■■【世界経済の読み方】 4年後にGDPで中国がアメリカを抜く エッセンスをコンパクトにまとめました
日本経済とアメリカ経済ヨーロッパ、中国については、お手数でもそれぞれ独立したブログをご参照くださるようお願いします。
ここでは、それ以外の国の経済環境に関するニュースついて、独断と遍編でもって選択し、できるだけ公平・公正にお伝えします。その後に、私見を簡単に述べさせていただくこともあります。
ご参考にして下さると幸いです。
◆ 4年後にGDPで中国がアメリカを抜く 2012/11/11
OECD(経済協力開発機構)が、衝撃的な発表をしました。
「向こう半世紀の間に世界経済のバランスは劇的に変化する」とし、中国が、いずれアメリカを抜いて世界最大の経済大国になることは予測されていました。しかし、それは数十年後の話で、まだまだ遠い先と考えていました。
ところがOECEの2060年までの長期的な世界経済予測では、「早ければ4年後」だというのです。
2060年には、GDPで世界全体の28%を占めるに至る予測です。その時には、インドもアメリカを抜いて、全体の18%を占めるることになります。
気になる日本は、「高齢化の進行などを背景に世界全体に占めるGDPの割合が2011年の7%から、2060年には3%まで低下」という予測です。経済大国としての地位は大きく低下し、国際的な存在感は薄くなります。
その理由の一つが、少子化と考えます。
子供を持てる家庭環境を早く築くことにより、労働人口の減少に歯止めがかかり、やがて増加して行くでしょう。それには、先を見据えた政治がなされる必要があります。
今の政治家のやっていることは政争に過ぎず、このままでは新興勢力の伸びに抗しきれなくなるでしょう。それが解っていないわけではないでしょうに、体質改善をしようとしない今の政治家は、一体何を考えているのでしょうか?
今度の選挙で、それを思い知らされると思います。
◆ メキシコのG20閉幕 2012/11/06
先進国に新興国を加えたG20(主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議)が、11月4日(現地時間)から2日間の日程でメキシコで開催されました。日本からは白川日銀総裁は当然のこと、城島財務大臣が初参加しました。
今回のG20では、長引くヨーロッパの信用不安を背景に景気減速の影響を受けている新興国も出席することから、ヨーロッパ各国を含む先進国が信用不安や景気の下支えに取り組む姿勢を示したうえで、新興国との協調をどう図るかが焦点になりました。
財政再建と経済成長の両立や景気を支えるため、比較的財政に余力がある新興国などが財政出動して景気を刺激する重要性についても意見交換。
日本は、新たな経済対策や追加の金融緩和など、政府・日銀が一体となって景気の下支えとデフレ脱却に取り組んでいることを説明。
「成長は緩やかで、下振れリスクは高いままとどまっている」という共同声明発表。
世界経済全体が減速しているという認識を示したうえで、各国が財政再建だけでなく、より経済成長を重視した政策をとるべきだという文言が盛り込まれる。
◆ 11月4日よりG20開催 2012/10/29
先進国に新興国を加えたG20(主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議)が、11月4日からメキシコで開催されます。日本からは城島財務大臣と、白川日銀総裁が出席する予定です。城島大臣は初参加となります。
10月11日に東京で行われた先進7か国のG7会合では、まずは先進各国が安定成長のため、足並みをそろえることを確認しました。
今
今回のG20では、先進国の景気減速の影響を受けている新興国も出席することから、ヨーロッパ各国を含む先進国が信用不安や景気の下支えに取り組む姿勢を示したうえで、新興国との協調をどう図るかが焦点になります。
◆ イラクの将来性に投資始まる 2012/10/23
故フセイン大統領の悪政に苦しみ、そこからの立ち直りをはかっているイラクに日本の大手商社が駐在事務所を開設し、ビジネスチャンス獲得を目指しています。
復興に取り組むイラクには、資源開発やインフラ整備が進むことが見込まれます。天然ガスの精製や石油関連施設の建設や改修ビジネスに乗り出すなど、新たなビジネス獲得の動きを強めています。
日本企業は、これまで現地の治安への不安から、アメリカや韓国などの企業に比べてイラクへの進出が遅れています。商社の積極的な取り組みを契機に、そのほかの企業も進出することになるでしょう。
◆ 韓国のアフリカ進出政策 2012/10/18
韓国政府は、2年に1度アフリカ諸国との国際会議を開催しています。
今年は、過去最多となる35か国の閣僚をソウルに招きました。韓国の得意分野である情報通信やインフラ整備などで総額400億円余りの支援をしていくことになりました。
その内容は、ITを駆使した効率的な行政サービスや、道路・交通の基盤作りがあります。そのほか、医療従事者の育成など、内容としては多岐にわたっています。
日本や中国と比べて、支援の規模は小さいですが、韓国が得意とする分野に焦点を当てての重点化です。弱者の戦略と言われる重点化は、経営の基本ですので、侮れない存在といえます。
◆ 民主化が進むミャンマーを目指す日本企業 2012/10/17
「アジア最後のフロンティア」と呼ばれるミャンマーのヤンゴン向けの全日空定期便が、12年ぶりに飛び立ちました。
軍部政権によりスー・チーさんらの迫害などから、欧米諸国から経済制裁を受けていましたが、改善が見られると緩和が進んで来ました。
