竹馬に乗って猫を探し回った。
1㎝ずつ高さを上げていって、今ではこれくらいの高さの竹馬に乗れるほどになったのだ。
けれども、まだ猫の到達する高さに視線を合わせるにはまだまだ不充分だった。それはわかっていたが、今はこの高さが限界だったし、ひととき前に比べればこれだってずいぶんと高くはなったのである。それでも、猫は高いところにいるばかりとは限らない。それでも、あの猫は高いところが誰よりも好きだったし、今だって好きに違いない。好きなものがずっと好きな猫だったのだから。
「背の高い人おるわー」
冷やかしたければ冷やかすがよい。
それは僕にふさわしい。僕はそれで清々しくさえあるのだ。
竹馬に乗って歩いていると、以前より木が視界に入るようになった。
遠くに見える木々が、そよいで僕を手招いているように見えたのだった。
1㎝ずつ高さを上げていって、今ではこれくらいの高さの竹馬に乗れるほどになったのだ。
けれども、まだ猫の到達する高さに視線を合わせるにはまだまだ不充分だった。それはわかっていたが、今はこの高さが限界だったし、ひととき前に比べればこれだってずいぶんと高くはなったのである。それでも、猫は高いところにいるばかりとは限らない。それでも、あの猫は高いところが誰よりも好きだったし、今だって好きに違いない。好きなものがずっと好きな猫だったのだから。
「背の高い人おるわー」
冷やかしたければ冷やかすがよい。
それは僕にふさわしい。僕はそれで清々しくさえあるのだ。
竹馬に乗って歩いていると、以前より木が視界に入るようになった。
遠くに見える木々が、そよいで僕を手招いているように見えたのだった。