JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

TS-940S Limited 修理

2020-07-05 | Weblog
TS-940S Limited の修理です。



・感度が突然下がる
・ATTスイッチが設定通りに動作しない
と、受信関係が駄目です。
送信はざっと点検しましたが、問題なさそうです。

早速、修理開始です。
SGから信号を入れて確認すると、良い時はTS-940Sと変わらない感度でしたが
異常時は30から40dB感度が低下しておりました。
調べてみると、RFユニット内に半田クラックがありましたので、半田修正しました。



次に、ATTスイッチが設定通りに動作しないのを調査。
これもSGから信号を入れて調べます。またまた半田クラックで、見た目は何ともありませんが
半田内部に空洞が出来て、接触していないようでしたので、半田修正しました。
これでATTの表示通りのステップで減衰するようになりました

受信感度に関しては問題なくなったはずと、各バンドの感度チェックを行いました。
すると14MHzと18MHzが正常なTS-940と比べて90dB以上感度が低下しています。
これまた半田クラックです。ダイオードスイッチがONして信号を通過させるのですが、半田クラックで
信号が通過できなかったため、感度が極悪だったのです。
これで、やっと全てのバンドの感度が正常となりました。



全体的に、かなり半田が劣化しています。再半田すれば良さそうに思われますが
そのまま半田を追加しても、半田が部品のリードに絡まず、半田を 「はじいて」 しまいます。
一番良いのは、半田吸い取り --> 部品のリードを磨く ーー> 再半田 ですが、
これを全部品に対して行う事は出来ませんので、不具合が発生した所から
潰してゆくしかありません。
古い無繊機を動作状態で維持するのは大変な事です.....

一通り動作試験をして、問題がなさそうなので調整を行います。
基準信号を調整したいのですが、PLLユニットは他のユニットの下です。
それを除けないとアクセス出来ません。これを除けて通電した時に
パチンと言わさない細工をするのが大変です。
手前に写っているユニットが、スルスルっとすべってPLLユニットに乗っかったら
金属部分がどこかに触れてパチンは間違いありません。
怖い作業です。

こんな感じで調整します。おいおい


他にも色々調整して、本日の作業は終了です。

「突然感度が落ちる」との事でしたので、しばらく連続通電試験をします。
もう不具合は出ませんように!

最新の画像もっと見る