その背景には安くて豊富な労働力があり6000万人という大きな市場があることです。
「ビルマの竪琴」でも知られる旧国名ビルマが1989年に現在のミャンマーに改名されました。歴史的には日本との結びつきが深く、日本への期待は大きいです。
経済制裁下で中国がつばを付けて一人勝ちをしていましたが、スー・チーさんがいみじくも言っているように「中国はお金儲けだけが目的」と評判が良くありません。
電力事情が良くなくてすでに進出している日系企業の生産効率は必ずしも良いとはいえません。しかし、丸紅が火力発電所の改修工事の受注したら、インフラ整備事業への参入も進んで来ました。
日本の高い技術により、新興国と言われる国に変身できるかもしれません。
◇ 東南アジアで水ビジネスを開始 2012/10/16
フランスなど、水ビジネスのメジャーが日本へも進出しつつあります。中国は、すでに北海道の私有林を購入したというニュースも入りました。
一方、日本も水ビジネスでグローバル展開をしようと商談が始まっています。
その一つがタイの首都バンコクにある水道公社と都の外郭団体が近く契約を結ぶ運びとなりました。
本格的な水ビジネスとはいえませんが、タイの水道管の水漏れに対する補修工事などをする際に技術支援を行っていくことになったのです。
タイでは水道管の水漏れや水道メーターの計量ミスなどによって、水道料金の収入に結びついていない割合が約30%を上っているようです。
すでに昨年バンコクの一部地域で試験的に対策工事を行ったところ、3%にまで改善したということです。
今回は、補修工事という一部の受注です。
日本の水道は技術的には高いものの、これまでは縦割り行政のために総合力で課題が懸念されています。官民一体となってトータルで水ビジネスにおけるサービス提供を開始したわけです。
総合力での力がつけば、各技術は高いだけにグローバル世界での活躍が期待されます。
◇ IMF・世銀総会が東京で開幕 2012/10/09
IMF(国際通貨基金)と世界銀行には、世界中の188か国が参加しています。各国の財務相や中央銀行総裁が集まって開催されるのが年次総会です。ラガルド専務理事をはじめ、民間の金融機関なども含まれ、約2万人の関係者が日本を訪れます。
IMFと世界銀行の年次総会は原則としてワシントンで開かれます。しかし3年に1回はワシントン以外で開催され、当初はエジプトで開催される予定であったものが、政情不安のため急遽開催地が変更されました。
その結果、10月9日から14日まで東京で開催されることになり、東京での開催は東京オリンピックが開かれた昭和39年以来、48年ぶりのことです。
日本との関係が悪化している韓国のパク・チェワン企画財政相や中国の政府高官も来日する予定です。
今回は、長引くヨーロッパの信用不安や、これに伴う中国をはじめとする新興国の景気減速への対応など、世界経済の安定と成長に向けたさまざまな議論が行われる見通しです。
また総会とともに、先進7か国によるG7、財務相・中央銀行総裁会議も開かれます。また、経済や金融、貧困など、直面する課題を話し合う、約200ものセミナーや会議も開催されます。
【Wikipediaを基に編集】 IMF(国際通貨基金 International
Monetary Fund)
為替相場の安定を図ることなどを目的に1944年7月にアメリカ合衆国ニューハンプシャー州のブレトンウッズで開かれた国際連合の「金融・財政会議」のブレトン・ウッズ協定によって、戦後復興策の一環として国際復興開発銀行と共に1946年3月に29ヶ国で創設された。
本部はアメリカ合衆国のワシントンD.C.。現在の加盟国は188ヶ国。
◇ APEC閣僚会議が開幕 2012/09/05
太平洋を囲む21の国と地域が参加するAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の閣僚会議が、ロシアのウラジオストクで開催されます。
天候不順を背景にした世界的な穀物価格の高騰を受けて、輸出規制などの保護主義的な行動を規制し、食料の安定供給体制について意見が交わされます。
環境関連の製品の関税を2015年までに5%以下に引き下げるという目標についても踏み込んだ討議がなされることを期待しています。
◇ APECにおけるロシアのしたたかな狙い 2012/09/06
APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議が、ロシアのウラジオストクで開かれました。
今回のAPECは、その討議の中味よりは、開催国のロシアは別の所に狙いがあるのです。
NHKの解説委員である山内聡彦氏は、「APECを利用して国の威信を高め、国内の開発や対外戦略を進めるという狙いがある。その戦略はシベリア極東を開発し、アジア太平洋地域に進出するというものだ。背景には欧米の経済が悪化して石油やガスが売れなくなり、生産も減り始めているという事情がある。このためAPECをきっかけに東シベリアや極東の資源を開発し、アジア市場に売りこもうとしている。」と述べています。
ロシアの東の玄関といわれるウラジオストクは、単なる宮こうから一台工業地帯に変貌しています。それもそのはず、ロシアが約2兆円もの資本を投じているのです。
エネルギー輸出のために全長4000キロパイプラインを建設しています。マツダが進出するほど自動車産業の一大拠点としても注目を浴びています。
中国と良好な関係を保ちながら、日本や韓国とも関係を強めようというしたたかさが、その裏に見え隠れするAPEC開催です。