眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

渋柿スクランブル

2014-06-29 15:00:21 | ショートピース
勝つことは最初からわかっていた。僕らが負けたなんて言う人がいるけど、そういう人は物事を一方のサイドからしか見てないのだ。僕らが負けたのではなく、君たちが勝ったのだ。上を向いて言おう「僕らは負けてない。」ほら、向こうの方を見てごらんよ! みんなが交差点を渡ってくる。#twnovel
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シュートの神

2014-06-29 00:59:47 | ショートピース
さかいの蹴ったボールがそのまま入ってJが勝つ。さかいの入れたクロスが審判に当たって入る。さかいの空けたスペースにさかいが走り込んで再度さかいに戻したボールをさかいがスルーして誰かが決める。巷にあふれた予言はゴールを必然化していた。その中のただ一人が、神と呼ばれた。#twnovel
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ここでおしまい

2014-06-23 11:56:44 | ショートピース
手に汗にぎり応援していた後半20分、突然画面は真っ暗になった。妖怪オフタイマーが前に立って「ここから先は見せられないわ」と言った。「どうしてさ?」僕たちの抗議に彼女は何も答えずに、妖しい力を使ってグランドに導いた。「自分たちで未来を変えるの」困惑の中で始まる訓練。#twnovel
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死に物狂い

2014-06-20 01:25:33 | ショートピース
「初戦がすべて」あなたは言った。初戦を失ったなら、すべてを失ったということ。あなたは既に前を向き次戦についての話を始めた。すべてを失った後で始まるものとは何か。「ゾンビゲーム」きっと彼らは死に物狂いで戦うだろう。ぼろぼろのユニフォームで、倒れても立ち上がるだろう。#twnovel
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祝・決勝トーナメント進出!

2014-06-19 00:20:59 | ショートピース
初戦(別名、最後の練習試合)で狙い通りに勝ち点0を手にした僕らは、自動的に決勝トーナメント進出を決めた。ここから先が引き分けも許されない白か黒かの真の戦いだ。次の相手は初戦を見事大敗してトーナメントに進んだ強豪国。今、ファイナルへと続く道筋がはっきりと見えてきた。#twnovel
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ホームタウン

2014-06-17 17:09:40 | ショートピース
地下世界の暮らしからようやく抜け出した。ホームの先には、今まで当たり前のように存在していた壁とはまるで違う「町」が開けている。町の広がりに目を奪われていると1本の電車が割り込んできて、時を止めた。旅人を呑み込んで、列車が行過ぎるその先にはまた新しい町が待っていた。#twnovel

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ラスト・シーン

2014-06-16 14:36:03 | ショートピース
「毎回楽しみにしていたんだぞ」見逃して戻ってきた選手を責めた。「最終回で見逃してどうする?」「でも僕は、最後までちゃんと見届けたからこそ見逃してしまったんです」と言って監督の目を見た。「自分が主役になる気はないのか!」激高する監督の表情がバックスクリーンに浮かぶ。#twnovel

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ボールをキック

2014-06-13 00:18:21 | ショートピース
いよいよボールをキックが開幕する。それは4年に1度、決まってどこかの国で開催され、世界的な足自慢が磨き抜いた足技で競い合い頂点を目指す。多くの美技、気まぐれが波乱を呼んで強豪国を消し、死闘の果て栄冠に輝くのはただ1つのチームである。さあ、ボールをキックは誰の手に。#twnovel
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カマドウマ

2014-06-12 07:33:32 | 短歌/折句/あいうえお作文
絡みなく
マカロニだけに
特化した
宇宙最強
マカロニサラダ
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恋心

2014-06-11 23:21:11 | ショートピース
身長160から185センチまで。年齢35歳くらいまで。どの条件も満たすには程遠かったけれど、自分の気持ちだけは伝えることにしよう。(門前払いになっても構わない)会議室のドアを開けると場違いな風が吹く。1つだけ見える空席。おばあさんは迷わず自分の居場所に歩いていく。#twnovel

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カマドウマ

2014-06-11 09:55:15 | 短歌/折句/あいうえお作文
果報を寝
待てどもエバー
同期せず
うろたえ出した
街の人々
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波乗り

2014-06-10 19:51:41 | ショートピース
1人で任せてもらえない私の隣に寄り添う無言の影。私はまだ誰の笑いもつかめないでいた。「するてえとおまえさん何かい」と言って一瞬空いた間に師匠が話し始めると、どっと客が沸く。もう誰も私のことなど見てもいない。断続的に押し寄せる笑いの波が、私の乗る座布団を後退させた。#twnovel

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エオマイア

2014-06-10 03:42:49 | 短歌/折句/あいうえお作文
絵に描いた
大空のした
ママときみ
いま夕映えに
赤くとけこむ

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ゴールデンゴール

2014-06-06 00:31:36 | ショートピース
後半45分、男は高く飛んだ。打点は巨人よりも高く、滞空時間は永遠に等しかった。見えない場所から来襲する弾道にキーパーは無抵抗に天を仰いだ。雲が裂け、天からは閃光と共に迎えの船が降りてくる。優勝を決めるゴールを惜別の言葉のように置いて、男は遥か銀河へと帰っていった。#twnovel

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ボールボーイ

2014-06-05 14:43:49 | ショートピース
ボーイの口から命は吹き込まれ、赤い袖に通った手の中へ渡る。「どこへ行くのかな。僕はこれから」高い高いされながら、球体は始まりの予感に弾んでいた。「遠くへ行くのかな」笛の音と共に顔が近づいてくる。「早く投げないか!」戸惑いが宙に浮く間に、信号は黄色から赤に変わった。#twnovel

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