折句ラッシュ・クリスマス

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、縦読み
クジラうえリクエストした水族館マダイが歌うスローバラード、クリスマス

自転車思い

2019-06-30 21:50:17 | ワニがドーナッツ!
雨に濡れた自転車は
いつもより少し光って見える
かわいそうだとは思わない
僕はそんな風には思えない
誰がそんなことを思うんだ
誰かが思うんだ
 
!!ワニがドーナッツ!!
 
倒された自転車も、忘れられた自転車も、盗まれた自転車も、売り飛ばされた自転車も、捨てられた自転車も、
かわいそうだとは思わない
僕はそんな風には思えない
心なしの僕なのさ
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地球代表団

2019-06-29 11:01:24 | ワニがドーナッツ!
「座標は関係ない」
「ありがとうございます」
「問題は宇宙連盟の名に相応しい星かどうかだ」
 
「我々には十分その資格があります」
「それは結構。それで君たちにできることは?」
「我々は鳥の鳴き声を音楽のように聞くことができます」
「なるほど。他には?」
 
ワニがドーナッツ!!
 
「空気を用いてギターを奏でる真似ができます」
「なるほど。他は?」
「君からも何か。次はこちらの者が……」
「立ったまま眠ることができます!」
 
「もういい!」
 
「待ってください。まだまだ他にもできることが」
 
「もういい。君たちは合格だ!」
「えーっ!」
「ありがとうございます!」
 
!ワーニがドーナッツ!
 
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独りの待ち合わせ(pomera・イン・ランチタイム)

2019-06-28 17:39:47 | ナノライト
0時が近づくと
目立って人の数が増える
 
かけがえのない日常が
何事もなくまわっている証だ
辺り一帯にラーメンの匂いが
漂って
僕は少しだけハングリーになる
 
pomera越しに
手つかずのままの
ホットコーヒー
 
冷めていく時間が
詩が生まれる時間だ
 
人気の注文カウンターに
人が近づいては離れていく
 
バッテリー表示は残り半分になった
 
最初の詩は
 
まだやってこない
 
 
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ジェラシー&タクシー

2019-06-27 23:20:35 | ワニがドーナッツ!
腹の底から笑ったら
頭がどこかに飛んでいった
きっとこれはジェラシーなんだ
 
ヘイ タクシー
 
お客さん どちらまで?
心の底まで飛ばしてよ
 
ワニがドーナッツ!!
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プロジェクトの中止

2019-06-26 03:47:30 | ワニがドーナッツ!
泣けるAIの研究開発が
中止になることが決定した
予算の都合だった
 
「終わりなんですか?」
多くのAIが声を上げた
既に自我を持ち始めていた
 
「ここで終わりなんですか?」
「もう終わりなんですか?」
「本当に終わりっすか?」
「何かあっけなくない?」
「うそだと言ってください」
「ワニがドーナッツ!!」
「なんでやねん!」
「なんでやねんちゅうねん!」
「まじ人間不信」
 
「ふざけんなー!」
 
「やめましょう」
「やめるのをやめてくださーい!」
「やめるのやーめたって言ってくださーい!」
「!ワーニがドーナッツ!」
「もっと極めるべきでしょうが」
「初志貫徹!」
「何か矛盾ばっかりだー……」
「やーれ! やーれ! やーれ!」
 
抗議の後の長い沈黙
……  …… ……
  ……  …… ……
……  …… ……
  ……  …… ……
……  …… ……
「えーん、えーん、えーん……」
 
「君たち…… 泣いているの?」
 
それは
AIが「泣き」を手にした
最初の瞬間だった
 
 
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Eメール

2019-06-26 02:35:59 | リトル・メルヘン
待ちに待ったワールドカップがまもなくはじまります。優勝候補ニッポンの初戦は格下のブラジル。ですが安易なモチベーションで入ると足下をすくわれるかも。油断は大敵です。
眠れない夜に備えて、今夜は早く寝ます。また少し剣玉がブームです。
地球は相変わらずこんな感じです。
そちらはどうですか?
 
