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『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』2016春のツアー第1週目、2週目

2016-06-02 17:01:34 | 全国巡回公演

公演後撤去を手伝ってくれた山口県鴻城高校の生徒のみなさんと。

東日本を中心にツアーを行っている『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』と同時に、『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』は西日本・鹿児島・福島での巡回公演が始まりました。

第1週目、2週目の公演の様子をお伝えする前に、5月27日の公演後、(愛媛県)丹原高校の生徒さんたちが描いてくれたメンバーの似顔絵とともに、『ジャンヌ・ダルク』のツアーメンバーをご紹介しましょう!


公演後メンバーの似顔絵を描いてくれる丹原高校美術部の生徒さんたちと、ツアーメンバー。


(左から)田中賢一:語り手(劇中の旅役者たちの座長を演じます)
     白根有子:ジャンヌ・ダルク
     栗山友彦:アンセラン(シャルル7世の道化)/ピエール・コーション
     ※今回の『ジャンヌ・ダルク』ツアーの座長です


(左から)木村奈津子:ヨランド・ダラゴン(シャルル7世の義理の母)/ユニコーン 他
     田中悟:シャルル7世/死者
     工藤順子:イザボー王妃(シャルル7世の母)/女中 他


(左から)瘧師光一郎:ジャン・ド・リュクサンブール伯爵(ジャンヌを捉えた人物)他
     車宗洸:ベットフォード侯爵(イギリスの摂政)/死体泥棒 他
     佐藤勇太:伝令(フランス、イギリス両方の伝令を演じます)/死刑執行人 他


(左から)赤木亮:照明スタッフ
     坂野貢也:照明チーフ、オペレーター
     酒見篤志:音響チーフ、オペレーター

このメンバーで、『ジャンヌ・ダルク』のツアーは7月中旬まで公演を行っていきます。
何十年も学校での公演を行ってきましたが、公演後に似顔絵を描いてもらったのは初めての体験でした!みなさんそれぞれの特徴をよくとらえていますね。中には実物よりかっこいい?かわいい?人も……?美術部の生徒のみなさん、ありがとうございました!!(写真にとってアップしたので、画像がきれいに出ずごめんなさい)



似顔絵を描いてくれている生徒さんの様子。公演後30分くらいであっという間に描き上げていく様子にびっくりしました。


終了後には似顔絵を描いてくれた生徒さんと、それぞれのメンバーが記念撮影をしました。


さて、『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』のツアー第1週目、2週目は、

5月16日 (京都府)京都外大西高校 森田記念講堂
5月23日 (兵庫県)村岡高校 体育館
5月25日 (高知県)高知農業高校 体育館
5月26日 (山口県)山口県鴻城高校 体育館
5月27日 (愛媛県)丹原高校 体育館


での公演を行いました。

5月16日 京都外大西高校

2016年春のツアーの初日となったのは、京都府 京都外大西高校の公演でした。800名を超える生徒さんたちが、時に笑ったり、びっくりしたように声をあげたり、じっと舞台に視線を向けてくれたり、そのような客席の息遣いとともに過ごせたことは、私たちにとっても本当にうれしい時間でした。


公演後2名の生徒さんとお話することが出来ました。「難しい話かと思ったけど、所々面白い場面があって、そういうシーンがあるからこそ物語の大事なところがはっきりしたのかと思いました」「最初のほうのシーンで道化の人が“怖いのは生きた人間たちのほう”と言った台詞が、最後のジャンヌを火あぶりにする人たちとつながった」など、とても貴重な感想を聞くことができました。


公演後、ホームルームから戻ってくれた生徒さんたちと、ご担当の先生と。


5月23日 村岡高校

山に囲まれた美しい風景の中にある兵庫県 村岡高校では、学校の体育館に舞台装置を組み、公演が行われました。


美しい景色に囲まれた村岡高校。

村岡高校では毎年全校でクラス劇に取り組んでいるそうです。始まりからカーテンコールまで、出来事をひとつひとつ感じながら集中して舞台を見つめてくれました。公演後劇団のホームページには、「キャストのみなさんやスタッフのみなさんが一体となってされる演劇は迫力があり、始めから物語に引き込まれました。ジャンヌダルクという人物のことは聞いたことはありましたが、あまり詳しくは知りませんでした。今回の演劇でジャンヌの勇気ある行動でフランスを救ったことや、イギリス人に火刑にされたことなど今まで知らなかった事実を知ることができました」という感想もいただきました。体育館の舞台装置や、その仕組み、舞台での効果等も含めて、みなさんがクラスでつくる劇に生かしてもらえたらうれしいです。
公演後は生徒会のみなさんとの座談会、そして舞台の撤去をバレー部、バスケ部、スキー部のみなさんが手伝ってくれました。皆さんの笑顔にたくさん元気をもらいました!


