眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ブログ更新の逡巡

2024-02-27 01:26:00 | ブログ反省会
 下書きは随分と溜まったけれど……。
 何かの拍子にブログ更新の必然性が疑われてしまったら、どうなることでしょう。例えばそれはこんな風にして始まります。

 ここなのか? 
 ここでなければいけないのか。他へまわしてはどうなのか。note へまわしてはどうなのか。はてなブログへまわしてはどうか。

 今日なのか?
 今日でなければいけないのか。明日へまわしてはどうなのか。

 これなのか?
 これでなければいけないのか。これでない方がよいのではないか。もっと他にいいのがあるのではないか。これほどつまらないものはないのではないか。

 今なのか?
 今でなければいけないのか。夜でもいいのではないか。先にご飯を食べてもいいのではないか。お風呂に入ってからでもいいのではないか。今にこだわることもないのではないか。今、今、今、今……。つかもうとしてもどうしてもつかめない。未来はあっても今は存在しない。今はあきらめるしかないのではないか。

 僕なのか?
 僕でなければいけないのか。誰かが更新すればいいのではないか。僕であるべきことがあるのか。誰かにとっての僕の更新に埋もれていくしかない僕がすべきことなのか。これが僕か。あの時の僕はもう僕の中にいない。あの時の僕からすれば僕はもう僕ではないのではないか。どうして僕は僕なのか。僕、僕、僕、僕……。うるさい。何者かと呼んでくれ。元僕と今僕とかけあって、僕は僕を受け継いでいく。価値をつかみ続けるためにはどうすれば……。僕が本当にしたいことを知っている僕を、僕はまだ見つけられないのではないか。

 そんな風にして、疑いは募っていくばかりです。

 ブログ更新に必然性が必要ならば、あらゆるところでそれは崩れていくでしょう。頭の中は混乱し、疑いは簡単に晴れることがありません。

「ああ、ブログ書きたいな」

 やがて、そういう気持ちが心の奥から湧いてきます。
 それが出口です。

「更新したいな」

 逡巡のインターバルは、心の奥に眠っている本当の気持ちが育まれている時間でもあったのかもしれません。
 じわりじわりと湧いてくる魂の声を、打ち消す必要はありません。
 あなたは感情に従って、ブログを更新することができます。

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どうせ誰も聞いていない

2024-02-20 00:06:00 | ブログ反省会
 人前に出るのは苦手でした。人前で話したり、歌ったり、そういう状況は避けて通りたい。そう思ってずっと生きてきました。けれども、年の瀬ともなると人々の輪が僕を取り込もうとする。当時は、そんな時代でした。もうずっと昔の話になるでしょうか。

「どうせ誰も聞いてないよ」

 鬼のように上手い歌を聞かせてくれた後で、友は言いました。
 難しく考えすぎだろう。
 自意識過剰であろうと言うのです。
 勿論、カラオケに上手い下手なんか関係ない。好きなように歌って楽しめばいいだけです。実際、見回してみれば、彼の言うことももっともでした。談笑に盛り上がる者、酔いつぶれて眠る者、2人きりで熱心に話し込む者。誰もカラオケどころではない。ただ少し大きなBGMがかかっているようなものです。
 それもそうかもな……。僕は少し彼の言葉に揺れていました。誰も聞いていないのだから、もはやそこは純粋な人前とは違う。人はいなくなり、そこにいるのは鴉と同じなのです。少しマイクの方に近づきかけた時、羞恥心とは違う感情が湧いてきます。

(どうして鴉の前で歌う必要が?)

 全力で聞かれるのは恥ずかしい。しかし、まるで聞いてもいないというも、寂しいような、必然性がなくなったような。何か馬鹿馬鹿しいような気がしてきたのです。
 僕が前に出られないことは変わらなかったのです。


「どうせ誰もみてないよ」
(気楽にやればいいんだ)

 僕はそう自分に言い聞かせて、ブログを書こうとすることがあります。けれども、それが更新を躊躇わせる理由にもなることは、既に経験済みのことではありました。未だに彼の歌にコンプレックスを持っていて、僕は何も成長していないということかもしれません。

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勝負ブログ ~ライト・ブログ

2024-02-14 19:23:00 | ブログ反省会
「ねえ君、もう一勝負してみたら?」

 人生の大先輩が、少し冗談ぽく話しかけてきました。
 いつも会うと挨拶してくれる人でした。何気ないことを、いつも気さくに話しかけてくれる人でした。(いい人みたいだ。世話好きな人かな。少し干渉してくるようなとこあるな)そんな印象を抱いていました。

