眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ねえ

2015-09-10 02:16:10 | ショートピース
ねえと呼べば彼女だけが振り向く。いつの間にか彼女の代名詞となり、皆は親しみを込めてねえと呼んだ。本当の名が戻ってきた後も、本当の名で彼女を呼ぶ人は稀だった。少女の面影が消えた後も、尊敬を込め「ねえさん」と呼ばれた。
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映画監督

2015-09-08 05:07:38 | ショートピース
ご飯を食べていると明かりを消した。「映画館」少年は言った。おかしな形で記憶に残ったらしい。お菓子を食べていると明かり消した。少年はよく怒られた。ロマンチックな演出が、日常の生活には差し障りを生むからだ。いたずらを卒業した少年は映画監督になった。本当の明かりを見せるために。
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