い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

「お客さまの声」の変化

2016年07月27日 18時58分46秒 | 鉄道員の愚痴

どの業種、企業もお客さまに選ばれるようにサービスの向上に取り組んでいます。しかし、社内から見ているとなかなか気づくことの出来ないこともあるのが現実で、お客さまの声によって知り改善されることもたくさんあります。

「お客さまの声」は、社員が直接伺うだけでなく、インターネットなども簡単に伝えられるようになり、その数は増加傾向です。鉄道会社の場合、内容は列車ダイヤ、きっぷ、車両や駅構内の設備、社員の接遇など多種多様です。
車掌に関するお客さまの声のひとつが『車内放送』です。実は、ここ数年で車内放送に関するお客さまの声が変化しています。

数年前までは、
・なぜ遅れているのか説明がなかった
・乗り換え先の路線が運転を見合わせいるのに案内がなかった
・運転を見合わせいるのに、どうしたらいいのか、振替乗車など代替え手段が分からなかった
といったような「放送がなかった」というご意見を多くいただいておりました。

それがこの1〜2年は
・声が小さく何を言っているか分からない
・早口で聞き取れない
・語尾を伸ばして喋るので不愉快
・棒読みで「申し訳ございません」という言うだけでお詫びの気持ちがない
というような「話し方」に関するご意見が多くなってきました。

TwitterなどのSNSの普及や鉄道会社がアプリの提供をすることでお客さま自身でより詳しい情報を入手できるようになったことが大きく影響していると思います。
少し前までお客さまが得る情報は車内放送がすべてて、ほかに知る術がありませんでした。それが「電車が止まっている」という情報を耳にすれば、車内放送なんて聞かなくても手に持っているスマホで調べればいくらでも情報が入ってきます。
場合によっては駅員や乗務員よりも詳しい情報を入手できます。それも迅速かつ逐一情報が入ってくるわけです。第一報は車内放送で知ったとしても、あとはスマホで情報を収集するというスタイルがすっかり定着しました。ですからお客さまの欲しい情報が車内放送でなかったとしても第一報さえあれば自分で調べるので「放送がなかった!」というご意見が少なくなってきたのです。

放送の内容は分からなくても困らなくなったので、放送の内容よりも話し方が気になるようになったと言えます。たとえ自分に関係ないことであっても聞き取れない放送や気持ちがこもっていない放送は不愉快なものです。
わざと不愉快な話し方をする人はいませんし、本人は普通に放送しているつもりですからなかなか気づかないものです。時間はかかると思いますが、重点をおいて指導していき改善していかなくてはなりません。

スマホを使いお客さま自身でもたくさんの情報を収集できるようになりましたが、すべてのお客さまがそうであるわけではありませんから車内放送の必要性が低下することはありません。
放送技量は永遠の課題ですが、このように車内放送に対するお客さまの声が「内容」から「話し方」に重点が変わっていたということは認識しなくてはいけません。私も聞き取りやすく伝わる話し方を意識して放送していきます。


ポケモンGOブーム

2016年07月25日 21時06分57秒 | 鉄道員の愚痴

ポケモンGOが日本でも金曜日に公開され、直後から世代を越えたブームを巻き起こしています。

職場でも流行っておりますし、街中でスマホを触っている人の多くが老若男女問わずポケモンGOをやっていますし、先行して公開されている海外で様々な事件・事故の報がありましたが、日本でも同様に“ながらスマホ”による事故も発生しています。
家にいるだけだった人が外出するようになったり、深夜の公園に人が集まったりと人々の生活をがらりと変えています。単なるゲームと馬鹿にできないほどの影響を与えています。

ゲームボーイで初代151匹である赤・緑が発売されたときは小学生で、アニメとともにすっかりハマっていました。
あれから20年が経ってもポケモン人気は衰え知らずで、GOでは更に年齢層が広がっています。スマホという誰も持っている媒体で遊べることも理由の一つでしょうか。

