折句ラッシュ・クリスマス

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、縦読み
クジラうえリクエストした水族館マダイが歌うスローバラード、クリスマス

話しながら走る(アイコンタクト)

2020-11-11 06:46:00 | ワニがドーナッツ!
「何本つながったんだろう?」
「もう数の問題じゃない」
「どうしてこんなに奪われないんだろう」
「上手いからじゃないかな」
「まるで俺たちしかいないみたいだ」
「そんなことはない。いつも危険と隣り合わせさ」

「まるで取られる気がしないんだ」
「そうかいサイドハーフ」
「そうとうもボランチよ」
「俺たちは上手くやっている」
「だが問題はその先だ」
「その先ね」
「俺たちは先を見なくちゃ」
「ピッチは広く見ておくべきだ」

「なあボランチよ」
「なんだサイドハーフ」
「これがサッカーか?」
「何か不満でも?」
「回っているだけでサッカーなのかな」
「止めて蹴るがサッカーの基本だろう。止めて蹴る。止めずに蹴る。出して受ける。受けて走る。それを繰り返す。相手を揺さぶって揺さぶって……」
「おいボランチ! リベロからパスが来たぞ!」
「ほいきた! 受けて走る。そして右サイドへ展開だ」

ワニがドーナッツ!!

「俺たちは持たされてるんじゃないか?」
「持っている限り失点することはない。何か不満か?」
「俺たちは本当に自由なのかな」
「サッカーは自由だ」
「なあボランチよ。自由っていったい何だ?」
「自由に選べるってことじゃないの?」
「自由って言ったら駄目じゃん」
「何が駄目だ」
「自由を語るのに自由を使ったら駄目じゃん」
「俺の自由じゃん」

ワニがドーナッツ!!

「俺たちは自由の中で目的を見失っているのでは?」
「なあサイドハーフ。自由ってわかってるのか」
「俺たちは好きにドーナツを選ぶことができる」
「勿論だ」
「持ち帰ることもできるし、イートインすることもできるんだ」
「気分によってな」
「だけど、ドーナツの中心に何を見ればいいのだろう」
「見ても仕方ないだろ」
「なあボランチよ。その中心の向こう側にいったい何を?」
「何を見たいかってことじゃないの」
「お前は何を見たい?」
「ゴールかな」
「ボランチらしいな」
「なあサイドハーフ。お前はゴールじゃないのか」
「俺はまだ考えている途中だ」
「そうか。サイドにはまだ考える時間があるんだな」
「そうだ。俺たちには時間がある」
「それが俺たちのキープなのか」
「俺たちが回し続けている限り、ドーナツは動かない」
「止める蹴る。俺たちの基本がそうさせるんだな」
「俺たちには決める力がないんだ」
「へんだな。何でも自由に選べるのに」
「自由が多すぎて進めなくなったのさ」
「サッカーって難しいんだな」

ワニがドーナッツ!!

「今はそれでいいとも思うんだ」
「急には変われないしな」
「お前は不動のボランチさ」
「ありがとう。サイドハーフ」
「つなぐ先のアイデアが俺たちにはないのだから」
「確かにそうだ。俺たちはドーナツさえ砕けない」
「だが悲観する必要もない。これが俺たちの役目なんだ」
「そうか」
「アイデアはあのベンチの奥から出てくるからだ」
「やっぱりそうか! 俺たちじゃない気がしたぜ」
「そう。アイデアと決定力を兼ね備えた者がやがて現れる」
「それまで頑張ればいいんだな」
「耐えながら回しながら楽しみにするんだ」
「色々と忙しいじゃないか」
「行けるとこまで行け! 俺はそういう選手だ」
「走れサイドハーフ!」
「ボランチよ。俺によこせ!」
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ロンリー・シチュー(底辺の争い)

2020-05-26 07:34:00 | ワニがドーナッツ!
「パンがない?」
「申し訳ございません」
「え、え、え、まだこんなあるのに、
このシチューの底どうしろと?
どうやって救出しろと」

「ご飯ならございます」
「いらない」
「シチューのおかわりお持ちしましょうか?」
「はあ? うそでしょう」
「申し訳ございません」
「パンじゃなきゃ。待つよ」
「恐れ入ります。パンは明日にならなければ」

ワニがドーナッツ!!

「筆はある?」
「筆ですか」
「もう筆でいいわ」
「逆に筆でどうされるんです?」
「逆にとは何が?」
「筆はありませんけど」
「じゃあどうすればいいの?」
「はあ? 逆にどうしろってのさー!」

ワニがドーナッツ!!

