い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

ハッピーハロウィン

2015年10月31日 23時44分30秒 | 鉄道員の愚痴
今日はハロウィン、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

日本でのハロウィンはここ数年で急速に定着しました。
私が小学生のころは学校や町内会、児童館などで子どもたちが仮装しお菓子をもらう程度の行事でした。10年程前には外国人が山手線の車内で暴走しているものが山手線ジャックとして取り上げられましたが、近年ではそのような行為はみられず、日本人が街中で仮装し楽しむようになりました。
特に渋谷はイベントがあるわけではないのにスクランブル交差点やセンター街には人が集まり、W杯と同様に多くの警察官が交通整理にあたっています。

仮装で楽しむことはいいのですが、電車内では周りに誤解を与えたり迷惑の掛からないよう配慮をお願いします。
駅のトイレが更衣室となり本来の使用目的に支障があっては困ります。この点は更衣室の設置について自治体や関係者との協議も必要になってきますが、来年以降も早急に解決しなければなりません。

数日前には山手線で異臭騒ぎがあり、仮装の塗料が原因では?というニュースがありました。原因はまだ特定されていませんが、その可能性は高いと思います。
仮装する人もそうでない方もお客さまには快適にご利用いただきたいものです。楽しいハロウィンのためにはみなさまのご配慮をぜひお願いします。

20年前といま バリアフリー その2

2015年10月30日 23時50分44秒 | 鉄道員の愚痴
前回は、20年前と比べてエスカレーターやエレベーターがどの駅にも整備され、ベビーカーや車椅子の方も外出がしやすくなり鉄道の利用も増えたものの障害が完全に解消されたわけではないというお話をしました。
今日はバリアフリーの代表的な例であるエスカレーター・エレベーターがあってもなお残るバリアについてお話します。

1つ目が列車の乗り降りです。
エレベーターによって出口から改札口、改札口からホームまで介助の必要がなくお客さま自身で移動できるようになりました。しかし電車とホームの間の段差・隙間は完全に解消はされず、乗り降りの際は駅員がスロープ板を用意してご案内しています。
最後の最後で係員が必要になっています。もちろんこれも駅員の仕事ですから快く承りますが、時間が掛かってしまうこともあり申し訳なく思うこともあります。
車椅子のお客さまのご案内は、事務室やホーム担当の係員が行うことが多いのですが、利用が増えたことで大きな駅では専門の係員が居るところもあるようです。

2つ目が、混雑の問題です。
ベビーカーでのエスカレーターのご利用は安全上ご遠慮いただいてます。エレベーターにベビーカー、車椅子のお客さまのほか足腰の悪いお客さまな大きな荷物のあるお客さまも利用します。利用が集中し列車から降りたお客さまを一度に運びきれず、次の列車が到着する直前までかかってしまうことがあります。
エレベーターはそう簡単に増やすことはできず、解消には至っていません。逆に年々少しずつ悪化しているように思います。

最後に車掌目線からすると、ベビーカーのお客さまの駆け込み乗車が非常に多く危ないと感じています。閉まりかけたドアにベビーカーを突っ込んでくるわけですからベビーカーに乗っているお子さまのことを思うとなぜそんな危険な行為ができるのか不思議でなりません。
私たちもドアの開け閉めにはとても気を使っておりますが、駆け込み乗車のお客さまのドア挟まりは完全に防止できません。エレベーターから降りて電車に乗ろうとしたらドアが閉まったということもあるようですが、笛や放送、発車ベルなどで喚起してからドアを閉めるまでの一瞬の間で起きることが多いようです。
どうかベビーカーでのご利用の際はいつも以上にゆとりあるご利用をお願いします。

このようにバリアフリーが進んだことで利用しやすくなった反面、新たな問題が発生しています。
鉄道会社として解消にむけた取り組みが必要ですがまだまだ不十分です。今後少しずつ変わっていくことと思いますので、今日もみなさまのご利用をお待ちしてます。