ポケモンGOの公開とともに鉄道各社では、歩きスマホに関する注意喚起を始めました。
従前から歩きスマホはしないようマナー啓発は行っていましたが、ポケモンGOの人気で事故がさらに増えるおそれがあるため、改めてポスターや放送などで歩きスマホはせず、通行の妨げにならない場所に立ち止まって操作するようにお願いしています。

歩きスマホで他の人とぶつかることは日常茶飯事ですし、あわやということは誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?
ホーム上は路上よりも危ないこともあります。誤って線路に転落したり、走行中の列車と接触する事故が発生しています。最悪、命を失うこともありえます。

ポケモンGETに夢中になる気持ちはよくわかりますが、『通行の妨げにならない場所』『立ち止まって』遊んでくださいね。


ゲリラ豪雨でずぶ濡れ

2016年07月17日 20時16分23秒 | 鉄道員の愚痴
今日でブログ開設から3900日を迎えました。
みなさま、いつもご覧くださりありがとうございます。
次なる4000日に向けて引き続きよろしくお願いします。

木曜日・金曜日とゲリラ豪雨に見舞われて関東各地で冠水や道路が川のようになっていたり、マンホールから水が吹き上がる様子がニュースになりました。

雨が降れば駆け込み乗車で閉まりかけのドアに傘を差し込まれることやブレーキの効きが悪くなるなど、注意点はありますが、あそこまでの激しい雨はかなり辛いものがあります。
車掌は、視界が悪くなり駅の到着発車の際の安全確認にとても気を使いますし、自身がずぶ濡れになってしまいます。

乗務員室から顔を出して安全確認をする際、豪雨でいつも見えるものがいつものように見えない恐怖に襲われます。
ドアの開け閉めは、乗降状況を映すモニター画面があればいいのですが、全車両を目視で確認できる駅ではモニターがありません。豪雨で視界が悪い中、必死で先頭車両まで確認します。
視界の悪さによる苦労は濃霧でも同じですし、ときには濃霧のほうが酷くなります。

乗務では傘を差せませんので合羽が支給されていますが、出勤時に降っていなかったため合羽を持たずに乗務していた人が多く、みんな全身ずぶ濡れで戻ってきたようです。
あの雨では傘も役に立たないほぼだったようですが、これも乗務員の宿命ですね。休憩中に少しでも服や靴を乾かそうと格闘していたことでしょう。

降っているところと降っていないところがあり、降っていないところも数分後には豪雨となるケースもあり、局地的かついつどこで豪雨になってもおかしくないところが近年多いゲリラ豪雨の傾向ですね。

雨量によっては徐行運転などお客さまにも影響が出ることもあります。携帯などで最新の情報の確認を心がけたいですね。

鉄道会社の仕事いろいろ

2016年07月13日 01時57分49秒 | 鉄道員の愚痴
ご心配をお掛けしましたが、体調はすっかり良くなりました。

今日は鉄道会社のさまざまな仕事をご紹介いたします。
鉄道会社で働くひとってどんな方を思い浮かべますか?駅員、車掌、運転士は普段利用していて目にするのですぐに思いつくかと思います。そのほかにも沢山の仕事があり鉄道を支えています。
ここでは駅員、車掌、運転士、保線、電力、設備、指令、車両の8つの業務を簡単に紹介します。

■駅員
改札で精算や案内、定期券うりば・特急券うりば・みどりの窓口などで切符の発売、ホームで安全確認(立哨・立ち番)を行います。忘れ物も駅員の仕事のひとつです。

■車掌
列車に乗務しドアの開閉や車内放送、車内改札を行います。
事故が発生した場合には列車防護係員として対応します。

■運転士
列車に乗務し列車の運転操縦を行います。
免許を取得するためには人生で一番勉強するといわれます。

■保線
線路のメンテナンスを行い線路の保安を守ります。
深夜作業も多いですが、日中も巡回をしています。

■電力
電力会社から受けた電気を変電所・架線などを通じて列車に供給しますが、その維持管理を担当します。

■設備
信号やポイント、駅の設備など鉄道に関するあらゆる設備を担当します。
一番守備範囲が広い業務かもしれません。

■指令
列車の運行管理を行います。ダイヤが乱れたら正常なダイヤに戻す手配をします。
平和なときと忙しいときの差が一番あるところでしょうか?

