした。


 しかし、問題を解決するには「プロブレム・ファースト」が合理的であることに気づき、ハーバードでは、オペレーションの授業で採り上げているのです。


【ハーバードの方が知っている「福島第二原発」】


 福島第二原発は第一原発から12キロしか離れていません。地元福島の人は「福島原発」として一つで見ています。第一原発は6機(5,6号機は当日定期点検中であったため被害が少なかった。6号機の発電機は無傷であったため、5号機と交互に使用し冷却できた。)、第二原発は4機の原子炉があります。2011年3月11日第二原発でも第一原発の1号機から4号機と同じ状況が起こっていました。唯一違ったのは、第二原発では管理棟の外部電源が一つだけ残っていたことだけです。


 第二原発で、メルトダウンやベントの事態を回避できたのは、第二原発の増田所長の「センスメーキング(チーム全体での情報共有)」を伴うリーダーシップにあったことを、多くの日本人は知りません。


 しかし、ハーバードでは、増田所長の「Leadership・with・Sense making」がなければ、第一原発と同様の事態になっていただろうと、高く評価し、リーダーシップの授業で採り上げています。


 他にも多くの日本企業のケースが採り上げられています。詳細は紹介本をお読みください。



■      ハーバードで認められた日本人の強みを生かすには(むすび)


 紹介本の最終章には、日本人の強みと弱みが良く纏められています。


 強みとして上げられているのは次の6つです。①高い教育水準②分析的な特性③美意識・美的センス④人を大切にするマインドと改善の精神⑤環境意識と自然観⑥社会意識(合本主義)、の6つです。


 弱みとして上げられているのは次の3つです。①グローバル化の遅れ②イノベーションの創出の減衰③若者と女性の活用が下手、の3つです。


 これだけ多くの強みを持ちながら、持続的成長維持の要件である真のグローバル化が出来ている企業はまだ少ないと言わざるを得ません。特に中小企業が遅れているのではないでしょうか。真のグローバル化とはイコール海外進出ではありません。自社の製品やサービスを、グローバル市場と繋げる、「視点と行動」により実現できるのです。


 残りの2つの弱みも、その気があれば克服できます。「マインドと仕組み」を変える気があれば克服できることです。



【酒井 闊プロフィール】


 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。


 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。


  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm


  http://sakai-gm.jp/



【 注 】


 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。


 


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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】166 「生涯健康脳」を創る

2021-02-03 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】166 「生涯健康脳」を創る



 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。


 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。



■      今日のおすすめ


 『生涯健康脳―こんなカンタンなことで脳は一生健康でいられる!―』


(瀧 靖之著 ソレイユ出版)



■      世界最先端の脳画像の第一人者が語る脳の話(はじめに)


 今回は、楽しい、役に立つ本をご紹介しましょう。「健康な脳」を創るお話です。紹介本で扱う脳は、「大脳(知覚、知覚情報の分析・統合等)」「小脳(運動機能と知覚の統合等)」「脳幹(神経系の中枢、自律神経機能等)」の三つの大きな区分の中の「大脳」(脳全体の体積の80%を占める)に焦点が当てられています。「良性健忘(もの忘れ)」や「認知症(脳の血管に生じる疾患やアルツハイマー病から引き起きる)」は「大脳」で起こります。


 「健康な脳」を創るお話に入る前に、いろいろな角度から脳の基礎的な知識について学んでみましょう。著者は中心となる「脳のMRI画像」のデータに「認知力」「生活習慣」「遺伝子」を加えた、四つの分野のデータを数千集め、現段階での研究成果を発表しています。「脳のMRI画像」のデータをベースにした研究では、著者が世界的な第一人者と言われています。


 「脳のMRI画像」をベースにした脳の基礎的な知識は、新しい知見がありとても面白いです。そのいくつかをご紹介しましょう。詳しくは紹介本をお読みください。


〔認知機能とネットワーク〕


 『脳を断面で見ると、表面に当たる「灰白質」と内部に当たる「白質」とに分かれ、「灰白質」は機能領域(言語力、論理思考力等)毎の神経細胞の集合で認知機能をつかさどり、体積が大きければ大きいほど、能力が高いです。「白質」は神経細胞と神経細胞をつなぐネットワーク組織の集まりです。脳は使えば使うほどその機能領域のネットワークを増やして、体積が大きくなります。』と著者は言います。脳は生まれつきの体積と、脳を使って増えた体積の合計なのです。


〔脳の中枢は「前頭葉」と「前頭前野」〕


 『「前頭葉」は、言葉を話す・コミュニュケーションをとる・思考する・意思決定をする・情動、行動を制御する・新しいものを創造する・記憶をコントロールする等人間として最も高度な働きをします。この働きは「前頭葉」の最も前にある「前頭前野」に集中しており、「灰白質」の全体の30%を占めます。「前頭前野」の大きさは、人間だけの特徴です。』と著者は言います。「前頭葉」は、‟おでこ”の部分ですね。


〔脳の自浄作用〕


 『アメリカのロチェスター大学で、脳細胞と脳細胞の間に脳脊髄液という液体が流れていて、眠っているときに脳細胞間の隙間が60%も広がり、髄液が速いスピードで流れて、排出される老廃物が増えることが発見されました。』と著者が指摘します。良い睡眠が脳を守るのです。


〔「海馬」の働き〕


 『「海馬」は記憶をつかさどります。「短期記憶」を一旦「海馬」に貯め、長期に亘って記憶する必要なものを「長期記憶」として保存し、必要な時に保存された「長期記憶」から引き出す能力を持つ、まさに「記憶の司令塔(ハブ)」』、と著者は指摘します。「海馬」は両耳側の部分(「側頭葉」の一部)です。



■      「生涯健康脳」は自分で創るもの


 著者が、「生涯健康脳」を自ら創る実証研究の結果を挙げています。その中からいくつかをご紹介します。


【「有酸素運動」が脳を活性化させる】


 「有酸素運動」とは、ウォーキング、水泳、ジョギングなどです。いくつかの研究機関で、有酸素運動を「するグループ」と「しないグループ」に分け、一定期間継続して研究した結果を見ると、「するグループ」では、脳の萎縮がストップするとか、「海馬」の体積が増えるという結果を得ています。「しないグループ」ではこの逆のことが起こっていると著者は指摘しています。一日30分のウォーキングで十分だと著者は言います。何とか続けたいですね。


【十分な時間と質の良い睡眠が脳を守る】


 前項で記しましたように、脳には自浄作用があります。それを効果的に働かせるのが、「十分な時間と質の良い睡眠」そして十分な時間は7時間と著者は言います。質の良い睡眠とは「ノンレム睡眠(眼球運動を伴わない深い睡眠)」を言います。簡単なようで、難しいですよね。ストレスで寝つきが悪い時も有りますよね。


 また就寝前の食事や、テレビ・パソコンなども、「メラトニン」という睡眠導入ホルモンの分泌を妨げるとして、就寝2時間前はこれらを避けるよう著者は指摘しています。これもなかなか難しいですね。遅く帰ったり、急ぐ必要がある場合など、思い通りにはいかないですね。しかし知識として持ち、できる限り努力するのは良いことですね。


【ストレスは「海馬」を委縮させる】


 長期間にわたって、ストレスを受け続けたりすると、脳の様々な部分特に「海馬」が委縮する研究結果が出ていると著者は指摘します。ストレスをコントロールする「コントロール・アビリティー」を強くしたり、ストレス解消法を身に着けることが大切です。


【「飲酒」は脳を委縮させる】


 『「飲酒」は、脳を委縮させることが研究結果として出ている。しかも残念ながら許容量はない。自粛すればするほど良い。』と著者は指摘します。お酒の好きな人には困った情報ですね。



■      「生涯健康脳」創りは今日からスタート(むすび)


 ビジネスの基本は、言うまでもありませんが、健康です。その中で、以外と日頃気を配っていないのが脳の健康ではないでしょうか。


 平均寿命と健康寿命の差(約10歳)の要因の40%は脳に係わる疾患と著者は指摘します。


 脳は「可塑性」、すなわち、前項で記しました「健康脳」創りをすれば、プラスに変化しますし、しなければマイナスに変化します。脳には、子供から高齢者まで年齢に関係なく、「可塑性」があるのです。


 健康で機能性の高い「生涯健康脳」を創り、益々ご活躍ください。今日からスタートしても遅くはありません。



【酒井 闊プロフィール】


 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。


 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。


  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm


  http://sakai-gm.jp/


 


【 注 】


 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。



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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】165 「ランチェスター戦略」の核

2021-01-27 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】165 「ランチェスター戦略」の核

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

 

A;『ランチェスター戦略』 (編著:NPOランチェスター協会 中経文庫)