「とうとう本性を現したな」
「逆に何なんすかー。あなたは」
「お前のとこがパンがないのが悪いんだろう」
「あなたシチューの底をごちゃごちゃ何なんすか」
「何だお前、シチューの底を馬鹿にしてるのか!」
「じゃあもう支配人呼びます?」
「呼べ呼べ」
「今日支配人いませんけどー」

ワニがドーナッツ!!

「逆に考えてから言えよ」
「どうさせていただいたら納得を?」
「帰らせてもうらうよ。私がな!」
「ありがたーす!」
「逆にありがとう」
「あっ、出口向こうっす」
「わかってる! 逆に帰るんだよ」

ワニがドーナッツ!!

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スタッフ急募

2020-04-03 04:12:00 | ワニがドーナッツ!
 超攻撃的ウェイターが駅前まで注文を取りに出ていた。おかげでテーブル席の水はどこも空っぽで、急激な人手不足に陥っていた。
「あいつら、また空回りさせやがって」
「店長、チキンが焼けました」
「今夜の人出じゃあ、あいつら戻ってこないな」
「どうしましょうか」
「お客さんの中から募集してみるか」
「仕方ありませんね」

!!ワニがドーナッツ!!

「手の空いている方はいらっしゃいます?
これから一緒に働きませんか?」

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宇宙ケース(コンパクト・ライフ)

2020-03-24 02:30:00 | ワニがドーナッツ!
僕はギターケース一つを背負って行く。
中にはギターと夢が入っている。

他にも、マンガ、チョコレート、千円札、タブレット、ハーモニカ、チキンラーメン、ボールペン……
#note 折りたたみ傘、モバイルバッテリー、ワニ、pomera、メモ帳、ドーナッツ……
夢の他にもたくさんの物が詰まっている。

ギターケースは雨風を凌ぐ家だ。

僕はその中で猫と一緒に暮らしている。

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おすすめバンド

2020-02-14 02:45:00 | ワニがドーナッツ!
「ご飯が炊けた時のためのオーケストラを手配しました」

ワニがドーナッツ!

「いいよ。すぐに食べたいから」
「王子様。では短い演奏にしましょう」
「それは悪いよ」
「いいえ。美味しさを引き立たせます」
「そういう音楽は好きじゃない」

!!ワニがドーナッツ!!

「そうでしたか?」
「自分のために動かれるのは好きじゃないんだ」
「だったらバンドでは?」
「同じことでしょ」
「ロックバンドです」
「ロックバンド?」
「いいバンドがいますよ。ご飯にとてもよく合うバンドです」
「だったら呼ぶ!」

ワニがドーナッツ!!!

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結びが一番

2019-09-09 21:51:00 | ワニがドーナッツ!
「はい。クレーム受付センターです」
「さっきお宅ののり買ったんだけど」
「ありがとうございます」
「いや何だいこれは?」
「お客様、どうされましたか」

「刻まれてない! 何これ?」
「恐れ入ります」
「どうしてくれるの?」

「お客様。そちらの商品、パッケージには何と?」
「おむすびのり」
「でしたら……。それは刻まれてない商品になります」

!ワーニがドーナッツ!

「なるほど」
「ご理解いただきましてありがとうございます」

「では、私のすべきことは?」
「おむすびをどうぞ」

「なるほど! 何かおむすびを食べたくなってきたよ」
「ありがとうございます! 是非どうぞ!」

「やっぱり、一番落ち着くよね。おむすび!」
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逆感性羽織り

2019-09-03 02:14:00 | ワニがドーナッツ!
暑い暑い
どこか涼しいとこないかな
あなたは繰り返しつぶやいている
暑い暑い

僕は腕をさすっている

暑い暑い
たまらんわい
暑い!暑い!

僕は腕をさすりながら
震えている

あっつい! あっつい!

どこが暑いんだ?
暑くない!
だからあなたはうそつきだ!

ワニがドーナッツ!!


ほんとは違うんだ

あなたと僕では
内に着込んだ
心が違うだけなんだ

一緒になって泣くことはない
一緒になって笑うことはない

あなたはあなたで暑かろう

僕は長袖シャツを羽織ろう
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メニューのないレストラン

2019-08-29 23:43:00 | ワニがドーナッツ!
メニューがないのは必要ないほど豊富にものがあるから
何でもあると店長は豪語している
もしもあなたが偶然そこに足を運ぶ日があったら
あなたの好きなものを何でも注文してみるとよい
気のいいマスターが二つ返事で引き受けてくれる
ヘイ、マスター!