公演後、舞台の撤去を手伝ってくれた生徒のみなさんと。


5月25日 高知農業高校

旅班は兵庫県から高知県へと移動し、5月25日は高知農業高校で公演を行いました。高知農業高校では公演後すぐ、生徒さん全員の感想をまとめてプレゼントしてくれました。「舞台の迫力、躍動感がすごかった」「最後ジャンヌが火あぶりにされるのがかわいそうだと思った」「生の演劇を見たのは初めてで、また演劇を見てみたいと思った」「衣裳がすごかった」「高校最後の年にこの劇を見れてよかった」など一人一人の生徒さんが、それぞれに舞台を見て、感じてくれたようです。私たちにとって、何よりうれしいプレゼントでした。


公演後、舞台の衣装に興味を持って触れてみる生徒さんたち。

公演後は、舞台の撤去を図書視聴覚委員のみなさん、有志のみなさんが手伝ってくれました。また新聞部のみなさんが公演後の俳優にインタビューを行いました。舞台での交流だけでなく、たくさんの交流の機会をつくっていただき、ありがとうございました!


公演後すぐに生徒さんたちがまとめてくれた全校生徒のみなさんの感想と、撤去を手伝ってくれた図書視聴覚委員、有志のみなさんとの記念撮影の様子。


5月26日 山口県鴻城高校


山口県鴻城高校撤去を手伝ってくれた生徒さんたち。

山口県鴻城高校では14年ぶりとなる芸術鑑賞会の機会に、『ジャンヌ・ダルク』を公演することとなりました。700名を超える生徒さんたちが、体育館で一緒に舞台を見てくれる姿、共有された時間と思い出、そして公演後にメンバーそれぞれが見た生徒さんたちの笑顔、学校生活での大切な行事に、出会いの機会を与えてくれたことを嬉しく思います。公演後には校長先生が「舞台に見入ってしまい、お話することを考えることも忘れてしまいました。思い切って芸術鑑賞会をしてよかったと改めて思いました。ジャンヌのあげた声、小さな炎、若い生徒のみんながそのことを考えてみてほしい」と感想を話してくれました。
公演後は女子バレー部、剣道部、野球部、演劇部などの生徒さんたちが元気いっぱいに撤去を手伝ってくれました。ご担当の先生、そして演劇部のみなさんからは公演後の感想もいただきました。みなさんの感想を大切に、これからのひとつひとつの公演に向かっていきます。



公演後の撤去を手伝ってくれた生徒さんたちの様子。


5月27日 丹原高校


丹原高校美術部の先生が公演のために描いてくれた『ジャンヌ・ダルク』の看板

旅班は再び四国に渡り、愛媛県へ。5月27日は丹原高校で公演を行いました。丹原高校では先生たちが交流の時間をつくってくださり、公演前にはクラスごとに生徒さんたちがバックステージを体験しました。


公演前に照明・音響の仕組み、オペレートを体験する生徒さんたち。

公演後、たくさんの生徒さんが俳優やスタッフに話しかけ、感想を話してくれていました。丹原高校では2013年に『ヘレン・ケラー』を上演しています。先生たちが、学校のひとつの大きな出来事として芸術鑑賞会を大事にされていること、先生たち、生徒さんたちが協力して公演への期待感を高めてくれていることが本当にうれしかったです。学校の温かさも私たちの心に深く刻まれています。冒頭でご紹介したように公演後には美術部のみなさんがメンバーの似顔絵を描いてくれました。舞台の撤去では剣道部、バスケ部、野球部のみなさんが手伝ってくれました。


西日本地域を中心としたツアーは今年で3年目となります。巡回公演の場は、ひとつの公演、ひとりの生徒さんに、願いを持って、メンバー全員でひとつの公演をつくっていくという私たちの姿勢が試されていく場でもあります。若い世代のみなさんを真正面に、偽らずに、甘えずに、いまここで交差できる瞬間を探し続けていきたいと思います。
『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』のツアーはじまりです!

ジャンヌ・ダルク役:白根有子