B;『社長のためのランチェスター式学習法』(著者:竹田 陽一 あさ出版)

C;『ランチェスター法則のすごさ』(著者:竹田 陽一 中経出版)

■      「ランチェスター戦略」の有用性は(はじめに)

 ランチェスター戦略は、近年ではソフトバンクの孫正義氏、H・I・Sの澤田秀雄氏等が創業時に経営に応用し、成長したことは良く知られていることです。彼らは、ランチェスター戦略のどこに有用性を見出したのでしょう。言い換えれば、紹介本のどこに焦点を当てるべきなのでしょう。以下で見てみたいと思います。

 ここで、一言触れておきたいことがあります。紹介本を三つ挙げました。こんなややこしいことをしたくないのですが、A紹介本(以下協会説またはA本という)とB、C紹介本(以下竹田説またはB、C本という)が、ランチェスター戦略の一番肝心な弱者戦略と強者戦略の定義あるいは解釈が異なるのです。協会も竹田氏もランチェスター戦略の第一人者とされる人(人々)です。ご判断は読者の皆様にお任せしますが、異なることだけは、知って置いて頂くと良いかなと思い、敢えて、二つの説の違いを以下でご紹介いたします。

■      「ランチェスター戦略」の核はここだ

【ランチェスター戦略で最も知られている「意味を持つ占有率」】

 世界で始めて、市場占有率(自社営業範囲内)とその占有率の持つ意味を具体的に示したのは、ランチェスター戦略を生み出した、「田岡、釜田理論」です。

 市場占有率とその意味を以下に記します(詳細、計算根拠はC本をお読みください)。

① ウルトラスーパー強者(A本では「上限目標値」):73.88%以上のシェアを有する。

② スーパー強者(A本では「安定目標値」):一位で、41.7%以上かつ二位との間に1.68倍以上の差をつけている。(73.88/26,1=2.83。2.83の平方根=1.68。2.83を第一法則〈一次法則:弱者法則〉下の射程距離、1.68を第二法則〈二次法則:強者法則〉下の射程距離と呼ぶ。射程距離以内だと市場の均衡を崩せ、射程距離を越えると市場の均衡を崩せないとするランチェスター理論の一つ。)

③ 強者(A本では「下限目標値」):一位で、26.1%以上かつ二位との間に1.68倍以上の差をつけている。

④ 中間者(A本では「上位目標値」):15,6%~26,0%

⑤ 弱者のA(A本では「影響目標値」):9.4%~15,6%

⑥ 弱者のB(A本では「存在目標値」):5.6%~9.4%

⑦ 弱者のC:3%~5.6%(A本では触れていない)

⑧ 番外(A本では「拠点目標値」):3%未満

 これらの占有率は各々自社の現状の力を現すと共に、次に狙うランク目標を示します。3%未満の番外は、市場から撤退すべきかどうかの判断をすべきポジションとされています。更に言えば、特定のセグメント(地域、商品、顧客等)に於けるシェアを念頭に置いたときに、これらの占有率は意味を持ってきます。

【ランチェスター戦略は弱者が強者に勝つための戦略理論】

 ランチェスター理論は元々弱者が強者に勝つための戦略論です。

 竹田説は強者の定義を上記①②③とし、それ以外は弱者とします。1000社の内「強者の経営戦略」を行える条件を満たしているのは0.5%、残り99.5%は「弱者の経営戦略」をとるべしとしています。「弱者の経営戦略」として、小さくてもナンバーワンになれる得意分野を見つけ実現する。そこを起点にし、ナンバーワンの領域を広げて行く13の戦略・戦術(いわゆる「差別化戦略」。細かくは、「①ナンバーワンになれる商品、地域、客層を探す②攻撃目標と競争目標の分離③差別化④小規模1位主義、部分1位主義⑤商品や営業の細分化⑥⑦⑧⑩一点集中⑨直接販売⑪軽装備・軽投資⑫継続性、ステップ・バイ・ステップ⑬自社の戦略情報の漏洩防止管理」をあげています。詳細はB本をお読みください。)を掲げています。

 一方協会説は、「弱者の戦略(差別化戦略)」と「強者の戦略(ミート戦略)」が並んで出てきます。「弱者の戦略」とは、弱者が自分よりもシェアがワンランク上の競争相手(頭上の敵)の市場を奪い、小さくともナンバーワンになれる得意分野を見つける戦略と言います。「強者の戦略」は弱者が自分よりもシェアがワンランク下の競争相手(足下の敵)の市場を奪い、得意分野がナンバーワンになるための基盤強化を図る補助戦略と位置づけます。「弱者の戦略(差別化戦略)」と「強者の戦略(ミート戦略)」を同時並行的に行うべしとします。(私にはその様に読み取れました。)

 経営資源の乏しい弱者が、二つの異なった戦略を並行的に行う戦略は現実的でしょうか。弱者はあくまで弱者として「差別化戦略」を実行すべしとする竹田説が「ランチェスター戦略」の基本ではないでしょうか。

 更に注目しておきたいことは、弱者は強者から第二法則(二次法則:戦力=質×兵力数の二乗)で攻められ、弱者が強者を攻めるときは、経営資源が乏しいので、第一法則(一次法則:戦力=質×兵力数)で攻めなければならないと言うことです。弱者が強者を攻めるには、2.83倍以上の力を集中して攻めなければ強者に勝てないというのが「ランチェスター戦略」の理論でもあることです。そこには「戦略・戦術」に加え、「物理的・時間的・継続的」努力がなければ、勝利は実現しないこと現しています。

【弱者のための代表的戦略「地域戦略」】

 A本では「ランチェスター戦略」の三つのキーワードとして①ナンバーワン主義②セグメンテーション③ステップ・バイ・ステップを挙げています。それを実現する代表的戦略として、「地域戦略」(あるいは「特定のセグメント戦略」と言っても良い)を掲げています。

 「地域戦略」で成功するための5つの原則を掲げています。参考に出来る内容ではないでしょうか。

① 一点集中の原則(一位になれる重点領域、エリアの決定)

② 足下の敵攻撃の原則(競争目標:頭上〈ランク上〉の敵、攻撃目標:足下〈ランク下〉の敵の中から攻めるライバルを絞り込む)

③ 地盤強化の原則(まずエリアをしっかり固める)

④ ナンバー・ワン・キープの原則(大口顧客やリーダー格顧客を確保する)

⑤ 固定化の原則(離脱客をなくし、リピーターを増やす)

■      「ランチェスター戦略」を経営に応用する(むすび)

 「ランチェスター戦略」の核は何かを見てきました。「ランチェスター戦略」はどちらかと言うと馴染の薄い経営戦略論ではないでしょうか。「ランチェスター戦略」の核の部分を押さえ、その核の理論とその他の経営理論を組み合わせて使うことで、経営に有用なツールとして使えるのではないでしょうか。

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 世界標準の経営理論から学ぶ

2021-01-26 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 世界標準の経営理論から学ぶ

 

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

  • 今日のおすすめ

 

 「世界標準の経営理論」(入山 章栄著 ダイヤモンド社)

  • 「世界標準の経営理論」の目指す経営理論(はじめに)

 

 著者は日本の経営学に一石を投じた学者です。それは、世界の主流の経営学である「演繹的理論」「実証性経営理論」を日本に持ち込み、広めたことです。その様な観点から紹介本に注目して頂ければと思います。(経営学の「演繹的理論」⇔「帰納的理論」、「実証性経営理論」⇔「規範性経営理論」の詳細については本ブログ「経営コンサルタントの本棚2015.3.24」をご覧ください。)

 紹介本では「世界標準」と言える約30理論を選び解説しています。著者は『「ビジネスの真理に肉薄している可能性が高い」理論』『歴史の浅い経営学にしっかりとした基盤を持たせる「経済学、心理学、社会学ディシプリン」理論』として生き残ってきたものの中から「説得性(Whyに応える)」「汎用性(無数の事象に適用できる)」「普遍性(時代を超えて不変)」を基準に「世界標準理論」を選んでいます。

 この結果、「コンサルティング実務等から生まれ、ビジネス現象を分類・整理しているだけで、Whyに応えていない」多くのフレームワークは「経営理論と関係のないフレームワーク」として紹介本には全く触れられていません。紹介本で触れているフレームワークはポーターのSCP理論に基づく「ファイブ・フォース」「コスト主導、差別化戦略」、バーニーのRBV理論に基づく「VRIO分析」のみです。

 紹介本には斬新的な視点の経営理論が多く掲載されています。“はじめて知って得する”経営理論も発見できます。約30理論の一つ一つの理論から、「思考の軸」を通して、「思考の探索と深化」を行い、多くのビジネス事象に対し時代を超えて、有為な意思決定を可能にします。

