い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

台風4号

2012年06月23日 13時45分10秒 | 鉄道員の愚痴
6月19日の夜に勤務だったみなさま大変お疲れさまでした。

季節外れに日本列島を直撃した台風4号
時速70kmというその早さも追い風になり関東地方では強い風が吹きました。鉄道や各交通機関にも影響が出ました。

駅員時代とは違って車掌になってから大きな異常時には当たらない私でしたが、今回は大当たりを引いてしまいました

出勤時は、雨は降っていないものの嫌に生暖かい空気が嵐の前の静けさを物語っていました。
乗務開始とともに降り出す雨。風と共に収まるどころか強くなる一方です。

車掌は各駅で先頭車両がホームに差し掛かって、最後尾が抜けるまで顔を出して安全確認を行うので良いことはありません。
駅に停車中はホームに降りるわけで、後ろから吹き付ける風雨まで全身ずぶ濡れです。

それだけならまだしも、今回はあまりの強風に運転見合わせも発生しました。
安全のためとはいえ、できれば止まらないでほしいのはお客さまだけでなく私たち鉄道員も同じです。

そうなると「いつになったら動きますか」という問い合わせが来ます。
原因が強風なので人身事故などと違い、○時頃運転再開できるという見込みが立てられず、風が弱くなったらとしかご説明ができません。
じゃいつになったら風が弱くなるのかといえば、台風が過ぎてからとしかわかりません。

台風が過ぎると、風向きが変わり吹き返しの風になります。
吹き返しも最初は強いですが、ここまでくれば1時間もすれば運転再開できることが多いです。

現場にいるとニュースも見ることができず台風がどこにいるかも知らないのが現状です。
携帯でワンセグが見られる時代ですからお客さまのほうが台風に関する情報を手に入れやすいんですよね。

やっと運転を再開しても、風で飛ばされて来た色んなものが線路内や架線に絡まり、その度に止まって撤去をしなければなりません。

今回は本当に酷くて、何だかんだで一睡もできず翌朝を迎えてしまいました。

お客さまには運転見合わせやダイヤ乱れでご迷惑をお掛けしましたが、早期帰宅や安全確保のためにご理解を頂けたからこそ無事故で台風を乗り越えられました。ありがとうございました。

羊蹄丸 最後の一般公開

2012年06月05日 22時27分07秒 | 旅行記
にいはまに羊蹄丸がやってきた!
~旧青函連絡船 最後の一般公開~
無事に見てきました

事前に実行委員会事務局である新居浜市商工労政課にアクセスについて問い合わせたところ、一番の最寄り駅は多喜浜だが約3kmあり、バスがあるものの本数が少ない。新居浜駅からタクシーに乗れば、羊蹄丸まで1500円定額の特例があるとのこと。
いくら定額で、通常よりは安いとはいえ、一人で往復3000円は安い額ではありません。

今回は羊蹄丸が目的で他に用はなく、サンライズ瀬戸に間に合えばよく、時間はたっぷりあるため、事務局の推奨を無視して、多喜浜駅から歩くことにしました。
通勤で毎日片道3kmを歩くのは絶対イヤですが、知らない街を散策するのは楽しいですし日頃の運動不足解消にはちょうどいいです。

少し早めに歩いて30分ちょっとで新居浜港黒島埠頭に停泊する羊蹄丸に着きました。
事前にローソンで買っていた前売券を提示して船内へ。船内の展示は船の科学館の頃とまったく変わっていません。

昭和30年代の青森を再現した「青函ワールド」です。訛りが飛び交い活気溢れる青森がそこにあります。
また車両甲板にED10 30号機とスハフ44 25が展示してあるのは見逃せません。

青函シアターでは連絡船の映画を上映していました。2時間と長いものですが最初から最後まで見入ってしまいました。
青函連絡船を語るうえで外してはならないのが「洞爺丸事故」です。詳細は割愛しますが、事故後新造する船の設計に取り組んだ3段階の考え。

1.まずは事故を起こさない。
2.仮に起きてしまっても大事故にならないようにする。
3.どんな事故であっても人命を守る。

これは鉄道で働く者としてしっかり心に刻んでおきます。

たかが船の一般公開と思われるかもしれませんが、じっくり見学したため丸1日いました。すべての見学を終えるとちょうどいい時間です。
羊蹄丸の一般公開は6月10日までです。ぜひお近くの方は一度足を運んでみてください

帰りも多喜浜駅まで歩き、普通列車で坂出まで戻りました。現在はサンライズの車中です。瀬戸大橋を渡り、ただいま岡山です。
起きればそこは東京。一旦帰宅するものの、すぐに仕事です

よく歩いた1日で、携帯内蔵の万歩計は22,000歩を超えたところです。
疲れてますので明日に備えて、サンライズ出雲との連結を見たら寝ます。おやすみなさい

羊蹄丸に会いに行こう!

2012年06月04日 22時47分22秒 | 旅行記
青函連絡船に会いに行くため、いまサンライズで一路西を目指しています。

青函連絡船なのになぜ西なのか簡単に説明します。
青函トンネルが出来るまで本州と北海道を結んだ青函連絡船。1988年(昭和63年)3月13日の終航から24年が経ちました。
青函連絡船で活躍したうちの一艘である羊蹄丸は、東京・お台場の船の科学館で展示されていましたが、閉館に伴い、「東予シップリサイクル研究会」に無償譲渡され、船舶リサイクルの研究のために解体されることになりました。
解体を前に6月10日まで愛媛・新居浜で最後の一般公開を行っています。船の科学館閉館時にも訪れましたが、最後にもう一度見ておこうと旅立ちました。

サンライズ往復日帰りという強行日程ですが、目的は羊蹄丸ただ一つなので充分です
丸一日ありますから、じっくり見学して来ようと思います。

まだトンネルも橋もなかった時代、北海道や四国の旅には欠かせなかった連絡船。
便利になったいまでは味わえない旅情がそこにはあります。いま味わえないからこそ、私は魅力を感じるのだと思います。

羊蹄丸以外にも、青函連絡船は青森に八甲田丸、函館に摩周丸が展示されています。羊蹄丸の展示品の一部は八甲田