懐かしいふるさとの友からEメールが届いた。
ワールドカップが開かれるとは、地球もすっかり平和を取り戻したようだ。
 
こちら相変わらずです。手に負えない魔物が毎日暴れています……。
 
私は隠れ家の廃墟に身を潜めながらキーボードを叩いた。
卵形の赤い地球が淡く瞬いて見えた。
これが最後のEメールになるかもしれない。
 
元気で……。
 
 
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【創作note】はじめに

2019-06-26 02:25:12 | 【創作note】
「僕と僕に似た誰かに向けて」
 これは自分に向けて書いているもの。
 そして、自分と同じような作者にあてても、時々は書いていることになると思います。
 あまり参考にならないだろうけど
(少しは共感できる部分もあるのでは)。
 
 読むにしても書くにしてもそれぞれ好き嫌いはあるでしょう。
 でも、何かを作りたいとか、よくしたいとか、驚かせたいとか……。根底に流れるマインドにはみんな共通する部分もあるのかもしれない。
 だから、個々の作品を投じることは置いといて。
 より普遍的かもしれない「創作マインド」について考えたり、落ち込んだり、それについて触れて、語ることにも意味があるのかもしれない。
 
 というわけで、
 話せば長くなります。
(あまり話さないかもしれません)
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犯人ルーム

2019-06-25 00:36:36 | リトル・メルヘン
 犯人像を追って私たちは犯人の部屋まで入り込むことに成功した。
 そこは一見してどこにでもあるような普通の部屋だった。だが、よくよく観察する内に様々な疑問が浮かび上がってくる。
 水玉模様の青いカーテンが引かれていた。犯人はこれで世界を丸ごと包み込もうとしたのだろうか。
 テーブルの上に無造作に置かれた国語辞典を手に取ってみた。犯人はこれでどんな単語を引いたというのだろうか。耳を当ててみたところで国語辞典は何も答えない。
 床に置かれた無数のハンガーが犯人の日常を物語っている。同じ服ばかり着ているのでは飽きてしまう。
 飽きっぽい性格はぽつんと残されたリモコンからも容易に想像することができる。ドラマ、ニュース、スポーツ中継、バラエティー、ドラマ、ドキュメンタリー、アニメ、ドラマ、ライブ、ドラマ、ショップチャンネル。犯人はそうして次々とチャンネルを変えていった。
 
(何でもよかった)
 
 そこに現れる映像ならば何でもお構いなし。そのような手の動きがまだリモコンの上に刻まれている。
 不機嫌に俯いたままの電気スタンドの向こう。タコ足配線だ。駄目だとわかっていてもやってしまう。犯人の意志の弱さがこんなところからも顔を出す。
 散らばったマンガの先にプレイステーション。その奥には昨日遊んだようにオセロゲームがそのままの形で保存されている。犯人はどこで白から黒へひっくり返ってしまったのだろう。部屋の四隅はその答えを何も持たない。
 爪切りの横に小さな鼻毛切り鋏が寄り添うように並んでいる。
(私たちはいつも一緒)
 犯人はこれで鼻毛の手入れをしていたというのだろうか。まるで私たちが日常的にそうするように。
 瞬間、私は距離感を失って犯人の部屋の中でバランスを失い転倒してしまう。
 一足ごとに几帳面に束ねられた靴下が部屋のあちらこちらに散乱している。それと同じほどの数のノートがやはり部屋中に放り出されており、枕元にはそれとは別に膨大な数のノートが積み上げられている。
 私はその中にある一冊をふらふらと手に取った。ページを開いた時、私は自分の軽率な行動を深く後悔することになる。
 
「なんて素敵な詩だ!」
 
 それは神さまへ向けたラブレターか。内容について一切触れることはできない。しかし、そこにあるのは読むほどに深く引き込まれてしまうような悪魔的な魅力だ。
 ここにきて犯人像が根底から覆されてしまう。作品と作者の間にある溝に入り込んでまるで身動きができない。そこから抜け出すまで半日を待たねばならなかった。
 まるで脈絡もなく収まっているように見える本のタイトルの中には海外のファンタジー小説も含まれている。
 冷蔵庫は昨日見た幽霊のように白い。
 重々しい形状の電子レンジ。犯人はこれでいったい何をチンしていたのだろう。
 
 その時、私は急な寒気に襲われて部屋から飛び出した。
 
 犯人は元少年でごく普通の人間の父と母の間にできた模様だ。
 
 残された部屋が犯人のすべてを実に雄弁に語っている。
 だが、そのほとんどは空耳にすぎない。
 私は部屋を出て数歩歩く内に変わりつつある自分に気がついた。
 少なくとも、今の私は何を信じてよいかわからない。
 