 字数の関係もあり既知の理論はさておき、先ずは“はじめて知って得する”経営理論の中から、日本企業に有益と思うbest twoを次項で紹介します。

  • はじめて知って得する『日本企業に有益な「経営理論」』best two

 

【未来を創り出す「センスメイキング理論」】

 アメリカの組織心理学者カール・エドワード・ワイク (1936年~) が1969年に発表した「センスメイキング理論」とは「組織のメンバーや周囲のステークホルダーが、事象の意味について納得(腹落ち:センスメイク))し、それを集約する(方向性を揃える)プロセスを把握する理論」と定義されています。さらに発展させたヘンリー・ミンツバーグ(1939年~ )は「新規事業の計画に於いて、まず初めはとにかく行動し、やがて次第に大まかな方向性が見えてきて、さらに形(センスメイク)になっていく理論」と定義します。

 これらの理論は「ものの見方・認識は、主体と客体の相互依存関係の上で成立する」という認識論的相対主義に基づいています。具体的には『行動して試行錯誤を重ね、もがいていく間に、やがて納得するストーリーが出てくる。そしてそのストーリーに納得しながら前進する。そのことにより新しい未来を創り出せる』理論と言えます。

 事実、ホンダがアメリカ市場に大型バイクの市場開拓を目指しましたが、失敗をします。そこで小型バイクの市場開拓のストーリーを描き、実行し大成功をおさめます。行動を起こし、もがいていかなければ、成功への納得ストーリーは出てこない事実を示しています。

 新規事業については、『新しい環境に行動で働きかけ(enactment)、環境への新たな感知・認識(scanning)をし、それを分析・解釈・意味付け(interpretation)をし、納得(レトロスペクティブ・センスメイキング:事後的腹落ち〉)する』センスメイキング・プロセスを通して策定されるストーリーが大切なのです。ここで強調しておきたいことは、事後的にしか腹落ちストーリーが生まれてこないことです。

 「センスメイキング理論」は事業環境が大きく変化する日本企業にとって前進を促す経営理論です。

【“競争”オリエントの「レッドクイーン理論」、

“知の探索”オリエントの「新レッドクイーン理論」】

 レッドクイーン理論は、アメリカのウィリアム・P・バーネットとモーテン・ハンセンによる「The Red Queen in Organizational Evolution」論文の発表(1996)に遡ります。論文名の「The Red Queen:レッドクイーン」は、アメリカの生物学者リー・ヴァン・ヴェーレンの生物学進化論「赤の女王仮説」に由来します。

 ヴェーレンは、進化に関する仮説「敵対的な関係にある生物相互間では進化するために競走が必要」の発表(1973年)に際し、英国作家ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の続編「鏡の国のアリス」に登場する「赤の女王(レッドクイーン)」の台詞である「他の場所に行きたいならば2倍速く走らねばならない」を想起し、論文名に「レッドクイーン」を使用したのです。

 経営学の「レッドクイーン理論」について簡単に説明します。ポーターの「SCP理論」は、『差別化による「競争を避ける」』戦略を説きますが、 レッドクイーン理論は、『ライバル企業と切磋琢磨の「競争をする」ことで互いを高め合う』戦略を説きます。レッドクイーン理論により競争力を互いに高めているのは日本の自動車産業です。

 一方、レッドクイーン理論の重要なメッセージは「レッドクイーン理論の罠」です。それはライバル企業領域では進化出来ても、他領域での競争や環境変化には対応できないことを警告しています。(「新レッドクイーン理論」)

 大変化時代の本当の競争相手はライバル企業ではありません。「真の競争相手」は「自身のビジョン」です。「自身のビジョン」は「知の探索」をサーチ∞確立(腹落ち)を続けることで求める事が出来るのです。「鏡の国のアリス」の台詞で暗喩するならば『相手より2倍速く走ることを目指すべきではない。空を飛ぶことを考えるべきなのだ』と提言しているのが「新レッドクイーン理論」です。

 これからの日本企業にとっては「新レッドクイーン理論」がより重要となるのではないでしょうか。

  • 「世界標準の経営理論」の知見により経営を革新しよう(むすび)

 

 紹介本は経営の思考に新たな光を与えてくれます。既知の理論においては、思考を深めることで新たな発見があります。初めて知る理論からは新たな思考経路からのひらめきがあります。

 800ページを超える紹介本は読みでがありますが、一つ一つの理論の「思考の軸」に従い、自身のビジネス現象に対するHow When Whyを問い、行動すべき答えを出してみましょう。必ず得るものがあります。次に、答えとして出て来た行動を「深化」してみませんか。さあ、経営の革新へのスタートです。

 

【酒井 闊プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 日本企業はCSVで飛躍を

2021-01-20 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 日本企業はCSVで飛躍を

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

 『CSV経営戦略』(名和 高司 著 東洋経済新報社)

■      日本企業はJ‐CSV経営で飛躍しよう(はじめに)

 私は、2015年12月に著者の名和先生(一橋大大学院教授)の講演を聞き、「CSV」という経営戦略に改めて関心を持ち、紹介本を購入し研究してみました。特に、名和教授の提唱する「J‐CSV」に共感を覚えました。お話を進める前に、「CSV」とは何か、「J‐CSV」とは何かについて簡単に整理をしておきましょう。

〔CSVとCSR〕

 CSVはHBSのポーター教授が「共通価値の戦略(Creating Shared Value)」で提唱した「戦略論」です。その戦略のポイントは、社会的価値(課題解決)と経済的価値(利益)の双方を同時に求めることで、それぞれの共通価値の実現性、スピード、規模の大きさ、継続性を、成果として効果的・効率的に出せるとします。CSR(またはSR)は、ISO2600で代表される、持続可能な社会を実現するための「社会的責任」についての「手引き」と言っていいでしょうか。CSRは、やや極論ですが、儲けが出ている時だけ社会貢献するフィランソロピー的になってしまう可能性を持っているとします。CSVの方が、実効性・継続性、成果実現性の点で優れているとしています。

〔CSVとJ‐CSV〕

 著者は、ポーターのCSVに共感しつつも、日本の文化を生かしたJ‐CSV、がポーターのCSVより優れた実効性を発揮できるとして、提案をしています。

 ポーターのCSVはポジショニング(What)が主で、そこには、「志(Why))」と「人間性(How)」の二つが欠けているとして、特に「志(Why))」をCSVのスタートにすべきとし、著者はJ‐CSVを提唱します。

〔J-CSVによって日本企業は飛躍できる〕

 著者は、かつてアメリカ発のTQC(Total Quality Control )が日本の現場の力と相俟って「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を築いたように、現場力を生かしたJ-CSVに日本企業の飛躍のチャンスがあるとして、J-CSV経営実現のための「J-CSV経営実現の7要件」と「J-CSV経営実現の4つの課題」を提唱しています。ポーターの理論は「7要件」「4課題」にまで具体化した理論になっていないのです。それを次の項で見てみましょう。

■      日本的経営の強さを改めて認識しよう。J-CSV経営で日本企業は飛躍できる。

【J-CSV経営実現の7要件】

 7要件として、次の7つをあげています。①社会課題をどうとらえるか?②大義はあるか?③「(我社)ならでは」のひねりがあるか?④儲けの仕組みにどう変換するか?⑤誰をどう巻き込むか?⑥いかにスケールするか?⑦いかに持続的成長を実現するか?の7つです。

 この7つは、次の「4つの課題(経営モデル)」を作る前提として、不可欠の要素として上げています。著者が、日本人の感性をもって、いろいろな形で係ってきたCSV企業の成功要因を抽出したものとも言えます。著者が係った企業のケース・スタデイと合わせ、詳細は紹介本をお読みください。

【J-CSV経営実現の4つの課題】

 4つの課題として次の4つをあげています。著者の強調したい点は、ベストプラクティスではなく、独自の、フロンティアの「型」を作るべしと強調します。

 ①ガバナンスモデル(掲げる社会価値と経済価値が経営管理のコアとしての機能を果たせるかを見極める)②ビジネスモデル(持続可能なCSV行っていくための、規模の経済(Scale)、範囲の経済(Scope)、技能の経済(Skill)の「3Sの経済」を獲得できるビジネスモデルを創出する必要がある)③組織モデル(CSVを全社・全員に埋め込み、駆動させうる組織にする)の3つのモデルをまず創り上げ、それらを統合し、 4つ目の課題「J-CSVモデル」を創るべしとします。「J-CSVモデル」は、現場力を生かし、日本人的資質の長所を生かし短所を克服した、「共通価値」ではなく「共創価値」であり、グローバルに発信できるモデルになると著者は強調します。詳細は紹介本をお読みください。

