FORZA世界史inBLOG

世界史の復習をサポートするブログです

やる気を維持するための6つのチェックポイント

2018年07月18日 | 何かの足しになれば
6つのポイントがあります。自分の行動を6つのポイントで振り返り、不安な部分を改善でき、その結果、やるべきことを最後までやり抜くことができます。
① やるべきことだけに注意を向けられているか?対立する行動の情報を排除できているか。
例えば、学習机の上にスマホが置いてある。パソコンゲームができる環境がある。
これを実現するためには、自習室などを積極的に利用する。

② その事だけに注意を向けられているか?
例えば、英語の勉強をしているときに、そういえば数学の宿題があったことを思い出すべきではない。
これを実現するためには、計画を立てて実行することが大切になる。

③ やる気になる感情のみを受け入れているか?
例えば、失敗したらどうしよう、次の模試で結果がでなかったらどうしよう、などといった否定的な感情を排除できているか。
これを実現するためには、お守りなどを机の決まった場所に置いてから勉強を始めるなどが意外と有効です。

④ 取り組んでいることに価値を見いだせているか?
例えば、大学の魅力や学問の面白さに今の学習が結びつけられているか。
これを実現するためには、目標を高く維持することが大切です。その大学の「赤本」を早く買っていつも見える場所に置きます。疲れて座って伸びをした時に目にはいる位置が理想的です。

⑤ 取り組んでいる事を周りの人に伝えているか?取り組み始めたと周りの人に伝えているか?
例えば、自分の目標を周囲に話して共感してもらっているか。応援してもらえているか。
これを実現するためには、自分の頑張りを周囲に話すことが大切です。今日はこれだけ頑張った!と人に言えば次の日はそれ以上頑張ることになります。

⑥ 情報量が十分ある場合、必要以上に情報を入れないように振る舞っているか?
例えば、大学の入試情報に詳し過ぎないか。余計な情報に気をとられていないか。友人がいいという問題集や先輩に勧められた参考書が気になって仕方がない。
これを実現するためには、信頼できる情報源を一つに絞ることが大切です。新しい講座を受けるよりも繰返し講座やテキストすに取り組むべきです。

1984年クールという学者が活動制御理論をモデル化しました。それを元に高校生に適用させたものです。

スタディ・スキル

2017年06月18日 | 何かの足しになれば
 今、アメリカの大学では80%以上の大学で「1年次セミナー」を実施しているそうです。大学のレベルによってその内容も変わりますが、我々に興味深いのは、「スタディスキル」であろうと思います。ノートの取り方、講義の聴き方、英語の学習方法まで、学力の低い学生を集める大学が実施しています。
 振り返って、中学や高校の教員がこれらのスキルを伝えてきたでしょうか。各教科に共通するスキルを取り出して言語化すれば効率的でしょう。さらにそのスキルの実践が、授業で行われていることを、授業担当者が授業中に確認する。そのような中で始めて生徒諸君は、「スキル」として身に付けることできそうです。
 学校生活に対して肯定的な生徒は、学力面での伸びが大きいように思います。学校生活に関する「スキル」を身に付けることは、そういった意味でも重要です。「時間の作り方」「時間の過ごし方」「物事の捉え方・考え方」「部活動と学習活動との両立の仕方」これらの「スキル」を言語化して伝えることができれば、学校生活に肯定的な生徒を増やすことができます。
 よく、最後まで部活をやった生徒は、大学受験でも成功する、といわれます。集中力があるからとか、馬力がある、などという表現でその原因を説明しますが、学校生活に対して肯定的であったことの証明と、捉えたいものです。

