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明とモンゴル勢力 04東京学芸大学

2007年07月25日 | 復習用入試問題
04 東京学芸大学
 明代に関する次の文章を読んで,以下の問いに答えよ。なお,固有名詞等,漢字で書くべきものは漢字で解答すること。

 (a)積極的な対外遠征を展開した (1) の死後,15世紀には(b)オイラート部のエセン=ハンが,16世紀にはタタール部の (2) が明との交易を求めて明の領内にたびたび侵入した。明はモンゴル勢力との戦いに備えるために,北方に大量の軍隊を駐留させざるを得ず,また,これらの軍隊を維持するために膨大な食料や銀を必要とした。当初は商人に穀物を運搬させていたが,15世紀末には土地税や商人の納めた銀を辺境に運び,そこで食料を買い付けるという方法に改められた。ところが,このような銀の大量輸送は全国的な銀の不足を招くことになり,納税や徴税にも支障をきたすようになった。そのため (3) は張居正を起用して対外的には (2) との和平を保って軍費の節約を行いつつ,(c)財政の再建を目指した。
 対外政策として明は海禁政策・(d)朝貢貿易を採用し,民間の対外貿易を禁止していた。そのため密貿易や (4) の略奪に悩ませられもした。やがて16世紀前半に (5) から,そして中頃以降には, (6) 商人の東アジアにおける交易活動や (7) によるマニラ建設により, (8) からの銀が中国に大量にもたらされ,銀は主要な通貨となっていったのであった。また,銀の流入は税制の改革をももたらし,(e)一(いち)条(じょう)鞭(べん)法(ぽう)が行われ,これは清の (9) に継承された。

問1  (1) から (9) に入る適切な語句を解答欄に記せ。

問2 下線部(a)について,120字以内(句読点等を含む)で説明せよ。

問3 下線部(b)の人物が関係し,1449年に発生した事件について,30字以内(句読点等を含む)で説明せよ。

問4 下線部(c)のために行った政策を,30字以内(句読点等を含む)で記せ。

問5 下線部(d)の貿易の一環として日本との間で行われた貿易を何と称するか,その名称を記せ。また,その貿易が成立したときに日本国王に封ぜられた人物名を記せ。

問6 下線部(e)の内容について30字以内(句読点等を含む)で説明せよ。


正解 
問1 
(1) 永楽帝 (2) アルタン=ハン
(3) 万歴帝(神宗) (4) 倭寇
(5) 日本 (6) ポルトガル
(7) スペイン (8) 新大陸(メキシコ)
(9) 地丁銀制
問2 
(a) モンゴル勢力に対抗するために五度に渡って親征した。また東北部に軍を派遣するとともに朝鮮を服属させ,西南方面に対してはベトナムの内紛に乗じてその北半分を占領し,さらには鄭和に命じて東南アジア,インド洋,東アフリカ沿岸にまで遠征させた。
問3 
(b) オイラート親征に出発した正等帝を土木堡で捕虜とした事件。
問4 
(c) 検地や戸口調査を行い土地隠蔽を摘発して収入の増加を目ざした。
問5 
(d) 名称 勘合貿易 人物名 足利義満
問6 
(e) 土地税や徭役を一元化して銀に換算して納入させる税法のこと。


高校3年間 転載

2007年07月22日 | 何かの足しになれば
高校二年生の1年間で「受験できる大学のレベルが決まる」。また、高校3年生の1年間で「その大学の合否が決まる」。こんなことを良く話していたことを思い出しました。とくに習得に時間が必要な英語にどれだけ意識が向くか?文系は当然でしょうが、理系にとって数3Cが始まる前に、英語のレベルを上げておきたいものです。しかし、このことはそれほど難しいことではありません。しかし、この話にはもうひとつ必要な要件があります。それは高校1年生の1年間で「大学受験ができるレベルの者になる」ということです。言い方を換えれば、高校1年生のときの学力レベルはまったく関係ないのだ、ということです。それよりも大切なことを、そのときに身に付ける。この1点につきるわけです。