【J-CSVが日本企業を救うグローバル・モデルになるのは何故か】

 著者は日本的経営の強みを四つあげています。その四つの強みは、CSV経営と相性が良いといいます。

 『一つは、日本的経営の根っこにあるのは、武士道と商人道の二つの「道」だ。そして武士道は社会的価値、商人道は経済的価値に当たる。「道」の本質は「極める」ことだ。つまり日本企業には「CSV道」を極めていく素地がある。

 二つ目は、日本企業らしい奥行きの深さ(悪く言うと曖昧さ)である。CSVは社会的価値と経済的価値をトレード・オフの関係でなくトレード・オンの関係でとらえていく必要のあるもの。それを可能にするのは、日本企業の二枚腰的忍耐強さや、持続力、「つなぎ」「ずらし」といった曖昧さ故に生き続ける技術である。

 三つ目は、明治の時代からある和魂洋才。つまり、外から取り入れた知識や技術を日本的文化や価値観をもって解釈し直して磨き上げる。この咀嚼力がアメリカ生まれのCSVを凌駕するJ-CSVを誕生させる。

 四つ目は、知恵を生み出す現場の力。研ぎ澄まされた現場の学習センサーは思いもつかないイノベーションを生み出す。日本的経営の一番の強みである。』と。

 著者は、以上の論拠から、J-CSVが必ず日本を救う経営ツールとなることを確信するのです。

■      ☆☆でいちばん大切にしたい会社」になろう(むすび)

 J-CSVという概念は、日本企業の経営戦略論としては未だほとんど浸透していないのではないでしょうか。著者の言うように、「J-CSV」が、日本企業、特に中小企業の救世主になると思います。是非「J-CSV」理論を吸収し自前のものとし、「☆☆でいちばん大切にしたい会社」になろうではありませんか。

 「☆☆」には、「世界」でも「日本」でも「地域」でも「ミニ・コミュニティー」でも、何が入ってもいいです。素晴らしいですね。やりましょう。 

 

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2012 『「Tax Literacy」ストーリーでわかるグローバルビジネス・スキル』

2020-12-22 16:24:37 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2012 『「Tax Literacy」ストーリーでわかるグローバルビジネス・スキル』

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

        

『「Tax Literacy」ストーリーでわかるグローバルビジネス・スキル』

                   (村田 守弘著 中央経済社)

 

■ 「Tax Literacy」とは(はじめに)

 

【日本人は「Tax Literacy」が低い?】

 Literacyを辞書で引くと“特定の分野の知識・能力”と出てきます。著者は「Tax Literacy」を、“税金の取り扱いを適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する能力”と定義付けます。
 この定義は、紹介本を通じて著者が訴えたいことを表す適切な定義と言えます。
 それは、日本を含む国際税務に於いて、二つの相反するテーマである税務リスク回避と税務コスト削減のバランスを如何に取るかという極めて重要なテーマを、国際税務争訟でトップレベルの実力・実績を有する著者が、卓越した理解・解釈・分析をベースに、読者に向けて記述・表現・発信しているのです。
 紹介本では、ストーリー風にさりげなく国際税務について語りかけていますが、グローバルビジネス・プレイヤーが身に付けるべき国際税務の知識・能力を総括的に記述しています。

 

【国際税務の“グローバル”“インターナショナル”“ローカル”を理解しておこう】

 著者は「グローバルプレイヤーが身に付けるべき重要な能力は、グローバル基準がなくインターナショナル・ルールもなく課税国のローカル・ルールに従う、しかし全てのインターナショナル取引に係ってくる税務即ち国際(グローバル)税務の能力である」と言います。
 つまり、「OECD租税条約モデル」を除いては地球規模でのグローバル基準がなく、二重課税を回避する租税条約以外は課税主体国から見た他国への適用・関係性(インターナショナル性)のない国際税務の世界で、税務リスクを避け税務コストの効率化を図るためには、グローバルな領域でインターナショナル取引に活用でき、各国のローカル・ルール税務に対応する、国際税務の知識が不可欠なのです。

 

【国際税務の“きも(急所)”】
 国際税務の“きも”について、是非、紹介本を手に取り読み取って下さい。得るものが多くあります。
 その“きも”の中でも特に重要な「移転価格税務と関税」について次項でご紹介します。

 

■ 知っておきたい「『Tax Literacy』のEssential Point」

 

【移転価格税制と関税】
 グローバルビジネスに於いて、日頃ほとんど関係なく過ごしている、それ故に管理上の大きな抜け穴となり、大きなリスクを抱えている分野、それが「移転価格税制と関税」です。それは、ある時突然に国内外の税務当局又は税関当局から事後調査が入り、アット驚く多額の追徴課税を受けるリスクです。
 この二つのリスクは、第三者が取引相手の場合は有りません。取引の価格を恣意的に決められる親子会社間の取引に生ずるリスクです。
 リスクを避けるための親会社と海外現地法人の間の恣意的ではない“あるべき移転価格”の算定方法について、日本の国税庁は6つの算定方法(この点では「OECD移転価格ガイドライン」通り)を定めています。
 紹介本は実務において広く使われている“あるべき移転価格”の算定方法として、取引単位営業利益法(TNMM:Transactional Net Margin Method)を採り上げています。TNMMのポイントは、比較的簡単に情報を取れる、類似製品を扱う他社海外現地法人の客観的(幾つかの他社・一定期間の情報から適切に選ぶ)営業利益率をベースに“あるべき移転価格”を算定します。(詳細は紹介本をお読みください。)
 移転価格税制は、適用ルールの差はあれ、どこの国に於いても適用されます。つまり、TNMMより低い仕切り価格で取引すると親会社サイドで、TNMMより高い仕切り価格で取引をすると海外現地法人サイドで移転価格課税リスクが発生します。
 どこの国でも適用される移転価格税制ですが、「OECD移転価格ガイドライン」が在っても“グローバル基準”には成り得ていません。例えば、日本の移転価格税制では、「ガイドライン」で禁止されている納税者に比較対象取引が開示されない“シークレット・コンパラブル”が在ります(平成23年度税制改正で「守秘義務の範囲内でその内容等を説明する」に改正)。米国では、「ガイドライン」のTNMMに対し利益比準法(CPM: Comparable Profit Method )が主流の独立企業間価格算定方法になっています。CPMはTNMMと酷似した計算方法ですが、TNMMが取引単位の検証であるのに対しCPMは会社単位で検証する点が異なります。
 一方関税(輸入)に関しては、上記親子会社間取引の例による場合、海外現地法人が“あるべき通関価格”より低く輸入した場合、税関当局から追加関税を受けるリスクが高くなる一方、海外税務当局からの移転価格課税リスクは減少します。逆に、海外現地法人が“あるべき通関価格”より高く輸入した場合、追加関税リスクは減少しますが、海外現地法人の税務当局からの移転価格課税リスクが高くなります。つまり、移転価格課税リスクと追加関税リスクはトレードオフの関係にあり、リスク・フリーの価格は移転価格と通関価格のハザマにあると言えます。
 要は各国ルールによる“あるべき移転価格”“あるべき通関価格”による仕切り価格のみがリスクを避けられるのです。
 国内外における移転価格課税、追加関税に臨機応変に対応するために、“あるべき移転価格”の算定方法の文書化と適切な改定が有用です(各国に文書化規定が存在/日本は租税特別法施行規則22条10)。
 また、“あるべき移転価格”の算定方法の文書化は“あるべき通関価格”の対応にも有用です。それは、世界税関機構(World Customs Organization)が「関税評価及び移転価格に関するガイドライン(2018年)」を公布し、関税評価プロセスにおいて移転価格文書を利用する指針を示しているからです。
 “あるべき移転価格”の算定方法につき、税務当局と事前に確認を取る事前確認制度(APA: Advance Pricing Arrangement)の活用も有用です。親子会社所属国の税務当局とそれぞれに行う必要があります(日、米、中、韓など約30ヵ国で可能/内国APAと呼称)。なお、2カ国以上にまたがる税務当局間の合意による事前確認を取る相互協議申立制度も在ります(租税条約を根拠とする/ニ国間APA、多国間APAと呼称)。

 

■ 更なるグローバル展開を志向する企業の意外な盲点は「国際税務」(むすび)

 