「オムレツ」
「ないね」
あるものは何でもあるが例外もないわけじゃない
そんな時にはめげずに次をリクエストすること

「天ぷらうどん」
「ないね」
「何があるの?」
「何でもあるから言ってみ」

一つ二つの挫折にめげることはない
リクエストは募集中
さあ、切り替えていけ

「ペペロンチーノ」
「ない。はい次」
「ちらし寿司」
「それはない。あるもん言ってよ」
「パエリア」
「無茶はあかんで」

あなたは試されている
リクエストはどこまでも自由だ
何を言っても許される
しかしそれがまっすぐに通るかどうか
それはあなたのセンスにかかっているのだ

「枝豆」
「今はないね。次のリクエストは?」

惜しい
さっきまであったものが
今はない
一足違いで
あなたの欲しいものは
既に他人の胃袋の中へとけ込んでいった

「アイスコーヒー」
「あかんで。はい次!」
「ナポリタン」
「ないって! 早く作らせてや」

あなたは何でも注文することができる
何にしても外れはない
きっとあなたの胃袋は満足する
しかしたった一つだけ条件がある
リクエストはピタリとはまらなければならない
的外れでは通らない

「チーズピザ」
「次!」

たまたま上手く行かないこともある
それが自分の実力か
そういう運命なんだ
そんな風に決めつけるな
リクエストを止めたらそこで終わりだ
未来の扉は勝手に閉じたりはしない

「インドカリー」
「あいよー!」

ワニがドーナッツ!!!

「あるの?」
「当たり前や。何でもあんねん」
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叩け一発!銀頭の歩

2019-08-28 00:28:00 | ワニがドーナッツ!
叩け! ポンポン
狙うは銀頭

それもう一発!
乱せスクラム

叩け! 狙い目は銀の頭

それもう一発!
引き離せ金銀の連携

叩け! ポンポン
小さな投資で大きな戦果
それもう一発!

さあ もう一発!
くらえ! 焦点の歩!

叩け! 叩け!

あれ? もう歩がないぞ!

!!ワニがドーナッツ!!
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ロック・フェス

2019-08-12 12:32:00 | ワニがドーナッツ!
エントリーは受け付けている
3曲、4曲演奏して
バンドは去っていく
入れ替わるように
また次のバンドが登場する

バンドは生まれ続けている
人々は入れ替わっていく
年齢も人種も宗教も言語も色々
スーツのグループもアロハな奴らも

目当てのバンドが見えた時
僕らはステージの前に集まって
首を振って拳を突き上げて
一緒になって熱唱する

それが終わると箸休め
広場に行って水をあび
ボール遊びに興じる
寝っ転がってマンガを読んで
昼寝して子犬と駆け回って

一旦家に帰って
日曜を越えて会社に行って
汗をかいてストレスを溜めて

フェスにカムバック!

イエー まだやってるよ!

ワニがドーナッツ!

わがままなバンドのジャック
コント・ユニットの登場
エアーギターにリズムネタ
隣の畑から持ち込まれた笑いというエキス

こういう時間も必要

扉は開き続けている
今からでも遅くない
今見ている人も
向こう側へ渡ることもできる

エントリーは受け付けている

フェスはまだ開いている

夏いっぱいに
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ベンチ・スタート

2019-08-10 10:39:00 | ワニがドーナッツ!
「みんなもう気づいている頃だと思うが、このままではまずい」
「ここから巻き返しましょう」
「このまま行ったら勝てないよ」
「いつか流れが変わりますよ」
「なかなか勝てないよ。みんな強いんだもん」

ワニがドーナッツ!

「監督。そんなに弱気になることはありませんよ」
「そうですよ! 監督!」
「監督! 今こそ気持ちを一つにして頑張りましょう!」
「みんなはこれまでだって頑張ってきたさ」
「監督……」
「これだけ勝てないってことは戦術が悪いんだろう」
「監督。何言ってるんですか」
「間違ってないですよ」
「そうですよ。監督は間違ってないです!」

ワニがドーナッツ!

「まだ浸透してないだけですって」
「そうですよ。間違ってないですよ」
「浸透してるから勝てないんだろう」
「監督。何いってんすか」
「弱気じゃないっすか」
「それでも変えなきゃならん。このままでは降格だ」
「そんなことないですって」
「お前たち。足下をよく見るんだ!」

ワニがドーナッツ!!

「変えずに行きましょうよ」
「このままこのまま」
「監督は間違ってない」
「ラフに行きましょう」
「こっからじゃないすか」
「お前たちが何と言おうと」
「監督……」
「もう決めたんだ」

ワニがドーナッツ!!

「監督!」
「すべてチャラにする」
「そんな無茶な!」
「それは無茶だ!」
「無茶なことだ!」
「無茶苦茶だー!」

!ワーニがドーナッツ!