楽しい?の種類

2016年02月24日 | 何かの足しになれば
授業をやっていたりクラブを見ていると、よく耳にする言葉があります。「好きにさせてしまえば、あとは勝手に生徒がやる。」確かにこの言葉のいうように、「好き」なことは自分から進んでやるし、やっていて「楽しい」と感じることに対して、人は脳を活性化させるようです。
 しかし、どうすれば「好き」にさせることができたり、「楽しい」と思わせることができるのでしょうか。もしその普遍的な方法が見つかれば、教育は大きく変わるでしょう。でも、その方法が見つからないから、教育はうまくいかない。
 では、なぜ、その方法が見つからないのでしょう。それは「好き」や「楽しい」には2種類あるからです。ひとつは「子供の楽しさ」、もうひとつは「大人の楽しさ」です。前者は友達と仲良くキャッキャとやっている中で感じる楽しさ。後者は探求する中にある障害を越える楽しさ。逆に、前者の「楽しさ」は障害があっては存在しません。
 「障害を越える楽しさ」を感じる人は、それを共感できる人同士で集まります。ここに「楽しい」と感じさせる方法の秘密があるように思います。つまり、この「楽しい」を感じることができる人間にさせること、です。たとえば、勉強ができるようになりたいのなら、自分の将来を見据えてとか、目標を持ってとか、言う前に、「耐性」を高めることです。それはクラブ活動などのスポーツを通じて身につけることもできます。逆に、その部分を省いてはうまくいかないわけです。また、「共感」できる人間になっておくことでも可能でしょう。イチロー選手に共感する人、プロジェクトXの人間ドラマに共感する人、大声をあげて必死に働く大人の姿に共感する人。手始めに「プロフェッショナル仕事の流儀」でも観ますか。

不安を超える

2016年01月24日 | 何かの足しになれば
感情を紙に書き出す

試験やスポーツで緊張して力を出し切れないことがあります
人間の脳に感情に関する部分と思考を組み立てる部分があり、この二つが隣接しているため、不安や緊張といった感情が脳で発生すると 感情を扱う脳の活動が活発になり、思考のための脳の活動が低下してしまうようです。

ではこの二つの隣接する脳の活動を分けるにはどうすれば良いか?

不安や緊張といったネガティヴな感情を紙に書き出すこと
思っていることや感じていることを紙に書き出すと 思考の脳が感情を認識することができ その結果、二つの脳の領域が分離するそうです。

試験前10分に何もしなかった生徒群と感情を紙に書いてから試験を受けた生徒群とでは 平均点に開きが出たという実験結果もあります。

先のラグビーワールドカップで活躍した日本代表の立川選手は 大会一週間前に極度の緊張でうまくプレーができずにいたが、感情を紙に書き出すというアドバイスを実行して試合に臨み、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。


グローバル社会と教育について

2015年08月13日 | 何かの足しになれば
東アジアにおける偏狭なナショナリズムの台頭に対して教育が果たす役割とは

東アジアにおいて、中国という国家と日本という国家との関係を考えるとき、国家権力が低下している1970年以降では、国家権力を維持強化する目的でナショナリズムを高揚させる傾向が強まっている。
文化大革命前後の中国を除き、冷戦期は日中の政権はそれぞれ米ソの強い影響力の下に置かれていたために国家権力を強化することはなく、またその必要ななかった。つまり東アジア各国にとって冷戦が国家権力の強化によるナショナリズムの拡大の歯止めとなっていた。しかし1990年以降はその歯止めすらなくなり、国家権力低下の傾向の中で、権力維持を求める東アジア各国はナショナリズムに依存する度合いを増している。それでも日本の場合、国家権力の強化に対し、敗戦の経験や憲法がそれを抑止していたが、911によりテロ対策という形で、抑止力が減退している。さらに311が国家権力から離れた形ではあるが「絆」という言葉で結果的にナショナリズムへの抵抗感を押し下げた。
一方、中国ではこの間に国内の格差が拡大した。そのため「汎漢族」とでも言うようなナショナリズムが国家権力によって意図的に強化され、格差を潜在化させることに注力するあまりにウイグル族やチベット族などの比較的規模の大きい少数民族との対立を顕在化させている。そのため一層、国家権力の強化が必要になっているという循環におちいっている。