20年前といま バリアフリー

2015年10月28日 15時41分07秒 | 鉄道員の愚痴
行楽の秋週末はどこかに出掛けましたか

土日になると多くの子どもたちが元気いっぱいにバイバイと手を振ってくれます。子どもたちの笑顔は素敵ですし、大切なお客さまであり我が社のファンです。
私も小さいころは手を振っていましたから子どもの気持ちもよくわかります。20年前の自分と重ねながら安全確認の妨げにならない範囲で振り返すようにしています。

20年前といまを比べるとふた昔も前ですから様々なものが大きく変化しています。
その一つがバリアフリーです。20年前はエレベーターがない駅がほとんどでエスカレーターもないことが当たり前でした。いまはエスカレーターはもちろんエレベーターもほぼ全駅で整備されいます。
車椅子やベビーカーの方も外出しやすい環境が整ったことで、車椅子やベビーカーのお客さまも増えてきました。私の新入社員だった平成18年当時から今まで増え続けているのではないでしょうか。
いままで段差などのバリアがあったがために外出を控えていた方が気兼ねなく外出できるようになったことは素晴らしいことなのですが、まったく障害がなくなったかというとそうではない気がします。

続きはまた次回のブログでお話ししたいと思います。

お出かけ日和

2015年10月23日 23時14分19秒 | 日記
秋も深まり10月は行楽日和が続いてます。
陽は短くなり17:30頃には暗くなってしまいますが、列車で出かけて美しい景色を眺め美味しいものを食べれば、行楽の秋・芸術の秋・食欲の秋と3つの秋を満喫できます。
さあ今週末は出かけてみませんか
上越線のSL、秩父、奥多摩や秋川渓谷、銚子の海の幸など関東近郊にも日帰りで行けるところはたくさんありますよ

私も気持ちいい風を感じると出掛けたくなるのですが、週末はお仕事です。
週末になると子どもたちが元気に手を振ってくれます。子どもの笑顔こそ、仕事の糧になりますね。
みなさま、よい週末をお過ごしください

京急車掌の欠乗事故

2015年10月18日 01時03分19秒 | 鉄道員の愚痴
先日、京急で車掌が列車に置いていかれ、ひと駅走って追いついたことがニュースになりました。
京急では停車中のホームの放送も車掌が行うため、ワイヤレスマイクを携帯しています。車掌は北品川駅でドアを閉めて運転士に発車よしのブザーを送ったあとにマイクをホームに落としてしまい、拾うと降りたところで列車が発車してしまったようです。
発車よしのブザーを送っておりますから運転士は何も問題がありません。今回の場合は車掌が運転士に発車を待ってほしいと伝えてからマイクを拾えばよかった事象であると思います。

運転士に発車を待ってほしいと伝えるには、すぐに発車する状態ですからまずは列車を止めること。つぎに運転士に事情を伝えることです。
列車の運転は運転士の職務ですが、車掌も列車を止めることはできます。車掌弁と呼ばれる非常ブレーキを掛けるものがあります。
これは到着や発車の際に顔を出して安全を確認している際にお客さまが列車に接触したときなどに使います。紐やスイッチを引くことで非常ブレーキが掛かります。
車掌弁を使用すると運転士も何かあったな?というのは分かりますが、具体的に何が起きたのかはわかりません。そこで運転士と車掌が直接連絡を取り合う電話(連絡マイク)で詳しい状況を伝えます。

こうしてしっかり手順を踏めば置いてきぼりになることはありませんでしたし、遅れも数十秒で済み大事になることはありませんでした。
この車掌はまだ若手で経験年数も1年とのことですので、マイクを落としたことに慌ててすぐに拾おうとしてしまったのでしょう。同じ車掌として気持ちは十分理解できますが、こんなときこそ冷静な判断が必要です。

