折句ラッシュ・クリスマス

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、縦読み
クジラうえリクエストした水族館マダイが歌うスローバラード、クリスマス

【曖昧コラム】トンネルの向こう側

2020-11-06 10:41:00 | フェイク・コラム
~悪夢が続く~

 続く時には悪夢が続くのはどういうわけだろう。
 ハッと目が覚めて、安心してもう一度寝ても悪夢。次の日も悪夢。二度寝しても悪夢。夢の中で大きな失敗をする。「夢であってくれ」と夢の中で願う。しかし、夢の中での結論は「夢ではない」という冷たいもの。夢でないことを悟ってぐったりとする疲労感が夢の中にも蓄積されていく。屈折した夢。後味の悪い目覚め。
 全体を振り返った時に、少し笑えるところもあると思って、少し救いになる。ケーキ屋さんにあるのはケーキだけじゃない。


~怖い話を好む人の心理~

 人はなぜ怖い話をあえて聞こうとするのだろう。
(怖いものみたさ)とはいったい何なのか。
 恐怖を通り抜けることで生を確認するためか。生きている実感を得るためか。恐怖の中にあるやさしさ、おかしみに触れるためだろうか。暗いところにあるポジティブなものは、日常のところにあるそれよりも一層明るさを増して見えるということもあるだろう。
 恐怖は根源的な感情だという。
 恐怖を避けて生を語ることができないとするなら、「お話」のはじまりというのは、だいたい怖い話なのかもしれない。


~喜びはかなしみのあとに~

 人はどうしてパズルを解こうとするのだろう。
(思い悩むのだろう)
 好んでパズルを解かない人もいる。パズルなんて大嫌いだという人もいるだろう。しかし、大勢の人が今この瞬間にもパズルを解こうとして頭をひねっていることは紛れもない事実だろう。
 パズルを解く人の顔は苦しみに歪んでいるようにも見える。同時に、真剣に前を向いているようにも映る。
(問題に向かう者は進み行く者だ)
 その姿に人間/生き物の本質が現れているのではないか。

「人間とはパズルを解くもの、解こうとするもの」

 ならば、そうした姿に共感を抱くのも自然だろう。
 問題に向かっている者は、たとえ目の前が壁であっても、そこは行き止まりではない。
 長いトンネルの先にはちゃんと出口があり、そこには喜びもあるのだと信じたい。

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日記を取り戻せ

2020-11-06 05:19:00 | 幻日記
「ただの映画じゃないか」
 友人に指摘されてハッとした。
 ずっと日記を書いているつもりだったのだ。
 俯瞰的に総合的に考察して現代的なガバナンスと国際的な秩序に追随するという観点に重点を置きながら、広く包括的な行動理念に基づく解釈を適正に実践していたが、自覚は友人の率直な指摘に崩壊した。日記を書いているはずが、映画を作っていたとは我ながら驚いた。

「解散!」
 監督をはじめとして、スタッフや大勢の役者を帰らせた。そうして自分を見つめてこそ、正しく日記を書けるだろう。
「すみませんけど……」
 大物俳優のMだけはまだ残っていた。
「君の日記に出させてくれないか」
 奇妙な役者魂がそこにあった。
「ギャラはいいから」
 そう言って白い歯を見せた。

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【創作note】物忘れバリエーション

2020-11-06 05:04:00 | 【創作note】
 pomeraを開いたが、目覚めない。

(あっ!)

 その瞬間すべてを悟った。SDカードだけ入れて電池を入れてくるのを忘れてしまったのだ。リュックのポケットに予備の電池がある。一瞬湧いた希望もすぐに萎んだ。電池の蓋も家に置いてきたのだ。蓋が閉まらなければpomeraは起動しなかったはず。蓋の予備までは用意がなかった。むしろpomeraの予備が必要だ。
 珍しい忘れ方をした。
 鍵がなくて入れない部屋の前に立っているようだった。

(前にもこんな時があった)

 弾丸シュートを手に受けて骨折した時だ。(シュートなんかで骨が折れるわけない! 当人を前に酷い物言いができる奴もいたな)
 その時も、pomeraに触れることはできなかった。

 昔のことを思い出しながら、キングジムのA4ファイルを開いた。オレンジの未解決ファイルには、あまたのモチーフがくすぶっている。
「できなければできることをやるまでだ。」
 ただカチカチとキーを叩いているだけで、お話ができるものか。それなら何も苦労はしない。
 時にはじっと見つめ続ける時間も必要だろう。
 今日は目覚めないpomeraがそうささやいていた。



 
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