偏狭なナショナリズムを煽り国家権力の維持強化が図られる中で、これを乗り越えて東アジアの平和を維持する必要がある。
そのためには、教育によって国家から自立した「市民」を育成する必要がある。ここでいう「市民」とは1920年代に出現しナチズムや日本の国粋主義の出現を許した「大衆」とは異なる人々である。彼らは国家から自立している。国家から自立するとは、「日本人」として判断し行動できることを意味する。そのような人々を「市民」と呼びたい。民主主義に基づく「市民」と呼ぶこともできる。
この「市民」は日本という単位から独立して存在する。日本人としてのアイデンティティーはグローバル社会に発信するためのものであって、国家権力が示す偏狭なナショナリズムを補完するものではない。
1920年代から30年代の状況と現在の状況と大きく異なる点は、このような「市民」が同様に「中国人」として判断し行動できる人々とインターネットなどを通じて直接に結びつき繋がることができる点にある。すなわち1970年代から始まったグローバル化の中で、各国の「市民」が直接知的に繋がることが可能になっている。グローバル化社会の下だからこそ、東アジアは1920年代に許した偏狭なナショナリズムの再現を防ぐことが可能なのだ。
したがって、グローバル化した社会を受け入れ、促進する努力を続けることこそが東アジアの平和に貢献することにつながるだろう。
とくに知的活動の分野において、現代の人々はグローバル化に対して、無関心や無関係ではいられない。しかしその一方で、その弊害が強調されることも多い。グローバル化した社会だからこそ日本人としてのアイデンティティーを確立するべきだという立場がそれである。その立場は認めるが、それが偏狭なナショナリズムの構築に利用されないように教育が導くことが重要である。

古代ギリシアのアリストテレスによれば、ポリスがあってはじめて市民が存在した。しかしアレクサンドロス大王の東方遠征を契機に出現したヘレニズム世界は、世界市民主義すなわちコスモポリタニズムという思考を生み出すことになる。その時ギリシア市民はポリスへの帰属意識を捨て去り、各地のエリートと結びついてコイネーという言語やギリシア文化をアジア各地に広め、ある意味共通した要素を持つヘレニズム世界を構築していった。しかしここでも、現在のグローバル社会と大きく異なる点は、古代ギリシア人は、存在としてポリスを離れて拡散した結果、ヘレニズム世界を築きそれに参加したのに対して、現在は居ながらにしてグローバル社会に参加できる。

したがって、国内に居ながらにして行われている教育は国家権力が示す価値から独立する人間、すなわち「市民」を育成することができる。日本という単位から独立した「日本人」を育てていくことが、グローバル化した社会における教育の役割となる。

このように教育された人々が実際に国外に出て他のアイデンティティーを持った他の「市民」と直接つながることは大きな意味がある。多様性を許容する場に身を置くことで自らのアイデンティティーを深化させ、それによって偏狭なナショナリズムの台頭を抑止するためである。






デカルト

2015年05月01日 | 何かの足しになれば

デカルトのいう「我思う、ゆえに我あり」という言葉は、非常に有名な言葉です。自分以外の存在を否定しても、最後に否定しきれないものが残る。それがすべてを否定しようとしている「自分自身」である。これがこの言葉の意味です。倫理や世界史の授業でこのように説明しますが、彼が否定しようとしたものは何でしょうか。

 それは、「神」や「既存の社会倫理」「封建社会」です。すなわち、彼は「中世」を否定しようとしたといえます。これが、デカルトこそが近代社会の先駆的役割を果たした、とされる理由でしょう。最後にのこった「自己」は近代社会において、社会から独立した「個人」を認識させ、その「個人の確立」こそが、民主主義や自由主義の成立を可能にしたわけです。フランス革命の思想において、デカルトが指導的役割を果たしたとされることはうなづけます。
 しかしその後、近代社会が成熟して複雑化し、加えて、情報が膨大なものになったため、「個の確立」という言葉は虚しく感じられるようになりました。近代は個人のレベルにおいても過ぎ去ろうとしているのかもしれません。「近代とは何か」というテーマの文章は、現代文や英語の文章で目にするのも当然かもしれません。
 このように、一歩踏み込んで知識を取得すると、単なる「暗記」や「項目の羅列」といった状態から抜け出すことができます。


