じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

自殺者3万人

2006-05-16 00:46:45 | Weblog
★ 「清水の舞台から飛び降りたつもりで」というのは、思い切って何かをすることの例えだが、本当に男性が飛び降りたらしい。江戸時代には何件もあったそうだけど、最近では珍しい。それにしても自殺者の数が年間3万人に上ると言う。ひとり一人それぞれ理由があるのだろうけれど、せっかくの命をもったいないね。

★ かつて1万人を超えていた交通事故での死者が最近は8千人程度でとまっている(これでも多いけど)ことを考えると自殺者の多さがわかる。

★ 殺人事件も後を絶たない。殺人事件のニュースを聞かない日がないくらだ。命と言うものが軽視されているね。ドンパチ式の戦争はないけれど、なんか目に見えない戦争が起こっているとった感じだ。

★ かつてデュルケムというフランスの社会学者の「自殺論」を読んだことがある。中でも、「アノミー」という概念に興味をもった。欲求がコントロールできないと言った状況のことを言うようだが、家族や地域の絆が緩み、そして物質的な欲望だけが肥大化し、その一方で現実が理想とははるかに乖離した状況にあるとき、その上、将来への希望もなくなったとき、人は自殺を考えるようだ。経済的な変動期に自殺者が増加するということだが、バブルからそれ以降の構造改革の日本社会はまさに大変動期にあたるだろう。そう考えると100年も前に書かれたこの学者の主張が実に説得力をもってくる。

★ ということは、安定した社会を築けば自殺者は減ると言うことだ。家族や地域の絆を深めることも自殺の抑止力として効果的だろう。物質的な欲求を抑えろと言うのは難しいだろうから、精神的な豊かさを高めるような営みが求められるのかな。小さなことでいいから「希望」をもてることも大切だね。
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