(一勝負? なんじゃそりゃ)

 今のままではまるで駄目だみたいなことなの?
 自分なりに少しは前進しているようなつもりもあったので、何か今を否定されているような、僕はちょっと寂しい気持ちになってしまったのです。でも、先輩は、よかれと思って話しているのです。冗談ぽい奴、すぐ終わる話のはずが、意外に熱を帯びて事細かに続いていくのです。

(ああ、やっぱり思った通りの人なんだな)

 適当な相槌を打ちながら、興味がなくはない振りをしながら、僕は話が終わるのを待ちました。その間、僕は先輩も自分自身も、欺き続けていることになります。素直ではない、本音でぶつかっていけない、自分の態度に、僕はだんだん腹が立ってきました。もしも、セールスの電話などだったら、その場限りのことと冷たく断ち切れるはずなのですが。

「ああ、すみません。僕にはブログがありますので」
 例えば、そんな風に胸を張って言える大切な何かがあればよかったのですが……。なければ、へらへら聞いているほかありません。昔からそんなことが、繰り返されてきた気もします。

(そうだ。ずっとそうだったんだ)

 僕は人の退屈な話は雨音に変換して聞くことができたのです。ただ純粋に音だけを聞いて、節々に盛り上がりをみつけ相槌を打てばいいのです。雨はその内に上がりますから。
「一勝負をかけるには車を組み立てねばならない」雨音の中には、激しいメッセージ性が入り乱れ雷のように光ります。へー、そうなんですね。
 

 いつの間にか雨が上がった部屋の中で、僕はしばらくの間ぼんやりと椅子にかけていました。静寂の奥から自分が戻ってくるのを待たなければなりません。

 あなたには、大切に思えるブログはありますか?
 勝ちとか負けとか、そんな些細なものに惑わされる必要はありません。ブログは、好きに書くのが一番です。
 少し気分のわるいような日も、書いている内に心も軽くなってくるかもしれません。

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日記こそが王道だ

2024-02-06 23:35:00 | ブログ反省会
 ブログで何を書いたらいいかわからない。そういう人は、迷わず日記を書くのがいいでしょう。僕も、最近は日記に注目しています。
 今後は、「日常・体験・感情」といったものが、キーワードになってくるかもしません。 革命的な進化をみせる AI は、歌詞でも物語でも論文でもそれらしく書いてみせます。知識・情報という領域となると、もはや人間ではかなわなくなるでしょう。

 だけど、彼も日記だけは書けないのです。彼には生身の体験や感情がないからです。正しいことは話せても、悩んだり感動したり病んだり、恋したり。そういうところは、現在のところはまだ未熟で苦手のようなのです。人間である僕たちは、 AI と向き合う中で、「人間とは何か?」ということについて、考えさせられます。あるいは、「仕事とは何か?」、「アートとは何か?」、「表現とは何か?」そういう問題について、突き詰めて考えることになるでしょう。

 人間とは、考えて行動する生き物と言うことができます。
 考えて、行動すれば、 次に日記を書くのが自然な流れとなります。


 今日はうどん屋さんに行きました。うどん屋さんに入ると、誰も気づきませんでした。一歩目で気づかれないと、嫌な予感がするものですが、やはり歩を進めても誰も気づく様子がありません。帰ろうかとも思いましたが、帰ったら負けだと思いました。足音を立てず、空気のように気配を消して入る僕が悪かったのでしょう。何も黙って入ることもなかったのです。

「あー、腹減ったぞー」とか、「いやー、今日は何食べようかなあ」とか、いくらでも独り言をつぶやきながら入店することは可能だったはずです。

 出汁職人さんも、麺職人さんも、背中を向けて何か作業に追われている様子でした。人は背中に目などついていないのだから、僕が来たことに気づかないのも仕方ありません。
 しかし、僕が見えている店の人は、他にもいるはずです。あなた、あなた、あんた、僕が見えているでしょう。来たって教えなきゃ。教えてあげればいいじゃないですか。いや、僕か。僕が、おーいとか、こんにちはとか、すみませーんとか、うどんくださーいとか、何か言えばいいのでした。
 けれども、僕は元気が出ませんでした。(おつかれさまと言っても返事がなかったな。とか少し前のことを思い出して凹んでいたのです)
 少し水滴のついたトレイと小皿だけ取って、スライドして、海老天を小皿に載せて、そのまま進んで、レジでかけうどんを注文しました。

