経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

抜かれた。見事だ。小城さん、おいつくぞ。

2005年12月29日 | Weblog
 今年も、小城社長みずからお歳暮を持参。恐縮している。私は手抜きして、メールで御礼をしたら、昨日、手書きのハガキで、そのメールに対しての礼状が届いた。いやはや、師匠形無しである。が、嬉しかった。彼は、脳力経営塾の最古参メンバーなのである。

 彼の会社はお菓子屋もやっているが、自社製品をお歳暮には使わない。この1年、彼が全国を回って出会った経営者の商品で、これは、というものをお遣いものに使う。

 鹿児島薩摩川内市にある小城製粉㈱は、元来小売店。それが川下に戻る形で製粉業にも進出という珍しい業歴を持っている。そのため全社員がお菓子の売れ行きを見て、どういう粉を重点的に作ればいいかを考えるのが、初代の時代からの社風みたいになっている。
 
 粉が売れるのはなぜか、粉を必要とするお菓子が売れるからだ。ではお菓子が売れるのはなぜか。お客様が、そのお菓子をおいしいといって買って下さるお客さまがおられるからだ。だったらお客様が好まれるお菓子を知ることが何より肝要ではないか。そう考え社長に就任した年久さんは、製菓部門は、製粉業のために製菓部門を、製粉業のために戦略的に「消費者との接点」と「情報集基地」として明確に位置づけ活用することにした。

 すなわちこれまで以上に取引先の菓子製造小売店の店頭で売れるお菓子を、「のせ菓子舗」を通じて、積極的に提案していくことに力を入れたのである。また売れるお菓子屋が増えれば、当然自社の取引が増えると、納入先の菓子店への指導に力を入れている。営業のない売れるシクミを作りあげたのである。

 薩摩川内、隈之城にある本社工場は誰が見てもオンボロ工場だが、中は日本一の品質管理と最先端の設備を誇る。年商19億の会社だが、会長と社長室などなく、古びた学童机を2人で兼用。お客に近いところには大枚を、そうでないところは1円玉を2つに割って使う見事さである。

社長とは24年のおつきあいだが、消費者との接点部分、たとえば苦情など必ず社長自ら担当。その姿勢、まったく一貫しており、いつも頭が下がる。

 戴いた、手書きでぎっしり表面まで視、最近の心情やらを綴られているハガキを何回も読み返しながら、涙が出るぐらい嬉しかった。小城さんの成長、見事さに対して、最近の私はなんだろう。こんどは、私が追いつかねばならない。それもまた楽しみである。

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