観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

本日もハマシギの群れが

2019-11-27 20:04:55 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 6時27分 潮位251cm、17時51分 潮位242cm

今日の干潮時間12時11分 潮位 85cm

 

お昼過ぎからは日が差す瞬間もありましたが、今日も空は薄暗く、特に午前中はどんよりとしていました。

しかも、開館直後、野鳥観察館の窓から川を見ていて気付きました。

昨日まで観察館の正面にあったミサゴの木がないことに。

どこに流れていったか探したところ数百メートルも上流にあるのがわかりました。

 

今日は新月。干満の差が大きくなる大潮の時期にあたります。

ただ、今の季節は昼間の引き潮時はあまり潮が引きませんが、夜の引き潮時に大きく潮が引きます。

ですので、昨日の夜の干潮時間の後の満ち潮時に上流へ運ばれていったのではないかと予想しています。

このミサゴの木があるおかげで、ミサゴの姿やミサゴが魚を食べている様子をいつもより近くで観察してもらえていたのですが、遂に流れていってしまったことがわかり、朝から残念な気持ちになりました。

 

しかし、今日も干潟を見るとハマシギがいっぱいで、1,000羽以上をカウントしました。

そして、久しぶりに大きな群れで高いところを舞うのを観察できました。 

この前にハヤブサの姿を確認しているので、恐らくはハヤブサが出たのではないかと思います。

今日観察できたシギ・チドリは、ハジロコチドリ2、シロチドリ26、ダイゼン50、ハマシギ1,033 でした。 

 

野鳥観察館前では、ヒドリガモのペアが泳いでいるのを見ることができました。

オス(↓の上)はきれいな繁殖羽になるまでもうちょっとです。

また、そのすぐそばの捨石の上では、ハシボソガラスが流れ着いた魚を水の中から拾い上げてつついていました。 

 

さて、名古屋市は昭和50年(1975年)から約5年に1回、名古屋市内の野鳥生息状況調査を行ってきました。

前回(9回目)の調査は2014年4月から2015年3月の間、市内の51か所で行われており、この結果が「名古屋の野鳥2014」として下記のウェブサイトで公開されています(8回目までは冊子にして販売されていましたが、9回目は販売されずネット上での公開となりました)。

名古屋市HP 『名古屋の野鳥2014』(2014年度野鳥生息状況調査報告)

※なお、8回目(2008年度)の調査結果をまとめた「名古屋の野鳥(第8版)」は現在も野鳥観察館等で販売中です(1冊1,000円)。

名古屋市の探鳥地ガイドとしてもおすすめです。

 

そして、10回目の調査がこの11月から始まっています(調査期間は来年10月まで)。

市内の51か所を約50人の一般の調査員さんがそれぞれ担当地をもって調査を行っています。

約5年前の前回の調査結果とどう変化しているのか、はたまた変化していないのか、これから1年間の調査が気になるところです。

 

上記の51か所の調査地の中には、国指定藤前干潟鳥獣保護区の範囲の中にある「庄内川河口」、「新川河口(南陽海岸前含む)」、「日光川河口」、「庄内川(明徳橋~庄内新川橋)」の4か所も含まれています。

このブログ「観察館日記」では、野鳥観察館前の庄内川河口の野鳥の様子を主に紹介していますが、11月24日(日)と25日(月)の新川河口の様子を今日は最後にご報告します。

(※新川河口の調査地はごみ埋め立てから逃れた藤前干潟部分を含んでいます。)

24日も25日も新川河口の干潟が出ると庄内川河口の干潟から700~800羽のハマシギや、ダイゼンの群れが移動してきました。

(庄内川河口の方が干潟が先に出るので、通常、ハマシギなどは庄内川河口にまず飛来し、その後干潟が広がる新川河口などに移動していきます。)

干潟が遠かったので、ハマシギたちは点々に見えました↓。

庄内川河口より多く観察できるのがスズガモ↓。24日、25日は1,000羽ほどのスズガモをカウントしました。

また、カンムリカイツブリやハジロカイツブリも庄内川河口より新川河口に多く見られます。

カンムリカイツブリ(↓)は100羽以上をカウントしました。

盛んに潜っていたハジロカイツブリ↓。

新川河口にもミサゴの木があり、2羽がとまっていました。この時期は新川河口でも多くのミサゴを観察できます。

 

明日の満潮時間 7時09分 潮位248cm

明日の干潮時間12時48分 潮位 93cm

コメント
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