英文を読むスピードを上げるための本

2015年01月23日 | 何かの足しになれば

「偏差値50から英語を伸ばす勉強法」にも紹介され、その使い方が説明されている参考書。センター試験でも出題される「内容一致」の解き方や、英文を読むスピードを上げるための方法が示されています。本文はオリジナルの文章で、英文を読む前に必要な英単語一覧でチェックできるようになっているので、簡単にチェックしてから15レッスンに臨むことになります。参考書が指示するとおりに学習を進めていくことができれば、かなりよさそう。英文のレベルが自分に合っているかどうかは、最初に示されている英単語で確認し、もし簡単なら「基礎レベル」ではなく「センターレベル」の方を使用するとよいでしょう。6月中にしっかり学習し終えたい参考書です。


英語の勉強方法を教えてくれる本

2015年01月23日 | 何かの足しになれば

 これはかなり良いです。参考書の使い方を、詳しく説明してくれています。その参考書の役割も書いてあります。リスニング対策も実用的な感じです。買って、手元において、常にやり方があっているかを確認しながら進めてください。ただし「基礎英文解釈の技術100」は単語が難しいので、「入門英文解釈の技術70」を使ってください。

偏差値「60の壁」を超えるには、今までのように単語を覚えたり、文法を暗記するだけでは難しいといわれてきました。では、何をすればよいのかい?そのヒントがこの本に書かれています。


自分という人間はどのようであるかを知ること

2014年12月04日 | 何かの足しになれば
 試験を前にして眠れない自分がいる。部活で大きな大会の前日に目がさえてしまう自分がいる。このように、自分が置かれた「危機」を前に、自分とはどのような人間であるかを知っておくことは、普段の自分の生活態度や考え方を変えるきっかけになる。そして、次に似たような状況に置かれたときには、それを乗り越えることができるようになっていく。いまは、自分ってこんな感じになるんだ!という気づきが財産になることを知るべき。とくに私立文系にとってセンター試験を受験する意味はこんなところにもある。

勝者の展開

2014年12月04日 | 何かの足しになれば

 勝負事に接したときに人はよい結果を得るために準備をします。勝負の時期がまだ先の場合はPDCAなどの方法で、計画・実行・検証・行動に取り組む事とよいとされています。
 しかし、勝負の直前になった場合はどうでしょう。まだやり残した事が山積していることが多いことがよくあることですし、それが普通だと思います。このとき、勝者の展開と敗者の展開が存在するように思います。
 勝者になれる者は、やるべきことを明確にして、そこにのみ焦点を当てることができたものたちです。やりたい事は山ほどあっても、時間と能力を分散する事は賢明ではないからです。
 勝負の直前期に入ったら「薄く・広く」ではなく、「自信を持ってできると言い切れること」を1つずつ積み上げていくだけでよいのです。


二匹のねずみ

2014年11月17日 | 何かの足しになれば
 一匹は訓練されていて迷路を早くすり抜けることができるねずみ。もう一匹は何度訓練しても上手くいかないねずみ。この二匹のことをあらかじめ説明した上で、二匹のねずみを学生研究者に渡して、迷路通過時間のデータを取るという実験をすると、訓練されて賢いねずみのデータの方がいいそうです。
 じつは学生に説明された話はまったくの「うそ」でねずみに違いなどありませんでした。でも、結果は賢いねずみのデータがよくなる。その理由を考える必要があります。この話は認知心理学で有名な話だそうです。「できる」とか「かしこい」とかいう思い込みが、結局、結果にも影響する。あなたは迷路を通れる人ですか?それとも迷路を前にして戸惑う人ですか?結果を決めるのは、その人の思い込みかもしれません。ものの見方やとらえ方(認知)には、良い方法がありそうです。

5人に1人、この数字をどう感じますか?