 去る11月15日にRCEP(FTA+経済連携=EPA)が署名されました。日・中の初めてのFTA/EPAであり、日本企業のアジアにおけるグローバル化が一層促進されるのではないでしょうか。
 一方GDPに対する輸出比率の世界平均は41.07%、輸出総額3位のドイツは46.1%。これに対し総額4位の日本は16.1%です。特に中小企業に於いて、欠如しているとされる“輸出したいという意欲・識見”を強化し、輸出潜在能力を発揮し、中小企業の輸出企業・中堅企業化、生産性の向上を計る好機と言えます(デービッド・アトキンソン「日本人の勝算」より)。
 かかる輸出をはじめとする更なるグローバル展開を志向する企業の意外な盲点が国際税務ではないでしょうか。
 紹介本により、国際税務のセンスを身に付け、更には国際税務の実務、実践のための領域に歩みを進めて行こうではありませんか。

■ 

【酒井 闊 先生 プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】世界情勢のメタを知ろう

2020-12-17 14:04:17 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】世界情勢のメタを知ろう

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

 『地政学入門』(高橋 洋一著 あさ出版)

■      現代の世界情勢は「ハイブリッド時代」(はじめに)

 今回は、PEST(P:政治、E:経済、S:社会、T:技術)に関する本のご紹介です。それも、国際政治情勢を読み解く上での基礎的情報が書かれている本です。『それぞれの国が、どのような地理的・民族的条件のもと、どのような歴史(特に戦争の歴史)積み重ねてきたかを以って、それぞれの国が持つ「国家の思惑(野心)」を理解できる』と著者は言っています。さらに『政治学理論である「民主主義国家同士は戦争をしない」という「民主的平和論」』を著者は紹介しています。『「民主的平和論」は「自由主義的・資本主義的平和」とも言われており、「領土を奪い合うのではなく、お互いに持っているものを対等に交換する(自由貿易)」ことで平和が維持される』と著者は言います。

 この紹介本で面白いのは、「世界の『民主度』を示す地図」(WEBでも「民主主義指数」で同様の地図が検索可)です。G0(ジー・ゼロ)といわれる時代ですがG20の中に3つの「独裁政治体制国家(中国、ロシア、サウジアラビア)」が含まれているのも、まさに世界が国家資本主義社会と自由主義社会が共存するハイブリッド社会と言えます。地政学的に言い換えれば、混成・混迷的世界情勢といえるのかもしれません。

 紹介本は、世界の主要国・地域について解説しています。主要な論点をご紹介しましょう。

■      世界の主要国・地域の「国家の思惑」と「論点」

【アメリカは「世界の警察官」ではない】

 2013年アメリカのオバマ大統領は、「アメリカは世界の警察官ではない」と明言しました。『一見、アメリカは好戦的な国に見えるが、他国の領土に対する関心は高くない。アメリカは、建国の精神である「自由の理念」が発展し、「自由を広める宿命を負っている」と拡大解釈し、特に9.11以降はテロ・大量破壊兵器の根絶を掲げ、アフガニスタン紛争、イラク戦争に突入して行った。しかし、世界の警察官ではないと明言した事で、アメリカの関心は、太平洋と大西洋をきちっと押さえておくことになった』と著者は言います。これによる、世界情勢への影響・変化は大きなものが有ると思います。

【中国の野心は「広い海」】

 『「中華思想」を強く持ち、憲法にも「中国共産党の指導」を掲げる中国は、共産党トップの国家主席の一存で決まる独裁主義国家といっていい』『中国の思惑は「広い海」がメイン、つまり第一列島線(東シナ海・南シナ海全域)、第二列島線(フィリピン、グアム、サイパン、沖縄、日本の近畿地方沿岸を含む)を防衛ラインと意識した動きを続けるであろう』と著者が指摘します。

【昔も今も不凍港と肥沃な土地を求め「南」に野心を向けるロシア】

 『1989年ベルリンの壁が壊され、1991年にソ連が崩壊する。ソ連を構成していた15カ国は分裂・独立して行った。ロシアの西側(除く中央アジア)でEU・NATOに加盟しない独立国は、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバのみとなった。ウクライナはロシアへの西欧諸国の影響の最後の砦である。クリミヤ併合はいかなる非難を浴びようと確保しなければならない地政学的意味を持っていた。最近のシリアへの支援は、アフガニスタンでアメリカにくじかれた「中東」への野心の表れである』と著者は指摘します。

【大戦に懲り「共同体」を結成したヨーロッパ】

 『第二次世界大戦に懲り、EC(欧州諸共同体)等を経て1993年に設立された「欧州連合」の基本は、人、サービス、交易、資本の移動を自由にする「シェンゲン協定(EU加盟国ではイギリスは除外適用、クロアチア、ルーマニア、ブルガリアは将来加盟義務・現在未加盟。EU非加盟国ではスイス、ノルウエーが締結・加盟。)」が基本にある。しかし、中東の難民・移民問題から「協定」の根底を揺るがされている。ヨーロッパの火薬庫は、かつての「バルカン半島」から、今や、「中東」に移っている。「中東」が火薬庫になった遠因をたどれば、1916年にオスマン帝国の分割をめぐり、アラブ世界を民族・宗派に関係なく、イギリス、フランス、ロシア(1917年の革命で離脱)の間で勝手に結んだサイコス=ピコ協定にある。また、「イスラム国」の成立は、アメリカの2003年3月のイラク戦争の結果、フセイン政権の残党が作ったとされている。』『根深い憎しみの連鎖は、まだまだ終わりそうにない。』と著者は指摘します。

■      これからの世界情勢を読む(むすび)

 これからの世界情勢は、ここまで見て来ましたように、様々な要因が複雑に絡み合い、先を読むのがなかなか難しいと思います。かといって、無視できる事でもありません。

 今こそ、目の前に出てくる事象のメタ(事象の背景にある重要な事実)を見極め適切な判断していく事が、私たち企業関係者に求められているのではないでしょうか。

 グローバル化が益々進む時代であればこそ、今日ご紹介した「地政学」にも関心を向けたいですね。 

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【バックナンバー】 経営コンサルタントの本棚

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2011 「日本企業の勝算」人口減少時代の最強経営

2020-11-24 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2011 ニューノーマル(5)「日本企業の勝算」人口減少時代の最強経営

 

【お詫び】

 

 この度は、首題のブログに対して、不完全な形で発信してしまいました。

 購読者の皆様および筆者の酒井闊先生には、多大なるご迷惑をお掛けいたしました。

 

 ここに改めまして、発信させていただきます。

 今後、このようなことが起こらないよう、最前の努力を致す所存です。

 

 引きつづきのご愛読をよろしくお願いします。

 

 

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

 

■      今日のおすすめ

  

      『「日本企業の勝算」人口減少時代の最強経営』

           (デービッド・アトキンソン著 東洋経済新報社)

 


■ 「日本企業の勝算」に至る論点の推移(はじめに)

 

 著者がここ5年間に出版した著書の中で「日本の文化と文化から来る日本人の『強み』『弱み』」、「日本人の勝算」、「日本の改革の為の中小企業改革『国運の分岐点』」について貴重な見解を展開して来ました。今回ご紹介する「日本企業の勝算」はその集大成と言えます。「日本企業の勝算」に至る論点の推移を見てみましょう。

【「イギリス人アナリストだからわかった日本の『強み』『弱み』」
                                          (本欄2015.9.22紹介)の論点】
 日本のGDP世界3位、一人当たりGDP世界26位(2018年)は何を示すのか。著者は日本人の「真面目さ」「ものづくりの器用さ」を肯定しつつも、過去の日本の驚異的経済成長は人口増加要因とデータから結論付けます。一方、人口の増加要因がなくなると、一人当たりGDPが世界9位(1990年)から26位(2018年)と急速に悪化するのは、日本の「効率性」「生産性」の悪さと指摘します。その要因として、日本人の多くは「woolly thinking(散漫な思考)」しか出来ず、「good reasoning power(論理的に判断する力)」に弱いとします。その結果「good reasoning power」に弱いインテレ層・経営者層が多く存在し、それが日本全体の弱みとなっているとします。

 

【「日本人の勝算」(本欄2019.7.23紹介)の論点】
 現在の日本の経営を「Low road capitalism(低付加価値経営)」と位置付けます。言い換えると「いいものを安く」「同類の商品の価格競争」「仕事の自主性が低い」「管理する側の層が厚い肩書主義」です。「人口減少・高齢化」時代に於いて、日本の現社会システムを維持するには、生産性向上でGDPを維持していく必要があります。「GDP=人口×生産性=人口×一人当たりGDP」と考え、一人当たりの所得の向上が必要と主張します。その為には「High road capitalism(高付加価値経営)」にパラダイム転換を図っていく必要があり、転換を可能にする、「企業規模の拡大」「最低賃金の引上げ」が不可欠とします。

 