「かけうどーん!」

 間接的にうどんが注文されました。(よかった)その時、麺職人さんは、少し驚いたでしょうか。
 僕も、接客の経験があるのでわかります。入ってくることに気づかずに目の前に突然客が立っていたら。突然いたら心臓に悪いのです。何か靴音の1つでもさせながら、やってきてほしいのです。いつでも前を向いて、来客に備えているというのが理想ですが、現実はそうもいかないのです。
 うどんを食べて帰る時には、店の至る所から「ありがとうございます」の声が聞こえました。

 僕は、麺職人さんに一言言ってほしかったのです。
「あんた、幽霊みたいだな!」

 そうです。不朽の名作ドラマ『さよなら、小津先生』の中で出てくる台詞ですね。ドラマは、はじまりがあって終わりがあって、はじまりに続くみたいな、スポーツ青春ドラマですが、真剣なところも、少しふざけたようなところもあって、僕はこのドラマが大好きなのです。最初観た時に、いいなとは思ったのですが、最近また改めて観てみると、やっぱり何度観てもいいのですね。
 田村正和と言えば、古畑任三郎を思い浮かべる人も多いと思います。そこでの今泉役の西村雅彦との名コンビもいいですが、『さよなら、小津先生』の中でのユースケ・サンタマリアとの関係性とか、かけあいとか、無茶苦茶面白いんですよ! (騙されたと思って、観てほしいですね) まあ、キャストはめっちゃ豪華です。ああ、あの人が出てる。若いなとか、今だからできる発見もあります。そして、エンディングが、aikoの「おやすみなさい」。もう、しびれるしかないじゃないですか。
 とにかく、楽しくて、かっこよくて、心がホットになる名作ドラマです。

「あんた、幽霊みたいだな!」

 でも、まああんまり客に言ったら駄目な奴ですね。(コンプライアンス的に)

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すぐ切れるものたち(ブログ・アスリート)

2024-02-01 01:20:00 | ブログ反省会
 すぐ使うだろう。と思って買っておいたものが、気がつくと期限切れになっている、ということはないでしょうか。粉チーズ、片栗粉、パスタ・ソース、手巻き海苔。いつのかなと思って見た時には、半年とか1年も期限が切れていたりします。たっぷりとあると思う消費期限も、そうでもないことがあります。気づくと1年くらいはあっと言う間に過ぎるのです。

 1週間の間に2度、3度、パスタ。2日連続でパスタ。それなら切れるはずはないのです。しかし、一度パスタ熱が冷めると、存在を忘れるほどに遠ざかってしまいます。きっと原因はその辺りにあるのでしょう。考えてみれば、最近はおでんとカレーの2パターン化していて、それでは他の食材が入り込む余地もなくなります。言わばひふみん式です。

 本棚に目を移してみると、英会話やビリヤード入門、猫の描き方など、期限の切れた本が並んでいるのがわかります。本には期限がないようにも思えますが、再び熱が向かないと決まっていれば、それはもう切れてしまっているのです。(ビリヤードなど、たまたま一度やっただけで、つい熱くなった勢いで入門書を買ってしまう。でもすぐに醒めてしまうのです)

 日記などの文章においても、同様のことがあります。これはブログに書くぞとペンを起こしますが、走り始めた途端に疲れてしまって、寝かせてしまいます。そして、気づくとそのまま起き上がることなく、眠りっぱなしになっていることがよくあります。

 生きていると、その日その日(その場その場)に書きたいことに出会います。その日感じたことという鮮度には勝てません。過去にときめいたことも、時とともに自然に風化して、何を書きたかったのか思い出せなくなってしまいます。本当にときめいた? そうなると当時の自分の感性さえも疑ってしまうことになるでしょう。

 芯となる部分を思い出せなければ、その文はもう没となることが自然です。(何かのきっかけで、別の何かと結びついて復活するということは考えられますが)

 では、どうすれば期限切れになってしまう文章を救うことができるでしょうか?
 1つは、客観的に見てもわかるほどに、少なくとも形にしておくことです。おおよそ固めておけば、細部は後でどうにかなるものです。
 あるいは、もっとスピード感を持って書くことです。
 なるべく簡単に、無駄を排除して、本質だけみて、ゴールを向いて書くのです。立ち上げたペンが眠ってしまうより早く、ゴールまで走り切ってしまうのです。
 書くという作業は体力を使いますが、ゴールラインに早く到達するためには、瞬発力も大事になるのではないでしょうか。

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