い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

節電の夏 いい日旅立ち涼しい日本へ

2011年09月24日 18時21分37秒 | 旅行記
家の冷房を消して、
涼しい日本へ旅にでた。

今こそ、列車の旅をする。

節電が求められたこの夏の「青春18きっぷ」のポスター・パンフレットのキャッチコピーです。

という訳で節電で設定温度を変更しているとはいえ冷房が効いて涼しい列車の旅に出ました。
18きっぷゆえ必然的に普通列車ばかりになりますが、その土地の日常に出会えることができます。
その中で関東との違いに気になったものをご報告します。


JR東海の車内放送
「ドアから手を離してお待ちください」を各駅で言わなくなったと思ったら今度は「お降りのお客さまはお支度をお願いします」と各駅で言ってます。
どちらも主要駅だけで十分であり、各駅だとウザイだけです。

小浜線125系の自動放送
「ドア横の開き(ひらき)ボタンを押してお開き(おひらき)ください」
ボタン式半自動のため流れるアナウスですが、この「ひらき」という表現にすごく違和感があります
JR東日本の「ドア横のボタン押して開けて(あけて)ください」という表現に慣れているせいか、とても気になります。
うちにも半自動扱いがあれば一度は言ってみたいですね(笑)

智頭駅の智頭急行乗換口
智頭までのJRの切符を拝見するのですが、切符を見せる前に「佐用?上郡?」と聞かれ、駅員の手元には智頭急行の1日乗車券が
智頭急行でショートカットする青春18きっぷ者余程多いのでしょう。でも姿だけで18きっぷと判断されるのはちょっと複雑でもあります
上郡までなら1日乗車券が安いのですが、佐用までと伝えると手際良くJR西日本と同じ車内補充券発行機を操作して発券してくれました。


今回はこの3点をネタにしましたが、ほかにも地域による違いは数え切れません。
ふらりと目的なくただ列車に揺られ車窓を楽しむ旅もいいものです。

夏の電力制限令が解除されたとはいえ、また冬になれば電力不足が懸念されます。
冬は家の暖房を消して、暖かい日本へ旅にでましょう

車掌の昆虫採集

2011年09月16日 14時07分47秒 | 鉄道員の愚痴
9月11日の日記にも書きましたが、東日本大震災から半年になる9月11日14時46分はとある駅に進入中で心の中で黙祷を捧げました。
私の前はお客さまが乗り降りし普段と何一つ変わらない「日常」の光景でした。被災地から離れている東京がいつまでも下を向いてばかりいるのではなく日常生活を送ることは、被災地の復興のためにも大切です。
しかし9月11日14時46分にあの場所に居た人のうち半年経った瞬間だと気づいた人は何人居たでしょうか

いつまで経っても暗い自粛ムードというのは良くないと思いますが、かといって14時46分の瞬間、大津波が街を飲み込むあの映像は絶対に忘れてはなりません半年という期間は、忘れないための一つのきっかけであり区切りであると思います。


あれ今日は震災の話ではなく題名にもあるように昆虫採集のお話しでしたね
だいぶ前置きが長くなりましたが、ブログも暗い話題ばかりではなく明るい和むお話をしようと思います。

8月下旬の昼間のことです。
少し停車時分があるので車内温度の確認ため客室に入ると男性が「あのセミの死骸どうにかならない?」と少し離れた床を指差しました。そこには一匹のセミが居ました。
駅発車後、対応に向かうとすぐ近くの座席の上に約8匹のセミが
男性が床を指したように見えたのは実は座席を指していて、1匹がたまたま床に落ちていたようです。

1人分の座席にセミが8匹も群がってひっくり返っているのは凄い光景です。
短い駅間で回収するのは難しいので念のため指令室に無線連絡を入れると、指令員も驚いたのか一瞬間があって「昆虫の死骸」と言い直してました。

何とか短い駅間で一匹でもと、再度現場に行くと死んでいるように見えたセミはみんな生きていてもがいています。
なんとか半分程度回収したところで駅員さんが応援に来てくれて、すべて回収し駅員さんに引き渡しました。あとで放しておくとのこと。

駅に停車中に虫が車内に迷いこむのはたまにあることですが、セミが10匹近くも1つの座席にいるのは偶然とは思えません。きっと誰かの悪戯だと思いますが、置いた瞬間を見ていないので確証はありません。

セミたちが飛び回ることもなく、お客さまも落ち着いていたので良かったですが、職場に戻ると「いい歳して昆虫採集か」や翌日には「今日はカブト虫を捕まえるか」などと言われてしまいました
いつも慌ただしい通勤電車でもたまにはこんな出来事も悪くないですよね

9.11 同時テロから10年・東日本大震災から半年

2011年09月11日 22時16分43秒 | 鉄道員の愚痴

9.11
アメリカ同時テロから10年、東日本大震災から半年が経ちました。

同時テロはまだ中学生でした。そろそろ寝ようかというところで、現実と思えない映像にテレビの前からなかなか離れられなかったのを覚えています。
あっという間に10年が経ちました。テロ・戦争のない世界はいつ訪れるのでしょうか。


東日本大震災の発生した14:46
今日は仕事中でちょうどある駅に進入中でした。心の中で黙祷し1日も早い復興を祈りました。

半年前のあの日、私は北陸にいて無事でしたが駅待合室のテレビに映る津波の映像に言葉を失いました。そして現実として認めたくない自分が居ました。
あの恐ろしい津波の映像が繰り返し報道されることがなくなり、あの日の記憶が薄れ、忘れられ、もう過去のものになっていないでしょうか
あってほしくないですが、再び大地震が起こった際には被害を少なくできるよう取り組むことが重要です。

国と行政の復興計画が決まらず具体的な動きに乏しいですが、被災者は今日も仮設住宅で生活しています。住み慣れた地に戻れるかもわからず先の見えない生活です。
本当の復興はまだまだ先です。

3.11と9.11
テレビを通してとはいえ、この目で見たあの映像を忘れず語り継いでいきたいと思います。