Reflections

時のかけらたち

廻り神楽 ・・・ mawari kagura

2018-02-23 22:47:16 | movie


金曜日の夜っていいよね。何の心配もないし。
伸び伸びとした感じ。これの為にも少しは仕事をするのもいいかもしれません。

寒い日が続いて、いつも朝外に出るとその空気の冷たさに驚きます。
みぞれや小雨の日も多く今日から始まる「染の小道」もちょっと出遅れている感じ。
朝、小雨の中、学生さんたちが川に反物をつるしていました。帰りには着物姿の人も
チラホラとしてきました。型染めの先生も小学校で実演をするとか話していました。
私はいつも仕事の行き帰りに川を見るのを楽しみにしています。










仕事の後で、ポレポレ東中野での「廻り神楽」最終日に駆けつけました。
「めぐりかぐら」だとおもっていたのですが、「まわりかぐら」と読むのですね。
映画の後で監督二人の舞台挨拶がありました。



左が大澤氏、右が遠藤氏 (写真は毎日新聞社より)

(ご本人の直接話した言葉は紫色にしました。)

プロデューサー・監督 遠藤 協

柳田國男 遠野物語を途中から意識している。
もともと霊や神々が息づいている土地。


そういえば遠藤監督は民俗学を大学で学んでいたのでしたね。

守られているという意識。

過去と未来、生きている人と死んでいる人を結びつける神楽。
そのまま伝承することが大事。変えてはいけない。

死も含めての生ということを強く感じました。
命は死も含めてのもの。

ドキュメンタリーの人々の顔が美しくて、そして生き生きとしていた。
若い人たちに受け継がれていく神楽。
そして生活の中にしっかり根付いている。
生きている人のために、そして死んだ人の為にも舞う神楽。
私がコンサートに行った時に今まで一緒に行っていた亡くなった義理の姉も
いっしょのような感覚はおかしくなかったのですね。

大澤未来監督

ポレポレ東中野でドキュメンタリーを見て育ったので、ここでロングランを
できたことがうれしい。


海の中から奇跡的に助かった旅館(宝来館?)の女将が三陸は世界の聖地になると
話していたとエピソードを紹介。人間が生きるということがクリアになったと。人は何のために生きるのかが。
彼女は波にさらわれて空がきれいだと思ったと映画の中では話していました。
恐怖とか何もなくて、上向きに浮かんで見た空がきれいだったと。
そして、次の瞬間暗い海の中に、上を見ると天井が見えたので生きようと思って
向かって行ったと・・

三陸の大災害でさえも何か大きなものに包まれたような感じがする。
大震災により、霊と神々の働きが活発になった気がすると話す監督。

すべてを失った親子は死んだと思って、すべてをリセットすると。
子どものころから舞っていた神楽を伝承する息子。

とても素晴らしい映画でした。単なる震災映画ではありません。
これから日本各地を回って高崎の映画祭に参加するとのこと。
英語の字幕をつけて海外にも発信したいと。
人間の持つ普遍的な思いだと思います。

とてもエネルギッシュな映画で、思わず自然な笑いも起きて
楽しい場面もあり、神楽が廻って行く自然の中もいいシーンでした。

クラウドファンディングのプロジェクト説明のHPがわかりやすかったので
リンクしました。

あるばとろすさん素敵な映画を紹介して下さり、ありがとうございました。その先はsognoさんですね。
ギリギリでしたが、最終日の監督の舞台挨拶もある日に行くことができて良かったです。
帰りがけにロビーにいた遠藤監督にお礼と感想を伝えました。

また東京でもどこかでかかるかもしれません。まだ見ていない方は機会があれば
お薦めです。

今の私も生かされていることを忘れないようにしよう。



コメント (4)
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