【「国運の分岐点」(本欄2020.1.28紹介)の論点】
 著者が指摘する厳しい現実があります。それは世界有数の「人材力」を誇る日本の国際競争力ランキングは第5位(2018年WEF対象140ヵ国)にも拘らず、生産性を見てみると、1990年は世界9位でしたが、今は28位(対象190ヵ国)です。この20年間の先進国の給料は約1.8倍に対し、日本は9%の減少です。この深刻な問題は、「先進国の中で唯一、経済成長をしていない」「デフレから何時まで経っても脱却できない」の二つに集約されるとします。その原因は、データ分析の結果得た「奇跡的な発見」とし、「小規模な企業で働く労働者の比率」が、日本はギリシャと同レベル、イタリア、ポルトガルよりも高く、先進国の中では突出して高いこと指摘します。その上で、緩やか且つ自然体での企業の経営改善と、人口減少要因による自然体での企業数減少では、日本の社会保障制度が破綻し「国の破綻」に繋がると指摘します。中小企業の集約・統合による高効率経営、最低賃金の引き上げを、労働政策ではなく経済政策として実行することで「国の破綻」を避けるべきと主張します。

 

【集大成の「日本企業の勝算」での結論は】
 5年間の論点の集大成が今回紹介する「日本企業の勝算」とする根拠は、前著までは、他国との比較、統計データからの主張でしたが、今回は日本の企業経営を新たな新理論で分析し、その上で「日本企業の勝算」を示したことです。それは「新monopsony論」を基に日本の生き残る道を示したのです。
 それでは次項で「新monopsony論」から「日本企業の勝算」に至る道筋を見てみましょう。

 

■「新monopsony論」と「日本企業の勝算」

 

【新monopsony論とは】
 monopsonyという言葉は、「売り手独占」を意味するmonopolyの対義語で、「買い手独占」という意味で使われていました。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授のアラン・マニングが2003年に発表した『Monopsony in Motion』という有名な本で、広く知られるようになりました。
 最近広がっている「新monopsony論」では、雇用側が影響力を行使し、古典経済学で考えられる完全競争におけるスキルに応じた賃金より安く労働者を雇用できることをmonopsonyと定義しています。つまり政策、社会構造等から労働市場が硬直的になり、流動性が低下し、その結果雇用者が安い賃金で雇用でき、一種の搾取が働く経済状況を指します。
 少し荒い計算ですが、日本の雇用者数6,046万人にアメリカと日本の平均所得の差19,695ドル(60,558-40,863)を掛けると約120兆円、同じ様に、日本とドイツの差6,719ドルで計算すると44兆円となります。それぞれ同じスキルと仮定すると、日本は企業に対し44兆円~120兆円の補助をしている結果になります。言い換えれば日本の労働者は一人当たり約70万円~200万円の搾取をされている事にもなります。更に言えば、日本の大企業の平均所得と中小企業の平均所得の、日本全体の平均所得に対する比率が、それぞれ1.51と0.76である事を考慮すると、補助・搾取は主に中小企業で起きていると言えます。

 

【日本はmonopsony大国】
 著者は、monopsonyを放置すると経済がどう動くかを学説から導き出します。「monopsony」が働くと、企業規模の縮小、GDP比の輸出比率の低下、格差の拡大、労働市場の流動性の低下、サービス業の生産性の低下、女性活躍の低迷、有効求人倍率の高止りの歪み等が出てくるとします。
 これら全ては、紹介本のデータから著者が指摘する日本の中小企業の問題点と合致します。まさに日本はmonopsony大国です。

 

【日本がmonopsony大国から抜け出し「日本企業の勝算」を実現するには】
 構造的環境からmonopsony状況に陥っている日本企業、特にmonopsonyが顕著である中小企業に於いて、「good reasoning power」に弱い民間の経営努力に任せておいては解消されません。
 著者は、世界でmonopsony脱出に成功した国がない中で、日本が初めて成功する国になる「勝算」を提言します。日本の病根を創り出し続けてきた「中小企業庁」政策を止め、成長する企業を優遇する新たな「企業育成庁」政策のもと、“イノベーションを起こす企業/最先端技術の普及に寄与する企業/ベンチャーに限らず、成長している企業/輸出する企業/研究開発に熱心な企業/中堅企業/の支援”、“中小企業の合併・統合による企業規模の拡大・企業数の減少”、“経営者・大学・従業員の分析・検証などの科学的経営を可能にするクリティカルシンキング教育・研修の実施”を提言します。
 政策による「飴」的支援と並行し、「鞭」的提言は、中小企業の補助・搾取を解消する範囲内、雇用への影響の出ないギリギリの引上げ幅の分析(かかる機能を有する政府機関の新設を提言)による適切な最低賃金の引き上げを提言します。

【その他の提言と著者の政府 成長戦略会議での活躍】
 上記monopsonyを中心に見てきましたが、その他多くの指摘・提言があります。是非紹介本をお読みください。
 加えて、著者が政府の成長戦略会議の有識者として起用されたことに注目してください。成長戦略会議は経済財政諮問会議が示す方向性に沿って、制度改正などの具体化を担います。著者の提言が実現する可能性が大きくなって来ました。

 

■ これからの中小企業経営を探索しよう(むすび)


 これからの中小企業の経営は安穏としていられません。生き残りのためには「Low road capitalism(低付加価値経営)」から「High road capitalism(高付加価値経営)」へのパラダイム転換が必須となります。
 真摯に受け止め生残りへの道を探索しましょう。

 

■ 

【酒井 闊 先生 プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

■■ 経営コンサルタントへの道 ←クリック

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2010 ニューノーマル(4) OODAマネジメント

2020-10-27 09:29:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2010 ニューノーマル(4) OODAマネジメント

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

  『「OODA Management」現場判断で成果を上げる次世代型組織のつくり方』

                   (原田 勉著 東洋経済新報社)

■PDCAは時代遅れ?(はじめに)

 

 2020.8.11 の日経電子版に、次のような記事がありました。『経営者が経営計画づくりで頼りにするのは過去のデータだが、「そこからでは意味のある未来予測はできない」。重要なのは「現在起きていること」であり、「そこに突然変異的な出来事が存在することがわかれば、目をつぶらずに真剣に未来への影響を考えること」ができる。なぜ過去に意味がないかといえば、「終わってしまって、情報としての価値を損なっている」のに加え、「企業のデータ解析では、時々表れる突然変異的事象を除外することが一般的」だからだ。(過去のデータが役に立たない不測の時代には)PDCAを回そうにも、計画の前提から貴重な情報が消えていては、PDCAそのものが意味をなさない。』

 記事ではさらに加えて『不測の時代に予定調和はない。経営学者ピーター・ドラッカーは「未来についてわかるのは“未来はわからないこと”と“未来は現在と違うこと”の2つだけだが、未来の予兆はどこかに必ず存在する」と書いた。今後の「良い経営」は、「見えない未来の予兆を感じ取る経営、例外や突然変異と敏感に向き合える経営」』と記しています。

 不測の時代に、「良い経営」のための、PDCAに代わる意志決定ツールは何でしょうか。また、PDCAはどのような領域で活用すべきなのでしょう。そこで今日は最近注目されている「OODAループ」を活用した「OODAマネジメント」を次項でご紹介し、PDCAとの関係性についても見てみたいと思います。

 

■ VUCAなビジネス環境での最適な気づき方法論はOODAループ

 

【「OODAループ」とは。「気づき方法論」とは。「VUCA」とは。】  

 

 「戦わずして勝つ」を戦略として掲げる「孫子」の兵法の考え方を取り入れたパシル・リデル・ハート(英、軍事史研究家)の「間接アプローチ」が、ジョン・ボイド(米、空軍大佐)に引き継がれ、パイロットの理想的な意思決定プロセスをモデル化した具体的戦術・組織論として完成されたのがOODAループです。「O・O・D・A・ループ」とは「Observe:観察(見る、観る、視る、診る)」「Orient:情勢判断(分かる、判る、解る)」「Decide:意思決定(決める、極める)」「Act:行動(動く)」「Loop:改善(見直す)」のサイクルを表します。このOODAループは、状況を監視・観察、人から話を聞く等により収集した情報を通して、状況の変化や既存の理解や思考との違いを明らかにする、「気づき方法論」「Situation Awareness」です。

 ビジネスの領域に於いて、OODAループはPDCAサイクルの弱点・欠点を補完・補強し、新規性の高い開発、イノベーションの分野、不確実性の高い分野における有用な意思決定ツールとして使われます。言い換えれば、安定(Stable)的領域ではPDCAサイクルが、VUCAの領域ではOODAループが最適な意思決定ツールなのです。「V・U・C・A」とは「Volatile;変動、Uncertain;不確実、Complex;複雑、Ambiguous;曖昧」を表します。

