経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

情報開示の重要性を知るべし

2005年10月13日 | Weblog
 世の情報開示が潮流になったこと。だが企業はどうも消極的だ。そのマイナス面をみて、プラス面を見てみようとはしていない。このことは、どの世界にもいる保守主義者と同じ、哀れな末路を迎えることになる。

 簡単にいえば、もったいないじゃないか、と私は思う。消費者は自分の稼いだお金から買い物(投資)をするのだから、リスクを避け、少しでも有利な買い物をしたいという欲求は潜在的に強い。ならばそのための公平な情報開示を、強く欲求している。あんらば情報開示した企業を選択肢、そうでないところに背を向ける。自明の理である。
 
 消費者の情報ニーズがことさら強いのは、国政が情報開示をまな板に上げたが故ではない。会社のお金や公費でモノやサービスを買う場合より、自らの財布から支払う消費者がより真剣になる。ここのところが実感できない。消費者との情報を、むしろ積極的に共有せしめ、さらには消費者が、消費することで自分の生き方や考え方を表現するといったことに喜びや満足感をもつ。それに企業としてはいかに手助けするか、といったことが今後の企業命題となっていることに気がつかないようでは、まず危うい、怪しげな企業の誹りは免れまい。
 
 ましてや自社内のパート、アルバイトなどに情報を与えないような企業では、内部から崩壊は確実である。ちなみに、情報開示の本質は、「信頼」にある。この意味の深さを知るべし。