2014年11月11日 | 何かの足しになれば
日本中の125万人の高校3年生が高校を卒業します。そのうちおよそ60万人が大学受験に向かうのでしょうか。

 そのうち9000人が全国の医学部の定員を臨みます。また東大の3000人を合わせて旧帝大の定員は約20000人。一橋・東工・東京外語で3000人、その他上位国立大学の定員が10000人です。さらに早慶上智の定員が20000人、MARCHの定員は27000人程度。ここまでの定員合計数は86000人。

 また、MARCHと同レベルの関西私大や東京理科大・学習院・ICU・津田塾に加え、横市などMARCHと同レベルの国公立大学定員をこの約90000人に加えると全部で120000人程度になるでしょう。

 したがって、全高校生の10%、全受験生の約20%がMARCH以上の大学に来春、進学することになります。 

 全入時代になり、大学定員合計数と受験者数がほぼ同数になっていることばかりが強調されていますが、5人に1人の受験生がMARCHレベル以上の大学に進学できる計算になります。この数字をどう感じますか?


世界史の学習方法

2014年10月29日 | 何かの足しになれば
世界史の学習方法について

「板書のプリント」が基本です。
早稲田や慶應に合格しているOBに聞くと、「板書のプリント」のどこに何が書いてあるかがわかるくらい覚えているそうです。「板書のプリント」はテーマごとに縦軸と横軸を使って、時代を整理しています。活字で書かれている部分を緑のマーカーで塗り、赤いシートで隠して勉強している姿を良く見ます。また、手書きで書き込んでいる部分は、早慶に必要な情報です。問題冊子を解いたり、模試の問題・解説を見たときに、全ての情報を「板書のプリント」に書き込み、これだけ見れば大丈夫、といえる状態にしたいものです。
授業中の説明を聞くときには、説明のときに出てくる接続詞に注意して、それを書き込んでください。つまり、「板書のプリント」の「ボックス」と「ボックス」の関係性に注目することが大切です。矢印でその関係性を示すときもあります。その場合は、その矢印の意味を書き込むことが必要です。
自宅学習としては、このような「ボックス」と「ボックス」の関係を意識しながら、「板書のプリント」を自分で説明してみます。したがって、授業は復習をするために聞く、ことになります。授業を再現する、これがキーワードです。
さらに「ボックス」の中に書かれている説明・用語をしっかり覚えることです。そのための教材が「FORZA赤本」です。

「FORZA赤本」には二通りの活用方法があります。
「FORZA赤本」は「板書のプリント」に出てきた用語を人名・年代・事項などに整理したものです。したがって、上位校に必要な知識の9割は網羅しています。一般的な活用方法は、オレンジのペンで答えを空欄に転記します。そして赤いシートをかぶせて繰り返し覚えていくというものです。各定期試験前に準備しておき、2週間前から反復します。さらに模試の前に試験範囲を繰り返し覚え直します。一回覚えているので、比較的簡単に覚え直すことができるようです。
さらに別の活用方法として、用語に注目するのではなく、30時程度で説明している説明文を読む方法があります。これは国公立大学の論述対策や近年増加している私大の1行~2行論述に対応するための学習法です。1~2行の論述はそのほとんどが用語説明です。1行は30字程度が一般的ですから、この活用方法は有効でしょう。

「桃プリ」は授業に参加するための事前学習用です。
授業の始まりに「桃プリ」を読みます。文章を読み進めると、この冊子は、入るように作られています。したがって事前知識がなくても、重要単語を意識しながら読み進めることができます。オレンジのペンで答えを書き込みながら、赤いシートで隠して覚える生徒も多いです。
ただし、重要単語のなかでも、そのテーマ・時代を説明するために必要な最低限の用語に限られているため、「桃プリ」だけをよく読んだとしても、早慶などの上位校に必要な知識を得ることはできません。

