ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

ロバート・ゴダード『封印された系譜』

2012年11月15日 | 読んだ本(日本語)
北田絵里子訳、ロバート・ゴダード著『封印された系譜』

主人公のリチャードは外務省に勤める役人。少年時代の親友(ややこしいことに元妻の再婚相手(でも離婚した))の頼みで古いアタッシェケースをロンドンからブリュッセルに届けることになった。それだけですむはずだったのに、ブリュッセルに着いたら友人がいない。代理人はなんだか怪しい男だ。何も怪しまずにその男にケースを預ければよかったのに、余命幾ばくもない友人を心配して、さらにケルンへ行くハメに・・・。アタッシェケースにはどんな秘密があるのか? ロマノフ王朝最後の皇女に関する秘密なのか? 物語は舞台をヨーロッパのいくつもの都市へとかえながら、波乱の展開へ。

今まで読んだロバート・ゴダードの著書の中ではこの本が一番好きかな。ストーリーは人物がたくさん出てきて、ちょっとぼんやり読んじゃうと、「えっと、この人だれやったっけ?」ってなってしまうのだけど、訳文が一番しっくりきた。なんというか、自然に脳に入ってくる感じ。

P19の「塵のごとく積もった記憶には、胸に刺さる痛みが潜んでいる。過去に不思議な近寄りがたさがあるのはそのせいだ」という言葉がいい。主人公のように妻が親友と浮気&再婚することなど経験していなくても、この言葉にじ~んと来る人は多いのではないだろうか。

でも、まぁよくもここまで裏切りに裏切りが続き、最後にまたちょっとしたどんでん返しがいくつもあるストーリーを考えるものだ。ロバート・ゴダードってすごい。

この本を読んでアナスタシアに興味を持った。

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