たんなるエスノグラファーの日記
エスノグラフィーをつうじて、ふたたび、人間探究の森へと分け入るために
 



2週間ほど前のことである。銃をかついだプナンの男の後について、ジャングルのハンティングに行った。途中見失いかけたが、必死に食らいついていった。そのときは、獲物はなかった。森を出て、焚き火にあたって一服していると、長ズボンの下で、何度か蟻に刺されたように痛みがあった。ズボンをまくってみると、脛から下が血だらけで、吸血ヒルが数匹、血を吸ってブクブクになっていた。そのときは痛みもそれほどではなかったが、数日経って、痒みが出てきた。そのうちに、患部はミミズ様に腫れて、熱を持ちはじめた。ズキンズキンと痛む夜が続いて、そのうちに、患部から汁のようなものが出て、やがてそれがつぶれた。昨日の朝、汚れた水溜りで水浴びをした(せざるをえなかった)。すぐに足の付け根が腫れて、しばらくすると発熱し、ひどい頭痛に襲われた。昨日は、一日寝ていた。今朝になって熱は引いたが、炎症を起こした皮膚のあたりがズキンズキンと痛む。車を乗り継いで、ビントゥルの町にやってきた。しかし、ビントゥルのクリニックは、ガワイ(先住民の死者祭宴)休暇で、4日までどこも休みだ。やれやれ、今年は、ニューギニアのダニから始まって、サラワクでも蚊やヒルなど、皮膚に難があるようだ。

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )