オバデヤ書 1-4
オバデヤの幻。主なる神はエドムについてこう言われる、われわれは主から出たおとずれを聞いた。ひとりの使者が諸国民のうちにつかわされて言う、「立てよ、われわれは立ってエドムと戦おう」。 見よ、わたしはあなたを国々のうちで小さい者とする。あなたはひどく卑しめられる。 岩のはざまにおり、高い所に住む者よ、あなたの心の高ぶりは、あなたを欺いた。あなたは心のうちに言う、「だれがわたしを地に引き下らせる事ができるか」。 たといあなたは、わしのように高くあがり、星の間に巣を設けても、わたしはそこからあなたを引きおろすと主は言われる。
オバデヤ書は旧約聖書の中で最も短い書物です。その内容は、最後までイスラエルに対して敵対心を抱き、執拗に憎み続けたエドム人に対する裁きの預言書です。エドム人はイスラエル12部族の父祖ヤコブの兄エサウの子孫で、本来は最もイスラエルに近い親族でしたが、長子の特権を剥奪したヤコブに対する恨みから憎悪の感情を抱き、千年以上経ってもイスラエルに敵対する民族となってしまいました。しかしそれは元々、空腹を満たすためにたった一杯のスープと引き替えに自ら長子の特権をヤコブに譲り、神様の祝福を軽んじた自分の責任です。自らの失敗を棚に上げて、逆恨みして憎しみの感情をいつまでも引きずり続ける者を、神様は決して祝福されず、その悪しき心に報いて裁き、地の底へと引きずり降ろされます。私たちは決してエドム人のようになってはなりまん。
http://bible.com/81/oba.1.1-4.ja1955
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オバデヤ書 5-9
もし盗びとがあなたの所に来、強盗が夜きても、彼らは、ほしいだけ盗むではないか。ああ、あなたは全く滅ぼされてしまう。もしぶどうを集める者があなたの所に来たなら、彼らはなお余りの実を残さないであろうか。 ああ、エサウはかすめられ、その隠しておいた宝は探り出される。 あなたと契約を結んだ人々はみな、あなたを欺き、あなたを国境に追いやった。あなたと同盟を結んだ人々はあなたに勝った。あなたの信頼する友はあなたの下にわなを設けた、しかしその事を悟らない。 主は言われる、その日には、わたしはエドムから知者を滅ぼし、エサウの山から悟りを断ち除かないだろうか。 テマンよ、あなたの勇士は驚き恐れる。人はみな殺されてエサウの山から断ち除かれる。
神様は強盗の所業を引き合いに出して、エドムの犯した罪を指摘し、必ず報いることを預言されました。強盗が家に押し入ったならば、金目の物は欲しいだけ取りますが、すべて盗み出すわけではありません。葡萄の収穫も、主は貧しい人と種のためにすべては収穫せず残すようにと主は命じられました。しかしイスラエルの所領を盗んだエドム人に対しては、神様は根こそぎ奪うといわれます。エドム人と同盟関係にあった国々も、裁きの日にはあっさりと裏切ります。すべてはエドム人の逆恨みする心を発端とする身から出た錆です。
http://bible.com/81/oba.1.5-9.ja1955
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オバデヤ書 10-14
あなたはその兄弟ヤコブに暴虐を行ったので、恥はあなたをおおい、あなたは永遠に断たれる。 あなたが離れて立っていた日、すなわち異邦人がその財宝を持ち去り、外国人がその門におし入り、エルサレムをくじ引きにした日、あなたも彼らのひとりのようであった。 しかしあなたは自分の兄弟の日、すなわちその災の日をながめていてはならなかった。あなたはユダの人々の滅びの日に、これを喜んではならず、その悩みの日に誇ってはならなかった。 あなたはわが民の災の日に、その門にはいってはならず、その災の日にその苦しみをながめてはならなかった。またその災の日に、その財宝に手をかけてはならなかった。 あなたは分れ道に立って、そののがれる者を切ってはならなかった。あなたは悩みの日にその残った者を敵にわたしてはならなかった。
エドム人はイスラエルを憎むあまり、バビロンによってエルサレムが陥落したことを喜び祝い、専科を逃れて落ち延びたユダの人々を捕らえてバビロンに引き渡し、火事場泥棒のように町々に残された財産をかすめ奪い、捕囚の後に住人のなくなった領地に押し入って自分の領土としてしまいました。このエドム人の振る舞いを主は激しく怒られ、永遠に断ち滅ぼされるべき民としめ認定されてしまいました。この箇所にあるように、いくらエドム人がイスラエルを憎んでも、このような非道な行為を働いてはならなかったのです。憎しみのあまり人に対して悪を働く者は、永遠の裁きを免れることはできません。私たちはエドム人のようにではなく、喜ぶ者と共に喜び悲しむ者と共に悲しむ者となるべきです。
http://bible.com/81/oba.1.10-14.ja1955
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オバデヤ書 15-18
主の日が万国の民に臨むのは近い。あなたがしたようにあなたもされる。あなたの報いはあなたのこうべに帰する。 あなたがたがわが聖なる山で飲んだように、周囲のもろもろの民も飲む。すなわち彼らは飲んでよろめき、かつてなかったようになる。 しかしシオンの山には、のがれる者がいて、聖なる所となる。またヤコブの家はその領地を獲る。 ヤコブの家は火となり、ヨセフの家は炎となり、エサウの家はわらとなる。彼らはその中に燃えて、これを焼く。エサウの家には残る者がないようになると主は言われた。
人は必ず自分の蒔いた種を自ら刈り取らなければなりません。悪に蒔く者は厳しい裁きの実を刈り取り、善に蒔く者は豊かな祝福の実を刈り取ります。イスラエルの滅亡を喜んだエドム人は、自ら滅亡を招く結果となりました。今やエドム人の領地は他国人のものとなり、エドムという民族はペルシャ時代に強制的にユダヤ民族の中に取り込まれ、ギリシャ時代にはイマドヤ人としてユダヤ社会の中に残りましたが、マサダの戦いを最後にローマ帝国によってその子孫は完全に途絶えてしまいました。神様の裁きは徹底しています。私たちはエドム人のように人の不幸を喜んで、自ら神の裁きを招くような愚か者となってはなりません。
http://bible.com/81/oba.1.15-18.ja1955
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オバデヤ書 19-21
ネゲブの人々はエサウの山を獲、セフェラの人々はペリシテびとを獲る。また彼らはエフライムの地、およびサマリヤの地を獲、ベニヤミンはギレアデを獲る。 ハラにいるイスラエルの人々の捕われ人は、フェニキヤをザレパテまで取り、セパラデにいるエルサレムの捕われ人は、ネゲブの町々を獲る。 こうして救う者はシオンの山に上って、エサウの山を治める。そして王国は主のものとなる。
オバデヤ書ではエドム人の滅亡と共に、イスラエルの復興が預言されています。イスラエルを呪ったエドム人は呪われ、エドムによって呪われたイスラエルが祝福の回復に与るとは何たる皮肉でしょうか。しかしこれが聖書の原則です。人の祝福を妬み、恨み、憎み続ける、悪しき感情に心を支配された者は、神様の祝福に与ることができないばかりか、徹底的な滅びを招くこととなります。そして最後の一節、「そして王国は主のものとなる」ことこそ、神様がオバデヤ書で最も伝えたかった真理です。この世はすべて神様のもの、全世界は主のご支配の内にあることを、私たちは決して忘れてはなりません。
http://bible.com/81/oba.1.19-21.ja1955
オバデヤの幻。主なる神はエドムについてこう言われる、われわれは主から出たおとずれを聞いた。ひとりの使者が諸国民のうちにつかわされて言う、「立てよ、われわれは立ってエドムと戦おう」。 見よ、わたしはあなたを国々のうちで小さい者とする。あなたはひどく卑しめられる。 岩のはざまにおり、高い所に住む者よ、あなたの心の高ぶりは、あなたを欺いた。あなたは心のうちに言う、「だれがわたしを地に引き下らせる事ができるか」。 たといあなたは、わしのように高くあがり、星の間に巣を設けても、わたしはそこからあなたを引きおろすと主は言われる。
オバデヤ書は旧約聖書の中で最も短い書物です。その内容は、最後までイスラエルに対して敵対心を抱き、執拗に憎み続けたエドム人に対する裁きの預言書です。エドム人はイスラエル12部族の父祖ヤコブの兄エサウの子孫で、本来は最もイスラエルに近い親族でしたが、長子の特権を剥奪したヤコブに対する恨みから憎悪の感情を抱き、千年以上経ってもイスラエルに敵対する民族となってしまいました。しかしそれは元々、空腹を満たすためにたった一杯のスープと引き替えに自ら長子の特権をヤコブに譲り、神様の祝福を軽んじた自分の責任です。自らの失敗を棚に上げて、逆恨みして憎しみの感情をいつまでも引きずり続ける者を、神様は決して祝福されず、その悪しき心に報いて裁き、地の底へと引きずり降ろされます。私たちは決してエドム人のようになってはなりまん。
http://bible.com/81/oba.1.1-4.ja1955
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オバデヤ書 5-9
もし盗びとがあなたの所に来、強盗が夜きても、彼らは、ほしいだけ盗むではないか。ああ、あなたは全く滅ぼされてしまう。もしぶどうを集める者があなたの所に来たなら、彼らはなお余りの実を残さないであろうか。 ああ、エサウはかすめられ、その隠しておいた宝は探り出される。 あなたと契約を結んだ人々はみな、あなたを欺き、あなたを国境に追いやった。あなたと同盟を結んだ人々はあなたに勝った。あなたの信頼する友はあなたの下にわなを設けた、しかしその事を悟らない。 主は言われる、その日には、わたしはエドムから知者を滅ぼし、エサウの山から悟りを断ち除かないだろうか。 テマンよ、あなたの勇士は驚き恐れる。人はみな殺されてエサウの山から断ち除かれる。
神様は強盗の所業を引き合いに出して、エドムの犯した罪を指摘し、必ず報いることを預言されました。強盗が家に押し入ったならば、金目の物は欲しいだけ取りますが、すべて盗み出すわけではありません。葡萄の収穫も、主は貧しい人と種のためにすべては収穫せず残すようにと主は命じられました。しかしイスラエルの所領を盗んだエドム人に対しては、神様は根こそぎ奪うといわれます。エドム人と同盟関係にあった国々も、裁きの日にはあっさりと裏切ります。すべてはエドム人の逆恨みする心を発端とする身から出た錆です。
http://bible.com/81/oba.1.5-9.ja1955
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オバデヤ書 10-14
あなたはその兄弟ヤコブに暴虐を行ったので、恥はあなたをおおい、あなたは永遠に断たれる。 あなたが離れて立っていた日、すなわち異邦人がその財宝を持ち去り、外国人がその門におし入り、エルサレムをくじ引きにした日、あなたも彼らのひとりのようであった。 しかしあなたは自分の兄弟の日、すなわちその災の日をながめていてはならなかった。あなたはユダの人々の滅びの日に、これを喜んではならず、その悩みの日に誇ってはならなかった。 あなたはわが民の災の日に、その門にはいってはならず、その災の日にその苦しみをながめてはならなかった。またその災の日に、その財宝に手をかけてはならなかった。 あなたは分れ道に立って、そののがれる者を切ってはならなかった。あなたは悩みの日にその残った者を敵にわたしてはならなかった。
エドム人はイスラエルを憎むあまり、バビロンによってエルサレムが陥落したことを喜び祝い、専科を逃れて落ち延びたユダの人々を捕らえてバビロンに引き渡し、火事場泥棒のように町々に残された財産をかすめ奪い、捕囚の後に住人のなくなった領地に押し入って自分の領土としてしまいました。このエドム人の振る舞いを主は激しく怒られ、永遠に断ち滅ぼされるべき民としめ認定されてしまいました。この箇所にあるように、いくらエドム人がイスラエルを憎んでも、このような非道な行為を働いてはならなかったのです。憎しみのあまり人に対して悪を働く者は、永遠の裁きを免れることはできません。私たちはエドム人のようにではなく、喜ぶ者と共に喜び悲しむ者と共に悲しむ者となるべきです。
http://bible.com/81/oba.1.10-14.ja1955
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オバデヤ書 15-18
主の日が万国の民に臨むのは近い。あなたがしたようにあなたもされる。あなたの報いはあなたのこうべに帰する。 あなたがたがわが聖なる山で飲んだように、周囲のもろもろの民も飲む。すなわち彼らは飲んでよろめき、かつてなかったようになる。 しかしシオンの山には、のがれる者がいて、聖なる所となる。またヤコブの家はその領地を獲る。 ヤコブの家は火となり、ヨセフの家は炎となり、エサウの家はわらとなる。彼らはその中に燃えて、これを焼く。エサウの家には残る者がないようになると主は言われた。
人は必ず自分の蒔いた種を自ら刈り取らなければなりません。悪に蒔く者は厳しい裁きの実を刈り取り、善に蒔く者は豊かな祝福の実を刈り取ります。イスラエルの滅亡を喜んだエドム人は、自ら滅亡を招く結果となりました。今やエドム人の領地は他国人のものとなり、エドムという民族はペルシャ時代に強制的にユダヤ民族の中に取り込まれ、ギリシャ時代にはイマドヤ人としてユダヤ社会の中に残りましたが、マサダの戦いを最後にローマ帝国によってその子孫は完全に途絶えてしまいました。神様の裁きは徹底しています。私たちはエドム人のように人の不幸を喜んで、自ら神の裁きを招くような愚か者となってはなりません。
http://bible.com/81/oba.1.15-18.ja1955
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オバデヤ書 19-21
ネゲブの人々はエサウの山を獲、セフェラの人々はペリシテびとを獲る。また彼らはエフライムの地、およびサマリヤの地を獲、ベニヤミンはギレアデを獲る。 ハラにいるイスラエルの人々の捕われ人は、フェニキヤをザレパテまで取り、セパラデにいるエルサレムの捕われ人は、ネゲブの町々を獲る。 こうして救う者はシオンの山に上って、エサウの山を治める。そして王国は主のものとなる。
オバデヤ書ではエドム人の滅亡と共に、イスラエルの復興が預言されています。イスラエルを呪ったエドム人は呪われ、エドムによって呪われたイスラエルが祝福の回復に与るとは何たる皮肉でしょうか。しかしこれが聖書の原則です。人の祝福を妬み、恨み、憎み続ける、悪しき感情に心を支配された者は、神様の祝福に与ることができないばかりか、徹底的な滅びを招くこととなります。そして最後の一節、「そして王国は主のものとなる」ことこそ、神様がオバデヤ書で最も伝えたかった真理です。この世はすべて神様のもの、全世界は主のご支配の内にあることを、私たちは決して忘れてはなりません。
http://bible.com/81/oba.1.19-21.ja1955