風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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Touch~孤独から愛へ 2012秋 九州ツアー 第5週目

2012-10-29 01:30:46 | 全国巡回公演


掲示板より、東海大学付属第五高校の野球部の光翔さんのメッセージに応える写真から始めたいと思います。
書き込みありがとう!

今週は
10月22日(月) ルーテル学院中学・高校
  23日(火) 龍谷中学・高校
  24日(水) 佐賀西高校
  25日(木) 佐賀学園中学・高校(午前)
         佐賀北高校(午後)
  26日(金) 東海大学付属第五高校
  27日(土) 筑豊高校

での公演を行いました。(実はブログを書いている28日(日)も長崎立国見高校での公演を行いましたが、次週に書きたいと思います。)



今週は土曜日の公演も含めて、6000人以上の生徒、そして先生方や保護者の方と出会いました。
巡回公演が始まって以来24公演を終えた今、風の掲示板に書き込みをしてくれる生徒のメッセージや、公演後の生徒の表情を見ている度に、各学校の先生方の公演に対する意義や生徒に向けた想いが感じられます。



演劇を観るだけではなく、プロの作る舞台装置と出会う場や俳優、スタッフとの話が出来る場に踏み込みたいという、生徒の興味関心に対して即座に反応し彼らの感性や発見する力を刺激するため様々なアプローチを提案し、私たち風と共に公演を創る先生方の姿は“人を育む”瞬間に出会わせてもらったと思います。



開演前の興奮が収まらない生徒を前に手に持っていたマイクを床に置き、「私の声が聞こえますか!?」と全身を使い生徒に声を掛ける先生の声は即座に生徒に届き、静寂の後に驚きと喜びの声が客席中に響きました。先生の想いが生徒に響き、開演と共にリラックスしながらも集中した舞台を始めることができました。
1000人を超える生徒を前に一人の先生が立ち、学校と劇団が舞台と客席の対面された空間を同じ方向に目を向けた特別な空間が創られたようでした。







生徒の中には演劇部だからぜひ舞台を見てみたいという声もあります。しかし、演劇部でなくとも俳優と話してみたいという生徒もいます。
一番下の写真は、演劇部の生徒とその場に最後まで残り、自分の受け取った何かを目の前にいる俳優に伝えたいと行動を起こした生徒との一枚です。



高校生活は三年間しかありません。だからこそこの一日にすべてが注ぎ込まれる。
写真は2006年の『肝っ玉おっ母とその子供たち』の上演で担当をされていた先生と、今回『Touch』の担当をされている先生、そして生徒会の生徒との写真です。前日からの準備を劇団と共に創り、二日間にわたる学校での芸術鑑賞行事の場を創ることができました。





九州での『Touch~孤独から愛へ』だけではなく、現在、西日本・東日本地域でツアーを行っている『ヘレン・ケラー~ひびきあうものたち』も、風は毎日のように公演を行いますが、その一日一日が常に“いま、ここ”でしか存在しない時間なのだと感じます。
公演にいたるまでの日々、全国の先生方と出会い、語り合った時間が本番の二時間あまりの時間に凝縮されます。
開演前の生徒の姿と終演後の生徒の姿が、まったく違って見えるのもこの果てしない時間から生まれていると思います。

これまで出会ってきた生徒そして先生との時間、そしてこれから出会う生徒への先生方の想いを背に風のツアーは続いていきます。


白石圭司