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第3共和政 慶応義塾大学07

2010年11月18日 | 復習用入試問題
ドレフュス事件に関する次の文章を読んで,以下の問12~問16に答えなさい。問12~問15および問16(3),(4)の解答は,指示にしたがって,すべて番号で所定の欄に記入しなさい。問16(1),(2)の解答は,所定の解答欄の範囲内で記入しなさい。慶應義塾大学

A 普仏戦争に破れ,大不況を経験したフランスでは,排外的なナショナリズムが台頭していた。そのなかで起こったのがドレフュス事件である。ユダヤ人のドレフュス大尉が,ドイツへの情報提供のスパイ容疑で逮捕され,軍法会議は彼に終身禁固刑を言い渡した。ドレフュス有罪の証拠とされる文書に大きな疑いがもたれた後も,軍部や政界はドレフュス有罪を曲げず,むしろドレフュス擁護派が左遷,投獄されることになった。
 ドレフュス圧倒的不利の状況を一変させるきっかけをつくったのが,B文豪( a )が『オーロール(曙)』紙上に掲載した大統領宛公開状だった。その後,事件はドレフュス個人の問題を超えて,反ドレフュス派が議会制・共和政に反対し,ドレフュス派がそれを擁護するという政治的な対抗関係へと発展する。
 ドレフュス派の勝利によって,C不安定だった( b )共和政は安定化の方向に向かう。一方,この事件が契機となって,Dシオニズムの運動が組織化されていった。

問12 前の文章中の( a ),( b )を補うのにもっとも適切な語を次のそれぞれの語群から選びなさい。
[( a )の語群] 
1.スタンダール 2.ゾラ
3.バルザック 4.フロベール
5.モーパッサン

[( b )の語群] 
1.第一 2.第二 3.第三 4.第四
5.第五

問13 下線部Aに関連して,普仏戦争開始からドレフュス事件発生までのフランスの状況に関係する次の1~4の文章のなかから,誤りを含む文章を1つ選びなさい。
1.ティエールを首班とする臨時政府がドイツと講和条約を結ぶと,この講和に不満をもつパリの民衆を中心として,革命的な自治政府,パリ=コミューンが成立したが,まもなく鎮圧された。
2.普仏戦争後,連邦制の第二帝国を成立させたドイツでは,首相のビスマルクがドイツの安全のためにフランス孤立化政策をとり,オーストリア・ロシアと三帝同盟を結んだ。
3.フランスは,ドイツの脅威に備えるイギリスとの間に英仏協商を結び,その後,ドイツが再保障条約更新を行なわなかったことに反発したロシアとの間に露仏同盟を結ぶことによって,国際的孤立から脱した。
4.ドイツに対する報復感情と共和政に対する不信が結びつく状況のなかで,ブーランジェ将軍を中心とする勢力が,対独復讐,議会解散,憲法改正を訴えてクーデタを起こそうとした。

問14 下線部Bに関連して,以下の(1)~(3)に答えなさい。

(1) 文豪( a )の説明としてもっとも適切な文章を,次の1~4の文章のなかから1つ選びなさい。
1.ロマン主義の代表者であり,バイロンとともにギリシア独立戦争に義勇兵として参加した。
2.写実主義・自然主義の代表者として,社会の現実を直視し,冷静に分析する作品を残した。
3.象徴主義の代表者として,頽廃的で爛熟したブルジョワ文化の光と陰を技巧的に表現した。
4.ギリシア文化を理想とする古典主義の代表者として,調和と均整のとれた人間像を模索した。

(2) 文学者・哲学者の政治・社会活動に関する次の1~4の文章のなかから,誤りを含む文章を1つ選びなさい。
1.イギリスのバーナード=ショーは,ウェッブ夫妻らとともに,漸進的な社会改革を唱える社会主義団体,フェビアン協会をつくった。
2.ヨーロッパにファシズムが台頭すると,ロマン=ロランや同じフランスの作家バルビュスらが呼びかけてアムステルダム反戦会議が開催された。
3.フランコ将軍がクーデタを起こしてスペイン内乱が始まると,アメリカのヘミングウェーやイギリスのオーウェルらが国際義勇軍に参加した。
4.バートランド=ラッセルは,キューバ危機に際して,アインシュタインとともに「ラッセル-アインシュタイン宣言」を発表し,核戦争の危険性に警鐘を鳴らした。