 身近な例として、トヨタウェイがあります。トヨタ生産方式(TPS)では、PDCAサイクルに近い、「かんばん方式」と「後工程引き取り」を特徴とするジャストインタイム(JIT)を活用しています。一方トヨタ開発方式TDS)に於いては、後述するミッション型管理(ヒエラルキー型・命令型管理ではない)を重視するチーフエンジニア制度と現場判断・現場機能を重視するLAMDAサイクルを一体的に活用しています。「LAMDA」とは「Look;観察する、Ask;質問する、Model;モデル化する、Discuss;議論する、Act実行する」を表します。将に、OODAループを応用したものです。OODAループを提唱したジョン・ボイドが、「トヨタがビジネスの世界で最も成功しているOODAループ活用企業である」と言っています。トヨタにおいても、イノベーションを続けないと勝ち残れません。各国の環境規制政策に影響を受けるEVやFCV(燃料電池自動車)開発は、PDCAサイクルでの成功はありえません。VUCAの中でチャレンジしていくにはLAMDAサイクル・OODAループでなくてはならないのです。

 

【知って得する『「OODAループ」を活用する「OODAマネジメント」』】

 VUCAの領域では、OODAループが意思決定ツールとして最適であることについて上述しましたが、ここではOODAループを有効的・効率的に運用するOODAマネジメントについて紹介本から見てみたいと思います。

 VUCAという不確実性が高く、スピードが求められる状況下では、想定外の不確実性への対処としての行き当たりばったりの「OODAループ」に留まることなく、不確実性を想定内化、つまり仕組み化による不確実性の削減とコントロールを可能にする体系化・組織化する「OODAマネジメント」が必要とします。

 仕組み化とは、最適解を得るための有効に機能する各々のプロセスに於ける枠組みの構築です。「観察の仕組み化(O)」、「情勢判断の仕組み化(O)」、「行動の仕組み化(A)」が大切とします。詳細は紹介本を是非お読みください。ここで「意思決定の仕組み化(D)」と「ループの仕組み化(ループ)」について詳述してない理由は、『O・O・D・A・ループのプロセスで、「観察(O)」「情勢判断(O)」から「意思決定(D)」に至るプロセスと「ループ」のプロセスは、「ミッション型管理」と「現場に有るデータに基づく判断を現場に一任」の実施で適切に辿れるから』と説明します。

 仕組み化された各々のプロセスを有効・効率的に回すのが「ミッション型管理」です。「ミッション型管理」に於いては、管理者は達成すべき「成果や期限」について現場と合意し、各々のプロセスの回し方、各々のプロセス間の辿り方は現場に一任します。「ミッション型管理」の対極はPDCAサイクルのタスク型管理(管理者が現場に細かく指示する)です。ここで大切なことは、管理者は、成果と期限とが有効に達成されているか、その為の資源は十分か等についてPDCAサイクル・改善ツールを回すことです。つまり、管理者はPDCAサイクルを、現場ではOODAループを回すのが「ミッション型管理」です。先述のトヨタ開発方式(TDS)「LAMDA」がその好事例です。

 

  • ■ 最適解を得るOODAループとPDCAサイクルの使い方(むすび)

 

 PDCAサイクルは想定内の安定状況を前提とする「手順ツール」です。OODAループは、前述の通り、想定外のVUCAの状況を前提とする「気づき方法論」です。想定外のVUCAの状況を想定内の安定状況に導けた時に「手順ツール」として使うのがPDCAサイクルです。

 OODAループとPDCAサイクルは対立軸にあるものではなく、それぞれを、時によっては使い分け、時によっては補完・補強し合いシナジーを生み出すツールです。

 『既存事業の「深化」』はPDCAサイクルで、『成長機会の「探索」』はOODAループでと言えます。

 OODAループは、ビジネス領域での活用はまだまだ限定的です。OODAループの体系化、組織化、仕組み化による「OODAマネジメント」により、想定外のVUCAの状況に於いて、最適解な「メタ(meta)」を得る「気づき方法論」として活用することで、私たちの経営は様変わりするでしょう。特にDXの時代こそ、突然変異的データを見逃さず、スピーディーな最適解を得る「OODAマネジメント」が重要です。

 

 

 

 

■ 

【酒井 闊 先生 プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】602 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら」から学ぶ

2020-10-19 13:37:12 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】「もしイノ」から学ぶ

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら」

            (著者:岩崎 夏海 ダイヤモンド社)

「イノベーションと企業家精神―Innovation and Entrepreneurship―」

            (著者:P.F.ドラッカー 訳者:上田 惇生 ダイヤモンド社)

■      「もしイノ」は面白い経営書です(はじめに)

 2009年12月に「もしドラ」が出版され、ドラッカー・ブーム、マネジメント・ブームが起きたことは皆様の記憶にも残っているのではないでしょうか。あれから6年後の2015年12月に「もしドラ」の第二弾と銘うって「もしイノ」が出版されました。「もしドラ」はドラッカーの「マネジメント」を教科書にして、既存の野球部にマネジメントを取り入れ、強化し、見事甲子園に出場するという青春物語でした。

 「もしイノ」の教科書は、ドラッカーの「イノベーションと企業家精神」です。「マネジメント」に比べ、やや難解な経営書です。やや難解な経営書が「もしイノ」にどのような物語として具象化されているのか興味があって「もしイノ」を読みました。

 物語は、かつて甲子園に出場した実績を持ちながら廃部になっていた野球部を、主人公の夢を中心とする六人のマネージャーと教師として赴任している「もしドラ」著者の文乃を部長としたメンバーのみで、ゼロから再スタートさせます。「イノベーションと企業家精神」の教えをもとに、新入学する野球部員の募集、監督の選任、野球部員の育成などを行い、その中で、イノベーションを実践し、スタートして3年目に甲子園に出場を果たすというストーリーです。

「もしイノ」を読むことで、やや難解な「イノベーションと企業家精神」を身近に感じることができます。読み始めると吸い込まれるように、あっという間に読み終えるでしょう。物語の中味は読んでからのお楽しみに。

「もしイノ」を企業の社員の皆さんで読み、「インフォーマルなミーティング」を開いてみたら、身近なイノベーションの機会に気づく良いチャンスになるかも知れませんね。

■      この機会にドラッカーの「イノベーションと企業家精神」も読んでみましょう

 「もしイノ」につられ、30年前に読んだドラッカーの「イノベーションと企業家精神」に再挑戦しました。「イノベーション」とは何か、「企業家精神」とは何かを改めて考えました。ドラッカーの紹介本で警告していることは、初版から30年経った今でも大切な警告として生きていると思います。

 本論に入る前に、英文の原著名が「Innovation and Entrepreneurship」となっていることに注目してください。翻訳の「企業家」は「企業家」+「起業家」の両意があると理解しますと、より深く読み取れると思います。

 ドラッカーがこの書で一番言いたいこと、それは『企業のサステナビリティー(持続性)は、イノベーションの機会・源泉を見つけ、それを企業家精神(体系的経営管理によるマネジメント)により事業として実現することにより、避けられない既存事業の衰退・陳腐化を乗り越え、新たな企業に発展・脱皮していくことに依る。しかもそれは多角化ではなく、今の事業を発展、成功させることに依らねばならない。』ではないでしょうか。更に、『「イノベーション」を、事業化(黒字化)するまで25年もかかったコンピューター産業などのハイテクのみ、と思ってはならない。「外へ出て、よく見て、問い、よく聞くことにより得られるイノベーションの機会を取り上げ分析し、明確な目的意識のもとに、合理的かつ体系的に行われる組織的活動」をイノベーションと捉えるべきで、ローテク、ノーテクも大切なイノベーションである。』と言っています。紹介本の中のドラッカーの主張を、三つのポイントに絞り、ご紹介したいと思います。詳細は紹介本をお読みください。

【イノベーションの実践―イノベーションの機会―七つの源泉】

 イノベーションこそ企業家に特有の道具です。企業家はイノベーションにより資源に新たな能力を付与し、真の資源たらしめることができるからです。イノベーションは一般的に平凡です。なぜなら、変化を利用しているに過ぎないからです。イノベーションの機会を与える、典型的な変化についての体系的検討のノウハウが、七つの源泉です。七つの源泉の順番は、信頼性と確実性の大きな順番に並べられています。加えて最初の四つは、組織の内部、所属する産業の内部の事象(身近に存在する事象)です。残りの三つは企業や産業の外部における事象(よく目立ち派手ながら結果の予測が難しい)です。

<イノベーションの機会―七つの源泉>                               ①予期せざる成功・失敗などの、予期せざるものの存在。②調和せざるものの存在、  すなわちギャップの存在。③必然的に必要なる物、すなわちプロセス上のニーズの存在。④産業や市場の構造変化。⑤人口構成の変化。⑥認識の変化、すなわちものの見方、感じ方、考え方の変化。⑦新しい知識の獲得。