今回のように車掌が担当列車に乗務できなかったことを『欠乗』(けつじょう)といいます。
車掌はドアの開け閉めと放送をするだけが仕事ではありません。事故が起きた際に併発事故防止のため付近の列車を止める列車防護も重要な仕事です。列車防護係員がいない列車を運行してしまったのですから欠乗は決して結果オーライで済まされるものではありません。

今回、京急では処分はしないそうですし、私も処分すれば解決するとは思いません。必要なのは再発防止です。
うっかりマイクを落とすことはベテランでもありえます。そんなときに最悪の事態を考えて、いかに冷静に判断し安全に対処できるかです。
各メディアで大きく取り上げられて本人は辛い思いをしているはずです。はやく気持ちが落ち着くことを祈っています。

仙台駅在来線改札内新待合室

2015年10月15日 17時29分21秒 | 旅行記
2015/4/16の『仙台駅新幹線改札が変更』というブログで仙台駅の改修工事に伴い、旧新幹線乗換改札跡にベビー休憩室ができるとお知らせしました。
本日(10/15)、帰省の際に乗換改札跡に待合室とベビー休憩室が使用されているのを確認しました。

新しくできた在来線待合室とベビー休憩室はこちらです。

写真の右側が元新幹線乗り換えの改札機が、待合室のところが乗り換えのみどりの窓口だったところです。

待合室入って左側のテーブル席はコンセントがあり、スマホなどの充電に重宝します。
以前にあった待合室よりも広くなり座席も増えています。

待合室の左にはベビー休憩室があり、授乳やオムツ交換ができます。
駅に赤ちゃん向けの設備はまだまだ整備が遅れていますので、赤ちゃん連れのお出掛けには大変助かるのではないでしょうか。
さすがに男一人で入ると不審者ですので外から離れて見てみましたが、こちらも広いようです。

この新幹線乗換改札の跡にできた在来線改札内の新しい待合室とベビー休憩室な、私は今日完成していることを知りましたが、いつから使えるようになったのでしょうか。インターネットで検索してみると、どうやら9月18日から使用を開始したようです。

仙台駅は今後も工事が行われ、今後南側(東京寄り)にも新幹線乗り換え改札が設置され、東口に新しい改札と駅ビルができます。
しばらく工事で不自由もありますが、すべてが出来るとより便利になりますね。

鉄道の日

2015年10月14日 23時32分32秒 | 鉄道員の愚痴
10月14日は鉄道の日です。
143年前の明治5年、日本で最初の鉄道が開業したことを記念して制定され、この日を中心に10月の土日には各地でイベントが開催されます。

関東では毎年日比谷公園で各社が集いグッズなどの販売やPRを行う鉄道フェスティバルが盛大に開催されています。
今年は10月10日・11日の2日間でしたが、どうにもスケジュールが空かず久々に不参加になってしまいました。毎年顔を出していただけに残念です。

今日はインターネットやテレビでも鉄道の日という言葉が流れており、以前よりも趣味人でない方にも関心が高くなっているように感じます。
残念ながら私は休みで鉄道とは無縁の一日を過ごしてしまいました。みなさんはどんな鉄道の日だったでしょうか?

内定の報告

2015年10月08日 17時06分33秒 | 鉄道員の愚痴
前回の『内定式』というお題(2015/10/3)にいつも当ブログを見てくださってる方から嬉しいコメントがありました。誠に勝手ながら紹介させていただきます。

それは『来年4月から関東の私鉄で働くことになりました』という内容です。
ゆうさん、おめでとうございます

学校の後輩などから内定の報告を受けたことはありますが、ブログの読者の方は初めてです。
マイペースゆえブログは月数回で決して多くないにも関わらず、楽しみにして下さり、こんなコメントを頂けることは私も嬉しいです。

