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高校生はなぜ勉強をするのか

2015年06月22日 | ワークシート
ドイツの哲学者カントの思考を使って、高校生はなぜ勉強するのかを考えたい。
カントの哲学には「仮言命法」と「定言命法」というものがあります。「仮言命法」とは、その行為には条件があるというもの。例えば、人に親切にするという行為をするとき、その行為をする理由として、自分が良い人だと思われたいとします。このような親切な行為には「よく思われたい」という条件が含まれる。このような行為を「仮言命法」といいます。一方、「定言命法」は無条件の行為です。そのような行為が良い行為であるからという理由のみでその良い行為をする。そのような無条件の行為を「定言命法」とカントは言い、カントは「定言命法」こそ求められる行為であると考えます。

このカントの言葉を高校生の勉強を考えるのに利用してみましょう。

高校生はなぜ勉強するべきなのでしょうか?受験勉強は本来の高校生の勉強とは違うのでしょうか?学校の勉強は受験のテクニックなどに惑わされるべきではないと考える人もいます。そのような意見に対して、受験勉強はテクニックだけで成り立っているのではないという考えを支持する人もいるでしょう。

より良い大学に合格するために勉強をする、という人に対してカントは良しとはしないでしょう。合格するという条件があるため、この勉強は「仮言命法」にあたります。このような感覚が受験勉強を否定的に考える根拠にもまります。一方、大学受験だって学校教科書から出題されるのだという考えはどうでしょう。そのような考えを支持する人は「学校の勉強をしっかりやりなさい」といいます。しかしこのような勉強にもカントは否定的です。学校の勉強も評定によって評価されます。その評定を良くしようという条件がそこにも存在するでしょう。

では「定言命法」に従って勉強をするためにはどのように考えるべきか?そのキーワードは「知的好奇心」。もっと知りたい、その次を考えたい、因果関係はどうなのか、このような好奇心を「知的好奇心」と呼びます。その「知的好奇心」を満たすには本を読み、次の言葉を覚え、関係を考える必要があるでしょう。こんな姿勢を「勉強」と呼びたいものです。

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