■車両
車両基地で車両のメンテナンスをします。いわゆる車検を担当します。

鉄道会社の主な仕事として8つ挙げてご紹介しましたが、このほかにも本社で働く仕事などもあります。すべての仕事が列車の運行そしてお客さまにつながっています。

みなさまも体調にご注意を

2016年07月12日 00時12分57秒 | 鉄道員の愚痴
暑い日が続いており、昼間は外に出るのも億劫になりますし通勤だけで汗だくになります。
実は先月末から少し体調が良くないかな?という予兆があったのですが、とうとう風邪をひいてしまいました。
いつもの喉が痛いだけの喉風邪です。発熱もないため通常通り勤務していますが、体調が優れないと気分まで下がってしまいます。
病は気からですからマイナス思考はあまり良くないですね。一番の悪い時期はすでに過ぎており、明日明後日には完全回復できそうな気がします。

この連日の暑さが少なからず原因であると思います。
熱中症になりかねない暑さと冷房の効いた乗務員(車両によって効きの良し悪しはありますが…)の間を頻繁に出入りしていますから身体には良くないはずです。

みなさまもくれぐれも体調にはご注意ください。
ムリをなさらず十分な休養・休息が必要です。

やっと台風1号が発生しました

2016年07月04日 19時47分33秒 | 鉄道員の愚痴
昨日今日と本格的といいますか酷な蒸し暑さがやってきました。
乗務中も水分補給は欠かせません。普段はあまり水分は採らない私ですが、泊まり勤務で1.5Lも飲んでいました。トイレが近くならなかったのでそけだけ体内の水分が汗で蒸発して失われていた証ですね。
室内でも熱中症になりますから十分な水分補給と休息はもちろん、少しでも体調がおかしいと思ったら無理をせず対処をしましょう。

さて、昨日になってやっと台風1号が発生しました。
昨年は1月から12月まで毎月台風が発生したのに今年はなかなか発生していませんでしたが、昨日発生したことで2番目に遅い記録になりました。

台風1号が発生したことで夏から秋にかけての台風シーズンがやってきたことになります。発生が遅い年は台風シーズンに連続して台風が接近する傾向がありますので、油断は禁物です。
台風1号は沖縄地方に向かう予想ですが、5日先までの進路予報をみると、本州や九州に直撃しなくとも梅雨前線を刺激して甚大な被害を出す可能性も十分考えられます。台風が離れている地域でも気象情報には気をつけていきましょう。

新入社員の見習いが終わりました

2016年07月01日 12時35分25秒 | 鉄道員の愚痴
7月になりました。今年も折り返し地点ですね。
桜に続いて紫陽花が沿線を彩っておりますが、ボチボチ終了な気配がします。

鉄道会社はこの時期になるとどの会社も新入社員は見習い期間が終わります。一人で業務をこなすわけですが、経験がなく未熟な面もあります。誤った案内をしてしまったり、うまく放送ができなかったりすることもあります。
まれに小さなミスに対して罵声を浴びせる方がいますが、見てみて大人気ないですし、みっともありません。過剰な罵声によって社員も恐怖や不安で能力をフルに発揮できなくなってしまいます。
どうかあたたかく見守ってください。よろしくお願いします。

私自身も10年前を振り返ると色々あったなと新入社員のころの思い出に浸ってしまいます。
大人と小人の複数人グループで何社も乗り継いで来たお客さまの精算で頭がパニックになったり、目の前の仕事に夢中になって別な仕事を忘れてしまったり。
未熟ながらもがむしゃらにやっていました。

たくさん失敗をしてお客さまや他の社員にご迷惑をかけて、怒られてましたが、失敗をしたことで成長しいまの自分がいます。
命を脅かすことや大々的に報道されるようなことは絶対に起こしてはいけませんが、そうでない失敗は失敗してナンボだと思います。失敗を反省し活かし成長できるかです。
新入社員のみなさん、ぜひ1年目のうちにたくさん経験してくださいね。