「一問一答」は短い時間で知識を整理したり、確認するための教材です。
「一問一答」の利点は短い時間で重要語句を確認できることです。欠点は全ての用語を網羅していない点でしょう。しかし、試験の直前とか、授業を受けた日の電車の中などで活用すれば効果的です。授業の開始前に「一問一答」を見るのは、時間を取れないけど、次の単元に進む前に確認してほしいときや、関連するテーマを簡単に思い出してもらうことを目的としています。覚えていない用語には、その都度「チェック」をつけていきます。そして試験の前日にもう一度「チェック」の箇所を中心に見直すと効果があります。
また苦手分野がある場合も、「一問一答」で重要単語を整理しておくだけでも、それなりの効果が期待できます。

「マトメの表」は各授業の課題を整理したものです。
「マトメの表」は板書のプリントに出てくる用語を、関連するものや、まとめて覚える必要があるもの、区別しなければいけないものを、それぞれ表にして整理したプリントです。したがって、入試で問われる形に最も近い教材であるといえます。授業を聞いたうえで、授業中に完成させるのが一般的です。
プリントの構成は、左半面が記入用、右半面がその答えになっています。授業のポイントを確認するためには、一度覚えた上で答え始める必要があります。ノートや板書のプリントを写したり、答えを写すだけではその効果は少なくなります。
「マトメの表」は上位大学の問題に直結しています。

問題冊子の使い方
問題冊子を解いて、解答を見て、○×をつける。
×の問題をもう一度見直し、答えを赤で書き込む。
再度、×のところを中心に解き直し、合っていれば○をつける。
以上①~③のステップで問題冊子を利用している場合が多いと思います。しかし
この方法では一問一答の問題集を解いているのと同じ程度の効果しかえることができません。言い換えれば、同じ問題が出題されれば、あるいは同じようの聞き方をされれば解ける程度には効果しかありません。

大学入試問題には大きく分けて二種類あります。空欄補充問題と正誤判定問題です。一般的には空欄補充から学習して、テーマや時代のトピックスを知ることからはじめます。つまり、空欄を含む世界史の長文は、テーマや時代をまとめてくれている教材です。同じようなテーマや時代の文章をいくつか読めば、その課題を学ぶことができます。その際、より効果的な学習方法は、なぜその空欄にその語句が当てはまるのか、に注目しながら学習することです。つまり空欄を限定するためのヒントが文中にあるはずですから、その箇所にラインマーカーでしるしをつけ、そのヒントを空欄の語句を結びつけて覚えることです。問題を解いていくうちに、ヒントが空欄になって、空欄になっていた語句が今度はヒントになっていることに気づくはずです。また、大学によって、まったく別のヒントからその語句を思い出させる場合もあります。この点については後で説明を加えます。
また、これらの問題に加えて、知識確認問題があります。これは何ですか?というタイプの設問です。設問の問の中にヒントがあり、そこから自分の知識を導き出して解いていきます。

さて、ある程度、空欄補充問題でテーマや時代を把握したら、正誤判定問題に取り掛かります。この問題は選択肢の見極めがポイントです。

問題冊子を活用するポイントは、各大学が、どのような点を問題にしているのかを知る。つまり、解くというよりも問題で学ぶことです。

さて、空欄補充問題の場合、
空欄に答えを書き込む。このとき記号で記入しても面倒なので、語句を空欄の上に書き込みましょう。つまり、解くよりも答えを見てしまう方が時間の短縮になる場合が多いようです。そうすれば大問1題を解くのに5分程度で済み、たくさんの問題に触れることができます。
文中のヒントを見つけます。多くの場合、空欄を修飾している場所がヒントです。
そのヒントにラインマーカーで印をつけて、空欄の語句と結びつけて覚えていきます。
次の問題に移ると、先ほどとは違ったヒントでその語句を答えさせている場合や、ヒントになる語句に関するより詳しい知識が書いてある場合があります。先ほどやった問題文にその知識を赤ペンで書き込んでいきます。
問題冊子を一冊終えたころには、かなりのヒント・語句・知識が印をつけられ、書き込まれている状態のはずです。これで学習の準備が完了しました。
それらを中心に繰り返し問題文を読み込んでいきます。この時間が学習です。ヒント・語句・知識を繰り返して覚えていくことで、さまざまな角度から問われても対応できる力が付いているはずです。
最後に、それらを「板書のプリント」に書き込みます。そしてその「板書のプリント」を使ってもう一度授業を再現していくと完成です。

