じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

乾緑郎「機巧のイヴ」

2022-02-01 12:08:34 | Weblog
★ ミステリー小説はだいたいが同じような筋立てになっている。事件が起こり、刑事なり探偵なりが犯人にたどり着くというもの。その間にトリックあり、人情噺ありで、あとは作家の腕で読ませてくれる。

★ そんな中、乾緑郎さんの「機巧のイヴ」(日本推理作家協会編「ミステリー傑作選 エスプリ」講談社文庫所収)は少々変わっている。江戸時代を思わせる時代背景。大名たちの道楽のような闘蟋会(当人たちは藩の威信をかけている)で、いかさまを見破った武士が恩賞を賜る。彼はそれを元手にご贔屓の遊女を身請けしようとする。

★ 物語はさらにからくり師や機巧人形が登場し、SFのようなテイストを含む。読みようによっては、命とは何か、心とは何かといった哲学的な問いにまでたどり着く。

★ 昔読んだ「鋼の錬金術師」やアニメ「コブラ」のレディ、「スタートレック」のデータ少佐などを思い起こした。神は(あるいはシュメール人の神話によるとナビル星人が)自らの姿に似せて人間をつくったというが、人間もまた自らの姿に似せて機巧人形(ロボット)をつくる傾向にあるようだ。


★ 宇治市のコロナ感染者が遂に累計4000人を超えた。人口およそ18万人の町なので、45人に1人が感染したことになる。ここにきて、塾生の家族で感染が広がっている。京都の私立高校受験まであと9日。こりゃ緊急事態だ。

★ 幼保小中高の感染を止めないと、感染者はまだまだ爆発的に増えそうだ。
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