「しんぶん赤旗」14日付に、「インド太平洋における戦略的枠組み」と題された文書は2018年2月に政府内で認可され、約30年早めて12日、機密指定が解除され公開されたことを報じました。この文書の日本語訳文が、14日付ネット記事として掲載されました。訳者は、下村健太氏です。要約部分を同紙から紹介させていただきます。
「文書は、日本の西南諸島からフィリピンを結ぶ『第1列島線』について、『台湾を含む第1列島線の国々を防衛する』と明記し、中国が『核心的利益』と位置づける台湾への関与の意思を明確に示しました」
「『インド太平洋における戦略的枠組み』と題された文書は2018年2月に政府内で認可され、約30年早めて先週、機密指定が解除されました。強固な対中姿勢を改めて前面に押し出し、バイデン次期政権にも強硬路線を継承させる狙いがあるとみられます」
「文書は、①中国が制空・制海権を長期間確保することを防ぐ、②台湾を含む第1列島1線に位置する国を防衛する、③第1列島線域外では陸海空など全領域を支配するーことを目標に掲げました」
「また、インド太平洋における戦略目標を達成するために同盟国の役割強化を強調し、日本、韓国、オーストラリアの『能力と意思を強化する』と指摘。日本については、インド太平洋安全保障構造の中で『地域的に統合され、技術的に進んだ柱』になれるよう助力すると強調するとともに、『自衛隊の近代化を支援する』としています」
「さらに、北朝鮮に関連して、日本と韓国が『先進的な非核軍事能力を獲得するよう支援する』と明記し、武器供与を進める考えを示しています」
この「文書」から、いま日米一体の共同訓練が神奈川県下の米軍基地や自衛隊基地を含め日本列島各地で行われている背景と狙いを理解するのに役立つように思います。