(3) 歴史的な新聞・雑誌に関する次の1~4の文章のなかから,誤りを含む文章を1つ選びなさい。
1.アメリカの先住民チェロキー族は,インディアン強制移住法が適用される以前に,チェロキー語と英語の2言語で書かれた週刊新聞を発行し,独自の憲法を制定していた。
2.サルデーニャ王国のカヴール首相は,1848年革命前に『イル=リソルジメント(復興)』という新聞を発行した。この新聞名はイタリア統一運動を象徴するものとなった。
3.19世紀後半,パン=イスラーム主義を体系化して広範な影響力をもったアフガーニーは,エジプトのムハンマド=アブドゥフとともに政治評論誌『固い絆』を創刊した。
4.第一次世界大戦中に陳独秀の刊行した『新青年』は,西洋思想と儒教道徳を和合させる新しい時代の方向性を打ち出した。胡適は,同誌上で白話文学を批判した。

問15 下線部Cに関連して,近代における政治体制の安定化には,労働運動・社会主義運動を議会主義の枠内に収められるかどうかが1つの論点となっている。この点に関する次の1~4の文章のなかから,誤りを含む文章を1つ選びなさい。
1.アメリカでは,ワグナー法によって労働者の団結権と団体交渉権が確立した後,反議会主義の産業別組合会議が鉄鋼,自動車産業の企業内組合とともにアメリカ労働総同盟に再編された。
2.イギリスでは,第二回,第三回選挙法改正によって選挙権をもつ労働者が増大した後,労働代表委員会を基礎にして労働党が結成された。労働党は緩やかな改革を通した社会主義の実現をめざした。
3.ドイツでは,ラサールとベーベルの思想的流れをくむ社会民主党が,革命によって資本主義を打倒する路線を主張していたが,議会主義的改革を重視するベルンシュタインらの修正主義も党内から現れた。
4.フランスでは,19世紀末に,政党の指導ではなく,労働組合の直接行動やゼネストによって社会改革をめざすサンディカリズムが台頭した。

問16 下線部Dに関連して,以下の(1)~(4)に答えなさい。

(1) 「シオニズム」とは何か。所定の解答欄の行数の範囲内で簡潔に説明しなさい。

(2) 次の資料ア~ウは,第一次世界大戦中におけるパレスティナ問題に関係する資料を日本語に訳したものである(必要に応じて文章の一部を省略し,体裁等を一部変更した)。資料ア~ウを説明した以下の文章中の空欄( a )~( e )を補うのにもっとも適切な語を所定の解答欄に記入しなさい。

資料ア 
1.フランスとイギリスは,付属地図のA領域とB領域において,……アラブ独立国家またはアラブ諸国家連合を承認し保護する用意がある。αA領域ではフランスが,βB領域ではイギリスが,……アラブ国家またはアラブ諸国家連合の要請に応じて,それぞれ単独で顧問または外国人官吏を提供する。2.青色領域ではフランスが,赤色領域ではイギリスが,……それぞれが望むような直接または間接の統治を行なうことが許される。3.γ茶色領域には国際的統治機構が設立される。その形態はロシアとの協議,さらにその後の他の同盟国およびメッカのシャリーフの代理人との協議後に決定される。

資料イ 
1.上記の修正を条件に,イギリスは,メッカのシャリーフによって要求された境界内にあるすべての地域において,アラブ民族の独立を承認し支持する用意がある。2.イギリスは,諸聖地を外部からの侵略に対して保証し,またその不可侵性を承認する。

資料ウ 
 イギリス政府は,パレスティナの地にユダヤ人のための国民的郷土(national home)が樹立されることを好意的に見ており,その目的の達成のために最大限の努力を払うであろう。ただし,パレスティナに在住する非ユダヤ系諸集団の市民的および宗教的権利,あるいは他の諸国に居住するユダヤ人が享受している諸権利と政治的地位を,侵害するような行為がなされるべきではないことが明白に了解されるものとする。