「みんな忘れて原点にかえるんだ」
「そんなー」
「無茶だよー」
「変えずに行きましょうよ」
「今更かーい」
「ずっとやってきたじゃないですか」
「今までのは何だったんすか」
「そう。みんな間違いだったんだよ」

「……」
「……」
「……」
「……」
「……」

「明日からはゼロトップで行くぞ!」

ワニがドーナッツ!!!

「はーっ。やだー。俺、ベンチかよー」

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未来シネマ

2019-08-07 06:34:00 | ワニがドーナッツ!
鳴き始めた蝉を
猫が諭すとこから
始まるあの映画……

あれ何だったかな?

蝉だって?
そうそう猫がゆっくりと近づいて
猫が?
そうそう
「まだまだ」
うーん
「今じゃない!」って
始まって

思い出せないな

君が思い出せない?

そんな映画があるのかい!

ないない!

だと思ったよ!

だから妙な話だよ

どうもおかしいや

「これからの話じゃない?」

そう! 僕が撮るんだ!

そう! 君がこれから撮るんだ!

!ワーニがドーナッツ!
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半裸のライセンス

2019-08-02 21:22:00 | ワニがドーナッツ!
「ちょっと止まって! 何してんの? 駄目でしょうよ」
「えっ、何が?」
「駄目に決まってるでしょ。パン一で歩き回ったら」
「でも、シャツ一枚しか持ってなくて」
「えーっ、そうなの。それでその一枚は今どこに?」
「今ちょうど洗濯中で。でも外出もしなくちゃ。というわけで」
「というわけで? だめだめ。あなた大人なんだから。考えたら駄目ってわかるでしょ。子供だって駄目なんだから」
「でも今洗ってるし」
「洗濯中っていうんだったら、外出控えるなり、誰かに借りるなり、あるでしょ普通」
「いえ。外出はもうするに決まってるんで」
「いずれにしてもね、その格好はまずいよ。あなたまずいと思わないの?」
「あー。これ持ってるんですけど」 

ワニがドーナッツ!!

「え、何? ん?」
「おい、これ、あれだな」
「文部大臣発行のパン一許可証です」
「これは確かに。誠に失礼いたしました!」
「失礼いたしました!」
「そうかね。じゃあ行っていいね」
「はい。お気をつけて!」
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スカッと一番

2019-07-29 12:45:00 | ワニがドーナッツ!
「むちゃくちゃのどが渇いたよ」
「どれにする?」
「ファンタでスカッとしたい」
「ファンタね」
「でも、ネクターをがぶ飲みもしたい」

「どっちがいいの?」
「うーん」
「どうしたの?」
「どっちを選んでも後悔する気がする」
「じゃあ、どっちもやめとく?」
「そんな!」
「どっちにするの?」
「どっちも。両方欲しい」

「駄目よ! どちらかに決めないと」
「でもでも、どっちも捨て難いんだよな」
「そうやってワニワニ言ってなさい」
「……」

「ワニがドーナッツになってしまうわよ」
「えっ?」

「大切なのは選ぶこと。いいとこ取りはできないのよ」
「うん」
「これが最後の100円なんだから」
「もうわかったよ。やっぱりファンタにするよ」
「いいのね。ファンタで」


「すみません。ファンタを1つ」
「160円です」
「えっー?」
「160円になります」
「じゃあ、これで半分だけもらえます?」
「お客さん。無理ですよ」
「いや、そこをなんとか」

「ダメダメ! 半分とかないから」
「そこんとこをなんとか」
「姉ちゃんもういいよ。帰ろう」
「ほんとケチな店ね」
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どうか手をあげないで

2019-07-22 22:04:51 | ワニがドーナッツ!
10人の手があがるとそこまで
舞台を下りなければならない
 
始まってまもなく
5人が手をあげた
ここまでは計算通りだ
彼らはロケットスタートしか求めない
 
ここからが勝負だ
前振りにどうかつきあってくれ
6人目の手があがる
待て待て まだだぞ
結論を急ぐなよ。見届けて損はない
 
7人目
待てって つられんな
おとなしく聞けよ
いい子いい子
ワニワニワニワニ
 
よし
ここから転換するぞ
一気に世界が弾けるぞ
さあ
8人9人10人!!!
 
「そこまでー!」
おい! お前ら!
もう少しで面白くなるとこだったのに
 
(人の話はちゃんと最後まで聞け!)
 
「はい。残念でした。
また面白いネタを考えて挑戦してください!」
 
(その先にあったんだよ)
 
もう
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