FT-900 の修理です。
修理するつもりではなく、調整をするつもりでした。
そして、調整後は売りに出す予定でしたが、いつのまにか修理に....
FT-900 が複数台あるので、整理をしようと売りに出す候補を
棚から調整デスクに。
じゃあ、いつものように基準周波数から始めるかな。
PLL関係はすんなり仕上がりそうでしたが、基準周波数のトリマは
次のオーナーさんに安心して使って頂こうと新品に交換する事にしました。
交換するためには、あの面倒なLOCAL UNITをひっくり返します。
やったことがある方なら
「あー、あれね、電線がいっぱいで大変なんだよね。」
と思われるでしょう。
電線の束と格闘して、コネクタを外してやっとの思いで、ひっくり返せました。
ひっくり返すと、必ず気になるのがアースバー。半田で固定してあるのですが
テンションガかかっているので、基板を外したり付けたりしていると半田クラックが入って
「ポロッ」
っと取れるのです。
基板を裏返したついでに、再半田をしておきます。
こんな物、半田が取れて転がりまわったら、銅の板ですので、バッチリ電気が流れてくれます。
そうです、転がりまわると パッチン パッチン ショートしまくりで部品を壊してくれます。
トリマを交換したら、もちろん調整をしなければなりません。
そして、受信部へ。
Sメーターの振れ具合や、各部コイルを調整して終了。
そして送信部に移ります。
基準の14MHzで確認すると、パワーが低い。あ、調整ズレね。
と思ったが、嫌な予感。FT-900で時々遭遇する
「高い周波数に行くほどパワーが低くなる」
現象です。
1.9MHz 100W
3.5MHz 100W
7MHz 100W
10MHz 90W
14MHz 70W
28MHz 30W
だめだこりゃ。
で、この症状は知っているので、不具合部品はすぐに交換。
これで各バンド100W出る様になりました。
キャリアポイント調整、キャリアサプレッション調整とどんどん進んで行き
ケースを戻して、はい一丁上がりと。
では長時間エージングにかかりましょうかと、ダミーロード相手に
送信して見ると、パワーが全く出ません。
え?
そうです、ここからが魔の2日になろうとは.....