 資料アは,イギリスの中東情勢担当の外交顧問( a )とフランスの外交官( b )との間で原案が作成されたため,2人の名前をとって,( a )-( b )協定と呼ばれているものの一部である。資料イは,イギリスの駐エジプト高等弁務官( c )とメッカのシャリーフ( d )との間の書簡の一部であり,両者の往復書簡によってできた協定は,一般に( d )-( c )協定と呼ばれている。資料ウは,イギリスの外務大臣( e )がイギリスのユダヤ人組織のリーダー,ロスチャイルドに送った書簡の主要部分で,一般に( e )宣言と呼ばれている。

(3) 前の(2)の資料ア~ウを年代の古い順に並べかえた場合に,もっとも適切な順序を次の1~6から選びなさい。
1.ア⇒イ⇒ウ 2.ア⇒ウ⇒イ 3.イ⇒ア⇒ウ 4.イ⇒ウ⇒ア
5.ウ⇒ア⇒イ 6.ウ⇒イ⇒ア

【解答3】 
問12 a 2 b 3
問13 3
問14 (1) 2 (2) 4 (3) 4
問15 1
問16 
(1) イスラエルの地[パレスチナ]へのユダヤ人国家の建設運動
(2) (a) サイクス (b) ピコ
(c) マクマホン (d) フサイン
(e) バルフォア
(3) 3
(4) ・ 2 ・ 4 ・ 3


ロシア史(1)ノルマン人~ロマノフ朝

2010年11月18日 | トリオDE世界史
(1)ロシアのノルマン人 ①部族名②建国した王国2つ
①ルス族
②ノブゴロド王国
③キエフ公国
(2)ロシアのノルマン人の王 ①ノブゴロド王国②キエフ公国2人
①リューリック
②オレーグ
③ウラディミール1世
(3)ノブゴロド王国 ①建国者②建国年③部族
①リューリック
②862年
③ルス族
(4)キエフ公国 ①建国者②リューリックとの関係③建国年
①オレーグ
②リューリックの武将
③882年
(5)ウラディミール1世 ①時期②宗教③文字
①10世紀
②ギリシア正教に改宗
③キリル文字
(6)モンゴルの支配 ①征服者②キエフ攻略の年③建国した国
①バトゥ
②1240年
③キプチャク=ハン国
(7)モンゴルからの自立 ①国名②ツァーリの称号を自称③称号を公称
①モスクワ大公国
②イヴァン3世
③イヴァン4世
(8)イヴァン3世 ①結婚相手②時期③意義
①コンスタンティヌス11世の姪ソフィア
②1480年
③ギリシア正教の首長となった
(9)イヴァン4世 ①業績②関連する人名③目的
①シベリア開発に着手
②イェルマーク
③毛皮貿易を確保するためイベリア開発に着手
(10)ロマノフ朝の成立 ①建国者②建国年③成立の原因
①ミハエル=ロマノフ
②1613年
③偽ドミトリー事件
(11)ピョートル1世 ①建設した都②戦争③清との条約
①ペテルブルク
②北方戦争
③ネルチンスク条約
(12)ネルチンスク条約 ①年②清皇帝③清露国境線
①1689年
②康熙帝
③外興安嶺からアルグン川
(13)北方戦争 ①年②西欧の状況③条約
①1700~21年
②スペイン継承戦争中で混乱
③ニスタット条約
(14)ペテルブルクの名称変更 ①1917年②1924年③1991年
①ペテログラード
②レニングラード
③サンクト=ペテルブルク
(15)ピョートル1世 ①皇太子時代の視察地②政策③業績
①オランダ
②西欧化政策
③北方戦争でバルト海の制海権を獲得
(16)キャフタ条約 ①年②清皇帝③清露国境線
①1727年
②雍正帝
③外モンゴル~シベリア
(17)エカチェリーナ2世 ①君主の特徴②国内政策③反乱
①啓蒙専制君主
②農奴制強化
③プガチョフの乱
(18)ロシア史の人物 ①イヴァン4世のコサック②ドンコサックの蜂起③エカチェリーナ2世時代の反乱
①イェルマーク
②ステンカ=ラージン
③プガチョフ