先日、道を歩いておりますと偶然にも同じ方向に歩く人がいました。奇妙な出会いがあるものだとすっかり意気投合して2人並んで歩いている内に、すっかり仲良くなっていつまでも同じペースで歩いている内にすっかり打ち解けて、帰る家も忘れてすっかり話し込んでしまいました。話せば話すほどに2人の間にはこれという接点もなく、まるで趣味が合わないことがわかったのでした。
「何1つ合わないとは!」
「奇妙な偶然ですね」
「趣味が全然合わないや!」
「あなたは人間ですか?」
という最後の一言が私たちの間をすっかり断ち切ってしまいました。
翌朝、テレビをつけると人がニュースを伝えていて、世界が滅びていないことを知りました。
「クジラは地球のお母さんです」
とアナウンサーが言いました。世界が存在していることに感謝しながらうとうととしていると次のような歌が浮かんできました。それはクリスマスの折句でした。
クジラから
リリースされた
捨て猫は
街の外れを
すみかに決めた
浮かんだ歌を枕元に置いて、もう1度眠ることにしました。
「何1つ合わないとは!」
「奇妙な偶然ですね」
「趣味が全然合わないや!」
「あなたは人間ですか?」
という最後の一言が私たちの間をすっかり断ち切ってしまいました。
翌朝、テレビをつけると人がニュースを伝えていて、世界が滅びていないことを知りました。
「クジラは地球のお母さんです」
とアナウンサーが言いました。世界が存在していることに感謝しながらうとうととしていると次のような歌が浮かんできました。それはクリスマスの折句でした。
クジラから
リリースされた
捨て猫は
街の外れを
すみかに決めた
浮かんだ歌を枕元に置いて、もう1度眠ることにしました。