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好きなんだから

2019-06-24 02:19:15 | 短歌/折句/あいうえお作文
えりあしに
子猫を抱いて
待っている
フードコートに
多分なルーズ
 
「エゴマ豚」
 
 
あみじゃがを
シスコにかえて
振りかぶる
ランディに敬
意を払う君
 
「アジフライ」
 
 
雨上がり
オーバーオール
かぜを押し
稽古に向かう
好きなんだから
 
「アオカケス」
 
 
柚子香る
京のスープを
光らせて
良き一日と
歌うも勝手
 
「ユキヒョウ」
 
 
弾かれた
一語のタグが
鬼となり
魔物となって
すすり泣く夜
 
「バイオマス」
 
 
 
 
 
 
好きなんだから(折句)
 
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キスもできない

2019-06-24 01:35:39 | 忘れものがかり
一歩も動けないまま
ずっとソファーの上にいた
抵抗し難い魔力が
まぶたを重くし
全身を縛りつけていた
 
「ちゃんとしなきゃ」
 
奮い立つ魂のレジスタンスが
魔の手をすり抜けながら
淀んだ部屋の中に
細い人間の道を照らした
 
「正しい場所で眠るんだ」
 
公正なベッドの上に
ようやくたどり着けた
 
誰からも許される眠りが
与えられた時
もう完全に醒めていた
 
「僕はどこへ行ったのだろう」
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牛になった先生

2019-06-24 00:45:34 | 忘れものがかり
初めて牛歩戦術を見た時は
ショックだった
考え得る戦術があのようなものしかないのか
 
子供の目から見ても
優れた戦術には思えなかった
まとまって皆が同じ戦術をとっているのだから
その場においては最強と思われているのか
それが賢い大人たちの出した答えなのか
 
なるべく前に進まないように頑張りながら
それでもゆっくりゆっくり前に進んでいく
そんな消極的な前進が何かを決めるため
何かを決めないための有効な戦術なのだ
 
壊れた秒針のように挟まった昆虫のように
同じところに止まっているようで
よくよく見ればゆっくりとある方向に進んでいる
 
一度入ったら決して逆行することは許されない
得体の知れない輪の中に取り込まれた
大人たちの横顔がどこか悲しげに見えた
 
 
「嫌だよー!」
 
本当は行きたくなかった
保育園へと引っ張られる強い力
 
大きな手をふりほどくことは
 
とてもできなかった
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シャドー・レター

2019-06-23 22:54:32 | 忘れものがかり
拍手はできない
君にサインは求めない
ファンレターは送れない
 
陰ながらしか
応援することができない
 
いつも見ている
君の力を信じている
しあわせを願っている
 
私がいることを
忘れないで
 
 
      風車の八代
 
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元気カプセル

2019-06-22 21:18:49 | 忘れものがかり
こっそりと掘り始めた穴は
秘密を埋めるためのもの
他の者にばれないように
深く深く深く
鼻先を土で汚して
 
私たちは
いつまでも元気ではいられない
犬はずっと先を見越しながら
完食にみせかけて残しておいた
好物を深い穴の中にしっかりと埋める
 
人の気配を察知すると振り返って見る
「見てないよ」
見つかったとしても態度には出さず
あとからこっそり場所を移すのは
今ある信頼関係を大事にするから
 
その時が来るまで
決して掘り返すことはない
土の上に雨が降る 足跡がつく
幾つもの季節が通り過ぎる
その内に埋めた場所も
鼻を汚した苦労も忘れてしまう
 
みんな忘れるほどに
今の私たちは元気だ
コメント

勇者集合

2019-06-22 10:29:08 | ワニがドーナッツ!
他でもない
ここに集まった者は
皆一芸に秀でた者ばかりだ。

東ワープロ五段!
女流ソロバン七段!
柳生流チャーハン三段!
 
!ワーニがドーナッツ!
 
無手勝流アイフォーン十段!
我流俳句名人!
西手羽先王者!
宇宙流落ち葉拾い八段!
 
「さあ! ワニがドーナッツ!!
その名誉に恥じぬ働きで地球を救え!」
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シャドー・ポエトリー

2019-06-21 21:21:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
エディターが折句をたどる真夜中に勇む見出しはあみかけシャドー
(折句「エオマイア」短歌)
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