【イノベーションにおける企業家的経営管理(企業家精神)】

 「七つの源泉」による機会の分析と体系的・勤勉な努力を土台とした、明確な目的意識を持つイノベーションのみが、成功すると強調します。加えてイノベーションを明確に区別された仕事とし、既存のものから切り離した組織としてマネジメントされるべきと主張します。また、区別された組織は企業家的経営管理によりマネジメントされるべきと主張します。

【イノベーションにおける企業家的戦略―手薄なところを攻撃せよ】

 イノベーションを実践するに当たり、企業家的戦略の立案が重要と強調します。その戦略の一つとして、最もリスクが小さく成功の公算が大きい戦略を示しています。「創造的模倣戦略(半導体の進化によりスイスでクォーツ・デジタル時計が世に出たが、スイスが既存時計に依存していたところに、日本のセイコーがクォーツ・デジタル時計を標準化し市場に投入し、世界のベストセラーとなった例。市場志向・市場追従戦略。)」と「企業家的柔道戦略(ゼロックスは開発したコピー機を大型ユーザーに絞っていたが、日本のメーカーは比較的小さな顧客のニーズに答えた製品を出し、その市場を押さえた例。)」です。つまり手薄なところを狙う戦略です。イノベーションの成功には必ず戦略が必要であることを示しています。

■      今がイノベーションの大切な時(むすび)

 イノベーションは労働人口の減少社会、経済のグローバル化の中でその必要性は増す一方です。大企業は勿論ですが、中小企業こそイノベーションが生き残りのために必要とされます。

 ドラッカーは、イノベーションを成功に導くのは、前述した「機会の分析に基づく明確な目的意識」「イノベーション組織の企業家的経営管理」「イノベーション組織の企業家的戦略」の三つが一体としてマネジメントされた場合と言っています。

 本書を参考にしながら、まず身近なイノベーションの機会を探すことからはじめてみませんか。

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2009 ニューノーマルを考える3 コーポレート・トランスフォーメーション

2020-09-22 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 2009 ニューノーマルを考える3 コーポレート・トランスフォーメーション

 

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

   『コーポレート・トランスフォーメーション』

                  (冨山 和彦著 文芸春秋刊)

 

■ コロナ・ショックは一周遅れの日本経済復興への好機(はじめに)

 

 コロナ後の日本・世界の破壊的危機について著者は次の2点を予測しています。

 

1.日本の経済・社会の「強み」と「弱み」はさらに際立って鮮明化している。DXの加速、グローバル化の変容(サイバー空間での加速とリアル空間でのローカル化が進む「グローカル・モデル」化)が進み、日本型経営・成長モデルは有効性を失う。

 

2.グローバル化とイノベーションの波に乗り覇権的地位を取り戻した米国の経済・社会モデル、EUシステムを採用した欧州成長モデル、日本型成長モデルとグローバル化・デジタル革命を巧みに取り込み回してきた中国を含む新興国の成長モデルのいずれもが曲がり角に遭遇し大きな転換期に入る。

 

 さらに著者はこのコロナ・ショックを、一周遅れの日本経済の復興へと踏み出すチャンスの時と、熱意を込めて語ります。

 

 ここで一周遅れの日本経済について具体例を以下に見てみましょう。(「日経BP IT Japan 2020.8.27」 KPMG宮原氏講演等より)

 

  1. 〔国際競争力の低下〕IMD( International Institute for Management Development)の国際競争力ランキングで日本は34位(2020.6;対象63ヵ国/米国10位、中国20位、韓国23位)。日本は、1990年頃の1位から毎年ランキングを下げています。特に“企業の俊敏性”指標63位、“企業家精神”指標63位、“労働生産性”指標55位と企業競争力の劣位が目立ちます。なお、WEF(World Economic Forum) 国際競争力ランキングでは日本は6位(2019.10;対象141ヵ国/米国2位、中国28位、韓国13位)です。労働生産性の低さは、デービッド・アトキンソン著「国運の分岐点」によれば、日本の中堅・中小企業比率の高さ、中堅・中小企業の低生産性、低賃金を改めない経営者、中堅・中小企業の低生産性を保護する中小企業政策が要因です。
  2.   〔「熱意溢れる社員」比率6%は、世界で最下位レベル〕エンゲージメント(熱意溢れる社員)調査(ギャラップ社、2017)で、日本は139ヵ国中132位と最下位レベルです。
  3.   〔日本は「輸出小国」〕主要国(16ヵ国)の輸出総額順位とGDPに占める輸出額比率順位(比率)を表示します。日本;4位/14位(16.1%)、米国;2位/16位(11.9%)、中国;1位/15位(19.6%)ドイツ;3位/6位(46.1%)韓国;5位/7位(42.2%)。  日本の高い技術力からすればドイツ、韓国並みの輸出潜在能力はある。輸出したいという意思が足りない。輸出企業は輸出しない企業に比し生産性は向上するという統計も出ている。(デービッド・アトキンソン著「日本人の勝算」より)
  4.   〔日本の「DX先行派」企業は、わずか3%〕IMD世界デジタル競争力ランキングの順位(2019)では、日本は63ヵ国中23位でした。世界の主要国順位は、米国1位、韓国10位、中国22位です。
  •  

 1990年頃のジャパン・アズ・ナンバーワンの時代からするとなんと残念な日本経済の状況でしょうか。『このコロナ・ショックを機に、古い日本型経営・成長モデルを脱却し、日本の「強み」を生かし「弱み」を革命的に変革し、再び世界に輝く日本を取り戻そう』と著者は力説します。その道筋の一つとして「日本の会社を根こそぎ変える」コーポレート・トランスフォーメーション(CX)を提唱しています。

 著者が説くCXを次項でご紹介します。

 

 

■ CXのゴールは「両利き経営」と「CX経営」

 

【ゴールは「両利き経営」と「CXCX経営」】

 

 著者は、企業の持続的成長を維持するために、イノベーションによる新たな『成長機会の「探索」』は不可欠とし、「探索」して事業化するには投資が必要であり、その原資を得るためには既存事業の収益力、競争力をより強固にする『既存事業の「深化」』が必要とします。『既存事業の「深化」』と『成長機会の「探索」』の双方を可能にする経営つまり「両利き経営」の必要性を説きます。

 さらに、「両利き経営」を可能にするにはハイブリッド型・多元的経営力と組織能力の多様化・流動化と同時並行的な新陳と代謝、それによってできる組織構造の多元化が必要とします。それを可能にするインフラとして「日本の会社を根こそぎ変える」コーポレート・トランスフォーメーション・経営(「CX経営」)が必要と説くのです。

 

【中堅・中小企業における「両利き経営」と「CX経営」が日本経済復興の本丸】

 

 著者は、日本の産業をG(グローバル)型産業とL(ローカル)型産業とに区分し、海外を主戦場に稼ぐG型産業に対し、L型産業は地域密着型の小売り、卸売り、飲食、宿泊、エンターテイメント、地域金融、物流、運輸、建設、医療、介護などのサービス業と農林水産業と定義します。その上でL型産業は日本のGDPの約7割を占めると同時に、中堅・中小企業が主体的に担っているとします。

 日本のGDPの成長のノリシロは、L型産業に、そしてそれを主体的に担う中堅・中小企業にあるとします。ここにこそ日本経済復興の本丸があるとし、依って、コロナ・ショックを機とする「両利き経営」とインフラとしての「CX経営」は大企業に於いては勿論ですが、中堅・中小企業に於いてこそ必要と力説します。

 

【「両利き経営」とそれを支える「CX経営」を成功させる提言】

 

 コロナ・ショックにより、日本の多くの企業は生残りをかけた経営に追い込まれているといっても過言ではないでしょう。そんな時、紹介本に記されている『「両利き経営」とそれを支える「CX経営」を成功させる提言』を生残りの方法論として是非一読下さい。「両利き経営」と「CX経営」について閃きとヒントを与えてくれます。

 

 

  • ■ コロナ・ショックは変革の最後のチャンス(むすび)

 

 著者はある対談で次のように語っています。『日本は、75年前の戦後や約150年前の明治維新では大変革をやってのけた。追い込まれると変革できる。コロナ・ショックで最後のチャンスが巡ってきたと考えるべきだ。』(2020.6.16 日経ビジネス 山口記者との対談)

 私達経営に関わる者は、コロナ・ショックを明治維新、第二次世界大戦後に次ぐ変革の大チャンスと捉え、覚悟とリーダーシップを以って『既存事業の「深化」と成長機会の「探索」』と『それを支える「CX」』に挑戦していこうではありませんか。

 

 

 

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【酒井 闊 先生 プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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