日本はまだ終身雇用が多数派であり、内定は人生で一度きりという人が大半ではないでしょうか。
ゆうさんもきっと希望が叶い内定をもらったことでしょう。最初で最後の内定式ですが、不安もありつつも喜びに溢れていたことでしょう。

ゆうさんのコメントには『残りの学生生活を悔いのないように過ごし、私のような車掌になりたい』とも書いてあります。
文章力もない私のブログでも少しはお役に立てているでしょうか。
関東の私鉄ということなので、もしかすると同じ会社かもしれません。会社は違っても業務上で関わりがある可能性もあります。意外なところでお会いすることがあるのがこの業界です。

勝手にご紹介してしまいましたが、ゆうさんの残りの学生生活の充実と4月からの活躍を楽しみにしております。今後も当ブログをよろしくお願いいたします。

内定式

2015年10月03日 15時49分01秒 | 鉄道員の愚痴
優先席付近での携帯電話のルールが変わった10月1日は多くの企業で内定式が行われました。
偉い方が社会人になるにあたってとか、当社の社員としてなど、ありがたいお話をしたことでしょう。

私は高卒ですので9月16日の高卒の採用試験解禁に合わせて試験を受け、10日も経たないうちに結果がきて、すぐに10月1日の内定式を迎えたのを覚えています。
大学や専門学校生は4月から試験をやっていて内定式の前にも何度か集まる機会もあったようで、すでに知り合いが出来ていたのに対し高校生は内定式が初めての集まりです。多少なりとも出来ているコミュニティーの中に飛び込むのですから色々と戸惑いましたね。もう10年前のことですが。

私から来年社会人になるみなさんに伝えたいのは、入社までの半年を有意義に過ごしてほしいということです。
残り半年の学生生活ですが、それははいましかありません。長期で海外旅行に行くのもよし、ボランティア活動に力を入れるのもよし、資格取得や自己啓発に励むのもよし。社会人になったら出来ない経験を沢山してほしいですね。
ただし、ここで何かあると簡単に内定が取り消されますのでその点はご注意を。特に近年ではTwitterなどSNS絡みの問題も多いようです。

それではあと半年を有意義にお過ごしください!

携帯電話ルール変更

2015年10月01日 16時17分44秒 | 鉄道員の愚痴
本日から首都圏をはじめ東日本関東甲信エリアの鉄道事業者で車内での携帯電話のルールが変わりました。
従来優先席付近では常に電源をお切りいただいてましたが、今日からは優先席付近では混雑時のみ電源をお切りいただくようになります。

これは携帯の世代交代などにより総務省指針が携帯電話とペースメーカーなどの植え込み型医療機器の離隔距離を15cm以上に改定したことを受けて今回の変更となりました。
また携帯電話が通話だけでなくメールやインターネットや緊急情報の受信など情報収集のツールとしても活用されるようになったことも理由です。

携帯電話のルールについては、一律で電源OFFや号車により電源OFFなど各社で取り組んでいましたが、首都圏では平成15年に優先席付近では電源OFFで統一しました。
すでに関西圏では昨年7月から同様の変更を行っております。関東圏は一歩遅れた形となりますが平成15と同様に事業者の枠を超えて統一した変更となったことは利用者にもわかりやすくていいですね。

このルールにおける混雑時とは、お客さまの身体が触れ合う程度です。
これは医療機器の装着している場所が人により異なり外見からは判断できず、医療機器を使用する方の中には携帯電話が近づくことに不安を感じている方もいることに配慮したためです。
混雑時という表現に曖昧さが残るかもしれませんが、お客さま同士が触れ合う程度ですので、あとはお客さまの判断に委ねざるをえません。

車内のステッカー表示やドア上のモニター表示も新しいルールのものに変更となりますが、今日から順次切り替わるそうです。しばらくは古い案内が残り、車内放送などで対応することになります。
今日からスタートした新ルールが早く浸透するとともに医療機器を使用する人もそうでない人もすべての利用者がより使いやすい車内環境になるといいですね。