次に、正誤判定問題の活用方法はやや難易度が高いです。用語集・タペストリー・ノートを横において学習を始めましょう。
しかしその前に、出題者の立場を確認しておくことが大切です。正誤判定を出す出題者は問いたい語句を出題します。つまりその語句について知っておくべきだと考えることを問うているのです。また、混同しやすい語句との判別を問う場合もあります。
また、因果関係や時代順などを接続詞を用いながら不正解な選択肢を作ることもあります。
一問ずつ以下の作業をすると、無駄に時間がかかります。正誤判定問題が出てきて、正解に迷った場合、どの語句で迷ったのか、その箇所に印をつけます。
そして答えを見ないで次の問題に取り掛かります。ただし、時間が取れる場合は、一問ずつ③以下の作業をしても構いません。そのほうが効果的です。
答えを見て、間違えている選択肢に×、または合っている選択肢に○をつける。
次に重要なのは、何を知っていれば正解を導き出すことができたのか?という点に着目することです。その視点で選択肢を見直します。迷った箇所を正誤判定する必要がない場合もあります。
答えを見ても正誤判定の根拠(理由)がわからない場合は、用語集やタペストリー、それでもわからなければノートを見て判断します。
そのとき、用語集やタペストリー・ノートに、正誤判定に必要だった知識が書いてある箇所に印をつけます。
さらに、問題の選択肢にも周辺知識を含めて書き込みます。
問題冊子全体で以上のことが終わったら、準備完了です。
「板書のプリント」にそれらの情報を書き込み、もう一度授業を再現するように復習します。
問題冊子の書き込んだ箇所を中心に繰り返し見直し、覚えていきます。そのとき、④のポイントを確認することが大切です。

ファーストペンギン

2014年10月28日 | 何かの足しになれば

氷の上で腹を空かしたペンギンの群れがいます。餌になる魚はもちろん氷の下。氷の下にはアザラシやシャチがいるかもしれません。ペンギンの群れの中から一匹のペンギンが氷の下に飛び込んで魚をくわえて戻ると、一斉にペンギンたちは氷の下に飛び込むのだそうです。最初に飛び込んだペンギンをファーストペンギンと言います。アメリカのビジネス界では有名な話だそうです。

伝統に甘んじる、現状に甘んじる、そんな生き方もあると思います。一方、「ファーストペンギン」こそが伝統や既成概念を打ち破る。だれが「ファーストペンギン」でしょうか?

組織の持っている風土や文化はなかなか変えることができないと言われます。しかし、ひとりの人間が組織を変えてしまったんだ、と後から振り返ると気がつくこともある。部活と受験の両立は無理だと思われていた時に、ある人が「ファーストペンギン」の役割を果たしてくれました。数年ほど前のことです。そして、それから4年後、その人は特別な人だから可能だったのだと思われていた時、そうではなく誰でもできるのだということを示してくれた「ファーストペンギン」が現れました。

自分を歴史に残すということは、もっとわきまえて言うなら、自分をだれかの記憶にとどめてもらう、あるいは誰かに語り継いでもらうことです。まさに「ファーストペンギン」は自分の勇気とともに、語り継がれる「ペンギン」でもあるのではないでしょうか。


コロンブスの言葉

2014年10月28日 | 何かの足しになれば

コロンブスの逸話と言えば、「コロンブスの卵」が有名です。


もう一つ、コロンブスの人生の最後の頃、彼は新世界の経営に失敗してスペインで失脚してしまいました。その時にコロンブスのライバル達がコロンブスの人生を失敗と評価して冷笑したそうです。コロンブスがそのライバルの一人に言った言葉は、コロンブスの偉業を知っている我々に大きな示唆を与えてくれます。すなわち、彼は「I did. You didn't.」と。やり遂げた人間のプライド。あなたはコロンブスのように生きますか?それとも何もしないおかげで失敗もしないで済む人生を送りますか?